芦沢央のレビュー一覧

  • 貘の耳たぶ

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    普通分娩か帝王切開か。有痛か、無痛(和痛)分娩か。
    そんなもので子供に対する愛情が変わるわけがない。
    けれどもそれに対して良いとか悪いとか周りが言うことで産後の母親は自信をなくしてしまうのだ。
    小さく産んだこと、病気を持ったこと、早く産んだこと。
    悪いことなんかしていないのに、母親は自分を責める。
    周りは赤ちゃんのことで頭がいっぱいで、心も体もボロボロになった母親のことは二の次三の次。
    それでも母親はこの弱い生き物を育てなければならない。
    でも、私に、そんなことできるんだろうか?

    自ら子供を取り替えた繭子には同情する。
    自分の子供が幸せになって欲しくて、そして少しだけ郁絵への暗い気持ちがあっ

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    2024年09月09日
  • 僕の神さま

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    単行本で読んでいたことをすっかり忘れて文庫版を買っていた。
    表紙やあらすじを見てパッと手に取ったので、昔と本の好みは変わってないのかも。
    個人的に“切ない”よりも“しんどい”と感じた。
    少年少女が主人公の物語を読むと心臓がキュッとなる。
    水谷くんのような子供になりたかった。
    だけど子供の頃の私は「僕」や「川上さん」に近い人間だった。
    だからなのか、こういう子供の無力感と心の脆さを見せつけられると項垂れてしまうんだよなあ。

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    2024年09月08日
  • いつかの人質

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    ネタバレ

    誘拐事件を題材にしているけれど、ここに登場する人々の心理に引き込まれてハッとさせられることが多かった。一番はやはり被害者の愛子。彼女を通して、視覚を閉ざされた人が被害に遭う危険性の高さについて、その心細さや恐怖について、たくさんのことが伝わってきた。人の手助けが必要なのにどこかで人を信じ切ってはいけないという、相反する感情を持ち合わせて日々生活していくのは想像以上に神経を使うと思う。幼い頃の誘拐事件を通して歪になってしまった家庭が、娘の勇気と自立によって今やっと正しい方向に向かい始めたのかもしれない。愛子の諦めない姿勢には希望のようなものをもらった。とても眩しい。
    礼遠はどこか何かが欠落した人

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    2024年09月08日
  • いつかの人質

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    他所の子に何かをあげようと思って自分の車まで連れて来て…の時点でアウトだな

    その場に留まってもらって1人だけ車に取りに行って戻ってくれば良かったのに…

    なんて言ってると小説が始まらないな

    目が見えてても絶望的な状況なのに、見えない愛子が苦しめられるシーンが想像するだけで辛すぎる


    友人たちの無邪気な残酷さも地味に怖かった

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    2024年08月29日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    辻堂ゆめさんのと城平京さんのが良かった!
    辻堂さんのは、自分が結構主人公と似た境遇を体験しているので、すごく面白かったというか。
    城平京さんのは、「虚構推理」のアニメが好きだったので、楽しく読めました。

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    2024年08月26日
  • 僕の神さま

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    読みやすかった。ミステリとしてはそこそこ。神様に押し込むのは理解したり近づいたりせずに側にいられて便利でいいよね。川上さんが救われていますように。

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    2024年08月24日
  • 神様の罠

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    6人の作家さんによる短編集。
    特に乾くるみさんの作品が印象に残りました。オチがきれいで、ついすぐに2度目を読んでしまいました。考え抜かれた構成が魅力的な作家さんだと知ることができ、大収穫でした。
    2020年頃の日本を舞台とした作品が多く、当時そうだったなと懐かしさを感じました。

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    2024年08月20日
  • バック・ステージ

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    素晴らしかった!入りから最高で、一つの舞台を通して、いろいろな人の様子が描かれる。最後はやっぱりつながるのかなと思っていたから、あーそうなるんだ!となんだか嬉しかった。カーテン・コールは解説に明るいと書いてあったが、まさにその通りで、まさかこの2人がこうなるんだと思った。今までで一番、解説文に共感した本だった。

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    2024年08月02日
  • 僕の神さま

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    僕は、小学5年生
    “神さま”は、同級生の水谷くん
    小学校でおきるちょっとした謎を
    神さまが冷静に解決していく
    第一話から四話まで四季を絡めて小学生の一年を
    第一話の「春の作り方」が優しい嘘で素敵でした

    ミスエリー部分は、子供には難しいかなと思うところもあるけれど、小学生らしいストーリー
    自分が小学生のその昔、ホームズとか乱歩とかがミステリーの入り口だったから
    小中学生にも挑戦して欲しい

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    2024年07月11日
  • 貘の耳たぶ

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    2017年 第6回 新井賞受賞
    自ら産んだ子を 同日に生まれた他の子と取り替えた母親
    ちょっとしたトラブルによる衝動的な行動だった
    妊娠中の不安、出産時の苦痛、育児への憂慮
    その一瞬の出来心に背景はある
    告白する機会を失ったまま、子供達は4歳となる
    自分の子ではないと知っている母親と
    自分の子供と信じている母親
    二人の母親の育児と生活の違いは、考えさせられる 母親に期限があるとすれば子供を預けて仕事をする事ができるのか?日常生活をもっと大切に過ごすのか?
    この小説の読みどころは、DNA鑑定により本当の両親が確定した後、二人の子供達と育ての親との分断の場となるのだけれど
    取り替えの犯人となる母親

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    2024年06月13日
  • 神様の罠

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    はじめましての作家さんとおなじみの作家さんが半々のアンソロジーだった。
    やっぱり乾くるみさん、すごい。
    乾くるみだから絶対なんか仕掛けてきてるんだ、って分かっていてもまんまと騙され、2回読んだ。
    最後の辻村深月さんも良かったな。善良な大学生が落ちぶれていく様がリアルだった。コロナ禍では、というか今も、こういうことは起きていそう…

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    2024年06月12日
  • 神様の罠

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    まさかの再読だった。ちゃんと各話タイトルも確認して借りるべきだった…けど着地点の解るミステリもなかなか

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    2024年06月11日
  • 僕の神さま

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    ネタバレ

    日常の様々な謎や悩みを解決してみんなから「神さま」と呼ばれる小学生・水谷くんと同級生の僕がささやかな困りごとに挑む穏やかな第一話のスタートが、第二話の川上さんの登場で子どもにはどうしようもできない現実の厳しさへ引っ張られていく。
    エピローグの「殺したりなんかしたくなかったから、たくさん殺すことになった」というナチスに関する一文が痛烈。間違ってなんかいないと思いたいから、それを否定してくれる理屈にしがみついてしまう危うい心理。これを伝えたいがために書かれた作品なのかな。
    成長した二人にまたどこかで再会したい。

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    2024年06月08日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    彩瀬まるさん、20作目
    アンソロジー「鍵のかかった部屋」の一作
    「神秘の彼女」
    これはミステリーなのかな
    大学寮に現れるきんきら大仏

    決められたトリック
    ー糸を使って外から鍵を閉めた密室ー
    そこから5人の作家が全く違ったミステリーを作ったアンソロジー

    似鳥鶏さんは、あの一〇一教室しか読んでいなかったので、こんなコミカルなモノも書くんだと驚き.大学サークル内のトラブル「このトリックの
    問題点」

    石井羊さんは、初めましてですが、優しい雰囲気のあるミステリーを書くなあと
    あと食べ物を折り込むのかな「大叔母のこと」

    芦沢央さんは、好きな作家さん
    この短編も短い中にしっかりトリックアイテムを仕込

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    2024年06月07日
  • 神様の罠

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    アンソロジーは気になってた作家さんをつまみ食いできるし、短編だからちまちま進めやすくていいよね
    本屋さんのディーポップって感じ

    全体的にテンション低くて読みやすかった

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    2024年06月04日
  • 神様の罠

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    個人的には乾くるみさんの「夫の余命」が一番好き。最後の方で真相わかった時のびっくり感が半端なかった(もちろん二度読みした)。
    でも全員好きな作家さんばかりだったので、初読の短編読めて満足。

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    2024年06月03日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    『この世界には間違いが7つある』がとで面白かったです。
    最後のどんでん返し、これは誰でも「あ〜!」ってなります‼︎

    この評価は、この本を自分なりに総合的に見た評価です。

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    2024年05月30日
  • 僕の神さま

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    芦沢央さんの作品だったので構えて読みましたが、ほっこりして物事を解決しようとする姿に可愛さもあり小学生ならではの出来事で話が進んで行くかと思いきや...2話目でズシンときて、第3話の運動会での水谷くんの神さまっぷりときて、第4話、エピローグで徐々に明らかになる真実は少し切なかったかな。
    解説でも書いてありましたが、エピローグは刺さりましたね〜

    未完成な小学生らしさもあり、成長を感じられる場面もありました。

    水谷君みたいな小学生になりたかったと思ったり、「僕」に感情移入しながら楽しめました。

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    2024年05月29日
  • 神様の罠

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    6人の作家さんたちのアンソロジー。

    期待値が高かったからか、あまり好みではなかったですが、色々な作家さんの作品に出会えたのは良かったです。

    個人的には「崖の下」が1番かな。

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    2024年05月20日
  • バック・ステージ

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    ネタバレ

    芦沢央さんの小説でこんな明るい雰囲気の話を読むのは初めて。

    『始まるまで、あと五分』がお気に入り。
    伊藤ってそっちか〜!
    伊藤さんからしたら奥田はだいぶ酷い男だと思うけど、ハッピーエンドで良かった。

    なんといっても、耳たぶに耳の形のピアスをつけている康子さんが可愛い!
    最後、松尾といい感じになってニヤニヤしちゃった。

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    2024年05月12日