芦沢央のレビュー一覧
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似鳥鶏の市立高校シリーズ・柳瀬沙織さんを思い出してしまったのは私だけ?
帯のとおり。
人生も、面白いのはいつも舞台裏。
娘のバレエ教室の発表会、袖幕の仕事が妙に楽しかった。娘の踊りとか正直どーでもよくて、いかに舞台をきっちり回すかに夢中になっていたのに、同じ係のママさんに「ゲネプロか本番かは必ずみんな客席から見られる様にしよう」と提案された。いや、自分舞台裏の仕事が楽しくて仕方ないから客席には行かなくていい、と言ったのに、「そういう事言う人がいたら遠慮して見に行けない人がいるでしょう?」と責められて追い出された。お陰で本番、詰めが甘くて肝を冷やした。彼女は娘の精一杯を見届ける事こそが至上の目的で、私とは相容れない考え方の持ち主だった、って今なら分かるけど、その後もいろいろあって、最後の頃は彼女の名前が出るだけで動悸がしたり手が震えたりしてた。バレエ教室退会と同時にLINEもブロックして二度と会うこともないと思う。
みたいな事を思い出した。
本書の内容とは全く関係ない。 -
Posted by ブクログ
今まで4作品くらい"猫のアンソロジー"を読んでいるけど一番面白かったかも。
ただ、
ミステリーというよりイヤミスっぽかったり、
ホラー要素もある作品もあるので、表紙のポップさには似つかわしくないかな。
後半の作品が特に楽しかった。
個人的には、『オッドアイ』が好きかな。
『呪い』の嫌な後味の終わり方も好き。
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↓以下、大まかなあらすじ。
●新井素子『黒猫ナイトの冒険』
⇒日常ほんわか系。
まだ子猫で元野良、黒猫(ナイト)目線の話。
カラス(キング)との戦い。
●秋吉理香子『呪い』
⇒日常~イヤミスへ。
猫好きな大学生…ぼく
猫好きなおばさん…荻野さん
役所の動物管理課…瀧本さん
⇒異色の野良猫見守り隊!
責任を持って地域ねこの世話をしていたが、それでもよく思わない人が現れて…。
●芦沢央『春の作り方』
⇒日常ほっこり系。
亡くなった祖母が毎年作っていた桜の塩漬け。
それを毎年楽しみにしている祖父。ぼくが不注意で塩漬けの入った瓶を割ってしまう。友人の少年名探偵にアイデアを貰い、こっそり作り替えようとするが…。
●小松エメル『一心同体』
⇒もろイヤミス。
わたし(茜)と葵はいつも一緒だった。
でも性格は全く違う。茜のが勉強はできるが、どこか抜けた所のある葵はイジメてきた相手とも友人になれた。そんな葵はずっと猫になりたがっていた。人間の葵がある日いなくなり、猫になって帰ってきた。でも本当の理由は…。
●恒川光太郎『猫どろぼう猫』
⇒怪奇ホラー系。
架空の妖怪"ケシヨウ"は、人間社会の中に化けて溶け込み、猫・犬・人間などを食べる。
ある日、空き巣をしていた女が、ケシヨウを長年追う変な老人に出会ってしまい、更に偶然が重なり悲惨な結末へ。
●菅野雪虫『オッドアイ』
⇒日常ほっこり系。
行方不明になった飼い猫のオッドアイと、あだ名で「死神」と言われる友人の冬路。川原で死んでいた猫をつかんだのを見られたのがキッカケで死神という嫌なあだ名をつけられてしまったが、それには優しい訳があって…。
●長岡弘樹『四月のジンクス』
⇒少しイヤミス~ほっこり系。
縁起が悪いことが嫌いな主人公(高齢女)
長年、隣に住む同級生だった加寿子とは競いあってきた。どちらもボロ屋に住む単身高齢者。
ある日、加寿子の飼っていた猫を預かることになったが縁起の悪いと思っている黒猫で…。
●そにしけんじ『猫探偵事務所』マンガ -
Posted by ブクログ
密室にまつわる5編の作品が載っている。
第一話は「このトリックの問題点」。密室事件にまつわる白玖の推理と俺(真中)の、麦ちゃんをめぐる突飛な行動が面白い。
第二話は「大叔母のこと」。すでに亡くなっている天才ケーキ職人だった大叔母が残したもの(遺産)を主人公である女性とその彼氏の二人で、密室での盗難事件を解いていく。
第三話は「神秘の彼女」。突然枕元に現れた盧遮那仏像の話。現実と夢が交錯する。同室の玄馬先輩の仮想の彼女と工学部の美人女子大生鴻巣の意外な関わりが面白い。
第四話は「薄着の女」。女優として少しずつ仕事が増えていく中で、過去の繫がりが引き起こした殺人事件。どう逃げ切るか。
第五話は「世界にただひとりのサンタクロース」。これは面白い。さすが島田荘司の作品。したがって邪念を与えず読む人の楽しみとしておこう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主に小学校が舞台の日常系ミステリ連作短編で、全四章+エピローグの構成。
第一章は亡くなった祖母が作った桜茶をダメにしちゃった主人公が、自らそれを作って祖父に飲んでもらったら、祖父が体調をくずしちゃう、という内容。
途中、子猫の存在が絡んでくるところに少し違和感を覚えましたが、祖父の体調不良の原因に絡んできて納得。しかし真の原因は……題材的に友井羊さんの「スイーツレシピで謎解きを」を連想させられました。
第二章はクラスメイトの川上さんに関するエピソードが二つ。一つは同じクラスの女子に突然バケツの水を浴びせられるお話。もう一つは父親のパチンコ通いをやめさせる話。
バケツの水の件は、偶然タイムリーにX(旧Twitter)で同様のエピソードを見ていたので既視感がありました(時系列的には本書の方が先に世に出てるとは思いますが)。真相を知った後、表層的な情報だけで断罪するのは良くないな、と反省させられました。
父親の話は若干イヤミス感?を覚えます。ただ、川上さんの結末は明確に描かれていないので、おそらく先々の伏線になるのだろうと予感。
第三章は運動会の騎馬戦エピソード。ここでの水谷君は神さまや名探偵というより、諸葛孔明バリの名軍師。張飛みたいな?ガキ大将をも動かす統率力もなかなかで、将来大物になりそう。
しかし水谷君が今回動いた理由はクラスの勝利のためではありませんでした。その理由はおおむね予想ができていたので、やっぱりな、という感じ。
第四章については……心理トリックみたいなお話は私には難しくて、正直よく理解できてないです。ただ、ドラマとしては「僕」がクローズアップされて面白かったし「たすけて」を書いたのは誰?という謎が残って印象深いものでした。
そしてエピローグで明かされる真相。川上さんの件は予想がついていたものの、明確に無事がわかってホッとしました。水谷君の「僕」評の中での、一線を超えた人が引き返せなくなるお話は、現実社会でもちょくちょく目にするものだったので、はっとさせられました。
全体を通して、もしかしたら自分の周りで起きていたかもしれないという、ありふれた日常の中でのお話だったためか、入り込みやすくてスムーズに読むことができた気がします。
ただ、軽快に読める内容に対してエピローグの内容が心にズシッと来るものだったのは意外でした。そのためか、予想外に深く印象に残る作品になったかもしれません。 -
Posted by ブクログ
幼いころに階段から落ちて視力を失った愛子。
そのときは親とはぐれ親切にしてくれた母娘にくっついて行ってしまったことからの事故だった。
そして友達と行ったライブ会場で視力がないために騙されて誘拐されてしまう。見えないままの愛子の感覚で状況が描かれているせいか、不安感が強くなった。
幼少期の愛子とはぐれた母親、事故に立ち会ってしまった母娘の心境、本筋の事件の脇にある人の心や状況がどこかいびつ。でもその状況になったら誰でもそのいびつさに囚われるのではないか。
この世はいびつな気持ちの運用で流れているから。
予定調和でものごとが流れない苦しさがとても面白いと思った。