皆川博子の作品一覧
「皆川博子」の「恋紅」「旅芝居殺人事件」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「皆川博子」の「恋紅」「旅芝居殺人事件」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
エド、またやったのか…というところからの反転に驚いた。手記の矛盾を紐解いていくのがいい。
怪我人を看たり、死因が気になったりと、エドもクラレンスもダニエル先生の弟子なんだな、と感じるシーンが多かった。時おり解剖ソングが出てきて空気が和らぐのが嬉しくもあり、ロンドンで全員が揃っていたあの頃との距離も感じて切なくもあった。
エドがモーリスの前で仮面を脱ぎ、ナイジェルへの思いを自ら語るシーンが心に残っている。エドは三部作の主人公であり、わたしたちは彼が全てを背負ってしまう人物だと知っているけれど、彼が自ら吐露するシーンはそれほど多くなかった気がする。「愛という言葉には当てはまらないのに、愛と呼ぶ
「花闇」について
闇というのは、やはり役者の世界のことなのでしょうね。煌びやかに、艶やかに舞台を演じながらも、役者たちは同時に色子として存在します。
それは家格の良い家に生まれても同じ。
田之助自身、10歳の頃から上野明王院の高僧に買われるようになります。
しかし、それもまた芸のこやし。田之助の女形としての色気に一役買うことになるんですね。
しかも、それらの贔屓筋が落としてくれる金がなければ、役者としての膨大な費用を賄えません。
そんな彼らの身分は卑しく、時には人間扱いもされないほど。しかし同時に、蔭の世界では役者は貴人。
芝居を観に来る人々は、役者に魅了され、夢中になるのです。何とも一筋縄ではいかない入り
Posted by ブクログ
昔読んですごく面白かった記憶があるけど全然覚えてないなーと思ってまた読んでみました!
やっぱりすごく面白かったです!
伏線も綺麗に回収されるし、最後の種明かしにはあっと驚きました。
エドとナイジェルがすごい艶っぽかった。
特にナイジェルのギャップがすごくて。アボットをどうやって骨抜きにしたのか気になる……
皆川博子さんの作品って耽美というか、色っぽいですよね。好き。
もう高齢と言っていいお年のはずなのにセンスに全然年齢を感じない。ほんとにすごい。
2作目までは読んだ記憶がありますが、3作目はまだだったはずなので、読みます!
ハードカバーだと辞典みたいに分厚いけどすぐ読んでしまうに違いない
Posted by ブクログ
三代目澤村田之助を描く本はいくつかあるが、この皆川博子が描く本書が逸品だと思う。
吉田修一が書いた、小説でも映画でも今話題
の"国宝"。
俊介のモデルはこの田之助なんだろうな。
本書で登場する浮世絵師の月岡芳年が言い放つ、
「あれは、がらんどうだ。長年のは空の、透明なびーどろの壺だ」
映画国宝の中で半二郎が喜久雄についての感想、「あれは、からっぽだ」
なんかリンクしていて、本小説も映画もちょっとニヤっと。笑
余談だか、テレビドラマのJIN-仁、で澤村田之助役の吉沢悠と、映画国宝の吉沢亮、同じ吉沢性で顔も似てる…一瞬兄弟か?!と思ってしまう、実際血の繋がりはないらしいが