無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
人に薦められて、彩瀬さん初読み。
第158回と第166回の2回直木賞候補になったというが、この短編集に関しては独特の世界観があって、どちらかというと芥川賞っぽいな、と。
「ベストアルバム的短編集」ってあまりピンとこない表現だけど、素晴らしい作品をとり揃えた短編集ということなんだろう。
確かに、収録された6編は全編捨て駒なし。息つく間もないほど濃密だ。
最初の2編はジャブ。でもパンチが思いの外重くて焦っていたところ、3編目「マイ・マイマイ」で目にも止まらぬ速さのストレートが飛んできていきなりダウンさせられた。
そのあとは4連続ダウンでもう立てません。
なす術もなくノックアウトです。
とくに「ふるえる」と「花を眩む」が好きだな。
恋心を「石」で表したり、花はがんみたいに人の寿命を短くしていくものだったり。
奇抜な発想のようだけど、すごく的を射ているというか、「ああそうだよね」としっくりきてしまうところが素晴らしい。
ソファー、靴、カタツムリ、石、花と人。
フィット感。安らぎと艶かしさ。
すごい才能だわ。
彩瀬さんの他の作品も読んでみたい。
♫Save Me/Aimee Mann(1999)
Posted by ブクログ
この本では異常と日常が接触した時の摩擦を美しく表現している。なぜこれほど、自然に人と植物を融合させるのだろうか。それは、異常な状態を拒否せずに受け止める周りの人達がいるからだと思う。異質を100パーセント拒否はしない、しかし迎合もしない。30-70パーセントの間で揺れる機微。摩擦はあるけれど対立しきらない微妙な感じがかえって他にない世界観を醸していて印象深かった。
短編集の編によって印象が違う。どの話も一定して良かったが、特に最後から二番目、マグノリアの夫が好き。通常と異常の対峙を最も感じたのが、マグノリアの夫だった。
愛する、外見ではなくありのままを受け入れる。葛藤なく、ただ自然にこなす。いつも通りに。異質と化した存在に出会った時の愛し方、表現、目線が途方もなく美しかった。なんだろうか、上手く表せられない。温度が違う。本ではなく、動きを持った現実に感じた。花、そう花を感じた。このパートだけ、神がかっていた。
他の短編は普通にいい話で終わっていたけれど、マグノリアの夫は読んで手汗をかくような、怖さがあった。美しいクレイジーに埋もれることができた。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸