トマト・ゲーム

トマト・ゲーム

1,056円 (税込)

5pt

壁に向かってオートバイで全力疾走する度胸試しのレース、トマト・ゲーム。22年ぶりに再会した男女は若者を唆してゲームに駆り立て、残酷な賭けを始める。背後には封印された過去の悲劇が……第70回直木賞候補作の表題作をはじめ、少年院帰りの弟の部屋を盗聴したことが姉を驚愕の犯罪に巻き込む「獣舎のスキャット」等、ヒリヒリするような青春の愛と狂気が交錯する全8篇収録。恐怖と奇想に彩られた犯罪小説短篇集。収録作:トマト・ゲーム/アルカディアの夏/獣舎のスキャット/蜜の犬/アイデースの館/遠い炎/花冠と氷の剣/漕げよマイケル

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トマト・ゲーム のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    皆川博子の初期の短編作品集。
    本作に収録されている短編作品は犯罪をテーマにした作品で、皆川博子の耽美で幻想や伝奇、ミステリーなどのイメージとは違うのだが、だが確かに皆川博子らしい作品ばかりが集められている。

    個人的には『獣舎のスキャット』がやはり印象的である。
    『獣舎のスキャット』は自分は『悦楽園

    0
    2025年04月02日

    Posted by ブクログ

    単行本版、文庫版を統合した完全版。「華麗なる狂気」という言葉がこれほど似合う短編集はなかなかありません。背徳的でありながら、どうしようもなくうっとりさせられてしまう作品ばかりです。なかなかにえげつない物語が多くって、「美しい」という表現はなんとなくそぐわない気もするのだけれど。受ける印象はやはり美し

    0
    2018年11月18日

    Posted by ブクログ


    個人的にかなりレベルの高い短編集。
    ジュブナイルの悪意・犯罪にフォーカスした不条理系短編集だが、舞台装置やオチまでのトリックが鮮やかで非常に楽しめる。
    『アルカディアの夏』と『獣舎のスキャット』は特に印象深く、作者の初期の良い所がギュッと詰まり、いいとこ取りな1冊では。

    0
    2023年11月16日

    Posted by ブクログ

    未熟であやうい少年少女のヒリツキ感や性の揺らぎが生々しい。「トマト・ゲーム」では、ゲームに挑む少年たちの目線ではなく、そのまわりにいるフラフラした大人たちの目線で描かれていて、その大人たちも未熟さや不完全さを宿しているのが印象的。

    0
    2023年02月18日

    Posted by ブクログ

    す、すごい。去年は皆川さんにハマって色々読んだけれど、こんなに毒のある作品も書けるんだ…。皆川さんらしい華麗で耽美な世界観なんだけど、底知れない闇が広がっている。
    表題作のトマトゲームは、ラストにむけて物語が急降下していく様にゾッとした。
    登場人物たちがみんな狂っている。少年少女の若さゆえの狂気、過

    0
    2021年07月31日

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    いつもより毒が濃かった気がします。
    「蜜の犬」「アイデースの館」が好きです。
    老若男女、闇に呑み込まれていく…いつから狂っているのか。
    皆川さんの幻は甘美なものも感じることも多かったのですが、この作品集ではゾッとするものもありました。
    「遠い炎」と「花冠と氷の剣」のラスト一行、冷水

    0
    2020年02月01日

    Posted by ブクログ

    壁に向かってオートバイで全力疾走する度胸試しのレース、トマト・ゲーム。22年ぶりに再会した男女は若者を唆してゲームに駆り立て、残酷な賭けを始める。背後には封印された過去の悲劇が……第70回直木賞候補作の表題作をはじめ、少年院帰りの弟の部屋を盗聴したことが姉を驚愕の犯罪に巻き込む「獣舎のスキャット」等

    0
    2018年11月19日

    Posted by ブクログ

    この密やかな毒に、指先からそっと浸して、ずっと痺れていたい……
    そう思わせる皆川ワールド。
    なんでこんなに底意地が悪くて性格が悪くて後味も猛烈に悪いのに惹かれるのか。

    皆川先生の作品は、どれも幼女がそのまま大人になってしまったような儚さと残酷さがあって、どんな惨い内容にも、根底に無邪気さがあるよう

    0
    2015年06月11日

    Posted by ブクログ

    70年代の短編集。『悦楽園』で既読の「蜜の犬」がやっぱり優れてる。純粋な好奇心が狂気となる。ゾワゾワっとくる。

    0
    2022年12月22日

    Posted by ブクログ

    休みなく注がれる毒に感覚が麻痺していくのを感じた。より強い刺激を求めて、もっと、もっととページを繰ってしまう。

    0
    2018年01月02日

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