芦沢央のレビュー一覧

  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    程よい怖さでサクッとスキマ時間に読むのにちょうどいい。終盤少し混乱して把握出来てない部分もあるので、ちゃんと伏線も理解出来たらより怖さが増すのだと思う。

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    2026年06月27日
  • 魂婚心中

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    SF要素の短編、5本?
    未来のゲーマー同士のゲーム対決は、想像を駆り立てるいい話だったけど、オチがよくわからない

    二十五万分の一は、短いながらもインパクトのある話だった

    閻魔帳の話、現実だったらさぞ行きづらい世の中
    に違いない…

    この世には間違いが七つある。マスターの正体が
    分かるとこの話の構造に驚かされた

    九月某日の誓い。これが一番良かった
    これだけで長編が作れてしまうのでは?

    魂婚心中。表題の話なんだが、あまり共感しなかったかな?
    芦沢作品は、短編の名手と感じた。

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    2026年06月26日
  • 今だけのあの子

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    解説を最後に読むと、時系列が見えてああ、そこで
    あの人が、あのエピソードが…と理解できた。
    サラッと読んでる時には気付き難かった
    短編なんだけど、共感できる話とそうじゃない話、
    オチが納得出来ない物があった。

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    2026年06月26日
  • 神様の罠

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    自分の読書歴では初のアンソロジー。
    トリック満載のミステリとコロナ禍で起きた世の中の異変に触れた作品もあり。
    六者六様のお話が展開されているので、合う合わないは結構大きく分かれたかも。

    やはりトップで読み応えあったのは、
    辻村深月『2020年のロマンス詐欺』だった。
    "闇バイト"に関する話は年月の経った今でも、
    というか更に横行しているからこの作品は教科書に載せて恐ろしさを知ってもらいたいくらい。
    孤立無援の環境で追い込まれていく緊張感がとにかく怖い。しんどい時期でも不逞な輩を近付けないように日頃から対策していけますように。

    芦沢央『投了図』もコロナ禍が招いた事件。あの頃はみんな辛い我慢が多かったなと思い出させる作品。こんな悲しいことがまた起きてしまわないように。将棋の知識は皆無だけど読みやすかった。
    のちの新作『おまえレベルの話はしてない』でも
    将棋を通した人間模様が描かれているようなので
    文庫化の暁にはそちらも読んでみようかなと思った。

    個人的に新しく見つけた「好き」だったのは
    大山誠一郎『孤独な容疑者』だった。
    死角から現れたトリック!シンプルに読み物として面白かった。ネタバレは避けて読んで欲しい。

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    2026年06月23日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    米澤穂信・方丈貴恵の並びなんて初めて見た気がする。
    その時点で読むしかなかった!

    コールバック 芦沢央
    芦沢さんは初めて読んだけど、収録作の中でこの短編が1番印象的だった。
    重すぎないけど、ずっしりくる読後感。
    なぜこれを1番最後にしたんだろう?

    米澤さんと方丈さんは、裏切らないおもしろさ。
    収録作は両方ともだいぶ短かったので、おふたりの新作長編が待ち遠しくなった。

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    2026年06月23日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    私的ホラーブームに乗っかって面白いというレビューを参考に読んでみた。
    確かに面白くてどんどん読めるけど、他のモキュメンタリー作品よりは怖くないしスッキリ感もなかったかな。

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    2026年06月22日
  • 悪いものが、来ませんように

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    周囲に溶け込めない育児中の奈津子と、夫の浮気と不妊に悩む紗英。

    相手に対して強い執着心を持つ二人の関係性は、共依存という言葉を連想させます。

    事件と関わる中での感情の揺らぎや、歪な関係性の表現も巧みで、そこにミステリ的趣向が加わることで、インパクトのある物語になっていると思いました。

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    2026年06月20日
  • 悪いものが、来ませんように

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    「悪いものが来ませんように。幸せだけがたくさん訪れますように」
    子供が生まれた時きっとたくさんの親が願うこと。
    でも芦沢央さんなのでほんわかストーリーになるわけはなく、じんわりと嫌な感じが滲み出る。

    助産院に勤め不妊に悩む紗英と大学中に子供ができて専業主婦になった奈津子。
    お互いの家を行き来したり休日一緒に過ごすほどには仲が良いが、読み手としては立場的に気遣う関係性が気になって仕方ない。
    それも「子供を産み育てるのは幸せだよ」と言ってしまうあたり、何を言ってるの?と読んでるだけなのにひやひや。
    そんな中2人の近くで事件が起き、紗英と奈津子の独白や周囲の人から見た2人という構成でストーリーは進んでいく。
    事件の行末はどうなるのか、そして読んでいるうちに明らかになることに目が離せなくなった。

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    2026年06月18日
  • 夜の道標

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    ドキドキ、ひりひり、ザラザラしながら読み終わった。
    芦沢さんはオカルトチックなヒトコワ系のイメージだったんだけど、これはそういう娯楽小説ではなく、胸にしばらくずーんと残るような話だった。

    帰結がそんな社会問題に関わってくるとは、と驚くとともに、それが動機になるっていうのがピンと来ないのは私も「こちら側」だからだなと思う。
    彼にとってそれ自体の衝撃だけでなく、絶対に信じていた唯一の人にある種騙されていたということ自体が天変地異であり全てを揺るがすものだったんだろう。
    ラストシーンで少年たちの関係が修復する兆しはあるものの、それでは覆せない現実の厳しさや今後の苦悩を思ってしまう。

    少年も彼も、精神で見れば十分に子供たち。
    私自身親になったからかもしれないけど、どうかこの世の中で苦しむ子どもが1人でも救われますように、と祈るのをやめられなかった。

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    2026年06月17日
  • おまえレベルの話はしてない

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    将棋のプロ棋士を目指した二人の物語。一人はプロになれたけど成績は低迷で同期とは差がつくばかりで、もう一人はプロになる前に見切りを付け弁護士になる。プロになった彼は諦めるタイミングがわからず苦悩し、弁護士になった彼はプロになれなかった苦悩をそれぞれ書き分けられている。一つの物事に対し本気で取り組んだからこそ、それぞれの立場で描かれる建前を無くした本音の部分では、正しくお前レベルの話をしていないという強烈な思いがあるんだなと。
    人生を賭けて取り組んだ経験が無い身からしたら二人とも尊敬に値します。

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    2026年06月16日
  • 最後の一行 white

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    ネタバレ

    “最後の一行”で見ていた景色が変わるーー。

    と謳ってはいるけど、何がどう変わるんだろう。正直最後の一行を読んだとて、別に景色は変わらん。

    「えぇ・・・そうなの?」とはなるが、それまで読んだ文章やストーリーがひっくり返るとかはなかった。

    自分の読解力の問題かな。

    ミステリーやサスペンス、SFの要素があって、短編集としてはサクっと読めて十分に楽しめる。

    「ゼリーに満たされて」はなんだか悲しかったな。

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    2026年06月14日
  • おまえレベルの話はしてない

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    芦沢央はイヤミスのイメージが強くて一冊しか読んだことなかったけど、これは将棋の棋士の話との前情報で手に取った。将棋については全く詳しくないけど、読みやすく、さくさく読めた。才能のあるなしだとか年齢制限だとかドラマチックな要素てんこ盛りだから、小説にしたくなるのはよく分かる。
    人生って選択の連続で選ばなかった分岐の先には何があったんだろうとは誰もが考えるところだけど、選んだ結果については自分で引き受けるしかない。
    大島くんがまっとうでいいやつだ。

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    2026年06月14日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    お目当ては米澤穂信さん!
    また、『火のないところに煙は』が面白かった芦沢央さんも期待大でした。
    他の御三方はお初でしたが……まあ、さもありなんですねぇ(⁠^⁠^⁠;

    さて、はじめましての方丈貴恵さん「メゾン・イニシェの怪」は、白衣の専門官が主人公かと思いきや、「エレベーターで異界に行く方法」を試すオカルトマニアも出てきて、何だか面白かったです。笑

    そして先日『可燃物』を読んだばかりの私にとって、穂信先生の「お見通し」はなんとも嬉しい一編。
    「葛さん、カフェオレと菓子パンだけじゃ体壊しますよ!」と感想に書きましたが、なんと本作では雰囲気のいい小料理屋(その名も〈りん常〉!)で、信頼する同僚と過ごす一幕が見られます。
    たった30ページと収録作品の中で最も短いのですが、安定のクオリティでした。

    芦沢央さんの「コールバック」はなんというか、バズ動画に影響されやすく想像力の足りない子どもたちにぜひ読ませたいと感じましたね……。
    よくあるいじめ話かと思いきや、そこから繋がっていく真相の切なさ、胸の苦しさ。
    面白いと評してよい内容ではないのですが、読ませる筆力を感じました。芦沢央さん、他の作品も読んでみたいですね。


    まあただ、収録作品から感じるのは、泥臭いおじさんの警察小説は最近の流行りじゃないんだろうなぁ、と……。
    警察官も当然スマホを駆使し、SNSアカウントも特定するし、流行りのVTuberも出てくる。
    警察小説はほとんど通ってきませんでしたが、私はやはり旧来のイメージ通りの、地味な聞き込みや煙モクモクな昭和の警察官の方がすきだなぁと感じた次第です。特殊能力のあるタイプでなく、ただただ地味〜な。
    文春文庫からは他にも警察小説アンソロジーが出ているようなので、もう少しいろいろ「お試し」してみたいですね(⁠^⁠^⁠)

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    2026年06月13日
  • 嘘と隣人

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    軽い気持ちの嘘やちょっとした嘘が絡まることで、とんでもないことに発展してしまう。 こんなこともあるんだなぁ。

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    2026年06月10日
  • おまえレベルの話はしてない

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    なかなかしんどい本だった。

    棋士を目指し、奨励会で競い合った二人。

    棋士となれはしたが、
    くすぶり、迷い、先が見えない芝。

    辞める決断をでき、
    進学し弁護士になった大島。

    双方の視点で描かれる棋士の世界。
    進むも地獄、退くも地獄…
    なのかもしれない。

    とにかく、読んでいて苦しい。

    自分の才能の限界を知る自虐も、
    仲間の勝利などを認められない醜さも
    なにもかも
    一人称として描かれる。

    好きで始めた生き方でも
    一握りしか生き残れない世界は
    こんなにも厳しいのか。


    緊張感が続く中、
    ラストの一言でぐっときた。

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    2026年06月10日
  • おまえレベルの話はしてない

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    苦しい苦しい、将棋の世界のお話。
    ひたすらに苦しくて、地道な努力なんて当たり前で、それでも届かなくて、救いはない。

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    2026年06月08日
  • 夜の道標

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    ずっしりと重い内容の小説。
    芦沢さんの物語の中では読みやすい作品でした。
    ただただ、結構センシティブな内容だったので、
    読後感はちょっとずーんときました。

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    2026年06月07日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    読んだことあったはずなんだけど、覚えてなくて登録もないしと再読。
    読み始めたらそうだったと思い出した。

    将棋をテーマにした短編5作。ミステリー感はなかったかな。

    1話目『弱い者』が一番良かった。裏表紙に初回限定特典としてそのスピンオフが載ってて、前読んだ時は気づいてなかったかなかったかだったのでラッキーでした。

    その他は観る将だけど正直ちょっとわかりにくいのが多かった。
    でも最後の方の謝辞のようなページで対局の見学のことなどを書かれてて、いらっしゃるのを中継で見てたので、ああやってご覧になったことがこの本になったんだ!という感動はありました。

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    2026年06月05日
  • 嘘と隣人

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    定年退職した元刑事が日常の中で、人々の「嘘」によって隠されていた様々な事件の真相に思いを馳せる。
    『夜の道標』の主人公の後日談となる短編集。
    いずれのエピソードもひたすらにやるせない。真相が分かってスッキリ!ではなく、ただただ重い余韻がズシリと残る。だがそこが良い。

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    2026年05月31日
  • おまえレベルの話はしてない

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    観る将なので芦沢央さんは将棋好きとして知っていて、将棋ものは読んだことがありまた。
    タイトルが印象的で手に取ったこちら、普通のミステリーかと思ったら将棋もので、どうも読んだことあるなと思ったら、『もの語る一手』に収録されてたものでした。

    うだつの上がらないプロ棋士と奨励会退会者が出てくる話。
    終盤まではうーん、前読んだ時はもっと面白いと思った気がするけどなーと思ってましたが、最後なんか涙が出そうでした。
    ただ、将棋や奨励会に思い入れがない人だとピンとこないかも。

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    2026年05月30日