芦沢央のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終えた後に残るイヤな感じ。作者は嫌らしいが、イヤミスの分類になるようだ。帯コピーに「あなたは後悔するかも知れない。第一話で読むのをやめればよかった、と。」
小学生の「僕」は同級生の水谷君を「神さま」と呼んでいる。博識ぶりと何でも解決する推理力を持った水谷君は、同級生みんなにそう呼ばれている。だから僕は何でも相談するし、金魚のフンのようにくっついて他の人が相談するのも聞いている。
ある日、亡くなった祖母が作った桜の塩漬けを溢して駄目にしてしまった。普通ならここで祖父に白状して詫びるところを神さまに相談して隠し、事件を起こす。何だかどっちも悪いし、事件の原因を神さまが知っていたような気がする。
この後で同級生の女子からの相談にも乗るのだが、これも大事件を引き起こす。その事の解決策が少女を殺させた、という疑いも。
僕の優柔不断さと、神さまの知っていて事件を引き起こすような言動に、どうしても引いてしまう。やはりイヤミスは苦手なのかも知れない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ視点が変化しながら話が描かれていくことでスルスル読める面白い本であるのは間違いないと思った。だがそれと同時に救いが少なく、読んでて苦しい本でもあった。
視覚障害者である愛子が誘拐される描写は個人的に特に重かった。しかし最後まで希望を見失わずに、そして自己の成長までする姿は今作の救いだと思った。
優奈を探すためには、誘拐犯の加害者に仕立て上げるしかない。と考えてそれを実行する礼遠が、優奈に執着する理由が薄いような気がした。最愛の人であり自分を漫画家にしてくれた人だからか、、?
途中まで優奈を懸命に探す夫という立ち位置からのどんでん返しは凄いと思った。
宮下家では夫婦間の過保護な母親と、娘の視覚障害を受け入れきれてない父親の関係性、
江間家では才能のある礼遠と、夢を諦めきれず夢から逃げれない優奈。
どの立場になっても共感できる部分があり、月並みだが人の細かい心情描写がスっと入ってくるからこそ読みやすかった。
読後、タイトルが凄く秀逸だと感じた。 -
Posted by ブクログ
明日、藤井NHK杯王者vs羽生九段があります
で再読
去年も同対戦ありましたが、千日手による再戦という震えるような展開で。
もう少年ジャンプかよと突っ込みたくなる、僕のようなへぼ趣味打ちにすら刺さる泥酔対局でした
将棋の知識がなくてもさらりと読めてしまう将棋がテーマの5篇、短編集
卓上遊戯の読み物としては圧倒的に僕は宮内悠介の「盤上の夜」を推したいのですが。
この神の悪手は将棋という遊戯に入り込んでいるわけではなく、将棋を通して思考回路やゲーム性をあくまでライトに物語表現として使用しています
雑誌等読むに芦沢さんもそこそこ打てるようなのですが踏み込まない
そこがダメな人もいると思うのですが、僕は実に芦沢さんらしく好印象です
最初に「弱い者」という作品を配置してることもそんな配慮と思う
勝ち負けの競技ゆえ両方必ず生まれるゲームですが、主人公が被災地で復興支援として子供達と将棋を指します
この導入から実に「人間味」のある話に展開しタイトルに集結させる
これをいい話だな、と思う人もいるだろうし
卓上遊戯の必要すらないのではと思う僕もいるし
でも、他の作品と同じく一貫して人間を描くために土台を見つけてる作家なんだと思う
もう少し踏み外し(分かりづらくし)てと感じちゃうの僕はやっぱり所謂変な物語のが好きなのだろう
これも充分楽しみましたけどね -
Posted by ブクログ
「火のないところ…」でガッチリ心を掴まれた芦沢作品2冊目は、2015年に内野聖陽さん主演で映画にもなった芦沢央デビュー作。
妻が急逝して以降、男手1つで育てた一人娘 加奈が、学校のベランダから転落死する。
事故か自死か?真相を探るなかで2人のクラスメイトが浮上。最愛の娘を死に追いやった女子生徒へ安藤は復讐を決意する・・・
いじめ絡みで子を喪くした親の復讐劇だと「人間・失格」や「告白」が強く印象に残っていますが、それとはまた違う角度からのアプローチに胸がきゅっと苦しくなります。
ワタシも基本少年少女には性善説を信じたいと思うけど、咲みたいな羊の皮を被ったモンスターも一定数いる訳で…。後味は良くないけれど、最後に本懐を遂げられた事が救いかな。