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Posted by ブクログ
江戸文化史版水滸伝という感じでビッグネームたちが集まり散じてゆく様が大変楽しかった。そこにフォーカスした方がおもしろいさくひんになったのではないか。とんぼの挫折をだらだら書いたり蔦屋の投獄を丁寧に追っかけたりって、正直、要る?筆者自身も要らないと判断した部分はばさっと省略する人のようだし、もっとエンタメ度を高められたのではないかという気がする。
写楽の活躍した10ヶ月間が非常にあっさりと描写され、ほとんど劇的な場面を交えずに終わるのは、ドライで小気味良かった。
とんぼのほのかな恋が悪所における世俗の垢に汚染されて終わってゆく様なども苦くてよい。結局捨てた女のところに出戻るという、希望がなくはないけどとても小さな結末は、愛おしくも切ない。
Posted by ブクログ
写楽の正体は?という問いは、本能寺の黒幕は?に匹敵する歴史のミステリーになっています。
さて、本作品は前世紀に映画化された作品の小説に当たります。映画に関しては辛うじて記憶の向こう側に有る様な無いようなですが、解説を観ると出演が真田広之、片岡鶴太郎、佐野史郎や葉月里緒奈などで思わず観てみたくなるような俳優陣です。
さて、本作品は写楽の正体を巡るミステリーではありません。
主人公の翻弄される奇異な運命を本筋に江戸の名プロデューサー蔦谷重三郎とその仲間達の物語となっております。どの様に写楽は現れ消えていったのか?と当時の江戸の風俗と文化を楽むような作品となっております。
それにしても蔦屋重三郎の下に集まった面々は凄い!
喜多川歌麿、山東京伝、十返舎一九、滝沢馬琴に葛飾北斎など教科書にも載るアーティスト達を発見し育て上げた実績は凄いの一言です。
現代で言うと少年ジャンプの編集者みたいなものかなぁと、ふと思いました。
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