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富士山を望む町で暮らす介護士の日奈と海斗 はかつての恋人同士。ある時から、ショッピ ングモールだけが息抜きの日奈のもとに、東 京の男性デザイナーが定期的に通い始める。 町の外へ思いが募る日奈。一方、海斗は職場 の後輩と関係を深めながら、両親の生活を支 えるため町に縛りつけられる。自分の弱さ、 人生の苦さ、すべてが愛しくなる傑作小説。
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Posted by ブクログ
個人的に、一番衝撃だったのが宮澤さん。 彼の生い立ちからくる女性観は相当闇深い。 他人から見て魅力的なのに、人を愛せない、人と生きて行けない人は可哀想で切ない。 でも全く別の場所で違う仕事を選んでも、別の人にはなれないんだよなぁ。 恋愛に感度が高い若い人が読んだらどうかわからないけど、人生も後...続きを読む半になって読むと、お互い忘れられない人の1人や2人いてもいいから、海斗みたいな人情深い人と寄り添って生きていける人生が結局一番いいんじゃないかなぁと思う。
それぞれの登場人物の不完全さと脆さと情けなさがあまりにも人間らしくて、仕方なくて、愛おしかった。年齢だけ重ねても大人は大人になれないのかもしれない。みんなが騙し騙し生きている現実を、赤裸々に、正直に、自分しか知らないような秘密を開示するように語られる小説でした。それぞれの人がそれぞれの場所で生き、そ...続きを読むして死ぬ。世の中って不思議。 「こんなにも間違った人間であることを自覚した上で関わり合いたいと願うほど、あなたは大切な存在なのです、という決意表明。」という朝井さんの解説での文章が素敵だなと思いました。
人の幸福・不幸が色濃く詰まった感慨深い短編集だった。他人を傷つけ自分を傷つけながら、自分の嫌な醜い部分に向き合って、それでも幸せになるために起伏が多い道程を歩もうとする人間という生物の本能と生への執着を感じた。
2026/4/20 連作短編。 「覚えておいて」 「あんたのおじいちゃんはね。...まだ、死んじゃいないけど、腕のいいケーキ屋なの。だから、あんたも、将来、ケーキ屋になりなよ。 あと、大人になったら、お酒には注意すること。わかった?」 窪美澄さんの小説は、心の弱いところ突いてきて、揺さぶられる。 ...続きを読むフラフラしていて半端な畑中が、人と距離を詰めるのが怖くて離れられるよう嫌な事する畑中が、泣かせてきた。
4人のそれぞれの視点から見れば抱えてる気持ちも理解できる、けどどれも共感はしない。 もっと若い頃に読んでいたら恋することに苦しくなっていたのかな。 魅力的な宮澤さんに溺れる気持ちが今だと懐かしく感じる。 届きそうで届かない人に焦がれて、相手も届かない人に焦がれて、の繰り返し。 4人の摩擦がどこに向...続きを読むかうのか切なくもどんどん傷が深くなり、ひとりになった時ようやく気づくことがある。 たびたび登場する富士山も、美しく描かれがちだけど樹海の死のイメージや地元の億劫な記憶の象徴として描かれていて印象的だった。 そして海斗はすごくいいヤツ。 不器用なんだけど、優しい心を持った幸せになってほしいいいヤツ。
不倫において情熱的な愛を描くものはよく見るけれど、その情熱が過ぎ去ってしまったあとの惰性のような関係を描くのは初めて読んだので、とても虚しく強く印象に残りました。 皆なにかを抱えた重たい心理描写も、項目ごとに登場人物の視点が切り替わるのもとても読みやすかったです。第1章の性描写の描き方がとても好み...続きを読むでした。 窪美澄さんの小説は初めて読みましたが、作風が好きでしたので他の作品も読んでみようと思います。
一人になりたい、誰かといたい、孤独でいい、そばにいてほしい 誰かを支えたい、必要とされたい、誰も自分を知らないところに行きたい 登場人物全員の、一部分に自分が当てはまる気がして、しんどくも愛おしかった めんどくさく、愛おしい
地方都市の男女の恋愛模様を描いているだけなのだが、なぜか読み続けてしまう。よくある男女関係の聞き飽きたトラブル。それでもストレスなく完読できたのは著者の文章ゆえだと思う。 あえてありふれた不幸を描いたのでは、とさえ思える。退屈な人生をメリハリなく漂う登場人物たち。一方で紡ぐ文章は上手さを感じさせない...続きを読むほど乗り心地が良い。 この著者はスキャンダラスな題材がウリのように思われているが、本質的には文体作家なのではないだろうか。
なんて生々しくて上質な作品。 好きすぎました。 ラストの文章を読んでじんわりと涙が出た。 いい読書体験だったな、、、
生まれ育った故郷で仕事をして生きていくこと、故郷を出て暮らしていくこと、それぞれの生き方を肯定してもらえる作品だと思った。 自分が登場人物に近い仕事をしてるから感情移入しやすかったし、自分の生き方は間違えていないと言ってもらえているようだった。 人と深く関わることで生まれる辛さと、人と関わることで得...続きを読むられる幸せがどちらも丁寧に描かれていてラストはじーん、と胸にくるものがあった。 朝井リョウさんの解説も、大好きです
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窪美澄
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