芦沢央のレビュー一覧
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この、なんとも言えないざらりとした読後感は、ああ、「悪いものが来ませんように」のときと同じ感じ、とこの感想を書こうとして気がついた。
愛子は強い。強すぎる。もし目が見えなければ、いま読んでいるこの本だってこの文字の通りには読めないだろう。点訳されるとき、漢字のひらきや句読点などは再現されるのだろうか。そう思ったら失明が恐ろしくなった。そんなことはものともせず自分で脱出の道を切り拓き、強く立ち向かう姿はかなり歳下なのにわたし自らの生き方を省みさせた。
一方で夢の綺麗さと残酷さも突きつけられた。これも愛の形、と片付けるにはあまりにもその渦が大きすぎた。私は女だから、礼遠に対してああ、男性はほんとにこういう鈍感なところがある、と思うけれど男性はどんなふうに読むのだろう。女はまったく、なんていわれるんだろうか。性別で括ることは愚かだと知ってはいても、想像せずにはいられなかった。 -
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ネタバレ猫を撫でながら読みたくなる本かと思ったら全然そんな事なかった笑
秋吉さんの「呪い」と菅野さんの「オッドアイ」が良かった!!
・黒猫ナイトの冒険 ★★★★
新井素子さんという初めて読む作家さんの話。
カラスのキングとの関係が良い!
捨て猫だったのを保護されたけど、あったかいものを助けにまた迷い猫に。
その後カラスのキングのおかげ?で元のお家に戻る事に。
飼い主さんの心配な気持ちがクソわかる〜
最後はほっこり。
・呪い ★★★★★
イヤミスの女王、秋吉理香子さんの話〜
この前の話がほっこり系やったしこの本はそーゆー系の短編かと思ったら通常通りの秋吉さんの話やった。
大好き!!
・春の作り方 ★★★
芦沢央さんの話。
猫の話というより桜の塩漬けっゆー印象の話やった。
アーモンドの木とか、その辺にあるようなもんなんかしら?
・一心同体 ★★★★
小松エメルさんと言う初めて読む作家さんの話。
ちょっとファンタジー感ある話かと思ったら、途中から雲行きが怪しくなっていった。
お父さんはお母さんを崖から突き落とすし、茜は葵を崖から突き落とすし。
まあまあダークで悪くない!
・猫どろぼう猫 ★★★
久しぶりの恒川さんの話!
好きな作家さんなので、もうちょっと不気味感とかホラー感とかが欲しかった。
・オッドアイ ★★★★★
菅野雪虫さんという初めての作家さん!
良かったー!小学生が主人公の話。
冬路がかっこよくて素敵や!
この作家さんの他の作品が読みたくなった。
・四月のジンクス ★★
長岡弘樹さんという初めて読む作家さん。
加寿子が意地悪でなんか嫌なやつだった。
・そにしけんじ ★★★
ラストはまさか漫画とは!
久しぶりにこんな漫画読んだ。
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産院で衝動的に自分の産んだ子と他人の子を取り替えてしまった母親が、精神的に追い詰められていく様を描いた前半。後半は、その4年後に取り替えられていたことを知った母親側の苦悩を描く。
読み手が男性か女性か、出産の経験の有無、普通分娩か帝王切開か、子育て時に専業主婦か仕事を持っていたかなど、その立ち位置によって受け止め方や衝撃度が大きく異なる作品だと思う。
私は子育てを終えて久しいが、二人の母親の苦しみが途切れることなく伝わってきて、胃が痛くなるような読書だった。
読後も、将来二人の子ども、特に取り替えた親の子どもが事実を知ったときどうなるのかを想像してしまい、憂鬱な気分がしばらくは抜けなかった。
余談だが、そう言えば我が家では断乳後の息子が耳たぶを触るのが好きで、私のはもちろん近くにいる人の耳によく触れていたなと、懐かしく思い出した。 -
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待ち合わせの間に訪れた本屋で、サイン本を見つけて衝動買いした本です。
タイトルも表紙のデザインも印象的です。そして、なんというか、呼吸がしにくくなるような小説でした。どの登場人物にも親しみが湧かず、それでいてどの人物の感情も(横暴としか言いようのないような誉田の想いさえ)よくわかるような妙な心持ちがしました。バレエの公演や練習風景など自分には全く馴染みがないのに、飛び散る汗まで見えるようでした。
先が気になって一気読みしましたが、最後はあっけなく感じました。また、主要な登場人物である女性2名、あゆ子と有美の読み分けがしにくく、途中混同してしまうことがありました。
ただ、誉田が誠に言った『言えない言葉が内側に渦巻いているから、踊りが饒舌になる』という言葉はとても好きでした。 -
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いろんなシチュエーションの推理小説なので、それぞれ楽しめる。
決して殺人事件の犯人捜しだけじゃないんだ。
特に面白かったのが浅倉秋成さんの「糸の人を探して」。
冴えない、モテない大学生の河瀬倫義が、友だちに誘われて5×5の合コンに行く(その友だちは用事があり来れない)。しかも自分に好意をもっている女性がいると聞かされており、気合いが入っての参加だ。
行ってみると、この世の人かと思うような素晴らしい女性ばかり。それどころか、皆河瀬に好意的に話をかけてくる。
しかし後にあとの4人は、お付き合いを避けた方がよい人たちだとわかる。
名前を聞いておらず、いろいろな情報から赤い糸で結ばれるべき女性を推理していくのだが。
特に河瀬の思いを綴った表現や、女性とのテンポ良い会話が、笑いを誘う。
浅倉さんは「六人の嘘つきな大学生」の作家で、真逆の性格を描いていることも面白い。