作品一覧

  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話
    3.0
    1巻679円 (税込)
    気鋭のホラー作家14人が集結! 一四〇字以内で綴られた、恐ろしいのに癖になるホラー掌編アンソロジー。試し読みは、Twitter「#44秒でぞわり」を検索! 【内容例】●祖母から「開けてはいけない」と言われていた引き出しの中身とは……「引き出し」(織守きょうや) ●母の死を知らせる兄からの電話。けれど、その死の真相は……「兄弟の電話」(澤村伊智) ●体験入部で先輩から手渡されたのは、刀やカッター。部員が全員死んでしまう、その部活動の名前は……「部」(百壁ネロ) 文庫オリジナル。 【著者】岩城裕明、藍内友紀、一田和樹、井上竜、織守きょうや、最東対地、ササクラ、澤村伊智、白井智之、百壁ネロ、堀井拓馬、円山まどか、矢部嵩、ゆずはらとしゆき(敬称略)
  • 臨界シンドローム 不条心理カウンセラー・雪丸十門診療奇談
    3.0
    1巻748円 (税込)
    月刊怪奇ジャーナル編集部の黒川怜司は「不条心理」を研究する医師・雪丸十門の連載を担当することに。 「不条心理」とは“既存のどんな症状の定義からも逸脱した、稀有な心理症例”のこと。クライエントは、左目の視覚がストーカー男に乗っ取られたという女や、自分ではないだれかの人格を自らに完璧に宿してしまう女!?  エキセントリックな研究者と彼に振り回される編集者が、特殊な異常心理をめぐる3つの症例を解明する──!
  • 夜波の鳴く夏
    4.0
    1巻682円 (税込)
    大正の世、名無しのぬっぺほふことおいらは財閥家の令嬢コバト姫に飼われ、純愛を捧げていた。だが、コバトが義理の兄・秋信と関係を持っていることを知ってしまい、おいらは観る人を不幸にする絵「夜波」を使って秋信を抹殺しようと決める。夜波の画家ナルセ紳互を妖怪たちが集う無得市に引き込み、ようやく絵を手に入れるが、なぜか想定外の人物にも渡ってしまい……。若き鬼才が奔放な想像力で描く衝撃×禁断の妖奇譚!
  • なまづま
    3.7
    1巻594円 (税込)
    激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物ヌメリヒトモドキ。日本中に蔓延するその生物を研究している私は、それが人間の記憶や感情を習得する能力を持つことを知る。他人とうまく関われない私にとって、世界とつながる唯一の窓口は死んだ妻だった。私は最愛の妻を蘇らせるため、ヌメリヒトモドキの密かな飼育に熱中していく。悲劇的な結末に向かって……。選考委員絶賛、若き鬼才の誕生!
  • 夜波の鳴く夏

    Posted by ブクログ

    美貌の下に暴力と狂気と歪んだ愛情を宿した少女、コバト姫。かあいいお肉ちゃんと名付けられ、そんな彼女に狂おしく恋焦がれるぬっぺほふ。
    穢らわしくて生臭い愛情の結末は残酷だが、二人にとってはそれが幸せ。
    二人が求めていたのは、暖かくて優しい感情ではないからだ。
    人を選ぶ内容だが、大正浪漫でエログロな人外×少女ものとして、大いにお勧め。

    0
    2021年02月04日
  • なまづま

    Posted by ブクログ

    日本ホラー小説大賞は、たまにこういったものが出てくるから侮れない。個人的には角川ホラー文庫の装丁ヤメればいいのに、と、思う。もっと差別化した装丁にすればいいのに。そのほうがこの「なまづま」の良さと心地悪さが際立つだろうに。


    例えば読書がスキで、あたしみたいにグロへの耐性がかなりある知人がいたとしたらあたしはこの本、迷わず勧める。その時の確認事項としては例えば、日本ホラー小説大賞に沿っていけばおそらく、こうだ。

    以下、A群とB群でB群の方がスキ、あるいは最低限B群が「読める」。
    A群例:「黒い家」「ジュリエット」「パラサイト・イヴ」「嘘神」
    B群例:「姉飼」「夜市」「鼻」「粘膜人間」

    0
    2012年10月06日
  • なまづま

    Posted by ブクログ

    ヌメリヒトモドキは切っても焼いても真空に閉じ込めても、何をしても死なない。悪臭を放つ粘液を垂れ流し、ゴキブリのように人の住む町に増える。

    そして、人の頭髪や爪、死肉、記憶などを与えると、その人間とまったく同じ意思を持った「近似個体」に成育していく特徴をもつ。

    主人公はヌメリヒトモドキを研究する研究員で、最愛の妻を亡くしている。

    研究チームの一人をヌメリヒトモドキにコピーすることに成功し、そこから妻の蘇生を思い立ち、狂気にとりつかれていく。

    哲学の思考実験「スワンプマン」をホラーに落とし込み、人間のディスコミュニケーションを描いた物語として、とても面白く読めた。

    ただ、終盤で急ハンドル

    0
    2011年11月19日
  • なまづま

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    選評にもあるとおり、よく言えば濃密な文章、わるく言えばしつこくねちっこい文章。
    がしかし、このどろどろでぐちゃぐちゃな物語にこの文章はマッチしているのではないか。
    ホラー好きを自称しておきながら読書経験の乏しい僕だが、この作品には強い衝撃を覚えた。
    傑作であると思う。
    短編賞受賞作の『穴らしきものに入る』も読み、こちらも傑作であると感じたが、もし大賞を受賞するとしたら、この『なまづま』だったのではないかと思う。
    大賞が出なかったのはひじょうに残念だが、短編賞長編賞が例年にも増してよかったので、大満足。

    0
    2011年11月07日
  • なまづま

    Posted by ブクログ

    ヌメリヒトモドキという生物を利用して亡き妻をよみがえらそうとする話。

    物話が進むごとに主人公や周囲の人の状況が刻一刻と変化していき、読むのに没頭してしまった。
    とても気持ち悪いヌメリヒトモドキという正体不明の生物が妻に変わっていく過程で主人公の心情が狂っていく様がとても恐ろしかった。

    0
    2011年11月02日

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