芦沢央のレビュー一覧

  • 夜の道標

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    ドキドキ、ひりひり、ザラザラしながら読み終わった。
    芦沢さんはオカルトチックなヒトコワ系のイメージだったんだけど、これはそういう娯楽小説ではなく、胸にしばらくずーんと残るような話だった。

    帰結がそんな社会問題に関わってくるとは、と驚くとともに、それが動機になるっていうのがピンと来ないのは私も「こちら側」だからだなと思う。
    彼にとってそれ自体の衝撃だけでなく、絶対に信じていた唯一の人にある種騙されていたということ自体が天変地異であり全てを揺るがすものだったんだろう。
    ラストシーンで少年たちの関係が修復する兆しはあるものの、それでは覆せない現実の厳しさや今後の苦悩を思ってしまう。

    少年も彼も、

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    2026年06月17日
  • おまえレベルの話はしてない

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    将棋のプロ棋士を目指した二人の物語。一人はプロになれたけど成績は低迷で同期とは差がつくばかりで、もう一人はプロになる前に見切りを付け弁護士になる。プロになった彼は諦めるタイミングがわからず苦悩し、弁護士になった彼はプロになれなかった苦悩をそれぞれ書き分けられている。一つの物事に対し本気で取り組んだからこそ、それぞれの立場で描かれる建前を無くした本音の部分では、正しくお前レベルの話をしていないという強烈な思いがあるんだなと。
    人生を賭けて取り組んだ経験が無い身からしたら二人とも尊敬に値します。

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    2026年06月16日
  • 最後の一行 white

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    ネタバレ

    “最後の一行”で見ていた景色が変わるーー。

    と謳ってはいるけど、何がどう変わるんだろう。正直最後の一行を読んだとて、別に景色は変わらん。

    「えぇ・・・そうなの?」とはなるが、それまで読んだ文章やストーリーがひっくり返るとかはなかった。

    自分の読解力の問題かな。

    ミステリーやサスペンス、SFの要素があって、短編集としてはサクっと読めて十分に楽しめる。

    「ゼリーに満たされて」はなんだか悲しかったな。

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    2026年06月14日
  • おまえレベルの話はしてない

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    芦沢央はイヤミスのイメージが強くて一冊しか読んだことなかったけど、これは将棋の棋士の話との前情報で手に取った。将棋については全く詳しくないけど、読みやすく、さくさく読めた。才能のあるなしだとか年齢制限だとかドラマチックな要素てんこ盛りだから、小説にしたくなるのはよく分かる。
    人生って選択の連続で選ばなかった分岐の先には何があったんだろうとは誰もが考えるところだけど、選んだ結果については自分で引き受けるしかない。
    大島くんがまっとうでいいやつだ。

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    2026年06月14日
  • 裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    お目当ては米澤穂信さん!
    また、『火のないところに煙は』が面白かった芦沢央さんも期待大でした。
    他の御三方はお初でしたが……まあ、さもありなんですねぇ(⁠^⁠^⁠;

    さて、はじめましての方丈貴恵さん「メゾン・イニシェの怪」は、白衣の専門官が主人公かと思いきや、「エレベーターで異界に行く方法」を試すオカルトマニアも出てきて、何だか面白かったです。笑

    そして先日『可燃物』を読んだばかりの私にとって、穂信先生の「お見通し」はなんとも嬉しい一編。
    「葛さん、カフェオレと菓子パンだけじゃ体壊しますよ!」と感想に書きましたが、なんと本作では雰囲気のいい小料理屋(その名も〈りん常〉!)で、信頼する同僚と

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    2026年06月13日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    ホラーとして読むには恐怖度は控えめでした。
    しかし、推理小説家ということもあり、伏線の撒き方が上手で私の読んだことがないタイプのホラー小説でした。伏線回収は流石というほかなく、この伏線回収でゾクゾクっときました。

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    2026年06月11日
  • 嘘と隣人

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    軽い気持ちの嘘やちょっとした嘘が絡まることで、とんでもないことに発展してしまう。 こんなこともあるんだなぁ。

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    2026年06月10日
  • おまえレベルの話はしてない

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    なかなかしんどい本だった。

    棋士を目指し、奨励会で競い合った二人。

    棋士となれはしたが、
    くすぶり、迷い、先が見えない芝。

    辞める決断をでき、
    進学し弁護士になった大島。

    双方の視点で描かれる棋士の世界。
    進むも地獄、退くも地獄…
    なのかもしれない。

    とにかく、読んでいて苦しい。

    自分の才能の限界を知る自虐も、
    仲間の勝利などを認められない醜さも
    なにもかも
    一人称として描かれる。

    好きで始めた生き方でも
    一握りしか生き残れない世界は
    こんなにも厳しいのか。


    緊張感が続く中、
    ラストの一言でぐっときた。

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    2026年06月10日
  • おまえレベルの話はしてない

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    苦しい苦しい、将棋の世界のお話。
    ひたすらに苦しくて、地道な努力なんて当たり前で、それでも届かなくて、救いはない。

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    2026年06月08日
  • 夜の道標

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    ずっしりと重い内容の小説。
    芦沢さんの物語の中では読みやすい作品でした。
    ただただ、結構センシティブな内容だったので、
    読後感はちょっとずーんときました。

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    2026年06月07日
  • 神の悪手(新潮文庫)

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    読んだことあったはずなんだけど、覚えてなくて登録もないしと再読。
    読み始めたらそうだったと思い出した。

    将棋をテーマにした短編5作。ミステリー感はなかったかな。

    1話目『弱い者』が一番良かった。裏表紙に初回限定特典としてそのスピンオフが載ってて、前読んだ時は気づいてなかったかなかったかだったのでラッキーでした。

    その他は観る将だけど正直ちょっとわかりにくいのが多かった。
    でも最後の方の謝辞のようなページで対局の見学のことなどを書かれてて、いらっしゃるのを中継で見てたので、ああやってご覧になったことがこの本になったんだ!という感動はありました。

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    2026年06月05日
  • 火のないところに煙は(新潮文庫)

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    怪談とミステリーを掛け合わせた自分は初めて触れるタイプの小説。
    一見怪異による仕業と思われる事件でも探っていくと実は人の手によるものだったり、そんなヒトコワの要素も入ってくる、ショッキングな怖さというよりもじわじわ来るような怖さを感じられる。

    テーマが違ういくつかの短編で構成されていて、各短編でもじんわりとした怖さを秘めているが、最終章でこれらの話の繋がりが明確になると、より怖さを感じられる。

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    2026年06月03日
  • 嘘と隣人

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    定年退職した元刑事が日常の中で、人々の「嘘」によって隠されていた様々な事件の真相に思いを馳せる。
    『夜の道標』の主人公の後日談となる短編集。
    いずれのエピソードもひたすらにやるせない。真相が分かってスッキリ!ではなく、ただただ重い余韻がズシリと残る。だがそこが良い。

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    2026年05月31日
  • おまえレベルの話はしてない

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    観る将なので芦沢央さんは将棋好きとして知っていて、将棋ものは読んだことがありまた。
    タイトルが印象的で手に取ったこちら、普通のミステリーかと思ったら将棋もので、どうも読んだことあるなと思ったら、『もの語る一手』に収録されてたものでした。

    うだつの上がらないプロ棋士と奨励会退会者が出てくる話。
    終盤まではうーん、前読んだ時はもっと面白いと思った気がするけどなーと思ってましたが、最後なんか涙が出そうでした。
    ただ、将棋や奨励会に思い入れがない人だとピンとこないかも。

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    2026年05月30日
  • おまえレベルの話はしてない

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    棋士になることに縋りついた男と、諦めて別の道に進んだ男のそれぞれの視点から語られる群像劇

    互いに隠した思いがそれぞれのパートを読み進めることで明らかなるがスッキリはしない

    将棋界って頭脳スポーツと言われるだけあり過酷すぎる

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    2026年05月29日
  • 許されようとは思いません(新潮文庫)

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    ネタバレ

    初の芦沢作品。後味が悪く、最後の「許されようとは思いません」以外救いがない。面白かった。おばあちゃんが許されなくてよかった。
    「姉のように」は旦那が悪い。

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    2026年05月27日
  • 最後の一行 white

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    3番目の話(次はあんたの番だよ)、ちゃんと読んでないと最後の一行の意味がいまいちよくわからないかも。どんでん返し系ってどれもちゃんと読んでないと最後の快感?驚き?が薄れると思うんだけど、その中でも1話目(ゼリーに満たされて)はサクサク読んでても話がわかるなと思った。

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    2026年05月27日
  • おまえレベルの話はしてない

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    なんとなくミステリーかなと思って手にとったらガチ将棋の小説だった。棋士というひと握りの才能しかなれない世界で、その世界で、もがいている主人公とその世界をやめ、それを正当化するためにがむしゃらに弁護士になった友人の話。
    結局、棋士になれずに一般人になるとなったら職歴もバイト経験もないヤバい奴が生まれてしまうというのはエグすぎる。
    心の闇もしっかり描かれていて良かった。

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    2026年05月26日
  • 悪いものが、来ませんように

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    読み始めてしばらく、何となく読みにくくてページが進まなかったのは、おそらく少しずつ提示されていたヒントのためだったのだろうと、後から納得。

    子どもがなく夫の浮気に悩む紗英と幼い梨里と暮らす奈津子、対等には見えないが仲の良い二人。彼女たちの関係は親友と言うには過剰で歪に見える。不妊に悩む紗英に対して、子どもを産むことが女の幸せと言う奈津子に違和感は否めない。
    事件は早々に起きる。誰が何をしたのかは明かされる。しかし、それが一体どういうことなのか、描かれているのに腑に落ちない。読み進めていくうちにうっすら予想される展開、そして奈津子の言葉からそれまでの謎が明らかになる。そこから読み直し必至である

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    2026年05月24日
  • 許されようとは思いません(新潮文庫)

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    5編からなる短編小説。
    どれも最後はゾクっとさせられる終わり方…。
    私的には「姉のように」という作品は完全に騙されて読み終え、考察を確認したほどでした笑

    でもやっぱり基本的には短編より長編を読みたいなと実感。

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    2026年05月24日