芦沢央のレビュー一覧

  • 魂婚心中

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    未婚で死んだ場合に死後結婚出来る制度、マッチングアプリKonKonの話が表題作。ゲームの実況中継、嘘をついたら消える話、超能力などイヤミス系かなと思ったら、SF風味の短編集だった。正直奇想天外すぎてよく分からない。

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    2024年12月01日
  • 罪の余白

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    子どものようで大人である女子高生が犯罪に手を染めるまでの話。捕まるまでの過程でいくらでも引き返せるキッカケはあったはずなのに、嘘に嘘を塗り固め、自分の首を絞めていくのは、少し理解できなかった。

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    2024年11月18日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    どんでん返しを期待してしまったがために、やや消化不良感があった、、。
    将棋のルールを知っていたら、もっと深読みしたり感じ取れる面白味があったのだろうと思うと残念に思うけど、いい大人になっても「大人になったら良さが分かるかもしれないもの」がまだ有ることを嬉しく思ったりもしている。

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    2024年10月21日
  • 罪の余白

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    自殺した娘の本当の理由を追求する父、そのクラスメイトの2人、そして父の同僚、の4人の視点が切り替わりながら、展開していく一冊。

    私はこの4人の登場人物の中でも1番興味を持ったのは、父の同僚の早苗である。彼女は言葉のまま受け取る以外のコミュニケーションが取りづらく、対人関係に悩んでいる。そんな彼女の一つの問題への追求さは回り道せず直接的なもののように感じる。
    そんな早苗はストーリーにそこまで関係するわけではないものの、彼女の持つ、ある種のまっすぐさ、素直さに惹かれるものがあった。

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    2024年10月03日
  • 罪の余白

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    娘を失った父の復讐劇。テーマとしては本作に限らず、多数作品が出ていると思います。改めて、いじめがキッカケで人の命が絶たれるという事は決してあってはならないと強く思います。いじめは、する側にもされる側にも問題があるという意見、稀にあるかと思いますが、どう考えても、人の命が絶たれてしまう状況までを考えると、結局、する側にしか問題は無いと思います。現実的に今も尚、小中学や高校にて本作に登場するような、自己中心的でいじめを誘発する生徒達が恐らくいるのでしょう、何故、人(子供に限らず)はそうなってしまう生き物なのか、、家庭環境など複雑且つ様々な要因があり、いじめ問題は一向に改善される気配はないと聞きます

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    2024年09月16日
  • バック・ステージ

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    いくつかの視点の短編がひとつの物語としてちょっとずつ繋がりあっていくお話。…というパターンのお話が好きで色々読んできたので、期待値が上がってしまっていたのか、少し物足りなかったです。(私は芦沢央さんの作品の「仄暗さ」「ミステリアスさ」が好きなので、痛快系のこちらの作品は好みと合わなかっただけかも?)
    ただ表紙カバーの裏面に書かれた「カーテンコール」は、紙媒体の本ならではの遊び心を感じて面白かったです。

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    2024年09月14日
  • 貘の耳たぶ

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    普通分娩か帝王切開か。有痛か、無痛(和痛)分娩か。
    そんなもので子供に対する愛情が変わるわけがない。
    けれどもそれに対して良いとか悪いとか周りが言うことで産後の母親は自信をなくしてしまうのだ。
    小さく産んだこと、病気を持ったこと、早く産んだこと。
    悪いことなんかしていないのに、母親は自分を責める。
    周りは赤ちゃんのことで頭がいっぱいで、心も体もボロボロになった母親のことは二の次三の次。
    それでも母親はこの弱い生き物を育てなければならない。
    でも、私に、そんなことできるんだろうか?

    自ら子供を取り替えた繭子には同情する。
    自分の子供が幸せになって欲しくて、そして少しだけ郁絵への暗い気持ちがあっ

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    2024年09月09日
  • 僕の神さま

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    単行本で読んでいたことをすっかり忘れて文庫版を買っていた。
    表紙やあらすじを見てパッと手に取ったので、昔と本の好みは変わってないのかも。
    個人的に“切ない”よりも“しんどい”と感じた。
    少年少女が主人公の物語を読むと心臓がキュッとなる。
    水谷くんのような子供になりたかった。
    だけど子供の頃の私は「僕」や「川上さん」に近い人間だった。
    だからなのか、こういう子供の無力感と心の脆さを見せつけられると項垂れてしまうんだよなあ。

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    2024年09月08日
  • いつかの人質

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    ネタバレ

    誘拐事件を題材にしているけれど、ここに登場する人々の心理に引き込まれてハッとさせられることが多かった。一番はやはり被害者の愛子。彼女を通して、視覚を閉ざされた人が被害に遭う危険性の高さについて、その心細さや恐怖について、たくさんのことが伝わってきた。人の手助けが必要なのにどこかで人を信じ切ってはいけないという、相反する感情を持ち合わせて日々生活していくのは想像以上に神経を使うと思う。幼い頃の誘拐事件を通して歪になってしまった家庭が、娘の勇気と自立によって今やっと正しい方向に向かい始めたのかもしれない。愛子の諦めない姿勢には希望のようなものをもらった。とても眩しい。
    礼遠はどこか何かが欠落した人

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    2024年09月08日
  • いつかの人質

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    他所の子に何かをあげようと思って自分の車まで連れて来て…の時点でアウトだな

    その場に留まってもらって1人だけ車に取りに行って戻ってくれば良かったのに…

    なんて言ってると小説が始まらないな

    目が見えてても絶望的な状況なのに、見えない愛子が苦しめられるシーンが想像するだけで辛すぎる


    友人たちの無邪気な残酷さも地味に怖かった

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    2024年08月29日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    辻堂ゆめさんのと城平京さんのが良かった!
    辻堂さんのは、自分が結構主人公と似た境遇を体験しているので、すごく面白かったというか。
    城平京さんのは、「虚構推理」のアニメが好きだったので、楽しく読めました。

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    2024年08月26日
  • 僕の神さま

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    読みやすかった。ミステリとしてはそこそこ。神様に押し込むのは理解したり近づいたりせずに側にいられて便利でいいよね。川上さんが救われていますように。

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    2024年08月24日
  • 神様の罠

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    6人の作家さんによる短編集。
    特に乾くるみさんの作品が印象に残りました。オチがきれいで、ついすぐに2度目を読んでしまいました。考え抜かれた構成が魅力的な作家さんだと知ることができ、大収穫でした。
    2020年頃の日本を舞台とした作品が多く、当時そうだったなと懐かしさを感じました。

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    2024年08月20日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    将棋を知らなくても、ストーリー自体が面白いので問題なく楽しめた。
    一番自分の感情が揺さぶられたのは『弱い者』で、一番楽しめたのは駒師に焦点を当てた『恩返し』かな。
    正直、駒の動きはあまり想像できなかった。
    それでも、対局場面は息を詰めて読んでしまうし、棋士の思考の深さには感嘆させられた。

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    2024年08月19日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ずっと信じてきたものを周囲のすべての人間から否定され、一から新しい常識を植え付けられる。何が正解なのかが、まったくわからない世界。
    怖っ。

    考えて考えて、もうこれ以上は考えられないというほど深く考えた上で手を選ぶのに、指した瞬間に間違えたとわかる。
    これは分かる。悪手ってこういうことなんだろう。

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    2024年08月10日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    悪手は握手のこと?など全く見当違いなことを思いながら読書開始。全編将棋のお話でした。
    将棋は全く知らないので、わからないところが多かったものの、それでも登場人物の心理描写に心臓をキュッとさせられました。
    将棋の駒を作る仕事なんて考えたこともなかった。

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    2024年08月10日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    前情報を入れずに読んだら、全部将棋の話で(°▽°)??てなるとこも。よくわからない(私が悪い)ながらも芦沢節はしっかり。表題作は「汚れた手をそこで拭かない」の中にあっても違和感ないね。ルールとか将棋界のあれこれとか知っていたらもっともっと楽しめたんだろうな〜。作者の将棋愛を感じました。

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    2024年08月08日
  • バック・ステージ

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    素晴らしかった!入りから最高で、一つの舞台を通して、いろいろな人の様子が描かれる。最後はやっぱりつながるのかなと思っていたから、あーそうなるんだ!となんだか嬉しかった。カーテン・コールは解説に明るいと書いてあったが、まさにその通りで、まさかこの2人がこうなるんだと思った。今までで一番、解説文に共感した本だった。

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    2024年08月02日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    帯に書かれていた「この大どんでん返しがすごい!!」の文字に、長編小説の壮大な世界観を期待してしまった。
    よく見てない自分が悪いけど、読みおわってから短編集だと気がつくという間抜け具合、、情けない


    逆にいつ最初のエピソードに登場した被災した少女が出てくるのかワクワクしながら最後まで読み切れたのは良かったかも。

    長編だと思い込んでいたら、短編集だったというどんでん返しだと解釈して情けない気持ちを納得させました。


    以下、ネタバレ含みます。


    本作は、非常に繊細に計算され尽くした一冊だ。
    被災した棋力の高い少女とプロ棋士の出会い、奨励会員の葛藤、天才棋士と熟練棋士の対決、将棋雑誌の編集者と

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    2024年07月27日
  • 僕の神さま

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    僕は、小学5年生
    “神さま”は、同級生の水谷くん
    小学校でおきるちょっとした謎を
    神さまが冷静に解決していく
    第一話から四話まで四季を絡めて小学生の一年を
    第一話の「春の作り方」が優しい嘘で素敵でした

    ミスエリー部分は、子供には難しいかなと思うところもあるけれど、小学生らしいストーリー
    自分が小学生のその昔、ホームズとか乱歩とかがミステリーの入り口だったから
    小中学生にも挑戦して欲しい

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    2024年07月11日