たまご猫

たまご猫

616円 (税込)

3pt

遺書さえものこさずに自殺してしまった姉が、いたずらに鉛筆で紙に書き散らしていた“クライン・キャット”という謎めいた文字。この奇妙な言葉だけを頼りに、生前には知りえなかった姉の素顔をさぐろうとした妹を待ちうける、不可解な恐怖の正体とは? 日常生活にぽっかりとひらいた陥穽を描いた表題作「たまご猫」をはじめとして、夢とうつつの狭間に生じる不条理を題材とした、妖しくも美しい、10篇の恐怖のかたち。

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たまご猫 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年07月13日

    初めて読む皆川作品集。
    『たまご猫』『をぐり』『厨子王』『春の滅び』『朱の檻』『おもいで・ララバイ』『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』『雪物語』『水の館』『骨董屋』の10篇。

    どの短編も、短編の鏡というべき、構成のひねり、あっといわせる結末、虚実の反転、が描かれる。
    そして一文の無駄もない文章。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年01月28日

    表題作が凄い! ラストのイメージがとても鮮烈で、恐ろしいのだけれどそれ以上に美しい。「たまご猫」という、一見わけ分からないタイトルも惹きつけられるし、これは名作。「クライン・キャット」欲しいなあ。こんな結末になってしまうのは嫌だけれど。
    「骨董屋」は他の短編集でも読んだ覚えがあるけれど、やはり傑作。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月03日

    友人におすすめ頂いた作品。
    一番の感想は「この著者さん[結婚]に何か恨みでもあるんかな?」という事。

    短編集で読みやすい。作品の全貌がわかった時のゾワゾワ感が良かった。

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    Posted by ブクログ 2016年02月18日

    かわいらしい書名とは裏腹に、おどろおどろしいお話ばかり。
    骨董屋の狂い具合が素敵。
    文庫のカバー絵は北見隆氏。赤川次郎の三毛猫シリーズの表紙なんかもこの方なので、子供の頃からなじみ深い感じです。

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    Posted by ブクログ 2013年04月04日

    いつの間にか狂気に足を踏み入れてしまっている。
    そんなストーリー展開がとても良かった。

    暴力的な表現やグロテスクな表現が無く、純粋な恐怖を感じられる物語としてとても良い作品だった。

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    Posted by ブクログ 2011年03月29日

    初めて手に入れた皆川本です。

    他の短編集に比べると取っつきやすい気がする。初心者向け。それでも『をぐり』『朱の檻』『春の滅び』あたりは確実に、いつもの皆川さんだよなあ。
    どんな短編であれこの人の作品は大好きだ。



    ちなみに『水の館』はジャニーズ小説である。

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    Posted by ブクログ 2010年11月21日

    遺書さえも残さずに自殺してしまった姉が、いたずらに鉛筆で紙に書き散らしていた”クライン・キャット”という謎めいた文字。
    この奇妙な言葉だけを頼りに、生前には知りえなかった姉の素顔を探ろうとした妹を待ちうける、不可解な恐怖の正体とは?
    日常生活にぽっかりとひらいた陥穽を描いた表題作「たまご猫」をはじめ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月29日

    正しく、皆川ワールド、だ。

    歩いているうちに奇妙な風に吹かれ、いつしか戻れない場所に辿りつく。
    ただ空気としか表現できないような・・・
    それでいてけして気づかずにはいられない異形の何か、がどこかに潜んで
    じっとこちらを見つめている。

    それは確実に近づいてきて、
    はっと我に返ると・・・
    それが自分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    夢うつつ、狭間で不条理に揺れる登場人物。姉と弟、座敷牢といった魅力的なモチーフ、死者のセッション、未来からの警告、時間と空間が交錯する10篇の不思議な物語。

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    遺書さえものこさずに自殺してしまった姉が、いたずらに鉛筆で紙に書き散らしていた“クライン・キャット”という謎めいた文字。この奇妙な言葉だけを頼りに、生前には知りえなかった姉の素顔をさぐろうとした妹を待ちうける、不可解な恐怖の正体とは?日常生活にぽっかりとひらいた陥穽を描いた表題作「たまご猫」をはじめ...続きを読む

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