森があふれる

森があふれる

759円 (税込)

3pt

小説家の夫に題材にされ赤裸々に書かれることで奪われてきた妻の琉生は、ある日植物の種を飲んで発芽、やがて家も街ものみ込む森と化す──英訳され欧米でも話題の、夫婦の犠牲と呪いに立ち向かった傑作!

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森があふれる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    本作のように、十分に育ってしまった固定観念を崩してくれる作品が大好きだと改めて自覚した。恋愛作品において、最後に全てを受け入れるのは女性。独り身だと生活に困るだろうと思われるのは男性。そんな一つ一つの事実を違和感に変えられた瞬間こそ、読書好きにとって最も嬉しいと感じるのかなと思う。

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    凄く良かった。

    芸術家が素晴らしい作品をつくる為に“奪われる人”がいる時、何の疑問も持たずに甘受するだけでいいのか?

    琉生が夫に言う

    “思わせぶりにエッチで、急に母親っぽく優しくなって、困難に打ち勝った主人公にご褒美をあげて、存在をまるごと許さななければならない彼女達と、同じ性別なの。そんな役

    0
    2024年08月23日

    Posted by ブクログ

    彩瀬まる『森があふれる』を読んで、印象に残ったのは、物語全体ににじみ出る、まだ消えないジェンダーの鎖に縛られた登場人物たちの姿だ。
    特に貴夫は、男性としての呪いに気づきつつも逃れられないやるせなさを抱え、多くの男性が同じように縛られているのではないかと考えてしまう。
    ジェンダーの縛りが家族という境目

    0
    2025年09月13日

    Posted by ブクログ

    旅行中に一気読み。「お前は美しいものが好きなんだろう。それは分かってる」って幼い頃の主人公に放つ母の言葉が印象的。自分のもっとも優れていると思っていた感性が、肯定されながら否定された時の痛みに耐え切れなかった思春期の主人公には共感(同情?)した。これは綾瀬まるも身に覚えのある葛藤なのだろうか。 植物

    0
    2024年10月29日

    Posted by ブクログ

    作家の埜渡に小説の題材とされてきた妻琉生は埜渡の浮気を疑い大量の植物の種を飲んで発芽します。やがて森になっていくという、ええ?どういう事?
    埜渡は一見すると優しくスマートな男性だが、女性を低く見ていて、とてもイヤな男性でした。
    星は3.5くらいで、

    0
    2024年09月30日

    Posted by ブクログ

    小説家の妻が「はつが」し森になり、家から溢れ出して…っていうストーリーだけど、男とは、女とは、みたいな男女の呪いについての話だった。
    男らしさ女らしさの価値観が無意識のうちに刷り込まれている事実に気づくことすら案外難しい。

    0
    2024年09月17日

    Posted by ブクログ

    小説家の夫に赤裸々に書かれ奪われてきた琉生。
    植物の種を飲んで発芽した彼女はやがて街をものみ込む森と化す…へぇ…欧米でも話題の傑作?ほぅ…と思って読んでみたが、あまり刺さらず、なんだかなぁ?と思って、窪美澄さんの解説を読んで、なるほどな…と。

    まぁ、それなりの気づきはあったかな…。

    0
    2024年07月29日

    Posted by ブクログ

    妻が発芽するという物語で進んでいく、現実ではありえないフィクションの中にすごくリアルな男女観の違い、会話が描かれていてのめり込んで読んだ。

    人は自分を脅かさないものを軽んじるもの
    この一文がすごく的確で納得した。

    0
    2024年06月18日

    Posted by ブクログ

    作家の妻が発芽する、という話
    ありえないけど、それ以外は日常でありそうな男女の問題で読みやすい。
    森になるって好きだから離れたくはないけど、対話できないなら篭もりたいっていう感じなのかな。
    森の中で話していても、夫が何が問題かはじめは分からず、最後もわかってはいないけど話をできるようにはなってること

    0
    2024年06月09日

    Posted by ブクログ

    最近クレイジー小説にハマっている。村田沙耶香の生命式、湊かなえの人間標本、、、etc...。王道とは違う道をゆく本は、理性が否定したくとも本能が、好奇心をくすぐる世界を見せてくれる。

    男性の書く小説、女性の書く小説。前者はどっしりしたミステリーや、社会物の王道が多いのかもしれない。常識ぶっ壊しま

    0
    2025年10月25日

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