作品一覧

  • なまづま
    -
    1巻616円 (税込)
    激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物ヌメリヒトモドキ。日本中に蔓延するその生物を研究している私は、それが人間の記憶や感情を習得する能力を持つことを知る。他人とうまく関われない私にとって、世界とつながる唯一の窓口は死んだ妻だった。私は最愛の妻を蘇らせるため、ヌメリヒトモドキの密かな飼育に熱中していく。悲劇的な結末に向かって……。選考委員絶賛、若き鬼才の誕生!
  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話
    3.0
    1巻679円 (税込)
    気鋭のホラー作家14人が集結! 一四〇字以内で綴られた、恐ろしいのに癖になるホラー掌編アンソロジー。試し読みは、Twitter「#44秒でぞわり」を検索! 【内容例】●祖母から「開けてはいけない」と言われていた引き出しの中身とは……「引き出し」(織守きょうや) ●母の死を知らせる兄からの電話。けれど、その死の真相は……「兄弟の電話」(澤村伊智) ●体験入部で先輩から手渡されたのは、刀やカッター。部員が全員死んでしまう、その部活動の名前は……「部」(百壁ネロ) 文庫オリジナル。 【著者】岩城裕明、藍内友紀、一田和樹、井上竜、織守きょうや、最東対地、ササクラ、澤村伊智、白井智之、百壁ネロ、堀井拓馬、円山まどか、矢部嵩、ゆずはらとしゆき(敬称略)
  • 夜波の鳴く夏
    4.0
    1巻682円 (税込)
    大正の世、名無しのぬっぺほふことおいらは財閥家の令嬢コバト姫に飼われ、純愛を捧げていた。だが、コバトが義理の兄・秋信と関係を持っていることを知ってしまい、おいらは観る人を不幸にする絵「夜波」を使って秋信を抹殺しようと決める。夜波の画家ナルセ紳互を妖怪たちが集う無得市に引き込み、ようやく絵を手に入れるが、なぜか想定外の人物にも渡ってしまい……。若き鬼才が奔放な想像力で描く衝撃×禁断の妖奇譚!
  • 臨界シンドローム 不条心理カウンセラー・雪丸十門診療奇談
    3.0
    1巻748円 (税込)
    月刊怪奇ジャーナル編集部の黒川怜司は「不条心理」を研究する医師・雪丸十門の連載を担当することに。 「不条心理」とは“既存のどんな症状の定義からも逸脱した、稀有な心理症例”のこと。クライエントは、左目の視覚がストーカー男に乗っ取られたという女や、自分ではないだれかの人格を自らに完璧に宿してしまう女!?  エキセントリックな研究者と彼に振り回される編集者が、特殊な異常心理をめぐる3つの症例を解明する──!
  • わたしを呪ったアレ殺し
    3.2
    1巻968円 (税込)
    幼少の頃から、自分だけに見える幻覚「蛞蝓女」に悩み続けてきた女子大学生・芽衣。 ある日、「蛞蝓女」がネット上で都市伝説化していることを知る。芽衣の通う大学で、不気味な怪物の目撃情報が多発していたのだ。 怪我人までもが発生し、芽衣はついに彼氏の恭一と共に、「蛞蝓女」の呪いが生まれた故郷・沢母児町へ向かうことを決意する。 一方で、怪奇現象の研究者であり、芽衣の中学時代の先輩である雪丸千璃もまた、この呪いの正体を追い、沢母児を訪れていた。 沢母児に伝わる超能力者・沾水ネンの伝承、「メノテメ様」の祟りの噂、どこか不気味な村の人々。3人は、奇妙な町の秘密を探っていくが…… 呪いを「殺す」方法は存在するのか? すべての謎が解き明かされるとき、物語は想像を絶する結末へと動き出す。 日本ホラー小説大賞出身の鬼才による、異形蠢く戦慄の復讐譚!

ユーザーレビュー

  • 夜波の鳴く夏

    Posted by ブクログ

    美貌の下に暴力と狂気と歪んだ愛情を宿した少女、コバト姫。かあいいお肉ちゃんと名付けられ、そんな彼女に狂おしく恋焦がれるぬっぺほふ。
    穢らわしくて生臭い愛情の結末は残酷だが、二人にとってはそれが幸せ。
    二人が求めていたのは、暖かくて優しい感情ではないからだ。
    人を選ぶ内容だが、大正浪漫でエログロな人外×少女ものとして、大いにお勧め。

    0
    2021年02月04日
  • わたしを呪ったアレ殺し

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     主人公が自分にだけ見える筈の怪異『蛞蝓女』がSNSで話題になっていることを知り、決着をつけるために恋人と先輩と共に「呪いを殺す方法」を探っていくホラーミステリーで、『蛞蝓女』のおどろおどろしさ、村に伝わる不気味な因習、そして秘匿された町の禁忌とどれもが恐ろしく最初と最後でガラッと変わる物語は「異形蠢く戦慄の復讐譚」を象徴するラストだった。

    0
    2025年04月16日
  • ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話

    Posted by ブクログ

    「てのひら怪談」よりもさらにミニマムな「ゆびさき怪談」。140文字以内という制約があるけれど、それでも、というかだからこそ描き出されるさまざまな恐怖が魅力的です。描かれない部分も多いけれど、その分想像力が恐怖を増幅させることも。
    怖いと思ったのは織守きょうや「首がない」「橋姫」、澤村伊智「地獄」「ファミレス」、堀井拓馬「ネタバレイヤー」などなど。岩城裕明「ヒールはやめて」はなんだか可愛くて和みました。矢部嵩の作品はどれも不気味で素敵。そして白井智之「白塗りの悪魔」「川辺の砂」って……不可思議なホラーとしても読めますが。ミステリファンにはいろいろ気づけて楽しい作品では。

    0
    2021年08月31日
  • 夜波の鳴く夏

    Posted by ブクログ

    不本意ながら、妖怪ぬっぺほふが可愛い。
    性根はとことん下衆なのに
    もちもちしていてお日様のにおいがするお肉の塊が
    あばーあばーって泣きじゃくるとか!
    かわいすぎる。
    かわいすぎて★4つ。

    内容は大正エログロファンタジー要素の強いホラー。
    そういうのがお好きな方にはおススメです。

    0
    2013年05月18日
  • 夜波の鳴く夏

    Posted by ブクログ

    書店で平積みにされているのを見て、ふっと購入しました。
    何しろ、表紙のイラストが、三津田信三さんの刀城言耶シリーズの表紙を手掛けている、村田修さん。そして、『夜波の鳴く夏』という、いかにも、という雰囲気のタイトル。
    あらすじを読んでみると・・・ぬっぺほふが主人公!?
    これはもう、買うしかないと。

    一気読みをしての感想は、まず、「凄いものが出てきた!」でした。
    有り得ない設定なのに、さらりと受け入れてしまえるうまさ。そして、単に、「怖い」や「ホラー」なのではなく、人間の内面を抉り出すような小説でした。
    例えば、妖怪のぬっぺほふたちは、人間の顔を喫む(舐める)のですが、舐められた人間は、数回では

    0
    2012年09月09日

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