晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

737円 (税込)

3pt

デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていた――。苛烈な生と、その果ての希望を鮮やかに描き出す長編。山田風太郎賞受賞作。

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晴天の迷いクジラ(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    手を止めることなく読み進めた。
    感動しました。
    由人も野乃花も正子も壮絶で、苦しかった,,,,。
    特に野乃花の章と正子の章は涙止まりませんでした。
    彼女たちがどうかこの先、強く逞しく生きていってほしいと思ったし、辛い時に手を差し伸べてくれる人は必ずいるという事をすごく感じた。

    0
    2025年05月06日

    Posted by ブクログ

    自分ではどうしようもない不幸な境遇の三人。湾に迷い込んだ、死を待つクジラのようにもがいて生きている。一緒にクジラを観に行かなければ、それぞれ死んでいたかも知れない。
    窪美澄さん作品は究極を迫ってくる。

    0
    2024年08月17日

    Posted by ブクログ

    4匹の迷いクジラたちのストーリーでした。皆の根本的な問題が解決した訳ではないけど、とりあえず生き抜こうという前向きさが良かったです。

    0
    2023年12月02日

    Posted by ブクログ

    由人、正子、野乃花それぞれの短編があり、最後の章でそれぞれと関わりある周りの人々との話がある連作短編のような1冊。突拍子もなく登場したクジラが、最終的にはクジラでよかった、クジラくらいの衝撃があったからそれぞれ前に進めたんだなと思えた。
    血の繋がりは家族になるのに関係なくて、自分にとって居心地がいい

    0
    2023年09月10日

    Posted by ブクログ

    久々の窪さんの小説。多分17冊目。何故かこの作品は読むタイミングを逃していたようで…。

    この小説の主人公3人のように人生に絶望して生きる気力を無くした経験はないけれど、3人の辛さ、孤独感、絶望感がひしひしと伝わって来ました。

    1番身近な家族がきっかけだった場合は逃場がなくどうしようもないですね。

    0
    2023年08月05日

    購入済み

    迷える者、含む私

    いくら頑張ってもかなわないこともある。
    都会でも田舎でもそれぞれに苦しみがある。
    クジラもたとえ海に戻っても
    生き延びられるかはわからない。
    人間も遅かれ早かれ死ぬともいえる。

    でも、たとえ死がすぐそこに近づいていても
    別の生き物でも、
    見知らぬ人でも
    誰かが少しでも自分がいるこ

    #切ない #タメになる

    0
    2022年04月29日

    Posted by ブクログ

    三者がそれぞれ過酷な人生を歩み偶然にも一緒に海岸に迷い込んだ鯨を見に行く重たい物語。本当に重たく普通に生きていくことの難しさを知った。

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    壊れかけた3人の主人公達の物語。結構、重いお話ですが3人のキャラが憎めなくて、何とか立ち直って欲しい思いでページをどんどん進めることが出来ました。でも、前半はしんどかった^^;

    0
    2025年06月16日

    Posted by ブクログ

    最初は一人の男性のお話で物語が進んでいく。章が変わると主人公が前章の男性と関わりのある女性のお話が始まる。そんなふうに章が変わるたび主人公が変わり、3人の物語が紡がれていく。
    そして、バラバラだった3人の物語が一つになった時、物語の熱量が一気に高くなる。
    精神的にしんどくて「もう、死にたい。」と思っ

    0
    2025年05月21日

    Posted by ブクログ

    ある意味で毒親の元で育ったばらばらの3人が、どうにも生きるのがしんどくなった末、なぜか湾に迷い込んだクジラを見に行く話。亡くした大切な人を想うばあちゃんや、正子の母親を説得した野乃花のしなやかさが心強い。

    0
    2025年03月03日

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