伊藤朱里の作品一覧
「伊藤朱里」の「きみはだれかのどうでもいい人」「内角のわたし」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「伊藤朱里」の「きみはだれかのどうでもいい人」「内角のわたし」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
バリキャリな小姑と、ゆるふわな嫁のマウントの取り合いというレディコミみたいな設定なのに、中身は全然違う!
世間に「正反対」とカテゴライズされる2人の内面に触れるにつれ、私たちはみんな、望まないまま無自覚に戦わされている、選ばされているということをジワジワと自覚してしまう。
それは、誰かにというよりも、自分自身をがんじがらめにしている、どうしようもなく偏った価値観とかコンプレックスとか罪悪感にそうさせられているような気もして、自分の人生を正解だと信じるために他人を傷つける必要なんかどこにもないのに、どうして私は私のままで生きられないのかと苦しくなる。
母親のしんどさもリアルで辛い。2人の娘がそれ
Posted by ブクログ
読み終わったあといろんな感情でぐっちゃぐちゃになった。そして余韻がいつまでも続く。
すっっごい。
特に最後の祈りがほんと、どうしようもないやるせなさと絶望感を抱きながらも、祈りという行為が唯一の救いに見えて。明るい光は無くても、ただの陰鬱なお話で終わらせない。
副題の”forget, but never forgive”が、ぴったり過ぎて意味が深すぎてずっと鳥肌立ってた。
人の心の機微をここまで鮮明に写実された小説ってそうあるだろうか。
個人的には課長語りのお話も読みたかったけど、これは語り手が全て女性だから意味があるんだろうなとも思う。
もう一回読み直して色々噛み締めたい。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて手に取ったが、各章の女性の何処かしらには共感してしまい、後ろめたいのにページを捲る手が止まらなかった。
物語の終盤において、須藤さんは働かなくても庇護される立場だから、聖人のように赦すことができたのでは、と最初少し思ってしまった。(そんな自分を嫌悪してしまう…。)
だが、作中でははっきり須藤さんの過去については語られておらず、周りに迷惑ばかりかける自分に自信が無く、「家で泣くことができない」という、家庭が安心できる場所ではないことも描写されている。彼女にも悩みはあり、人に八つ当たりしたくなるような瞬間が無い訳ではないだろう。なのに、決して自分以外の人にその感情をぶつけて、