あらすじ
新入社員の松尾は忘れ物で戻った夜の会社で、先輩社員の康子がパワハラ上司の不正証拠を探す場面に遭遇。そのまま巻き込まれる形で、片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。その周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーやチケットを手に劇場で同級生を待つ青年、開幕直前に届いた脅迫状など、それぞれ全く無関係の事件が同時多発的に起きていたが、松尾と康子の行動によってそれらは少しずつ繋がっていく、そして……。バラバラのピースが予測不能のラストを象る。いま、最も注目される作家芦沢央の驚愕・痛快ミステリ!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
パワハラ上司の不正の証拠を掴みたい先輩社員康子と
その片棒を担ぐハメになってしまった新入社員の松尾。
2人は紆余曲折の末、自社がプロモーションする開演直前の舞台に辿り着く。
劇場周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーや
役者に届いた脅迫状など、4つの事件が起きていた。
それぞれ全く無関係のはずなのに、康子たちの行動で少しずつ繋がって。
バラバラのピースが予測不能のラストに導く、驚嘆の痛快ミステリ。
********************************************************
短編集かと思いきや、最後まで読むと全部が繋がっていたお話。
とまぁ、簡単に言えばそうやねんけど、これを書けることがすごい。
繋がってなくても、短編1つ1つは引き込まれると言うか、何の違和感もなく、スラスラと読める感じ。
何も解決してなくて次の章に移っても読みやすく面白かった。
経験してなくても、今後経験することなくても、想像できる。
なんか雰囲気が文章からでも伝わってくる。
第一幕「息子の親友」に関しては、どう繋がってたのか理解できず、わからんままで終わった。
読み返しても繋がりがわからんまま。
ただ、この第一幕以外は繋がりがわかり、最後にいけばいくほど、どんどん最初の2人の行動はよりリアルになってて、面白かった。
それぞれの短編で言えば、その時の主人公が、今までの人生や自分の性格、行動を改めて考えさせられ、かつ、これからはもっと自分を信じて前を向いて歩かなければ、という思いにもなってる気がして、1つ1つのお話も面白かった。