ゆめこ縮緬

ゆめこ縮緬

968円 (税込)

4pt

愛する男を慕って、女の黒髪が蠢きだす「文月の使者」、挿絵画家と若い人妻の戯れを濃密に映し出す「青火童女」、蛇屋に里子に出された少女の記憶を描く表題作他、密やかに紡がれる8編。幻の名作、決定版。

...続きを読む

ゆめこ縮緬 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年08月26日

    魅了される色濃く美しい文章で、昏く深いところから浮かび上がってきた見たくない気持ちをまざまざと見せつけられた気がしました。
    厭ではなく、深淵を覗いているように。
    じわじわと染み込んでくるものから、ラストでくるっと世界が変わるものまで様々。
    皆川さんの世界は、今より前の時代を舞台にしていても普遍的な感...続きを読む

    1

    Posted by ブクログ 2021年06月30日

    脳をフル稼働させて必死で読んだ…

    幻想小説と時代小説が融合した風のこの作品集、中々骨が折れました。

    暗喩がたくさんで理解するのに一苦労。この台詞は誰?と行きつ戻りつ。

    それぞれ独立した短編のはずだが、一部共通して登場する「中洲」という場所を通じて連作っぽい感じもある。

    川はあの世とこの世を分...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年04月22日

    甘い毒を含んだ、絢爛な幻想短編集。どれをとっても酔いしれるような気分にさせられる作品ばかりです。作中に引用されている西城八十の詩などもまた雰囲気をより一層引き立てて、くらくらしそう。一気に読んでしまうのはもったいないし、毒が回りそうでもあります。少しずつ読むのがおすすめかも。
    全部好きだけれど、強い...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年11月06日

    表題作含む8編短編収録。皆川博子さんが紡ぐ幻想的な物語は絢爛豪華な闇色。死と血と官能に彩られた美しい漆黒の花が誘うように咲き乱れ、蔦が繁るようにして物語を織り上げる情念が読み手を絡め取る。どの作品も絶品。甲乙付け難いけれど「文月の使者」が一番のお気に入り。一度読んだらもう戻れない皆川ワールド。暗黒耽...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年01月28日

    皆川博子二冊目。前回読んだ『倒立する塔の殺人』よりも幻想色が強くて読みづらかったけど、それに退屈さを感じることは全くなく、重厚感のある短編をそれぞれ深く味わうことができた。

    どのお話も戦前の近代日本を舞台にしたものだから現実味のない感じにはならない。むしろ現実の中に潜む異質がその幻想をより一層濃く...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月20日

    「文月の使者」が印象的だ。中洲の煙草屋で話をしているだけなのに、男なのか女なのか、生者なのか死者なのか、境界が分からなくなってきて、どうにも妖しい。
    他の話も、ただぼんやりと読んでいても話が頭に入ってこない。流れるような美文なものだから騙されているような気分になってくる。なんとも妖しい一冊だった。

    0

    Posted by ブクログ 2020年11月07日

    美しかった。どこまでが現実でどこまでが幻想なのか分からない世界観。
    文月の使者、玉虫抄が好きだった。

    0

    Posted by ブクログ 2019年11月24日

    文月の使者/影つづれ/桔梗闇/花溶け/玉虫抄/胡蝶塚/青火童女/ゆめこ縮緬

    皆川博子は面白い。と聞いたばかりの時に見つけた文庫新刊。しばらく迷ったけど読んでみた。
    読み終わるのに思ったより時間がかかる。文章がスッと入ってこない?

    なぜだろう

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2019年09月27日

    幻想文学とはどんなかな、と気軽に手に取ったものの、最初の二行
    「指は、あげましたよ」
    背後に声がたゆたった。
    からもうにおい立つ霧、湿気、妖しい気配に呑まれる。
    大正~戦前くらいが時代設定らしいけれど、お金持ちのお話が多くてそのゆとりある暮らしと文化が、相応しい格式と美しさを持つ文体で丁寧に綴られて...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年09月26日

    なんとも言い表せない複雑な気持ちで読み終えた。理由の分からない妖しい夢を見たみたいな、ひとときの幻想に足を踏み入れたような短編集だった。
    聞き慣れない言い回しも出てくるし、生者と死者の境目が曖昧で、すぐあちら側の世界に連れて行かれそうになる。それなのにとても読みやすい点に驚く。
    幾人かの登場人物に業...続きを読む

    0

ゆめこ縮緬 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

角川文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

皆川博子 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す