藤沢周の作品一覧
「藤沢周」の「あの蝶は、蝶に似ている」「安吾のことば 「正直に生き抜く」ためのヒント」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
鈴木保奈美さんの番組でオードリーの若林が勧めていた本。
この人の話は作品によって全然違う。
若いエネルギーと悩む中年男の葛藤を描いた武曲は少年漫画を読んでいるようだ。
おく(漢字が出てこない)は年を重ねた静かな世界を描いていた。
そして、この作品は時代モノ。はるか昔の話なのに世阿弥も六左衛門もタツ坊も朔乃進も身近に感じてしまう。
共通するのは圧倒的な語彙と文章力なのだろう。
難しい言葉がたくさん出てくるのに読みにくさをあまり感じない。
漢検の勉強だけで知った言葉がわんさか使われていて、言葉として触れることができる。
すごい作家さんだ。
世阿弥も朔乃進も本当に大きな人だ。
静かに相手を捉えて、尊重する。
雨乞いがこんなに命懸けとは知らなかった。降らなければ斬られる。降るまで舞う…なんて不条理な…
それを承知で、上の命令で世阿弥に頼まなければいけない朔乃進の葛藤、朔乃進の思いを丸のまま受け止めて承諾した世阿弥。カッコ良すぎる!
命がけの雨乞いの能をしたのに、上のものは雨が降ったことが褒美と言い出したことがきっかけに出家してしまう朔乃進あらため了穏。
流罪で訪れた佐渡がかけがえのない場所となり、世阿弥もその周りの人たちも素敵な人たちで満ち足りた人生だったのだろう。実際もこうであったことを願う。