芦沢央のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
内容をすぐ忘れがちなのでメモ形式で逐次的に記録していくことにする!
[1話]
・おそらく表題作
結婚式に呼ばれない理由と報復の内容がミステリ的に進行。
途中で不自然に挟まれる犯罪者の親戚を持つとどう?みたいな話がキーになる。これがあまりに不自然なのでそこに反転性(?)を持たせることを予測不可能の主張にしている。ただ、オチは残念に感じる。単に友達の親が自分の元親でしたとしかならない感が否めない。復讐しないオチは現実的で好きかも。
[2話]
個人的にすごく好きな設定。高校生の二人が過去を回想しながら進んでいく物語。無理にどんでん返しをしようとしていない感が逆に好きかも。この手の話でよくある取り返しのつかない展開ではなくて、しっかり未来にもつながるような話で安心した。
日記の存在を消したい主人公と、実はそうではないもう一人という構図が綺麗。良い話。この話は、最後に恨まれていなかったよというオチで悲しくを迎えるわけだが、この話におけるミスリードってなんだろうと考えてみたら、結局は、事故の原因を作ったのではという想像に陥る進行な気はする。
本棚の裏を探るシーンのあまりのミステリ的理詰めが逆に印象に残る。
(2026/04/01)新生活
[3話]
いい話すぎる。展開は読めると言えば読めるが、想像より綺麗。ただ、この話に感動してる自分が少し嫌になる(あまりにも、作られた感動すぎる)
マジレスすると子供がそのまま相手の発言を言うわけないのよね。聴いた側もそれをそのまま受け取って推論するわけがない!
芋虫みたいから本当に何かがあってそこからのホラー展開を想像させるミスリード?
この短編集はあえて伏線を違う形で回収することにあるようなでかいことをしているのかななどと思った。
それはそうとして、ママ友確かに情報戦だねと思うなど。
[4話]
オチはないような話ではあったがこの段階になると、むしろそれがオチではある。
2話で出てきたタイトルからのつながりなので連作短編を密かに期待してはいる。
[5話]
これもどんでん返しではないただのいい話。
普通にこの小説好きです。久しぶりにリハビリ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ将棋を題材にしたミステリ短編集。
将棋界だからこそのミステリ展開だったけど、そこから普遍的な考え方みたいなものが感じられた。『弱い者』、『ミイラ』では対局、詰め将棋の中で感じられる違和感に真剣に向き合って真相に至る。表題の『神の悪手』では、棋譜の通りに打てばアリバイが証明できるという、まさに神が用意したかのような筋書きに逆らって、棋士として無意識に棋譜から逸れる最善手を打ってしまう。なにが正しいのかは分からないが、神が用意した筋書きは人としては悪手を連ねた筋書きで、表題を見事に表しているように思った。
また『恩返し』では、自作の駒が選ばれなかったことが「結果」ではなく、「手段」だと表現されている。選ばれなかったという結果を受け止めて、なぜなのかということを突き詰めることで、さらに自身を高めていく手段にすることができる。 -
Posted by ブクログ
タイトルに“最後の一行”とあるわりには、最後の一行にインパクトはない。
四編とも、短編集の中の脇役としておもしろい作品って感じで、なぜこの四編で一冊作られたのか不思議。
(しかもwhiteってなってるから、blackがあるのかと調べたら今のところないみたい)
その中でも『次はあんたの番だよ』は、最近法月綸太郎シリーズを読み始めたばかりの私には嬉しいサプライズ。
まだ『雪密室』しか読んでない私には、ものすごくアップデートされた法月親子も新鮮だった。
これも短編にギュッとまとめちゃってるから詰め込みすぎな感じがあったけど、もう少し長いストーリーにしたらもっとおもしろそうだったな。