芦沢央のレビュー一覧
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読み終えた後に残るイヤな感じ。作者は嫌らしいが、イヤミスの分類になるようだ。帯コピーに「あなたは後悔するかも知れない。第一話で読むのをやめればよかった、と。」
小学生の「僕」は同級生の水谷君を「神さま」と呼んでいる。博識ぶりと何でも解決する推理力を持った水谷君は、同級生みんなにそう呼ばれている。だから僕は何でも相談するし、金魚のフンのようにくっついて他の人が相談するのも聞いている。
ある日、亡くなった祖母が作った桜の塩漬けを溢して駄目にしてしまった。普通ならここで祖父に白状して詫びるところを神さまに相談して隠し、事件を起こす。何だかどっちも悪いし、事件の原因を神さまが知っていたような気がする。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の作家の私に来た怪談話の依頼を元に私の経験談から私の身の回りの知り合いからまたその知り合いから語られる怪談の数々。そこから最終的にいくつかの共通点があり、それぞれの話の気味の悪さが露わになる。
花柄のチュニックの占い師がいくつかの話で出てくるが、信用しないだけで怪異が現れて被害に遭っていく。主人公も徐々に不可思議な体験をしていることから、直接出会ったことないにしろ間接的に関わってしまっているためにいつか占い師の犠牲者になってしまうのではないかなと…。同じく毎回出てくるオカルトライターの榊さんについても真相に近づきすぎて行方不明なのかなと…。
1話1話は読みやすく、話も面白いが占い師の -
Posted by ブクログ
■サマリー
・最後の最後で登場人物の関係性に騙される
・ベタなミステリーではない
・真実を知って再読すると、異なる感想を持つ
■所感
奈津子と紗英、鞠絵、梨里…、関係性を思わず紙に
書き出してしまった。
それくらい、読み進めていく内に登場人物の関係性
が分からなくなった。
奈津子と紗英は仲のいい幼馴染。
それにしても、幼馴染にしては私生活にも介入しすぎ。
なんだか変な感じがするなと読み進めると、最後に
とんでもないネタバレが存在。
えっ、そうなん?と思い、改めて最初から読み直す
ともやもやしていた気持ちが何となく収まりどころ
を見つけられた気がする。
惜しむらくは全体的に冗長的なところである -
Posted by ブクログ
26歳の芝と大島。少年時代、将棋の世界で知り合った2人。プロの棋士となったが、なかなか先に進めない芝と高校生の時、早々と将棋の世界に見切りをつけ東大に進み、弁護士になった大島。2人の目線で将棋の世界が描かれている。
前半は、芝のもがき苦しむ様が、そんなにまでしなければ、将棋の世界に残っていけないのかと辛い気分になるし、とにかく嫌な感じで読みづらかった。
後半は、前半に芝から見た大島とは別人のような大島が描かれている。彼は将棋の世界を早々と去り、世に言う成功者となったはずなのに、まだ少し将棋に未練がありそうだった。
将棋の世界は閉鎖的だと改めて思った。26歳までもがいて苦しんで、それでもプ