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夫とは職場の友人を通じて知り合った。口数は少ないし、ぶっきらぼうだけど、優しい。結婚して智晴(ちはる)が生まれ、慎ましいながらも幸せな3人生活が始まった。しかし生活はなかなか立ち行かない。息子を預けて働きに出た由紀子は、久しぶりの仕事で足を引っ張りながらも何とか食らいつき、家庭と両立していく。そんな矢先に発覚した、双子の次男と三男の妊娠……家族が増えてより賑やかになる一方、由紀子の前に立ち塞がる義母の死、夫との不和、そして――。「家族は時々、形を変えることがあるの。だけど、家族はずっと家族なの」。どんな形をしていても「家族」としてどれも間違ってない、ということを伝えたかったと語る直木賞作家・窪美澄が放つ、渾身の家族小説。文庫版には家族のその後を描いたスピンオフ短編「ははのけっこん」も収録。解説・白石一文
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年02月28日
なんと幸せな読後感。
いろんな家族のかたちがあるよね。
やっぱり家族のつながりは良くも悪くもそう簡単には切れないよね。
この本は小説なのだけど、小説とは思えないくらいリアルで、痛いほどそれぞれの気持ちがわかって、窪美澄さんすごすぎるってなった。
小説にはつきもののフィクション要素が、全然ない。
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Posted by ブクログ 2024年03月10日
ストーリーに納得できないところは、ある。
優しく穏やかなれば、なんでも許されるんですかねって思う。
それでも、読ませる。
こういう家族の形を認めさせてしまう。
前半は、“はは”の視線。
普通の会社員の家庭で一人娘として、おっとりと育った女性。家族で自営業の男性と結婚して一緒に働き始める。長男が生ま...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月20日
昭和の高度成長期の終わりころから始まったお話。田舎の風景も家族間で交わされる会話もあるある過ぎて懐かしい。共に思い合いながらも、言葉足りずで解りあえなくなる夫婦、親の背中を見て頑張る長男。こんな家族あったなぁと。
家族の形は変わり、辛い場面もあるけど、それぞれが優しくて読んでいて心地よかった。
文庫...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月18日
とってもすてきな家族のお話。タイトルからしてお母さんが不倫?するお話(それにしては装画が明るい)かと思いきや、手のかかっていた長男が成長し、お母さんと家族を支えていくお話だった。
一章では、智久(夫)の不理解と由紀子(母)の必死さがグッと心に刺さった。甲斐性のない夫のくせに、逃げてんじゃねぇよ!と...続きを読む
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