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面倒だけれど愛おしい―― 「ふるさと」をめぐる感動の物語。郡山、仙台、花巻……桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人それぞれの行く先で待つものは――。実家との確執、地元への愛着、生をつなぐこと、喪うこと……複雑にからまり揺れる想いと、ふるさとでの出会いをあざやかな筆致で描く。注目の気鋭作家が丁寧に紡いだ、心のひだの奥底まで沁みこんでくる「はじまり」の物語。解説/瀧井朝世
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Posted by ブクログ
宇都宮で一人暮らしをする祖母の家を訪ねるために、東京駅から新幹線に乗り込む智也。
三ヶ月前に膝を痛めた祖母の、通院や買い物の運転手をするためである。
温泉郷にある足湯や、大きな吊橋が架けられた美しい渓谷が映像のように浮かび上がってきて、しばらく帰っていない自分の実家をふと思い出し、私も田舎に帰りたくなってしまった。
母として、女として生きた祖母のたくましさを知る「モッコウバラのワンピース」
婚約者の実家のある郡山へ向かう律子。「からたち香る」
母の七回忌法要のため実家を訪れた武文。「菜の花の家」
母方の親戚の結婚式に向かう小学4年生の知里。「ハクモクレンが砕けるとき」
宇都宮、郡山、仙台、花巻と桜前線が北上するように、北へ向かう人たちのふるさとをテーマにした短編集で、それぞれの名所もおさえてくれているので、東北を旅した気分になれます。
帰る場所、誰かが待つ場所をいつまでも大切にしたいと思う。
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