藤沢周の作品一覧
「藤沢周」の「言葉である。人間である。 読書術極意」「あの蝶は、蝶に似ている」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「藤沢周」の「言葉である。人間である。 読書術極意」「あの蝶は、蝶に似ている」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
72歳の時に配流の身となった世阿弥の、配流先である佐渡での晩年を描いた小説。
とにかく美しい。日本語も描かれている世界も。
徐々に心を開いていく島民との触れ合い。佐渡の雄大な自然。和歌を通して過去の偉人たちと交流する世阿弥の知性。感度の高い世阿弥を通して見える世界がとにかく美しく、こんな晩年を過ごしたいと思えるような素敵な話だった。
本書は、章によって一人称が変わるが、配流直前に他界した世阿弥の息子、元雅が幽霊となって父を見守り語るのだが、まさに世阿弥の夢幻能のような構図で印象的であった。また元雅を普通の子供のように伸びやかに育てられなかったと後悔する世阿弥の姿を見つめる元雅の視線が優し