貘の耳たぶ

貘の耳たぶ

721円 (税込)

3pt

自ら産んだ子を「取り替え」た、繭子。発覚
に怯えながらも、息子・航太への愛情が深ま
る。一方、郁絵は「取り替えられた」子と知
らず、息子・璃空を愛情深く育ててきた。そ
れぞれの子が四歳を過ぎた頃、「取り違え」
が発覚。元に戻すことを拒む郁絵、沈黙を続
ける繭子、そして一心に「母」を慕う幼子た
ち。切なすぎる「事件」の、慟哭の結末は……。

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貘の耳たぶ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年01月16日

    自分が産んだばかりの息子を、新生児室に寝ている同じ日に生まれた隣の子供と入れ替えるというありえない行為を、誰もが実行してしまう可能性があるかもしれないと思えるほどの精神状態の描写を表現している。その後のいつバレるか分からないとビクビク暮らす日々、入れ替えられた家族の精神描写もリアルすぎて読み始めると...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月24日

    福山雅治主演の映画「そして父になる」では看護師が故意に取り違えたが、この作品は母親が取り替えた。でもそこには悪意なんてものはなく、十分に同情する状況でもあるし、なにより子供を愛していた。仮に取り違えなくても愛しただろうに。そして取り違えられた側ももちろん。同情してしまう感情もあり、でも取り返しのつか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月28日

    読後、感情をどこに持って行くべきか分からなくて、しばらくボーッとなりました。正解は何だったのか。この結末しかなかったのか。少しだけ考えてみましたが、結局何も思い浮かばず。でも、この結末が正しかったのかもよく分からなくて。

    同時期に同じ産婦人科で出産した、繭子と郁絵。新生児室に自分の赤ちゃんの様子を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月22日

    産院で衝動的に自分の産んだ子と他人の子を取り替えてしまった母親が、精神的に追い詰められていく様を描いた前半。後半は、その4年後に取り替えられていたことを知った母親側の苦悩を描く。

    読み手が男性か女性か、出産の経験の有無、普通分娩か帝王切開か、子育て時に専業主婦か仕事を持っていたかなど、その立ち位置...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月03日

    面白くて一気読みした。

    繭子の自分を犠牲にした母性もわかる気がしたし、郁恵の気持ちも痛いほど分かった。

    普段、育児にかかる手間を厭うていた気持ちを、正してもらえた気がした。

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    Posted by ブクログ 2021年08月10日

    読んでいてこんなにも苦しくなったのは、私も子育て中だからだと思う。
    我が子は血が繋がっているから可愛いのか、と聞かれるとそうではないと思いつつも、どこかで自分と似たものを感じるというところも大きい気がする。何年であれ、子どもと過ごす濃密な時間は限られているのだろうから、写真や動画に収めることに囚われ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月23日

    自ら産んだ子を「取り替え」た繭子。
    発覚に怯えながらも、息子・航太への愛情が深まる一方、郁絵は「取り替えられた」子と知らず、息子・璃空を愛情深く育ててきた。
    それぞれの子が四歳を過ぎた頃、「取り違え」が発覚する。
    元に戻すことを拒む郁絵、沈黙を続ける繭子、そして一心に「母」を慕う幼子たち。切なすぎる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月11日

    子どもの意図的な取り違え事件を描いた本。
    繭子が帝王切開きっかけで産後うつのようになっていくのはちょっと共感できなかったが、後半になるにつれ描写に圧倒されてなんと泣いてしまった。子どもの描写がとても上手。

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    Posted by ブクログ 2020年03月20日

    ほんの出来心から出産直後に自分の子と友人の子をすり替えてしまった繭子。すり替えられた事実を知らずにその子供を育ててきた郁恵。繭子のしたことは許されないことであり、一番の被害者はそれぞれの子供たち。
    ただ、読み進んでいくと、繭子の母親は少し心に闇を抱えており、そのような家庭で育ったため繭子自身が子育て...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月01日

    めちゃめちゃしんどくさせるという意味ではすごいと思う。が、とにかく読んでいてしんどい。あとは疑いもなく自分は子育てできる、保育園にも入れない、と考えていたが、そんなことが果たして絶対にできるのだろうかと、考えさせられた。

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