【感想・ネタバレ】汚れた手をそこで拭かないのレビュー

あらすじ

もうやめて……ミステリはここまで進化した!

第164回直木賞候補作。

ひたひたと忍び寄る恐怖。
ぬるりと変容する日常。

話題沸騰の「最恐」ミステリ、待望の文庫化。

閉鎖空間に監禁された
デスゲームの参加者のような切迫感。──彩瀬まる

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家……。きっかけはほんの些細な秘密だった。

保身や油断、猜疑心や傲慢。
内部から毒に蝕まれ、
気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。

凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。

解説=彩瀬まる

※この電子書籍は2020年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

すごく嫌な短編集でした。読み返したくないな...と思うくらい。わりと身近で起こりそうな、少し顔形を変えて誰にでも起こりそうな話ばかりなのがやけにリアリティがあって、余計に嫌というか、厭でした。

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2026年07月16日

Posted by ブクログ

短編集って、だいたい表題になっているお話とその他◯作、みたいな構造が多い気がするけど、この作品には、表題と同じタイトルの作品はない。

なんでこんなタイトルつけたんだろう・・・と思って振り返って、すぐに気づいた。

このお話はどれも、汚れた手をたまたま深く考えもせずに手近な場所で拭こうとした人たちの末路だ。

日常にはいろんな落とし穴があって、私たちは毎日のように小さな失敗やズル、ちょっとした勘違いや油断を見せながら人と関係している。

その都度、正せることもあれば、なんだかなぁなぁにすませてしまうこともある。

それこそ、うっかり汚してしまった手を、そこらにあった自分にとっては都合の良い布で、適当に拭うように。


「汚れた手を、そこで拭かない」


子どものころ、そう言われては「めんどくさいこと言うなぁ」と多少の罪悪感や指摘された羞恥心に気づかない振りをして、返していた。


「えー、じゃぁどこで拭けばいいのー」


そんな懐かしいセリフが、こんなにヒヤリと響く場面が来るなんて。

拭く場所が、いつもあると思うな。

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2026年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごく面白かった

各章で出てくる「汚れ」
それを隠そうとする当人の弱さだけでなく、その周りにいる人物さえも不気味さを覚えた。
汚れた手を「汚れたけど洗った手」ではなく
「元から汚れていなかった手」にしたいという
人間の本性のようなものがこの作品からはすごく伝わった。

個人的に好きな編は「ミモザ」だと感じた。
本書(文庫本)の解説にもあったが
「悪い事をしたから悪いことが起きるとは限らない」
という瀬部の発言には、正直恐ろしさを感じた。
しかし「人の弱さを利用する人間」だけを恐ろしいと感じたのではない。私は利用された人間は自らも逃げ場を消してしまう現実に恐ろしさを感じた。

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2026年07月01日

Posted by ブクログ

なんとなく気になっていたため読んでみました。
これまたなんとなくホラーだと思っていたのですが、私の好きなタイプのイヤミスでした。嬉しい驚き。

短編集なのですが、どれも秀逸。
罪を隠そうとして墓穴を掘る人々の話でした。特に埋め合わせの落とし方が良かったなあ。ミモザも良かった。こういう状況になったらこういう心理状態になりそうで。

悪いものが、来ませんように も読んでみたいと思っています。

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2026年06月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本のタイトルってうまいな。

巧妙な手口の事件ではなく、日常に起こり得る事故や事件を、なんの計画もなく、付け焼き刃で隠蔽しようとして、結局はもっとひどい結果を招く。そんな短編集。

『ただ、運が悪かっただけ』
唯一、主人公側が救われている。
たまたま不幸な家族を見たと忘れていった方がいい。

埋め合わせ』
プールの水。考えたことなかったけど、相当な時間とお金がかかることなのねぇ。
普通に給料もらってたら、とりあえず払える金額なのに、金払ってすみませんと謝罪すればよいものの、ここまで、マイナスになってしまうとは。

『忘却』
裏の顔はわからないものだ。自業自得といえばそうだと思う。知らぬ間に、意志もなく、仕返ししていたようなもの。
善意に見える裏には勝手に電気とか水とか使い、悪魔の顔だな。

『お蔵入り』
これは、女の子の心理はわかるよ。相当傷つくからね。傷を隠そうとしたら、もっと開いてしまい、映画公開どころか、刑務所行きだ。

『ミモザ』
過去の過ちが、今頃、人生に復讐してくる。
幸せが一気に崩壊するのがわかる。


展開はうまいなぁと思う。
だけど、読後感はキツい。

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2026年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

傑作。
日常で起こる「個人的なやらかし」を描いた五篇からなる短編集。
その「やらかし」をどのタイミングで清算するかということを表したタイトルが秀逸。

黒歴史というには大き過ぎるし、大事件というには小さ過ぎる、絶妙なラインの嫌な出来事を、登場人物達の生々しすぎる内面描写とともに描かれていて、どの話も読んでいて「ほら言わんこっちゃない」ってなる。
五篇とも目先にある「ひとまずやり過ごす手段」を取るせいで、最小限のリスクを逃していくのがリアルで辛い。

『ただ、運が悪かっただけ』
この短編集のテーマ的に「一発目のジャブ」という丁度良い「嫌さ」を感じられる。

『埋め合わせ』
「嫌さ」で言ったらダントツ。
舞台が夏の学校ということもあり、暑さによる汗と危機的状況による冷や汗が出る感じが、読んでいて、胸が締め付けられる。
五木田の鋭さが、いわゆる犯人目線の探偵過ぎてドキドキした。

『忘却』
『ただ、運が悪かっただけ』と『埋め合わせ』の合わせ技って感じの作品。
物語序盤の「嫌な終わり方しそう」という感じから、まさかの終わり方で「えっ?」ってなってしまった。

『お蔵入り』
『埋め合わせ』のスケールデカい版。
仕事でしたミスを誤魔化した結果、大小様々な試練が訪れるという極端だけど良い例。
最後の終わり方も最悪で最高。

『ミモザ』
読んでいて、主人公が途中で調子乗った瞬間から「こりゃダメだ」ってなる。
清掃員の伏線回収は見事。

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

誰もが一度は経験する「こんなつもりじゃなかった」という後悔、息苦しさ、冷や汗、焦りを描いたじっとりと嫌な気持ちになる短編集。いずれも分量としては短いのに、人間の生々しさが美しいほど醜くくて、満足感の高い読後感だった。

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2026年05月20日

Posted by ブクログ

素晴らしい
全編オチがすごかった。
「汚れた手をそこで拭かない」というタイトルからして、親が子に呆れているような、なんとなく嫌な雰囲気のある言葉がまさにピッタリ。
主人公たちが、後ろめたい事柄である「汚れた手」を自分で拭けていないところが面白い。

特に「忘却」がすごくよかった、、

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2026年05月13日

Posted by ブクログ

なんなんだこれは…
短編ミステリーで後味最悪。
でも考えさせられ、とにかく刺さって…
ただの「イヤミス」とは言えない作品だった。

人はこういうところ、あるよね。

そう思う部分が、自分と相手と両方の行動、発言で見つかる。
それは、「それこそが人間」ということであり、リアルに「他人事」ではない事象だからか。

解説まで秀逸していた。

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めちゃすき!ミステリーなんだけどフィクションぽさがなくて、わたしたちの生活のすぐ隣に潜んでいるような怖さがリアルでよかった。汚れた手をそこで拭こうとするから、どこかで辻褄が合わなくなって怖い思いをするんだな。1作目のハシゴのやつと3作目の電気のやつはまあ主人公は悪くないけど、だからこそ人の怖さが鮮やかに描かれていたような、気もする

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2026年05月04日

Posted by ブクログ

嫌な人の表現がめちゃくちゃ上手い…!
人間の嫌な部分が生々しくて、特に2話目は観察者羞恥といったような嫌さ!

後味の悪さからこれはイヤミスになるのかな?

プールと、隣人の電気屋さんの物語が印象的です。
今後もニュースを見たりしたら思い出しそうでじわじわきてますw

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2026年05月03日

Posted by ブクログ

どの話も怖!
なんかズブズブと沼にハマり抜けられなくなる感じがなんとも怖い。
ラストの話が1番やだなな

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2026年07月16日

Posted by ブクログ


覚めたくてもなかなか覚めることができない夢を渡り歩くような読み心地だった。

解説でそう解釈していたように、この言葉がぴったりくる。どこで汚れた手を拭けばよかったのだろうかと後悔をしてしまう。でもどの物語の主人公の行動も分からなくは無いんだよ、だからこそ誰にでも起こってしまう可能性がある どうしたらよかったんだろうな

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

めちゃ面白かった。不気味なエピソードがてんこ盛り。
なんか面白くないってコメントが散見されてたけどジブンはそんなことなかったです。最初から最後まで大満足の一冊でした。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2話目が最高にキツイ
何故嘘を重ねるのか

最後の話も胸糞

正直に話すしかないんだよって
つくづく思う話が多かった

このあとどうなるんだろうってずっとドキドキ
心臓に悪い

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2026年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 『汚れた手をそこで拭かない』は、些細な秘密が人々の日常を静かに変容させていく短編集である。
 登場人物たちは、平穏に夏休みを終えたい小学校教諭や、かつての不倫相手を見返したい料理研究家など、一見すると特別ではない日常を生きている。しかし、保身や油断、猜疑心、傲慢さといった微細な感情が、少しずつ状況を歪ませていく。当初は自分の中だけで処理できるはずだった秘密が、やがて周囲を巻き込み、本人自身をも追い詰めていく。その過程には、ひたひたと忍び寄る恐怖がある。
 印象的なのは、恐怖が外部から突如として訪れるのではなく、登場人物の内面から生成されているように見える点である。悪意だけでなく、隠したい、取り繕いたい、不利益を被りたくないという感情が、取り返しのつかない局面へとつながっていく。だからこそ、読んでいても安全な場所から眺めているという感覚にはなれない。自分なら大丈夫だと容易には断言できない怖さがある。
 短編ごとに状況は異なるが、どの物語にも、日常がぬるりと別のものへ変質していく感覚がある。大きな事件そのものよりも、そこへ向かうまでの些細な判断の累積が不穏である。読み進めるほど、平穏に見えていた足元が少しずつ崩れていくように感じられる。解説の彩瀬まるさんのいう「切迫感」という言葉も、読後には強く実感される。
 明確な救済を伴う読後感ではない。それでも、人が自らの手を汚したとき、それをどこで拭おうとするのかを考えさせられる一冊である。

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

すっごいやだった。嫌な気持ちになりたくて読んだけどそれを超えてくる量だった。
地味ーで陰湿でウェッていう感じの嫌さ
1番現実離れしてなくて、1つの話の最後になるにつれて嫌だ嫌だと思い続けながら進んで最後にドンと嫌なことがあり終わる感じが悪夢見ててピークきて目が覚めるみたいですんごい嫌ですんごい良い本

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

ずっと喉元に手を回されているような読み心地。1ヶ月分のイヤな気持ちを味わわせていただきました。
お気に入りは『ミモザ』

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

ただ、運が悪かっただけ
思わぬ場所でどんでんがあって、ちょっと拍子抜け。悪意も事故も、紙一重。

埋め合わせ
同業として胃の痛い話。前もこんな仕事のミスをどうにか誤魔化す話見て疲れた。そして最後のどんでん。これはもう貧血起こすわ。

忘却
悲しい話。人が死ぬとか痴呆とか、ちょっとした悪意が無自覚になるとか。きっかけに痴呆は必要だけど、展開にも必要なのかと考えすぎた。

お蔵入り
めっちゃ嵐やん、相葉くんやん。学校へ行こうやん。相手役は堤真一。

ミモザ
怖いわぁ。男みんな得体がしれない。真綿で締めるってこんな感じ。きちんと説明すれば分かりそうだけど、ほんの一歩出ているためにもう戻れない。

面白かったけど、他の作品にはちょっと負ける。
解説はタイトルを非常によく言語化できている

苦く出口のない五つの部屋。物語に出てくる人々の、頭の中の狭い部屋。罪悪感や恐怖、都合のいい忘却と期待、抜け出せない性分。それ以外にも様々な、読み手が思わず「わからないでもない」と感じてしまう汚れの部屋に囚われた人たちは、いったいどこで、汚れた手を拭けばよかったんだろう。衣服の背面になすりつけるでもなく、身近な他人になすりつけるでもないなら、どこで。
もちろん、手を洗えたら一番よかったのだろう。流し台に立って蛇口をひねり、流水に手を浸して、石鹸を使えたら。しかし彼らが囚われた部屋に流し台はない。そして「表沙汰にしたくない」と思った瞬間、部屋の出口は塗りつぶされる。彼らは自ら部屋の出口を塞いだのだ。
そもそも現実において、本書で描かれた汚れを洗い流せる流し台なんて、存在するんだろうか。生きている間に、ほんのわずかな不運で、油断で、過ちで、傲慢で、手に吸いつく汚れ。洗う場所のない汚れ。

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2026年05月20日

Posted by ブクログ

誰しも経験したことがあるような、失敗した時の居心地の悪さや、失敗を隠そうとする人間の動きを滑らかに細やかに描写している。
読者も、まるで共犯かのような、それでいて部外者が覗き見しているような感覚になる読み心地。

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2026年05月06日

Posted by ブクログ

身近な生々しさを詰め込んだ短編集。
手の汚れは拭えない。でも同じ立場になったら、きっと私も逃げ道を探すんだろうなと空恐ろしくなった。

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2026年04月26日

ネタバレ 購入済み

読みやすいけど

短編だから読みやすいけど素晴らしい起承転結が詰め込まれているかと言うとそこまでではない。ただ、埋め合わせは面白かった。今後、どこかの教員がプールの水を出しっぱなしにしたニュースを見る度に思い出すと思う。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

全五話の短編集。
学校のプールの水が抜けていたら。主演俳優の薬物使用疑惑。元不倫相手との再会。
こういう時に自分は、どうするのだろう。
人には誰かに言えない秘密がある。
時には秘密を守るため、普段とは違う動きや嘘を吐いたりすることもある。
恋は盲目なんて言葉があるけど、秘密を抱えることも盲目になるのだろう。
どの話を読んでも思う事は「自業自得」。

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2026年07月15日

Posted by ブクログ

手が汚れるとき、人は汚そうと思って汚れるのだろうか。それとも、気づいたときにはもう汚れてしまっているのだろうか。

汚れてしまった手を、きれいな水で洗い流すこともせず、タオルやハンカチのような「拭くもの」ではなく、あろうことか「そこで」拭いてしまう。
その行為には、人間の愚かさや脆さ、弱さが象徴されているように感じた。

「そこで」拭けば何とかなると思ってしまう。
でも、本当は解決にならないことも薄々わかっている。
それでも拭いてしまう。
その人間らしいジレンマが、読んでいて妙に納得できる一方で、とても気まずかった。

では、どうするのが正しかったのか。

何事もなくやり過ごせてしまうこともある。「大丈夫だった」という成功体験があるから、人は同じように汚れた手を「そこで」拭くことを繰り返してしまうのかもしれない。

「悪いことをしたから悪いことが起こるとは限らないんだよ。」
という一文には、ぞくりとした。

世の中で起こる出来事は、必ずしも善悪に応じて訪れるわけではない。公平であるようでいて、不条理でもある。

だからこそ、反対に、
「良いことをしたから良いことが起こるとも限らない。」
という残酷な真理も突きつけられる。

一つでもやましいことを抱えたことのある人なら、この物語はきっと他人事ではなく読めるはずだ。

読後、自分なら汚れた手をどうしていただろうと考えた。

……こわい。

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2026年07月14日

Posted by ブクログ

さくっと読める、読後の不快感は誰しも感じたことありそうな、日常にあるささやかなミステリーという感じ。伏線回収が気持ちいい。

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2026年07月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでる最中ずっとモヤモヤモヤモヤ、嫌な気持ちでした。ありがとうございます。

「忘却」
個人的に一番好き。隣人のことも自分のことも妻のことも完全に責められなくて、行き場のない感じがたまらない。盗電されてムカつくのに、相手死んじゃってるし、「まぁ月々数千円だしな…」みたいに思えてしまうのなんなの、好き。

「ミモザ」
読んでる途中はバッと突き放さない主人公にモヤモヤ。最後の最後にとても嫌な気持ちになりました。
夫までお金目当てってこと…?だよね…?

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2026年07月09日

Posted by ブクログ

初めて読んだ芦沢央さんの作品。イヤミスは普段あまり触れないジャンルだけど、短編だからか、展開がスムーズだからか、スルスルと一気読みしてしまった。人間の弱さやズルさがリアルに描かれていて面白かった。

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2026年07月03日

Posted by ブクログ

本作に収録されているのは、いわゆる「イヤミス」と呼ばれる5つの短編。
直接的な残虐描写があるわけではないのに、読み終えたあとに背筋がゾクッと凍りつくような感覚を覚えます。

この作品の何が恐ろしいかというと、登場人物たちの心理描写があまりにも生々しいこと。
「自分の失態を、なんとかして隠したい」「少しでも良く見せたい」
そんな誰しもが抱く小さな虚栄心や保身が、雪だるま式に大きな取り返しのつかないミスへと繋がっていく。

読みながら、「もし自分だったらどうするだろう?」「自分も同じように、嘘を重ねてしまうのではないか?」と、他人事とは思えない苦しさが込み上げてきます。

そして何より巧みなのが、どの作品も「このあとどうなるんだろう?」という一番苦しいタイミングで物語が終わること。あえて結末を描かないことで、読者の心の中に、いつまでも消えないモヤモヤとした後味を残す。

「いい意味で」本当に後味が悪い。
自分の中の弱さと向き合わされる、静かだけれど鋭い一冊でした。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どの章も人間の弱さや醜さがじわじわ滲み出ていて、読んでいて気持ちがざらつくのに、目が離せない感じがある。
各話の感想を少し書く。

第1章 ただ、運が悪かっただけ
夫が自分の過去の罪を妻に語る。
その回想の構成がうまく効いていて、ちょっとした謎解きのような面白さがある。
妻が導いた答えが本当に正しかったのかはわからない。でも、もしそれで夫が少しでも罪の重さから解放されたのなら、それはそれで救いのある終わり方だったのかもしれないね。

第2章 埋め合わせ
これはもう、自業自得の一言に尽きる。
一番腹が立ったのは、主人公が自分の失敗を子どもたちのせいにしようとしたところ。教師としてそれは違うだろ!と思った。
五木田が主人公を出し抜いたのも、ただのクズだからというだけじゃなくて、主人公への嫌悪があったのか。
“下手な言い訳はするもんじゃない”という教訓がずしっと心に残った。

第3章 忘却
この本の中でいちばん胸クソで、いちばんヒトコワ。そして個人的にはいちばん好きな話。
表の顔と裏の顔がちらっと見える瞬間のゾクッとする感じがたまらない。
隣人の笹井にも裏の面はあるけれど、人付き合いは悪くないし、周りから好かれている。嫌なやつではない。ただ、裏で盗電していたという事実が一気に闇を感じさせる。
そして何よりかっこよかったのは、それを見抜いた電気屋さん。あれは惚れる。

まだらボケを患っている妻は、果たしてどこまで思い出していたのだろう。
もしかしたら最初から忘れてなんかいなくて、忘れたふりをしていただけなのかもしれないね。それは本にも書かれているとおり、生きていく上では仕方のないことだから。
「日常の中でそれが当たり前になると、意識すらしなくなる。たまにふと思い出してもまたすぐに忘れれば良い。」
人間の醜い部分を解像度高く描いている話、すごい。

第4章 お蔵入り
主人公が自分のことしか考えていなくて、本当に嫌い。巻き込まれた人たちがかわいそうすぎる。
メディアの餌食になった子の話も出てきて、胸が痛んだ。
これはフィクションだけど、現実にもあることだからこそ、読んでいて重かった。
嘲笑を浴びながらも、そこから這い上がった日野さくらは本当に強いと思う。

第5章 ミモザ
人間関係のドロドロした話で、正直あまり好きではない。見栄を張った結果の自業自得なので、同情はしません。
不倫相手の瀬部が離婚したのも、主人公が押しかけたことが一因だったのかもしれないし、瀬部が主人公を恨んでいた可能性もあるな。
そして一番怖いのは、主人公の夫。
きっと妻の不倫には気づいていて、それでも自分の体裁のために黙っているんだろうな。
みんな見栄っ張りすぎて、読んでいて息苦しくなる。

後書きの綾瀬まるさんの解説もとても良かった。
特にこの言葉が刺さった。
ーーー
芦沢央さんは決して人間を美化しない。描かれるのはいつも弱く、不完全で、容易に変わることのできない、醜さを抱えて生きていくしかない私のような、隣人のような、生々しい人たちだ。
汚れた手を、どこで拭けばよかったんだろう。
ーーー

この問いへの答えを間々と抱えながら過ごしていきたいと思う。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

誰しもが陥りうる日常の表沙汰にしたくない穴に嵌る
まとわりつくような不快感が作品に散りばめられている。特に最後の章は顕著にあった。
作品としての完成度が高いためか、心身健康でないときに読まないと楽しめないと思う
別の意味であまり人には勧められない作品。

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2026年05月21日

Posted by ブクログ

恐らく誰しもこういった自分の汚れを持っている。それを流すことはできないし、一生残り続けるものだろう。一つ一つの話が身につまされるようや感覚で気づいたら一気読みしていた、、、
洗い流せたらどんなにいいことか。結局自分がその汚れを流さずにその先を閉ざしてしまうんだろうなって感じました。

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2026年04月28日

匿名

購入済み

突然迫られる選択、少しの判断ミスで自分自信を苦しめる事になる。人からするとそんな事?と、思うような事で、なんで素直に正しい選択をしなかったんだろ?と後から思う事も沢山あった。そんな誰にでも起きる話しでした。

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2024年02月10日

匿名

購入済み

面白かった

3つ目の話が特に好き。まさかそんなことしてたの?って感じで、、
どこかで体験したような気がするお話ばかりで、読んでいてとても共感できました。

#怖い #共感する

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2023年11月26日

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