【感想・ネタバレ】バック・ステージのレビュー

あらすじ

新入社員の松尾は忘れ物で戻った夜の会社で、先輩社員の康子がパワハラ上司の不正証拠を探す場面に遭遇。そのまま巻き込まれる形で、片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。その周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーやチケットを手に劇場で同級生を待つ青年、開幕直前に届いた脅迫状など、それぞれ全く無関係の事件が同時多発的に起きていたが、松尾と康子の行動によってそれらは少しずつ繋がっていく、そして……。バラバラのピースが予測不能のラストを象る。いま、最も注目される作家芦沢央の驚愕・痛快ミステリ!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

短編だけど繋がっていて最終的にクライマックスもスカッとした〜〜〜!!
人間の負の感情も描かれているけど最後はほっこりする話が多くてイヤミス好きだけどこういうのもありと思った!!

0
2025年07月12日

Posted by ブクログ

連作短編でどこかで少しずつ繋がっている。
最後で帯のとおり「こうきたか!」となりました。
カーテン・コールの為の題名でもあるバック・ステージがあったんだと思った。
結末が好き。

ドタバタコメディ?恋愛?少しイヤミス?
ミステリ?ヒューマンドラマ?
どれが一番しっくりくるんだろう?
どれもちょっと入ってるのが、面白い。

芦沢央さんはイヤミスのイメージですが、
この作品は違いました。

0
2024年10月26日

Posted by ブクログ

面白かったぁー
とある舞台にまつわる話がいろんな視点から少しづつ絡みながら話しが進んでいく。
康子さんが変人過ぎて冷や汗がでるぐらい強烈なキャラだった。
読後はとてもすっきりほっこりする。

0
2024年02月10日

Posted by ブクログ

ブク友様のレビューから手に取った作品!
めちゃめちゃ気に入った♪

色んな人のストーリーを楽しみつつ、ほんのりだけど全部繋がる感じも好き。
ハチャメチャな感じも良い!
どうなっていくのか気になってイッキ読みだった。

読書初心者の方にもおすすめしたい1冊!

こちらの1冊と出会わせてくださったブク友様に感謝\( ´ω` )/

0
2024年01月19日

Posted by ブクログ

パワハラ上司の悪事を暴きたい二人の話から始まる全8章(序章、終章含め)。この二人が悪事を暴く為に色々と動く間に二人の間にも変化が訪れる。そんな二人の掛け合いも面白い。短編集のようにも読める、だけどある章に出てきた登場人物が次の章では彼らのドラマが始まり、自身の生活の中でもスーパーでレジ待ちの後ろにいる人や、道ですれ違う名前も知らない人々にもそれぞれにドラマがあり、悩んだり時には笑ったりして生きてるんだなぁと実感する。最近続けて芦沢先生の作品を読み、これまではイヤミス強めだったのが今回はちょっとほろっとするお話もあって最後まで楽しかった。

0
2025年12月08日

Posted by ブクログ

パワハラ上司の不正を暴きたい会社員、意中の女性をお芝居に誘った青年、その舞台役者に届いた脅迫状。それぞれ独立した短編集だが、どこかで少しずつ繋がっている。
それぞれの話がドラマチックで読み応えがあり、読後感も良く、いろんな人にオススメできる一冊。

0
2025年05月29日

Posted by ブクログ

同じ「舞台」に様々な主人公が関わる物語で、パワハラ上司の横領の証拠を掴むつもりが紆余曲折あって舞台に辿り着く者や、実際に舞台に出ている者の演技での葛藤など、バリエーション豊かな物語が少しずつ繋がりがありおもしろかった。解説にこの物語自体が舞台の一幕一幕のようだとあったが、康子と松尾のドタバタ展開から始まり、途中に演者(主役、ちょい役)たちの演技への想いが回想・暗転を通して瑞々しく語られていて、コンパクトながらも多彩な物語の数々は確かに丸ごと舞台にして見てみたいと思えた。嶋田ソウが魅力的。パワハラが具現化したような人物だが、彼を通して演技の本質に気付く者や、「嶋田ソウに比べれば」と、自社の怖いと思っていた上司に立ち向かう勇気を得る者もいて、不思議な力を持つキャラクターだと感じた。

0
2025年02月11日

Posted by ブクログ

ずっと前から気になってましたが面白かったです。
とある舞台を中心とした観客や出演者視点で繰り広げられる短編集です。
一つ一つのお話に明確な繋がりはありませんが、この人物が実はこのシーンに出てきたこの人で…みたいなのはちらほらあります。

芦沢さんといえばイヤミスのイメージでしたが、この様な群像劇系もお上手なんだなと改めて作者さんの実力を実感しました。
芦沢さんならではの心理描写の巧みさに、登場人物一人一人の心情や立場にとても共感できました。
特に母と息子の話と二人の大学生の話が好きです。
最後のオチも、個人的にはまさに地の文、そして作者さんの思惑通り「こうきたか〜!」となりました。

0
2025年02月09日

Posted by ブクログ

似鳥鶏の市立高校シリーズ・柳瀬沙織さんを思い出してしまったのは私だけ?

帯のとおり。
人生も、面白いのはいつも舞台裏。

娘のバレエ教室の発表会、袖幕の仕事が妙に楽しかった。娘の踊りとか正直どーでもよくて、いかに舞台をきっちり回すかに夢中になっていたのに、同じ係のママさんに「ゲネプロか本番かは必ずみんな客席から見られる様にしよう」と提案された。いや、自分舞台裏の仕事が楽しくて仕方ないから客席には行かなくていい、と言ったのに、「そういう事言う人がいたら遠慮して見に行けない人がいるでしょう?」と責められて追い出された。お陰で本番、詰めが甘くて肝を冷やした。彼女は娘の精一杯を見届ける事こそが至上の目的で、私とは相容れない考え方の持ち主だった、って今なら分かるけど、その後もいろいろあって、最後の頃は彼女の名前が出るだけで動悸がしたり手が震えたりしてた。バレエ教室退会と同時にLINEもブロックして二度と会うこともないと思う。

みたいな事を思い出した。
本書の内容とは全く関係ない。

0
2025年01月18日

Posted by ブクログ

初めての芦沢作品。
生きづらさを抱えて日々を過ごしている登場人物が繊細なタッチで描かれている。
読み進めるにしたがってそれぞれの伏線がいつの間にか自然に繋がっていくのが心地よかった。

0
2024年12月08日

Posted by ブクログ

短編のようで読みやすく袖擦り合う感じがいい
予測を裏切る展開につい引き込まれて読み進む
いろんな登場人物のバックボーンの末にたどり着く
すっきりとした爽快感の心地よさ

0
2024年02月01日

Posted by ブクログ

あなたは今、さてさてが書いたレビューを読んでくださっていますが、そんな瞬間にも世の中ではさまざまな事ごとが起こっています。

 (*˙ᵕ˙*)え?

なんだかいきなり面倒くさそうな書き方から始めてしまってすみません。別に難しいことを言いたいわけではありません。今、あなたに光を当てれば、さてさてのレビューを読んでくださっているというあなたの物語がそこにあります。しかし、主人公を変えれば、つまり他の人に光を当てれば、今、お仕事をされている人もいるでしょうし、遊園地で楽しい時間を過ごしている人もいる、その一方で試験勉強の佳境を迎えている人もいるかもしれません。

そうです。今この瞬間を考えてもこの地球に生きる80億の人間はそれぞれのドラマの中に生きている、そんな言い方もできます。もちろん、私たちはそれぞれの人生の中に生きています。他の人が何をしているだろうか、そんなことをいちいち考えたりはしません。しかし、神様視点で見た場合、その人生のいずれが優越するものでもなく、同時並行に存在するそれぞれの人生の物語がそこにあるとも言えるのです。

さてここに、“パワハラ上司”の弱みを握るために奔走する二人の会社員の姿を描いた物語があります。そんな物語に並行して、四人の人物にそれぞれ光を当てるこの作品。そんなそれぞれの物語に味わいを感じるこの作品。そしてそれは、「バック・ステージ」という書名をつけられた芦沢央さんのあたたかい眼差しを感じる物語です。

『終業後、忘れ物に気づいて職場に戻ったら先輩が次長の机の引き出しをしゃがみ込んで漁っている現場に遭遇した』というのは主人公の松尾。そんな『事の発端は、今から約六時間前、澤口が部下の玉ノ井愛美を泣かせたこと』でした。『今年の四月』、『新入社員としてこの会社に』玉ノ井と共に入社した松尾。そんな会社で『初めて部下を持つことになった』澤口は『玉ノ井に対する』厳しい当たりを繰り返します。『厳しいけどすごくできる人だから勉強になる』と『目を輝かせていた』玉ノ井の目が濁り出し、『澤口さんって、結構記憶を塗り替えちゃうところがあるんだよね』と漏らすようになった玉ノ井は澤口の忘れっぽさによってさまざまな場面で責任を擦りつけられています。そして、さらに困るのは『「玉ちゃんわかってんじゃん!さすがだなー」と声を弾ませて言った一分後に、「おいバカ!あーもう信じられんな。ほんと使えねえ」と吐き捨てたりする』という、ひたすら貶され続けるよりもたちが悪いところでした。『社長のお気に入り』という澤口に部長も特に注意しない日々。そんなある日、松尾も関わる場面で澤口の話に泣き出してしまった玉ノ井を見て『あーあ、泣いちゃったよ』と肩をすくめた澤口は『もう嶋田舞台のゲネの時間だ』と言うと場を後にしました。そして、玉ノ井を慰めに終業後慰労にみんなが飲みに行った後、松尾も会社を後にしたものの携帯を取りに戻ってきました。そんなところに先輩が澤口の机を漁っているのに遭遇した松尾。先輩の康子に、『松尾は後ろのキャビネットを捜す』と言われ、『何がですか』と問うと『証拠』と答える康子。『証拠って何の証拠ですか』と問う松尾に『澤口ってルーブ企画に水増し請求させてキックバックもらってる』と説明する康子は、『仕事を発注する見返りに個人的にキックバックをもらってる』と続けます。しかし、康子が思うものを見つけられない中に、『明日休める?』と訊かれた松尾は、結局『下痢』と嘘をついて会社を休み康子と行動を共にすることになりました。翌日、まさかの『女子高生』姿に変装して現れた康子に驚く松尾は、『A4サイズのコピー用紙を突きつけ』られます。社長を宛先にした文章の下に『告発状』と書かれた文面には、『…御社の澤口裕典氏が株式会社ルーブ企画からキックバックを受け取っているという事実をお伝えするためです。取り急ぎ証拠を添付いたしますので、ご確認いただけますと幸いです…』と、澤口を告発する内容が記されていました。そして、康子は『会社のポストに入れるのがいいかな』と語ると、『東中野中央小学校』へ向かうと言い出します。『澤口の息子が通ってる』という学校で、息子を捕まえ『上手いこと話して通帳の写真でも撮らせてもらえば、ループ企画からの振込記録がないか調べられるでしょう』と続ける康子。そんな二人は小学校へと向かいます。そして、まさかの方法で通帳を手にする康子。澤口の告発へと向けてコミカルな展開を辿る物語が描かれていきます…という〈序幕〉。〈序幕〉という言葉からかけ離れたとても濃い物語が描かれていく好編でした。

“パワハラ上司の不正の証拠を掴みたい先輩社員康子とその片棒を担ぐハメになってしまった新入社員の松尾。2人は紆余曲折の末、自社がプロモーションする開演直前の舞台に辿り着く。劇場周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーや役者に届いた脅迫状など、4つの事件が起きていた”という内容紹介がなされるこの作品。たったこれだけの内容紹介でもこの作品のおおよそのイメージが浮かびます。しかし、ことはそう単純ではありません。というのもこの作品は、極めて歪な分量の〈序幕〉と〈幕間〉、そして〈終幕〉と名付けられたパートに挟まれる形で実際には全く関係のない四つの短編がまるで一つの物語であるかのようにつなぎ合わされるという見事な構成をとっているからです。まずはそれを説明するためにこの作品の構成を書き出してみましょう。

 ・〈序幕〉: 松尾と康子の物語
 ・〈第一幕 息子の親友〉
 ・〈第二幕 始まるまで、あと五分〉
 ・〈幕間〉: 松尾と康子の物語
 ・〈第三幕 舞台裏の覚悟〉
 ・〈第四幕 千賀稚子にはかなわない〉
 ・〈終幕〉: 松尾と康子の物語
 ・〈カーテンコール〉: 松尾と康子の物語
   → 単行本時のカバー裏に掲載された作品

お分かりいただけるでしょうか。松尾と康子の物語が四つの幕を見事に挟み込んでいます。そして、それが歪なのです。例えば物語冒頭の〈序幕〉という部分、この表現からは〈序幕〉= 序章という風に捉えるのが一般的だと思います。しかし、そんな〈序幕〉は長大です。なんと物語全体の五分の一近くの文章量をもって上記した内容紹介にある”パワハラ上司の不正の証拠を掴みたい先輩社員の康子とその片棒を担ぐハメになってしまった新入社員の松尾”のドタバタ劇が展開していくのです。これだけの文章量をもって展開されると読者としてはその先にそんな会社を舞台にした、パワハラ上司を告発していく会社員の物語が描かれていくと考えてしまいます。しかし、これが違うのです。〈序幕〉に続く〈第一幕〉から〈第四幕〉の物語は基本的にはそんな会社員の物語とは全く関係のない、それだけで物語として成立する物語が描かれていくのです。では、そんな四つの短編を簡単にご紹介しましょう。

 ・〈第一幕 息子の親友〉: 『あ、慎也くんのお母さん』と『下駄箱の前に志帆子の姿を見つけて思わず声を上げ』たのは浩輝の母である望。ともに『シングルマザー』という二人は、『授業公開』の場で一緒になりました。『浩輝、うちでも慎也くんの話ばかりしてるんですよ』と話す望。しかし、体育の授業を見学する中に慎也とは全く関わり合わない浩輝に『嘘をついていたんだろうか』と疑問が湧いてくる望…。

 ・〈第二幕 始まるまで、あと五分〉: 『チケットを譲ってもらえませんか?』と言われて戸惑うのは奥田。『いつも即日完売してしまうことで有名』な嶋田ソウ演出の舞台に来たものの、『たぶん、伊藤は来ない』と思う奥田は伊藤のことを思い、『どうして、告白なんてしてしまったんだろう』と後悔します。『俺たち、つき合ってるってことでいいんだよね?』と切り出した奥田に黙り込んでしまった伊藤のことを思い出します…。

 ・〈第三幕 舞台裏の覚悟〉: 『役者であれば誰もが出たがるという嶋田舞台』の『陰の主役』を射止めたのは春真。『奇跡のような話』に喜ぶ春真でしたが、『シーン32には出るな。もし出たら、新里茜との関係を舞台上で公表する』という『脅迫状としか思えない』紙が届き驚愕します。『一体、誰がこんなことを』と思う春真は、『半月前、稽古の帰りに二人で飲みに行き、そのまま寝てしまった』主演の新里茜のことを思います。

 ・〈第四幕 千賀稚子にはかなわない〉: 『千賀稚子も老けたなあ』、『あれ、完全にボケちゃってますよね』と言う声に、『ちょっとあなた!』と『小声で怒鳴りながら男の腕をつかんだ』のは篤子。そんな篤子はビデオカメラを指し、『あなた、何を考えてるの』、『この後、千賀稚子本人も見るものなんですよ』と男を叱責します。舞台に立つ稚子に半年ほど前から、『認知症の症状がで始めた』ことを気に病むマネージャの篤子…。

いかがでしょうか?四つの短編には上記した松尾と康子のドタバタ劇とは全く関係のない物語が描かれていきます。もちろん単に寄せ集めの短編集ではないため、最低限の繋がりは存在します。例えば〈第四幕 千賀稚子にはかなわない〉について上記でご紹介した内容に登場している『男』が誰かに電話する様子を篤子は耳にします。その内容は『どうも、Pエージェンシーのサワグチですけど…』というものです。松尾と康子の物語の”パワハラ上司”と苗字が一致します。ただし、短編内では松尾と康子が登場することもありませんし、この『サワグチ』の物語が展開するわけでもありません。そこには、『癖のある老女』役で活躍する千賀稚子とそのマネージャの篤子との関係性を描く物語が描かれていくだけです。しかし、芦沢さんのマジックによって、全く独立した四つの短編が松尾と康子のドタバタ劇とどこか繋がりのある一体感のある物語へと編み上げられていくのです。

とは言え、四つの物語が松尾と康子の物語のキーになるわけではありません。あくまで松尾と康子のドタバタ劇と同じ世界に、公演の開始時間が迫るのにやってこない伊藤を待つ奥田の物語があり、舞台に役を得た春真が『脅迫状』への対応に悩む姿があり、そして『認知症の症状』と戦いながら舞台に立つ千賀稚子の物語が並行して存在する、これこそがこの作品の構成なのです。そう、「バック・ステージ」という書名の意味を深々と感じる物語、それこそがこの作品の魅力なのです。四つの短編はそれぞれにきちんと結末を迎えます。そして、松尾と康子のドタバタ劇も〈序幕〉、〈幕間〉、〈終幕〉に分割されつつも鮮やかに結末を迎えます。五つの物語が、一つに繋がり、その一方でそれぞれに結末を見るという鮮やかな構成に魅せられるこの作品。とても興味深い物語を読んだ感いっぱいの中に本を置きました。

 『結局、この一日は何だったのだろう』。

“パワハラ上司”の弱みを握るために奔走する松尾と康子のドタバタ劇が描かれたこの作品。そこには、全く関係のない四つの物語を一つに繋いでいく芦沢さんの鮮やかな手腕を見る物語が描かれていました。物語どうしが緩やかに繋がっているのを感じるこの作品。それぞれの物語の魅力にも囚われるこの作品。

“バラバラのピースが予測不能のラストに導く、驚嘆の痛快ミステリ”という謳い文句が伊達ではない、そんな作品でした。

0
2024年01月08日

Posted by ブクログ

ページ数も少なかったのであっという間に読めてしまったけど

とことん芦沢央さん味がだだ洩れだった

これは短編ものというカテゴリになるのかなぁ

抜粋
「変わった人だと思われたいから変わったことをするのって、すごく普通だよね。きっと本当に変わった人って、松尾みたいに面倒くさいからっていう理由でみんなと同じ色を選べるんだよ」

思わず蛍光ペン引くところだった…!

小説家:芦沢央 ではなく
エンターティナー:芦沢央 って感じ、今回は

「狂気にはらんだ」っていう言葉が出てくるけどまさにそんな感じ

もうちょっと大作でもっといろいろと盛り込んでたら★5でした

0
2023年09月22日

Posted by ブクログ

ある舞台とある会社の内部告発を軸に、多視点で語られる短編集

ミステリーだけでなく、家族の話も恋愛も仕事の流儀も色々な要素が入っていて贅沢
突拍子もないことができる人が主人公の相方的ポジションに来る設定はやっぱり面白いなぁと思った

0
2023年05月15日

Posted by ブクログ

芦沢央さんの作品はどうも先が気になって入り込んでしまう。どちらかといえば登場人物の不安定さが目立ったり、どうしてそんな危なっかしい行動をしてしまうんだ、とモヤモヤするシーンが多いが(本作もそうだった)、その上手くいかなさみたいなところも人間味があって興味をそそられるのかもしれない。

0
2023年03月28日

Posted by ブクログ

一つ一つの話はそこそこ面白いけど、連作短編の域を出ず、バラバラのピースが繋がる感覚はあまりなかったなぁ…
演出家に騙される話と、中学時代の同級生を別の同級生と勘違いしてたが結果気づく話と、離婚した主婦の話はは無くても成立してた気がする…

0
2025年11月27日

Posted by ブクログ

今まで読んできた芦沢央さん作品は心が抉られる感じだったけれど、こちらはまさかの終始ほっこり優しい物語だった。ムカつく澤口にイライラしつつもしっかり成敗されたし、2人のちょっとキュンもあったりしてなんて読後爽やかなんでしょう。

0
2025年11月25日

Posted by ブクログ

みんな日々何かを我慢したり何かを装ったり。
ありのままでは生きにくいと感じながら、
抑圧されながら生きる主人公たち。
誰しもが少なからず感じていそうなそれらの感情がリアルで共感できる。
 
全体的に軽めの内容でサクサク読める!
でも個人的にはイヤミスが好きなので、私にはこの話はほっこりしすぎかな。
重くていやーな気持ちになるやつが読みたい!

0
2025年07月12日

Posted by ブクログ

いくつかの視点の短編がひとつの物語としてちょっとずつ繋がりあっていくお話。…というパターンのお話が好きで色々読んできたので、期待値が上がってしまっていたのか、少し物足りなかったです。(私は芦沢央さんの作品の「仄暗さ」「ミステリアスさ」が好きなので、痛快系のこちらの作品は好みと合わなかっただけかも?)
ただ表紙カバーの裏面に書かれた「カーテンコール」は、紙媒体の本ならではの遊び心を感じて面白かったです。

0
2024年09月14日

Posted by ブクログ

素晴らしかった!入りから最高で、一つの舞台を通して、いろいろな人の様子が描かれる。最後はやっぱりつながるのかなと思っていたから、あーそうなるんだ!となんだか嬉しかった。カーテン・コールは解説に明るいと書いてあったが、まさにその通りで、まさかこの2人がこうなるんだと思った。今までで一番、解説文に共感した本だった。

0
2024年08月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芦沢央さんの小説でこんな明るい雰囲気の話を読むのは初めて。

『始まるまで、あと五分』がお気に入り。
伊藤ってそっちか〜!
伊藤さんからしたら奥田はだいぶ酷い男だと思うけど、ハッピーエンドで良かった。

なんといっても、耳たぶに耳の形のピアスをつけている康子さんが可愛い!
最後、松尾といい感じになってニヤニヤしちゃった。

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

そうきましたか、という感じでバックステージ。
ばらばらとした風景を繋げていく上手さは、いつも通り。
登場人物達が、今の現状に葛藤を抱えているのもいつも通り。
でも、今作は、なんだかハッピーエンド。

序章で、パワハラ上司の不正の証拠を探し始めた先輩後輩コンビ。中野の劇場に入り込むことになるが、そこでは、若手俳優に脅迫状が届いており、高齢女優の認知症が、公になりそうになる。
パワハラ上司は、劇場でトラブルを起こしている。
バックステージでは、登場人物達の思惑と混乱で満ちている。
そして、みーんな大丈夫。上手くいった。
芦沢さんには、珍しい小説でした。

0
2024年02月05日

Posted by ブクログ

続きが気になる続きが気になるからスイスイ進む系。舞台系のことを何も知らないから新しい世界を知った感じになってよかった。また、今時の目線での表現が多々あった。

0
2024年01月25日

Posted by ブクログ

【まさか、こうきたか.ᐟ】

様々な事件がパズルのピースのように繋がる連作短編集。
個人的に好きだったのは『第一幕 息子の親友』
文体も読みやすく、短編集なので隙間時間の読書にもおすすめだ。

些細な心のザラっとした瞬間を言語化するのが上手くイヤミスに定評のある著者だが、今作は心あたたまる日常ミステリーだ。
普段ミステリーを読まない人でも楽しめるのではないだろうか。

まるで1つの演目を観たような読後感が味わえる一冊だった。


こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
・ミステリーが好きな人
・小さな子どもがいる人
・群青劇が好きな人

0
2023年10月22日

Posted by ブクログ

芦沢さんの文章はとても読みやすくて好き。
心理描写が秀逸でひきこまれる。

今回の作品は、各章の登場人物が少しずつ同じ場所で重なって存在している物語なのだが、もう少し深い繋がりがあればよかったかな?と思った。
ただすれ違っただけの関わりで終わっている登場人物もいるので、実は深い関係で繋がっていた、という設定だったらより面白かったかなと思う。

でも芦沢作品は本当にハズレがない!!!
繊細なのにどこか大胆な感情描写にいつも感銘を受けています。

0
2023年07月30日

Posted by ブクログ

『推しの子』を読んでて、面白いなぁ〜と思いつつ、次の小説は何にしようと本棚を眺めた時、何となく読みたくなった。
ある意味、推しの子もバックステージの話。まぁ、この話とは何にも関係ないんだけどね。

芦沢さんの作品は結構読んでる。
今回は、複数の話が繋がるミステリー。

あー、ここでこう繋がるのかは、読んでいて面白かったかな。

0
2023年06月28日

Posted by ブクログ

愉快☆痛快
連作短編風ミステリー
甘酸っぱいレモンが添えられたラブストーリー仕立て(皮肉)であり
ライト文芸感漂う読みやすい作品だ

パワハラ上司 澤口が会社の銭をちまちまキックバックしている証拠を掴むため、康子女帝先輩と松尾助手が奮闘する
この探偵劇で炸裂するあの手この手は中々無理がある破天荒具合(主に女帝が)なのだが、読み進めていると不思議とそのバイオレンスキャラに魅入られている自分がいた
最終的に、『めっちゃすごい人(語彙力)』らしい脚本兼演出家である嶋田ソウが手掛けた大舞台にて物語が集結するのだが、そこに至るまでの小さな物語も見逃せない

とは言え本編と直接的に関わることの無いこの部分は、言葉は悪いが前菜とメインの中間に食すお造り立ち位置に感じなくもない
内気な自身に悶々し、「息子の嘘」で悩むシングルマザーと、会場前でチケットを握りしめ想い人を待つ健気な青年の、きっとどこかにある小さな物語だ

だが、誰もが持ち得る人間の複雑さを的確に表現した流石の人物描写の繊細さは、キャラ密の本筋より 強く芦沢節を感じた

芦澤節というと、、
抽象的な表現にはなってしまうが、メインに関わる人物、演出家の嶋田ソウの狂気が魅力的なので是非注視していただきたい

そして、やんややんや準備が整う...事はなかったものの、全力待機していた澤口との直接対決はやはり痛快な未来を期待してしまう
俗悪的な心拍の上昇不可避である

結末は是非ご自身の目と脳内にて。食後の甘酸っぱいレモンも美味しくいただいてください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

空想的なキャラクターと芦沢央の繊細な心理描写のブレンドは、まるで新しいジャンルかの様な新鮮さであった
如何せん自身がどの様なスタイルで読み進めれば良いのか最後まで掴みきれなかったがそれ含めて楽しい時間を過ごせたと思う

個人的には...
まぁ、なんというか
物足りなかったです()

0
2023年06月07日

Posted by ブクログ

芦沢先生は初読みの作家さん!
面白くないわけではないけれど、良くも悪くもちょっと私の中の印象に残りずらいかも…と思ったり

連作短篇のようでそれとはまたちょっと異なるような物語
序幕の住人が違う章ではモブBみたいな感じで出ていたりするぐらい
大きく見たら、物語では事件が5つ起こってる
それぞれの幕でそれぞれ違う人が主人公で、その人その人が思う大変、辛い、どうしようって思いは違う
それらが混じって離れて、序幕の物語はエンディングを迎えていた

好みの物語は、第2幕
友達以上恋人未満の男女の嘘と恋の物語
数年ぶりに会った大学生の2人は、好きな本について語り合う
2人を見てると、好きな物を語り合える相手が羨ましくなる

0
2023年03月19日

Posted by ブクログ

短編でありつつ、長編…なのかな?
メインストーリーとは関係ない話もあったような気がする(端っこに主人公が登場するだけ)けれど、全体としては大団円で楽しめた。

癖のあるキャラクターがクセになる。
話の面白さ以外に人物の面白さを描ける作家さんだなぁ、と思う。

0
2023年03月08日

Posted by ブクログ

一つの演劇の舞台の内幕を軸に、色々な人が出てきますが、群像劇というには関りの薄い話もあるので、この話必要なんかなというものもありました。個々としてはさすがにクオリティ高いものもありましたが、あれ?この話は全体の中でどういう立ち位置なんだっけ?と読み返す事が多かった。しかも未だに関係性が分からない話もあったりします。読解力の問題なのかなあ?
でもそういう趣旨の小説ではないと思うので、なんとも集中力に欠ける話だった。というのが読み終わった印象でした。
イヤミスではなく、スルスルっと読める普通の小説。

0
2023年03月03日

「小説」ランキング