芦沢央のレビュー一覧
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ネタバレ読みごたえはありました。
内容は背表紙に紹介されていた通り。
「自ら産んだ子を「取り替え」た繭子。発覚に怯えながらも息子・航太への愛情が深まる。一方、郁絵は「取り替えられた子」と知らず、息子・璃空を愛情深く育ててきた。
それぞれの息子が四歳を過ぎた頃「取り違え」が発覚。元に戻すことを拒む郁絵、沈黙を続ける繭子、そして一心に「母」を慕う幼子たち。切なすぎる「事件」の慟哭の結末は・・・」
芦沢央の作品でこの気分は初めてであるが、イヤミスであればもやもやが残るのもしかたないのか。
面白くないわけではない。
郁絵の「残念だったね。普通に産めなくて」という言葉で、実の母の「あなたがひとりで育てられる -
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タイトルのカインは、旧約聖書のカインとアベルから取られている。カインは、人類初の殺人者だという。このタイトルにより、混沌とした構成がより複雑さを増すことになります。
物語の中核は、世界的評価を受ける芸術監督。彼は、主催するダンスカンパニーで「カイン」の上演を決定する。
トラブルの発端は、主役を射止めたダンサーの失踪。ここから、失踪したダンサーの関係者やカンパニーと関わりのあった人達が、心情を語り始める。
各章ごと、思念の流れが変わり、被害者そして加害者となるだろうという人物を読み間違う。
面白い構成で最後まで楽しめました。ただ、犯罪者となった人物の言動が読み取れず、犯罪心理なんてこんなもんよね -
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めずらしいくバレエを題材にしたミステリー。
失踪した主人公のダンサーを取り巻く
人々の詳細な心の動きをその人物毎に
追っていき主人公が何故公演直前になぞの言葉を残し失踪したのか?
そして、また謎めいた主人公の弟の画家が
執着するモデルの女性、そして何より
背景が全く見えないバレエ団の監督誉田
誰もが何も言い返せず、底知れぬ威圧感と
ダンサー達との見えない関係。
誉田一人だけ、最後まで何を考えているのか
全く明かされず最後の最後にある意図
がある事が分かる。
失踪の原因は解明されたが、弟に起こった事と
エピローグには余白があり全部が解明されて
いない感じが残る。 -
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ネタバレ【収録作品】道尾秀介「眠らない刑事と犬」/大山誠一郎「カラマーゾフの毒」/芦沢央「アイランドキッチン」/方丈貴恵「影を喰うもの」/浅倉秋成「糸の人を探して」/森川智喜「フーダニット・リセプション」
「眠らない刑事と犬」『N』所収。ペット探偵に犯行現場からいなくなった犬探しを依頼する刑事。母親の気持ちがよくわかる。
「カラマーゾフの毒」 悪役俳優鹿養大介の安楽椅子探偵もの。『カラマーゾフの兄弟』に出てくるような一族で発生した毒殺事件。家政婦が見ている前で、どうやって犯人は被害者に毒を盛ったのか。解説によると、シリーズが完結したので、来年単行本になるそうだ。
「アイランドキッチン」 引退後家 -
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ネタバレ『非日常の謎』をテーマにしたアンソロジー。
凪良さん目当てで読んでみました。で、あ、知ってるお話だった。という感じ。
でも他の作家さんの作品にもふれることができて良かった。
好きだったのは「これは運命ではない」シリーズの中の一つなので、物足りなかったが、他の作品が読みたくなった。
「この世界には間違いが七つある」はユニークな発想だった。間違い探しの中のくまちゃんの独白。
「この世界には間違いが七つある」芦沢 央
「成人式とタイムカプセル」阿津川辰海
「どっち?」木元哉多
「これは運命ではない」城平 京
「十四時間の空の旅」辻堂ゆめ
「表面張力」凪良ゆう -
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ネタバレこの本を読んで1番感じたことは「人にはどんな背景があるかわからないんだから、余計なことは言わない方がいい」ってことかなあ。
帝王切開だったことを「残念だったね」って、私だったら「は? 何が残念なわけ? うるせえなコノヤロウ」と思うだけだけど、とことん気にしちゃう人はいるだろうから。
それにしても産まれたてとはいっても、一度見た、しかも写真撮っておいた赤ちゃんがかわってることに気づかないかね?郁絵の旦那よ。
とはいえ、入れかわってしまった子をいまさら交換なんて、想像を絶する辛さだろうし、なにより子供たちがかわいそうでならなかった。 -
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凪良ゆうさんの短編を読みたくて手に取った本。
日常の中にひっそりと潜む謎の世界を6人の作家が綴る短編集。
どれもちょっと怖いお話ばかり。
それぞれ面白いけれど、やはり凪良さんの短編が好き。
表面上は何の変哲もない平和な日常。
登場する人物はごく普通の人たち。
下宿の管理人と、作家の弟。
かつてその下宿に住んでいた女性。
お寺の長男と よくできた嫁。
そして、お寺の次男は幼稚園の園長。
下宿を取り壊す過程で発見された謎のお札が軸になって話が進む。
お札の発見以外、特に何かが起こるわけではない。
ところが、それぞれの人物の独白を読み進めるうちに、
そこはかとなく怖いものが迫って来る。
最後の -
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非日常をテーマにしたアンソロジー。
『十四時間の空の旅』は飛行機が舞台。
主人公は、小学五年生で親の都合によりアメリカに渡り、また高校一年の途中で日本に戻る…。
これは思春期の子供には辛いことだろう。
私が通った学校にも帰国子女と呼ばれる子はいて、仲の良かったギャルは英語が得意だった記憶がある。
でも、みんな小学生で日本に戻ってきてから受験しているから、英語を褒めても「使わなきゃ忘れる」と、ちょっとうんざりした顔をしていたような。
本作の主人公は、中途半端な語学力、日本式の発音で辛い思いをした。
アメリカではガイジン、日本では垢抜けて英語が得意なことを期待され、しかし仲良しグループはすでにで