芦沢央のレビュー一覧
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ネタバレ視点が変化しながら話が描かれていくことでスルスル読める面白い本であるのは間違いないと思った。だがそれと同時に救いが少なく、読んでて苦しい本でもあった。
視覚障害者である愛子が誘拐される描写は個人的に特に重かった。しかし最後まで希望を見失わずに、そして自己の成長までする姿は今作の救いだと思った。
優奈を探すためには、誘拐犯の加害者に仕立て上げるしかない。と考えてそれを実行する礼遠が、優奈に執着する理由が薄いような気がした。最愛の人であり自分を漫画家にしてくれた人だからか、、?
途中まで優奈を懸命に探す夫という立ち位置からのどんでん返しは凄いと思った。
宮下家では夫婦間の過保護な母親と、娘の -
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明日、藤井NHK杯王者vs羽生九段があります
で再読
去年も同対戦ありましたが、千日手による再戦という震えるような展開で。
もう少年ジャンプかよと突っ込みたくなる、僕のようなへぼ趣味打ちにすら刺さる泥酔対局でした
将棋の知識がなくてもさらりと読めてしまう将棋がテーマの5篇、短編集
卓上遊戯の読み物としては圧倒的に僕は宮内悠介の「盤上の夜」を推したいのですが。
この神の悪手は将棋という遊戯に入り込んでいるわけではなく、将棋を通して思考回路やゲーム性をあくまでライトに物語表現として使用しています
雑誌等読むに芦沢さんもそこそこ打てるようなのですが踏み込まない
そこがダメな人もいると思うのです -
Posted by ブクログ
初めて芦沢央さんの作品を手に取りました。なんとなくで読み始めましたが、だんだんと「あれ⁈ この人とこの人の関係はどうだったんだっけ⁇」というようなイリュージョンのような感覚にとらわれて、気がついたころには「あっ」となりました(笑)
幼い頃から近しい関係だった奈津子と紗英。お互いに家族のことで悩みは尽きず、鬱々とした生活を送っていましたが、そのさなかで紗英の夫の他殺体が見つかります。この重大な殺人事件が引き起こす2人の関係性の変化とは。そこにあるのは、本当に偽装なのか、偽善なのか、欺瞞なのか、それともほかの何かなのか……。
「あっ」体験。もう一度読み返したくなりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ重っ、
だから、時代が1996年だったのかあ
最初1996年と2020年代が交互に出てくるのか?と思ったわ
今で言う、発達障害なのかなー
現代だったら確かに不妊手術っていう話にはならないだろうね。
これからも各々の人生は続く、っていう終わり方だったな。
阿久津は罪に問われて、
母親も本人の同意なしにそんな手術をしたのはなんらかの罪なりそうだし、
阿久津が悪気なく話しちゃえば豊子も匿ってた罪になるし(てか豊子自分から警察行きそう)、
波瑠は父親と向き合わなきゃいけないし。
怒りが母親ではなく戸川に向いたのは
母親は絶対的存在的な、自分を無条件で愛してくれる人、そして自分にとっても大切な人(