【感想・ネタバレ】汚れた手をそこで拭かないのレビュー

あらすじ

もうやめて……ミステリはここまで進化した!

第164回直木賞候補作。

ひたひたと忍び寄る恐怖。
ぬるりと変容する日常。

話題沸騰の「最恐」ミステリ、待望の文庫化。

閉鎖空間に監禁された
デスゲームの参加者のような切迫感。──彩瀬まる

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家……。きっかけはほんの些細な秘密だった。

保身や油断、猜疑心や傲慢。
内部から毒に蝕まれ、
気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。

凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。

解説=彩瀬まる

※この電子書籍は2020年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集と思えないくらい1話ずつがメンタルにガツンとくる…。

「埋め合わせ」と「お蔵入り」が特に好き。どの主人公も何でそっちいっちゃうの……って悪い方にどんどん進んで言っちゃうんだけど、追い詰められた時の小さな嘘とか言い訳ってこんなもんだよな…と共感できるところもあり、面白かった。

0
2026年01月26日

Posted by ブクログ

保身や油断、猜疑心や傲慢…
ひたひたと忍び寄る恐怖
ぬるりと変容する日常 もうやめて──
5つの短編集

気付いた時にはもう取り返しのつかないところまで来てしまっていて、ぞわぞわする
ホラー小説とかではなくて、日常で起きる後味の悪い話は結構好みなのでわたしにはとても刺さった!
プールの話が一番好き

芦沢さんの他の作品も読んでみたい

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

五つの短編中だった。どの話も、「あの時どうすべきだったのか?」という、答えのない自問自答が主人公の中に巡り続け、後味の悪さが残る感じ。
人間のちょっとした弱さと狡さが、後に取り返しのつかないことになっていく様が、なんともリアルだった。

0
2026年01月23日

Posted by ブクログ

2026年 3冊目
ミステリーを読んだ後の気分とは違い、初めての感覚の読後感。

特に2話目と5話目が好き。
長編も読んでみたい。

0
2026年01月22日

Posted by ブクログ

テンポのよいミステリー短編集。小気味良い展開。救いのあるもの無いものざまあみろなものまで。
許されようとは思いません、よりこちらの方がよかった。

0
2026年01月20日

Posted by ブクログ

人々の何気ない生活の中で芽生える、疑念や不安や焦燥を見事に表現されていて、どの話も『気づいたらこうなっていた』感じでした。
長期連休中で、何か読書でも、と手に取った一冊でした。短編集ということもあり、もっと軽い足取りで読み進められる気軽な一冊だと思っていました。
確かに足取りは軽い、というか、先が気になってどんどん早足になっていく感じでした。
1作目から涙腺が緩み、その後からは胸の真ん中で白地のなかの小さな黒い点がもやもやもやもやと薄く、でも確実に広がって濃くなっていく感覚です。
結果を見るのが怖い。でも、それぞれの環境や感情に引っ張られていきました。自分に起きたことじゃない、と言い聞かせないと不安に押しつぶされそうになります。
これは、ミステリーといえばそうですが、分類の難しいジャンルかと思います。

落ち込んでいる時とか、何かを抱えている時には読むべきではないとおもいます。
ご自身の精神状態が落ち着いておられる時にどうぞ。

0
2026年01月03日

Posted by ブクログ

5つの短編が収められた連作短編集で、登場人物の「罪」や、その後の転落を描く

・ただ、運が悪かっただけ: 過去の出来事に苦しむ夫婦
・埋め合わせ: 小学校教諭がプールに関連した秘密を隠す
・忘却: 老夫婦と隣人の秘密
・お蔵入り: 映画監督の描く狂気
・ミモザ: 元恋人との関係を描く物語

人間の後ろめたさや、隠蔽しようとして事態が悪化する様子が描かれており、人間の脆さを巧みに描写した短編集です。

ずっと気になってた本
短編で読みやすいけど、寝る前に読む本ではなかったです笑 特に最後のミモザは、、

派手な事件が起きるわけじゃないけど
 ・日常の些細な選択
 ・「自分ならどうする?」ってライン
 ・誰も完全に悪人じゃない感じ
ここら辺をじわじわついてくるので他人事として読めなかった。なんなら自分にもこんなシーン日常で起こりそうとか想像してしまった。

0
2026年02月01日

Posted by ブクログ

「埋め合わせ」が1番好き。ミスしちゃってバレないようになんとか頑張ろうとする時の感じめっちゃ分かる。

0
2026年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本作は日常の中に潜む違和感や隠し事を、ミステリーの形式で描き出したヒューマンドラマ集である。扱われる出来事はどれも、特別な悪人でなくとも起こりうる些細な不正や過失ばかり。しかし「汚れた手」をすぐに洗わず、見て見ぬふりをした瞬間から、それは次第に日常に溶け込み、当たり前になっていく。本作は、その過程の恐ろしさを静かに、しかし確実に突きつけてくる。

各話の主人公たちは、罪悪感や恐怖を抱えながらも、それぞれの事情や都合によって「手を洗えない」状況に追い込まれている。問題を表沙汰にすれば、仕事や人間関係、これまで築いてきた人生が崩れてしまう。だからこそ彼らは、出口のない部屋に迷い込むように、不正を隠し続ける道を選ぶ。その姿を追うのは非常に息苦しく、自身も同じ選択をしてしまうのではないかという不安になる。

「ただ、運が悪かっただけ」では、末期癌と診断された主人公が、夫の過去の罪と向き合う。脚立の事故死は本当に不運だったのか、それとも誰かの意図が介在していたのか。顛末を推論した末に「あなたは悪くない」と語りかける結論は、救いであったのだろうか。

「埋め合わせ」では、教員がプールの水を誤って大量に排水してしまうという、極めて現実的な失敗が描かれる。26万円という具体的な金額が生々しく、隠蔽に走る心理が決して他人事ではないことを示している。

「忘却」は、節約のために始めた盗電が、やがて“忘れられた不正”へと変質していく過程を描く。善意や生活の延長線上にある行為が、知らぬ間に他者の命と結びついてしまう構図が冷ややかだ。

「お蔵入り」では、やっと掴んだ映画のチャンスを守るために犯した殺人が、証言者の存在によって徐々に追い詰められていく。執着が倫理を押し潰す瞬間の描写が痛烈である。

「ミモザ」は、気弱さにつけ込まれ、元恋人から精神的・経済的に追い詰められていく主人公を描く。不正や犯罪だけでなく、人間関係における「断ち切れなかった手」もまた、汚れとして残り続けることを示している。

本作が恐ろしいのは、登場人物たちが決して特別な悪人ではない点にある。少しの油断、少しの自己正当化を行うことで、汚れた手は洗われないまま日常に溶け込み、やがて引き返せなくなる。自分自身もまた同じ場所に立つ可能性があると気づかされ、肝が冷える。

0
2026年01月26日

Posted by ブクログ

人間への解像度が高く、生々しい心情の描写がすごい。
読んでる最中はそのリアルさにしんどくなるが、なぜか癖になる。

0
2026年01月25日

Posted by ブクログ

まぁ…後味が悪い悪い…。読み終わっていい気分はしませんが、あえてそれが良いです。
短すぎず、長過ぎない短編集でした。
ちょっとしたスキマ時間的に読書したい方におすすめです。

0
2026年01月24日

Posted by ブクログ

前回「許されようとは思いません」を読んで良かったので、再度気になったタイトルのものを手に取ってみた。5編に共通する過去に起こしてしまったことを悔いたり考え直す様子は前回と変わらず良かった。

特にこれがいい!という話は無かったが、話の展開と緻密さがとても好みで、感心してしまったぐらいの話の作りと後味の悪さだった。人間の醜さと弱さを描くのが上手、、

0
2026年01月24日

Posted by ブクログ

読み終わった際にスッキリとせず、さらにそのことに対して悶々と考えさせられる短編集だった。
特に最後の話が、話し合ったとて分かり合える気がしない相手と関わってしまった時の逃げ場のなさを、自分が追い詰められているような気がしてすごい嫌な気分になった。

0
2026年01月23日

Posted by ブクログ

タイトルがとてもよい。なんとか責任転嫁しようとする人たちのはなし。気の毒なのもあり自業自得なのもあり。

0
2026年01月18日

Posted by ブクログ

すごく面白かった。
短編集なのだが、それぞれの話に一瞬で引き込まれた。
主人公にかなり感情移入してしまって、ハラハラドキドキした。すごい。

短編タイトル:運が悪かっただけ、忘却、埋め合わせ、お蔵入り、ミモザ

0
2026年01月11日

Posted by ブクログ

ちょっとした気持ちのブレから薄暗い場所へ足を踏み出して戻れなくなってしまう。
そんな5つの短編。

魔が差す瞬間って誰にでもあると思う。
保身とか罪悪感とか未練とか、そういうものがチラッと過ぎる瞬間って、それでも一瞬だから苦しさに耐えられる。
読んでる間、その一瞬がずっと続く感覚があった。
そちらに行ってはいけないよと思いながら読む手は止まらず、読んだ後は薄ら寒い。

「埋め合わせ」が個人的にはすきだった。
同僚の弱みに漬け込む五木田のクズさに魅力を感じてしまった。
はい、わたしもわりとクズ寄りの人間です。

0
2025年12月31日

Posted by ブクログ

少しの失敗やミスから生まれてしまった自分の罪をなんとかしようと奮闘するが、どんどん悪い展開になっていく話が集まっている短編集。
悪いことをしたら素直に誠実に対処するのが結局1番いい形で終われるのかなと思う。読後感はあまりよろしくない(笑)
どの話の人物も、"汚れた手"の拭き方を間違えたりしくじったりしていると感じて、タイトルもなかなかの意味を持つものだと思った。

0
2025年12月26日

Posted by ブクログ

解説に書かれている通り。苦しい。かわいそう。不条理。偶発的に悪い方へ押し流されてしまう。そんな短編が並ぶ。悪いことをしたから悪いことが起きるとは限らない。それをべっとりと感じさせる読後感。なかなかのミステリー。怖い。

0
2025年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・ただ、運が悪かっただけ
 トリックがないのにミステリーとなることもあるんだなと感じた、工務店に勤めていた男と今際の妻のお話。自分では思いつかない人の気づきに救われることもあるのだろうし、自分も他の人にとってそんな存在でありたいと思った。

・埋め合わせ
 世にも奇妙な話にもありそうな不気味な他人のお話。主人公の焦りがひしひしと伝わってくる文章

・忘却
 痴呆症がある妻とその夫のと近所の孤独死のお話。明確な悪意と善意の間にある曖昧な悪善意を感じる。

・お蔵入り
 1番主人公が自分の感覚から遠いなと感じたお話。
 肉まんはそら嫌であろう。

・ミモザ
 感謝もあるが、黄色のミモザは秘密の恋とのこと。小説として読んではいるが、焦り方や気持ちの動き方がリアルで引き込まれる

0
2025年12月17日

Posted by ブクログ

あっという間に読めました。短編です。短編は苦手でしたが、本作品はすらすら読めます。没入感がありました。驚きや意外性がありました。

0
2025年12月17日

Posted by ブクログ

なんと魅力的な本題✨5つの短編集。ちょっとした不運、保身や過ち等でついた汚れ。ラストに待っていた汚れてしまったものが心の傷になってしまうのがなんとも怖い✨とても読み易いミステリーでした

0
2025年12月17日

ネタバレ 購入済み

読みやすいけど

短編だから読みやすいけど素晴らしい起承転結が詰め込まれているかと言うとそこまでではない。ただ、埋め合わせは面白かった。今後、どこかの教員がプールの水を出しっぱなしにしたニュースを見る度に思い出すと思う。

0
2025年05月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

星3.5
5つの短編ミステリー、いずれも「罪を隠す」というテーマで、所謂イヤミス。
読みやすいのにどれも話のオチがしっかりしていて満足感がある。
1番好きなのは5話目のミモザ。気持ちが悪くなる小狡い悪意と、どうしようも無さが良かった。

0
2026年01月31日

Posted by ブクログ

1編目の「ただ、運が悪かった」はわりと好き。夫妻それぞれ考え方、お互いを癒す最後はなんだかとても良かった。

それ以外は、あんまり合わなかったかなぁ……
お話ひとつひとつ、しっかりまとまっているし、しっかりイヤミスしているけど……

それぞれの登場人物の心理にあんまり共感できなかった。
ちょっとした(?)ミスを隠すため、どんどんあとに引けなくなっていって…って感じのお話だったけど、
その「隠したいミス」が、なんかいまいちで、
隠すための行動のリスク(つまり、それがばれたときのリスク)と、隠したいミス
が釣り合ってないように感じたんよなぁ。

作品の核である「ミスを隠したいという強い気持ち」に感情移入できないなら、その後の登場人物の行動とか悩みに全く共感できなくて、ゆえにあんまり面白くなく感じたのかも。

0
2026年01月28日

Posted by ブクログ

タイトル作はないので、何がタイトルを表すのかと思ったが、読み終わってその意味がわかった。

特別な事件や派手なトリックがあるのではなく、日常の中で最悪起こりうるかもしれない出来事を描いたミステリー短編集。

どの話も、どこかでボタンを掛け違えた、すなわち「手を拭くところを間違えた」物語。

最善がわからないわけではなく、こうすれば良かったとわかっていながら、それを選べない弱さや自己保身。
それは決して特別なものではなく、誰もが普通に持ちうるものだろう。

すごい話を読んだという熱量ではなく、読後にじわりと湿度が残る一冊だった。

0
2026年01月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あんまり好きじゃなかったかも。
やっぱり短編集だと物語に入り込めなくて。

どれも後味悪いお話だったけど、特に一番最後の不倫男の話が嫌だったな〜。
何気ない一挙手一投足が相手の罠に嵌められていく感じが恐怖だったし、もしも自分が同じような立場になったら絶対うまく立ち回ろうと、今後の教訓になった。
主人公の女性の旦那さんは、妻が不倫してると思い込んだ上で見逃そうとしてたわけだけど…
これからどう弁解、説明してもまさか信じてもらえるわけないし
変に隠し通そうとした結果、本当に取り返しのつかないことになってしまって、、、。
不倫男は、年下の元カノが成功してる横で自分は清掃の仕事してて、そんな自分を見もせず息を止めて行き過ぎる元カノに恨みがあったんだろうか。どっちにしても身勝手な男。

0
2026年01月22日

Posted by ブクログ

短編なので刺さるのと刺さらないのがあった。
忘却は良かった。
罪悪感や欺瞞、老後のリアルな不安など、派手さはないけどなんとも処理しきれない微妙な心の動きに圧倒された。

短編ゆえに展開が早すぎてイマイチ入り込めないのもあった。

0
2026年01月14日

Posted by ブクログ

息苦しい小説だと思った。
ミスや失敗を素直に認めて謝る、報告することはかなり勇気がいる。それがすぐにできる人もいるし、出来ない人もいる。私は後者で、怒られるのが怖い、とんでもないことになるのが怖い、恥ずかしい…など頭の中で考えすぎてつい保身に走りたくなる。走ったこともある。だから短編のうち特に「埋め合わせ」は読んでいて息が詰まりそうだった。彩瀬まるさんの解説でタイトルの意味を理解できた。

0
2026年01月12日

Posted by ブクログ

短篇集で、どれも生活の中の悪いことを隠すけど隠せないバレてしまう不気味な感じ。
隠そうとするからあかんねん。って思いながら読んでたけどそういうわけにもいかへんのか。
最後の解説で汚れた手をそこで拭かないっていうタイトルを見てなるほどなって思った。汚れてしまった手を別のところで拭いて隠そうとする

0
2026年01月04日

Posted by ブクログ

好きな本系YouTuberが紹介していて知った本。

読みやすかったけど、読んでいる最中ずっと灰色の湿った空気感というか、微妙な気分になりながら読んだ。
イヤミスという分野はあまり読んで来てないから自信はないが、これはある種のイヤミスと言っていいのかなと思う。

ただ教訓にはなった。
あと、この湿り気のあるイヤ〜な感じ、読み終えたあと、悩みも嫌なこともある普通の現実の日常がキラキラしてみえるという謎の読後感は得られた。笑

「悪いことをしたから悪いことが起きるとは限らないんだよ」は本当にそうだよねと深く頷ける。

0
2025年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少しのことがきっかけでそれぞれの主人公は悪夢を見ることになる。
解説にもあったように、人間のリアルな感情が描かれていて苦しく感じる部分もあった。
自分が罪を犯してしまった、と気づいた時、素直に罪を認められれば良いのかもしれないが、誰しもそうではないだろう。
読んでいて1番心苦しく感じたのは、2話目のプールの水を流してしまい、多額の水道代を賠償請求されることを恐れて、発生した水道代はプール以外が原因だと思わせようと策謀する…。何が現実か、気づいて受け入れた上で事実から逃れようとする。描かれている主人公の感情が非常にリアルで途中辛くなった。
正に、汚れた手をそこで拭かない、というタイトル通りであった。
人間誰しも、罪を認めるということは恐ろしいことである。どの話にも人間の真理を見せつけられた。
自分にも起こり得るかも知れない、割と身近な内容に常々恐怖を感じた。

0
2025年12月19日

匿名

購入済み

突然迫られる選択、少しの判断ミスで自分自信を苦しめる事になる。人からするとそんな事?と、思うような事で、なんで素直に正しい選択をしなかったんだろ?と後から思う事も沢山あった。そんな誰にでも起きる話しでした。

0
2024年02月10日

匿名

購入済み

面白かった

3つ目の話が特に好き。まさかそんなことしてたの?って感じで、、
どこかで体験したような気がするお話ばかりで、読んでいてとても共感できました。

#怖い #共感する

0
2023年11月26日

「小説」ランキング