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家族を捨てて逃げてきた不倫カップル(はねつき)。逃亡中のヒットマンと、事情を知らない元同級生(ゆすらうめ)。新興宗教の元教祖だった老齢の婦人(ひかり)。親の決めた結婚から逃げてきた女とその妹(ままごと)。子育てに戸惑い、仕事を言い訳に家から逃げた男(かざあな)――「家」はいつもそこにあり、なにも言わず受け入れてくれる。安息を手に入れたはずの住人たちはやがて、奥底に沈む自身の心の澱を覗き込むことになる。傷ついた人々が、再び自分の足で歩きだすまでを「家」とともに描く連作短編集。
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Posted by ブクログ
何となくやだ、何となく違和感、何となく…説明出来ない、言葉に出来ない感情を心に届く言葉で表現してくれる作家さんです。様々な理由から行き着く「さいはての家」そこにあるのは希望?絶望?未来?
なかなか読み応えある本!サスペンスっぽくもあり、次々にページをめくってしまいます。何かから逃げたい、そんな気持ちになる時に読むべし。
田舎の鬱蒼と緑が茂った敷地に立つ古ぼけた一軒家。 そこにいろんなことから逃げてきた人たちが暮らす。 そんな設定だったら絶対今まで人生色々あったけどこの家で暮らしていくうちに心が絆されたり前向きになっていくんだろうなあと、思ってしまうんだけど、そうじゃないんだなあ。 光に強く照らされるほど影は濃くな...続きを読むる、美しいものは恐ろしい、っていうあとがきがとても印象的だった。 最初の一作のオッサンのことは私が想像で刺しておきます!
これはこれで いやいややっぱり好きでは無いな、やがて海へと続くを読んでから追い求めていたから尚更だった。明と暗の暗しかないから、再生もなかった筈だよ、ラストの当たり前に会社を敬い当たり前に会社人間で世の中1番大事な奥さん子供に2か月会わず嫌だけど仕方ない週2回の飲み会に参加するとか 考えられない 大...続きを読む家が逃げてよかったと言うけどあの家こそ逃げないとダメだって事 ほぼ犯罪でとりわけ宗教が嫌だよ、身近にあるから尚更嫌だよ、何であんなのが存在するの
古い借家に住み着く訳アリの人たち。 そこでの生活が内容が主だが それぞれの心との戦いが秀逸。 1回読んで共感というのは難しいかもしれないけど 考えさせられる内容ではある。
わけあり5つの人生それぞれに、暗さがつきまとうが、先を読みたくなってしまう。 最後の「かざあな」を読んで希望を見出すことができた。 人生、きれいごとだけではいかないので、色々と考えさせられた。
人生が谷間に落ちた人達がたまたま出会うのがこの家で、山まで這い蹲るきっかけを与えてくれるのもこの家なんだな 私も逃げたくなった時の居場所が欲しい
初読み作家。5話連作短篇集。 古い借家には、安住の地を求め、ワケありの人たちが移り住んでくる。 家庭がある年上の常連客と駆け落ちした女。新興宗教の元教祖など。 話始めは明るい兆しを感じるが、読み進めると胸がざわつき、落ち着かなくなってくる。 その家には、今までフタをして直視してこなかった本来の自...続きを読む分を、浮き彫りにする魔物が住んでいるのかも⁈ 大家さんや、隣の高齢者ホーム、不動産屋の真っ当さと明朗さとの対比がおもしろい。南向きの明るい庭が、逃げてきた現実と向き合う光となっているように感じた。『ままごと』が1番好み♡
綾瀨まる先生らしい,雰囲気のある5編からなる短編集.すべてハッピーエンドとはならないモヤっとした終わり方だけど,そこがいい. はねつき:結局.ずるい男だったというお話. ゆすらうめ:後日談を想像してしまう.清吾はどう感じたのだろう. ひかり:そんな便利な能力があればいいのだろうけど,すべては老女の...続きを読む勘違い・思い込みだったのだろうか. ままごと:朔ちゃんはまだ大学生なのだから,悲観することはない.これからだんだん見分けられるようになっていくよ. かざあな:「背中で~泣いてる~,お~とこの~美~学」なんてものを勘違いしていると病気になるという話(ちょっとちがうか?). 「ゆすらうめ」と「かざあな」が好きかな.
何かに行き詰まった人が流れ着いてくるある家が舞台の連作短編集。 終わりの空気感を描くのが本当にうまい作家さんだなぁ。誰もが持つ自分の内側の暗い部分が丁寧に描かれてざわざわした。 あと、たびたび出てくる場面の庭からの光が入ってきたときの描写がすごい。頭に映像として浮かぶのは文章力がすごいからなんだろう...続きを読むな。 時系列に並んでると思ったらそうじゃなかった。 「ままごと」が一番すき。
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さいはての家
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彩瀬まる
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