芦沢央のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
芦沢央さんの読み残し作品制覇中
これはデビュー3作目の単行本
ちょっと古め
あの時の女の友情は、確かなものだったのかしら、ね、っと考えさせられる短編5編
「届かない招待状」
これはかなり好き
大学時代の友人グループの結婚式
私にだけ、招待状が届かない
それを言い出せないまま友人からと結婚式場まで来てしまう
切ない伏線の挿入も見事だし、ラストに明らかになる招待されない理由と優しいご主人が感動的
「帰らない理由」
私はこの作品初読ですけど、私と同じような約束を中学生でしているとは
中学生女子達の友情
突然の事故で亡くなった友人宅へ訪れた、女友達と 亡くなった中学生の彼
それぞれの思惑が入り乱 -
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届かない招待状
親友だと思っていた新婦から、グループの仲間で自分にだけ招待状が届かなかった。
さらに夫の携帯に彼女からのメールが届いてるのを見つけ、黒い気持ちが湧いてくる。
帰らない理由
交通事故で突然亡くなった幼馴染。
彼女の家にお悔やみに行くと、クラスメートの桐子がいて・・・
答えない子ども
娘の恵莉那は絵が上手だ。
恵莉那の描いた絵は写真にして残しておくのだが、同じアトリエに通っているソウくんママに三脚を貸して、それが戻ってこない。
願わない少女
クラスで親友になった子は漫画家を目指していた。
彼女に好かれたくて自分も漫画が好きなふりをした。
正しくない言葉
老後のためにと夫が契 -
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2017年 第6回 新井賞受賞
自ら産んだ子を 同日に生まれた他の子と取り替えた母親
ちょっとしたトラブルによる衝動的な行動だった
妊娠中の不安、出産時の苦痛、育児への憂慮
その一瞬の出来心に背景はある
告白する機会を失ったまま、子供達は4歳となる
自分の子ではないと知っている母親と
自分の子供と信じている母親
二人の母親の育児と生活の違いは、考えさせられる 母親に期限があるとすれば子供を預けて仕事をする事ができるのか?日常生活をもっと大切に過ごすのか?
この小説の読みどころは、DNA鑑定により本当の両親が確定した後、二人の子供達と育ての親との分断の場となるのだけれど
取り替えの犯人となる母親 -
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彩瀬まるさん、20作目
アンソロジー「鍵のかかった部屋」の一作
「神秘の彼女」
これはミステリーなのかな
大学寮に現れるきんきら大仏
決められたトリック
ー糸を使って外から鍵を閉めた密室ー
そこから5人の作家が全く違ったミステリーを作ったアンソロジー
似鳥鶏さんは、あの一〇一教室しか読んでいなかったので、こんなコミカルなモノも書くんだと驚き.大学サークル内のトラブル「このトリックの
問題点」
石井羊さんは、初めましてですが、優しい雰囲気のあるミステリーを書くなあと
あと食べ物を折り込むのかな「大叔母のこと」
芦沢央さんは、好きな作家さん
この短編も短い中にしっかりトリックアイテムを仕込 -
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ネタバレ群像劇ミステリー。文体も心情も読みやすい上に魅力的だからすらすら読める。
ストーリーラインとしては数人の登場人物の視点で、バレエ劇団(?)HHカンパニーの「カイン」初演の前後2,3日を追う形。同時に、導入部で犯人のモノローグが入るので、導入で死んだ男は誰なのか、犯人は誰なのかを追う形でもある。登場人物達は大体みんな誰かへの憎悪や殺意を持っていて、包丁を握りしめるシーンが用意されている。
ただのミステリーじゃなくて、藤谷豪しかり、誉田規一しかり、天才の心情は語られず、凡才達が苦しみもがく構図になっていた。それぞれの視点で話を追うと話の空気ががらっと変わる。恋人に振り回される女性の恋愛小説っぽかっ -
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ネタバレ僕の神様、って何だろうと気になって読み始めた本。
小学5年生の僕とクラスメイトで悩みや相談事を何でも解決してくれる水谷くんのお話。水谷くんはその推理力から、みんなから神様と呼ばれている。早速タイトルの理由がわかった。
僕と水谷くんが直面する事件?は、春に僕の祖母が作っていた桜漬けの瓶を割ってしまったことから始まり、夏に同級生の川上さんが受けている虐待、秋には運動会の騎馬戦、冬には呪いの本と一年を通した話になっている。
それぞれの謎解きはなるほどなぁという感じだし、それぞれの話が短編のようで読みやすい。んだけど!個人的に心にグッと残るものが少なかったかな。読みやすいし面白い作品ではあるんだけど