芦沢央のレビュー一覧
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ネタバレ
残念!
かなり序盤で奈津子と紗英の関係が判ってしまった。
奈津子の専門学校、結婚のエピソードと紗英の年齢とで二人が同い年ではないことがわかる。
とすると、「同級生でかつ親友」という片方が否定されるので、ひょっとして綴られている二人の関係をそのまま理解してはいけないんだな?と思う。
同性愛者か?と思わなくもないが、それは文章がやんわり否定している。
「友人」以上にお互いのプライベートに踏み込み、同性愛者でもない女性同士の関係となれば・・・。
そしてオムツのエピソード。今時布オムツの効用にこだわるなんて、そんな年代って考えれば・・・。
(この作者、まだお若いはずだが、布オムツのことなんてよくご -
Posted by ブクログ
日常に潜んでいる怖さを描いた短編集……でいいのかな。
題名にもなっている「あなたが正しくいられたとき」はヒヤリとする(自分もそうじゃないかとかんがえて)怖さがあって、読後もずっと印象に残っている。確かに「自分は正しい」と思い込んでいる人間はいる。私はいい加減な人間なので、何か気後れしてしまうから近づかないのだが。
正しさについてしばらく考えてしまった。
(いくら理由があっても娘を川に落とす母親はさすがにいないだろうから、その点では現実感ゼロだけど、男が好意を持たれてると誤解しやすいところなんかはリアリティあり。)
他の作品はそれほど……という感じ。
トータルでは星3つが妥当と思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ心に残ったのは、最後の『九月某日の誓い』だった。『火のないところに煙は』は、神楽坂の印刷会社に染みが寄る人怖だった。『夜の道標』は灰色の町の社会派だ。波留が車に飛ばされる場面は、わっしわしと心臓を摑まれた。非常にいい。『おまえレベルの話はしてない』は、短編の形を取りながら長編文学といっていい。将棋だ。奨励会の切っ先が自分に返ってくる。これも非常にいい。名人戦の観戦コラムでいらしたときの、将棋界への視線が温かかったのを、いまも思い出す。
表題作は、未婚のまま死んだ者同士が結婚できる世界だ。律子は浅葱を推してい、死後に結ばれたいと願っている。正直、ピンとこなかった。推し活への理解が足りないのかも -
Posted by ブクログ
ネタバレ表題作をはじめとする6つの短編集。
どれも短く読みやすかった。
読みやすい分あっさりしすぎているというか、物足りなさはあった。
どの話でも人間の心の中にある、黒い部分を描いていると思う。
怪しいと思える行動の裏に隠されている事実を読み解いていくようなストーリー。
「悪」に見えるものも実はその人なりの誠実さから来ているものだったりして、物事の本質って一面からでは分からないということを実感させられる。
「立体パズル」だけは少し納得いかなかった。
殺人犯が住んでいた、というだけで十分引越しの理由になり得るでしょうよ…。
そこにわざわざ見え透いた嘘を重ねる必要はないはずで、こじつけにしか思えなかっ -
Posted by ブクログ
一話目の表題作がまずこの作品全体のイメージを作る。単純な正義を拒否する元カノが、自分の目的のために、その信用していない正義を利用する。
「そんなことのために」「そんなことをする」彼女は怖い。ただ、理解し得ない思考だと思う一方で、自分の正義を点ほども疑うことができなかった窪田に対しても、気持ちのどこかが距離を置こうとする。
「そんなことのために」「そんなことをする」女性は「立体パズル」にも登場する。うっすら怖い。
決して幸せな結末ではないが、「投了図」は、未来の才能に託すことで自己を振り返るラストに光がある。「代償」も、望んだ結果ではなかったが、物書きとして生きる道を選ぶ結末に未来を感じる。
な