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人とわかりあうことは、こんなにも難しい。
税金を滞納する「お客様」に支払いを促すことを仕事とする県税事務所の納税担当に、同期が休職したことで急遽異動させられてきた若手職員の中沢環。彼女は空気の読めないアルバイト・須藤深雪を始めとする周囲の人間関係に気を遣いながら、かつての出世コースに戻るべく細心の注意を払って働いている――(第1章「キキララは二十歳まで」)
週に一度の娘との電話を心の支えに、毎日の業務や人間関係を適当に乗り切るベテランパートの田邊陽子。要領の悪い新米アルバイトや娘と同世代の若い正規職員たちのことも、一歩引いて冷めた目で見ていたはずだったが――(第3章「きみはだれかのどうでもいい人」)
業界中から絶賛の声、殺到!ブクログ第1位、啓文堂書店大賞第2位、「ダ・ヴィンチ」の「今月の絶対にはずさない!プラチナ本」にも輝いた超話題作がついに文庫化。
同じ職場に勤める、年齢も立場も異なる女性たち。見ている景色は同じようで、まったく違っている――。職場で傷ついたことのある人、人を傷つけてしまったことのある人、節操のない社会で働くすべての人へ。迫真の新感覚同僚小説!
解説は、単行本時から絶賛の言葉を寄せてくださっていた島本理生さんです。
(底本 2021年9月発行作品)
※この作品は単行本版『きみはだれかのどうでもいい人』として配信されていた作品の文庫本版です。
Posted by ブクログ 2024年02月04日
連作で綴られていく、それぞれの「事情」。みんな生きていれば何かしら「事情」がある。それはわかっている。だから同情してあげなきゃ、味方してあげなきゃ、納得してあげなきゃ、許してあげなきゃ、と思うけど、そんな余裕なんかどこにもなくて。あげて、あげて、お返しに、わたしは何がもらえるの?「事情」があるのはお...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月16日
読み終わったあといろんな感情でぐっちゃぐちゃになった。そして余韻がいつまでも続く。
すっっごい。
特に最後の祈りがほんと、どうしようもないやるせなさと絶望感を抱きながらも、祈りという行為が唯一の救いに見えて。明るい光は無くても、ただの陰鬱なお話で終わらせない。
副題の”forget, but nev...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月23日
過去と他人は変えられない。
変えられるのは未来の自分だけ。
という言葉を思い出しました。
あなたのためを思って、を振りかざされても、相手はそれを望んでいないことだって大いにある。
勝手に向けた恩を相手から回収することを生き甲斐にされても困る。与えるなら、最後まで自己責任で。
でも、
他人をどうで...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月07日
自分は染川さんや須藤さん側の、誰かに尻拭いをしてもらっている側の人間なので、読んでいて居た堪れなくなった。
分かりやすいパワハラセクハラじゃなくても、
善意でやっていることが
誰かにも負担を強いているかもしれない…
めんどくさ‼️‼️‼️‼️‼️‼️
職務
+
それぞれの立場を考えて
バランスを...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月11日
ここ最近、「どんな人にも色んな事情があって大変。だからどんなことも受け入れられる寛容な心を持ちたい。みんなに優しくしたい」という気持ちでいた。(映画や読書、実体験なども含めてそんな思考になっていた)でもそんなスタンスでいたら自分が辛い時もあるなと思い始めていた。
そんな時この本を読んで「そんなの知ら...続きを読む
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