無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2009年10月04日
標題作は問答無用の第119回芥川賞受賞作。
"かっては東京の広告代理店で働いていたものの、現在は新潟と福島の県境にある雪深い寂れた田舎町の温泉ホテルで働き、毎朝温泉卵を茹でる日々を送る青年。同僚にこのまま実家の豆腐屋を継ぐのか、と問われれば今は充電期間中なのだと答えるものの、その実このまま...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月03日
技術的に乾いた演出。それでも情景、景色は鮮明だった。そういう普通の世界の流れの終焉に、甘い狂気にも似た困惑が顔をのぞかせる。老婦人とのダンス。そのとき、情景の中で、紅い世界が鼓動し始める。どんな道を辿って来た登場人物たちの流れも、総て、この赤い世界の中で雲散霧消していく。それはまるで、ブラックホール...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
藤沢周さんの芥川賞受賞作です。
最新作の「キルリアン」に続けて読みました。
表題作と「屋上」の2編が収められています。
表題作はブエノスアイレスでの話でなく、磐越自動車道が通る新潟県と福島県の境の山間の温泉地が舞台です。
雪が3メートルも積もるような厳しい寒さです。
カザマというUターン...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年09月15日
ついこのあいだ。藤沢周氏にお会いした。ふたりきりで。本当に氏であるかどうかあいまいだったのでそのときは声がかけられなかった。氏はがっしりとした肩幅で深呼吸するように煙草を吸い込まれていた。ちょっと戸惑ったがボクも真似して氏の呼吸にあわせるようなすい方をした。あとでその会場で氏の講演会があったと聞いて...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
情景描写が巧みだ。
なんでだろうかとよく読んでみると、「匂い」の描写が多いことに気がつく。
五感を描写すればするほど、リアリティは増す。
作家指南本のお決まり文句だけど、これはなかなかに難しい。
表題作も良いが、私個人としてはもう一つの収録作「屋上」が好きだ。
ルーティ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
〜盲目の老嬢と孤独な青年が温泉旅館でタンゴを踊る時、ブエノスアイレスの雪が舞う。希望と抒情とパッションが交錯する希代の名作。第119回芥川賞を受賞、あらゆる世代の支持を受けたベストセラー〜芥川賞受賞作品らしいと言うかなんというか、内容が抽象的で、捉え方によって解釈が変わってくると思う。2つの作品が収...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。