芦沢央のレビュー一覧

  • 今だけのあの子

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    芦沢央さんの読み残し作品制覇中
    これはデビュー3作目の単行本
    ちょっと古め

    あの時の女の友情は、確かなものだったのかしら、ね、っと考えさせられる短編5編

    「届かない招待状」
    これはかなり好き
    大学時代の友人グループの結婚式
    私にだけ、招待状が届かない
    それを言い出せないまま友人からと結婚式場まで来てしまう
    切ない伏線の挿入も見事だし、ラストに明らかになる招待されない理由と優しいご主人が感動的

    「帰らない理由」
    私はこの作品初読ですけど、私と同じような約束を中学生でしているとは
    中学生女子達の友情
    突然の事故で亡くなった友人宅へ訪れた、女友達と 亡くなった中学生の彼
    それぞれの思惑が入り乱

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    2024年06月25日
  • 今だけのあの子

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    届かない招待状
    親友だと思っていた新婦から、グループの仲間で自分にだけ招待状が届かなかった。
    さらに夫の携帯に彼女からのメールが届いてるのを見つけ、黒い気持ちが湧いてくる。

    帰らない理由
    交通事故で突然亡くなった幼馴染。
    彼女の家にお悔やみに行くと、クラスメートの桐子がいて・・・

    答えない子ども
    娘の恵莉那は絵が上手だ。
    恵莉那の描いた絵は写真にして残しておくのだが、同じアトリエに通っているソウくんママに三脚を貸して、それが戻ってこない。

    願わない少女
    クラスで親友になった子は漫画家を目指していた。
    彼女に好かれたくて自分も漫画が好きなふりをした。

    正しくない言葉
    老後のためにと夫が契

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    2024年06月25日
  • 今だけのあの子

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    謎解き短編集でした。
    人の心理が上手く書かれていて面白かったです。
    大人が主人公になっている物語は最後にはほっとする結末になっているのに何故か子供が主人公の物語は後味が悪い結末で、こんな年頃の子がそんな風に考えるならちょっと怖いな…と。
    子供だからこそなのかも知れませんが、なんだか嫌な感じが残ってしまいました。

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    2024年06月18日
  • 貘の耳たぶ

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    2017年 第6回 新井賞受賞
    自ら産んだ子を 同日に生まれた他の子と取り替えた母親
    ちょっとしたトラブルによる衝動的な行動だった
    妊娠中の不安、出産時の苦痛、育児への憂慮
    その一瞬の出来心に背景はある
    告白する機会を失ったまま、子供達は4歳となる
    自分の子ではないと知っている母親と
    自分の子供と信じている母親
    二人の母親の育児と生活の違いは、考えさせられる 母親に期限があるとすれば子供を預けて仕事をする事ができるのか?日常生活をもっと大切に過ごすのか?
    この小説の読みどころは、DNA鑑定により本当の両親が確定した後、二人の子供達と育ての親との分断の場となるのだけれど
    取り替えの犯人となる母親

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    2024年06月13日
  • 神様の罠

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    はじめましての作家さんとおなじみの作家さんが半々のアンソロジーだった。
    やっぱり乾くるみさん、すごい。
    乾くるみだから絶対なんか仕掛けてきてるんだ、って分かっていてもまんまと騙され、2回読んだ。
    最後の辻村深月さんも良かったな。善良な大学生が落ちぶれていく様がリアルだった。コロナ禍では、というか今も、こういうことは起きていそう…

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    2024年06月12日
  • 神様の罠

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    まさかの再読だった。ちゃんと各話タイトルも確認して借りるべきだった…けど着地点の解るミステリもなかなか

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    2024年06月11日
  • 猫ミス!

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    猫にまつわる8つのアンソロジー短編集。
    「春の作り方」が一押し!

    アンソロジーは新しい作家さんとの出会いもありいつも楽しみにしている。
    今回は、芦沢央さんの他の作品も、読んでみたいな。

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    2024年06月09日
  • 僕の神さま

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    ネタバレ

    日常の様々な謎や悩みを解決してみんなから「神さま」と呼ばれる小学生・水谷くんと同級生の僕がささやかな困りごとに挑む穏やかな第一話のスタートが、第二話の川上さんの登場で子どもにはどうしようもできない現実の厳しさへ引っ張られていく。
    エピローグの「殺したりなんかしたくなかったから、たくさん殺すことになった」というナチスに関する一文が痛烈。間違ってなんかいないと思いたいから、それを否定してくれる理屈にしがみついてしまう危うい心理。これを伝えたいがために書かれた作品なのかな。
    成長した二人にまたどこかで再会したい。

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    2024年06月08日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    彩瀬まるさん、20作目
    アンソロジー「鍵のかかった部屋」の一作
    「神秘の彼女」
    これはミステリーなのかな
    大学寮に現れるきんきら大仏

    決められたトリック
    ー糸を使って外から鍵を閉めた密室ー
    そこから5人の作家が全く違ったミステリーを作ったアンソロジー

    似鳥鶏さんは、あの一〇一教室しか読んでいなかったので、こんなコミカルなモノも書くんだと驚き.大学サークル内のトラブル「このトリックの
    問題点」

    石井羊さんは、初めましてですが、優しい雰囲気のあるミステリーを書くなあと
    あと食べ物を折り込むのかな「大叔母のこと」

    芦沢央さんは、好きな作家さん
    この短編も短い中にしっかりトリックアイテムを仕込

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    2024年06月07日
  • 神様の罠

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    アンソロジーは気になってた作家さんをつまみ食いできるし、短編だからちまちま進めやすくていいよね
    本屋さんのディーポップって感じ

    全体的にテンション低くて読みやすかった

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    2024年06月04日
  • 神様の罠

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    個人的には乾くるみさんの「夫の余命」が一番好き。最後の方で真相わかった時のびっくり感が半端なかった(もちろん二度読みした)。
    でも全員好きな作家さんばかりだったので、初読の短編読めて満足。

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    2024年06月03日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    『この世界には間違いが7つある』がとで面白かったです。
    最後のどんでん返し、これは誰でも「あ〜!」ってなります‼︎

    この評価は、この本を自分なりに総合的に見た評価です。

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    2024年05月30日
  • 僕の神さま

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    芦沢央さんの作品だったので構えて読みましたが、ほっこりして物事を解決しようとする姿に可愛さもあり小学生ならではの出来事で話が進んで行くかと思いきや...2話目でズシンときて、第3話の運動会での水谷くんの神さまっぷりときて、第4話、エピローグで徐々に明らかになる真実は少し切なかったかな。
    解説でも書いてありましたが、エピローグは刺さりましたね〜

    未完成な小学生らしさもあり、成長を感じられる場面もありました。

    水谷君みたいな小学生になりたかったと思ったり、「僕」に感情移入しながら楽しめました。

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    2024年05月29日
  • 神様の罠

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    6人の作家さんたちのアンソロジー。

    期待値が高かったからか、あまり好みではなかったですが、色々な作家さんの作品に出会えたのは良かったです。

    個人的には「崖の下」が1番かな。

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    2024年05月20日
  • 罪の余白

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    スクールカーストが絡むイヤミス。
    父親が咲を追い詰め終盤は一気に加速して、サスペンスとして読み応えがあった。
    早苗の立ち位置がぼんやりとしていたのが残念。

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    2024年05月15日
  • バック・ステージ

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    ネタバレ

    芦沢央さんの小説でこんな明るい雰囲気の話を読むのは初めて。

    『始まるまで、あと五分』がお気に入り。
    伊藤ってそっちか〜!
    伊藤さんからしたら奥田はだいぶ酷い男だと思うけど、ハッピーエンドで良かった。

    なんといっても、耳たぶに耳の形のピアスをつけている康子さんが可愛い!
    最後、松尾といい感じになってニヤニヤしちゃった。

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    2024年05月12日
  • カインは言わなかった

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    ネタバレ

    群像劇ミステリー。文体も心情も読みやすい上に魅力的だからすらすら読める。
    ストーリーラインとしては数人の登場人物の視点で、バレエ劇団(?)HHカンパニーの「カイン」初演の前後2,3日を追う形。同時に、導入部で犯人のモノローグが入るので、導入で死んだ男は誰なのか、犯人は誰なのかを追う形でもある。登場人物達は大体みんな誰かへの憎悪や殺意を持っていて、包丁を握りしめるシーンが用意されている。
    ただのミステリーじゃなくて、藤谷豪しかり、誉田規一しかり、天才の心情は語られず、凡才達が苦しみもがく構図になっていた。それぞれの視点で話を追うと話の空気ががらっと変わる。恋人に振り回される女性の恋愛小説っぽかっ

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    2024年05月06日
  • 僕の神さま

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    ネタバレ

    僕の神様、って何だろうと気になって読み始めた本。
    小学5年生の僕とクラスメイトで悩みや相談事を何でも解決してくれる水谷くんのお話。水谷くんはその推理力から、みんなから神様と呼ばれている。早速タイトルの理由がわかった。

    僕と水谷くんが直面する事件?は、春に僕の祖母が作っていた桜漬けの瓶を割ってしまったことから始まり、夏に同級生の川上さんが受けている虐待、秋には運動会の騎馬戦、冬には呪いの本と一年を通した話になっている。
    それぞれの謎解きはなるほどなぁという感じだし、それぞれの話が短編のようで読みやすい。んだけど!個人的に心にグッと残るものが少なかったかな。読みやすいし面白い作品ではあるんだけど

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    2024年05月05日
  • いつかの人質

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     著者は動機やトリックから逆算して物語を構築していくと解説にあり、解説者とは違う意味で妙に納得してしまった。とってつけた感がないとあるが、今作は動機ありきで進みすぎてフィクション臭が半端ないと感じる。この動機で構築するには、犯人の異常性もしくは愛情をもっと強調して読者に納得させてほしかった。礼遠や優奈、愛子の両親など種を蒔きすぎて描写が追いつかなかった気もする。わかるけれど理解できない、したくないようなモヤモヤが残る。愛子の友人たちの無邪気な残酷さが心に引っかかった。

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    2024年04月29日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    【2024年90冊目】
    帰国子女の心細いフライトの旅、取り壊している下宿から見つかった御札と交錯する人々の思い、運命か作為か二人の男女、浮気と妊娠妻、消えたタイムカプセル、マスターと正しい世界。非日常アンソロジー!

    「物語の力を信じる作家たち」6人による謎をテーマにしたアンソロジー。それぞれの作家さんの個性が出ているような気がして、楽しめるお得な一冊でした。平均年齢もすごく若い気がする。しかし、小説読んでて急にサイゼリヤに来たみたいな気分になったのは初めてでした。斬新〜。

    表紙もセンスがあって良いですね◎

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    2024年04月19日