罪の名前

罪の名前

693円 (税込)

3pt

深夜、整形外科医・棚田のもとに松雪颯太という青年が運び込まれた。

階段で、誰かに後ろから突き落とされたという。

身寄りもなく、謙虚で穏やかな青年と打ち解けていった棚田は、松雪が病院内で心配なく過ごせるように勤しむ。

だがある日、看護師から信じがたい話を聞き――。


『箱の中』『嫌な奴』の著者がおくる、人間の心の深いところをえぐるような、傑作短編集。

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罪の名前 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年04月02日

    身近にいそうな「普通」の人間の中にある狂った倫理観を共通して描く短編小説集。
    スポットライトが当たる登場人物が皆、狂っていて気持ち悪いのに不快じゃないどころか、耽美的で魅了されてしまう、不思議な感覚を楽しめる小説でした。

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    Posted by ブクログ 2020年11月04日

    初めて読む作家さんの本。シンプルにとても面白くて、あっという間に読んだ。
    読み終えて、これまで知らなかった木原音瀬さんについて検索してみたら、基本はBLの作家さんらしい。今年の中頃に読んだ凪良ゆうさんも確かそうだったけれど、BL作家が書く一般作というのは、直接同性愛的な描写はなくても、BL作家とい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月30日

    日向には秘密がある。口の中で生き物の蠢きを感じるのが楽しく、虫などを食べるのがやめられない事。気味悪がられるその秘密を知りつつ、唯一守ってくれるのが、幼馴染の隼人だった。(虫食い)


    虫や小動物を食べたり、嘘をついたり。人間の罪を描く4編を収録した短編集です。

    嘘や虚栄心、独占欲、まだ息のある生...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月28日

    初めて読む作家さんです。
    どんな話が入っているのかと、ワクワクして読んだ。
    四つの作品全てがとんでもなく珍味な作品でした。
    一話目と三話目は、平気で息をするように”嘘”をつく人物の恐ろしさが詰まった作品。
    二話目は歪んだ弟への感情を持った兄の、細やかな感情が感じ取れて、狂気すら感じた。
    四話目に関し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月18日

    人怖の短編4作

    ◼︎罪と罰
     不憫な男性患者に同情しながら、その回復経過を見守る担当医のお話。徐々に化けの皮が剥がされていくような展開で怖かった…、人は見かけによらない。

    ◼︎消える
     美しく生まれた「弟」のことを誰よりも愛していた「兄」が遺した手紙から始まるお話。(まるで愛したことを懺悔するか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月20日

    いろんなサイコパス。心と体の奥の方がなんだかゾワゾワするような、でもそれがなんとなく耽美で快感でもあるような…不思議な感覚の短編集。個人的に怖くて好きなのは罪と罰かな。あとは虫食いがめっちゃキモくて強烈だった。理解できないけど…そういう人もいるよね…。

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    Posted by ブクログ 2023年08月27日

    人間が持つ闇や裏の顔を特集したような短編集。一見フレンドリーで「いい子」がいかに人を手玉にとり、化けの皮が剥がされていく姿が見応えあり。

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    Posted by ブクログ 2023年07月22日

    「小説現代」に掲載された短編4編。
    もはや木原作品といえど、カテゴリーはわからない。気持ちよく、気持ち悪くしてくれる作品集。
    木原さんが描く、嘘によって生きる人物達が、彼らの正しさの中で歪んでいる。その歪みが周囲を巻き込み、底気味悪い。
    谷崎潤一郎の「異端者の悲しみ」の男の気持ち悪さと、「罪の名前」...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月10日

    4つの短編集。イヤーな気持ちを煮詰めた、いずれも心をざわざわさせる話ばかり。
    「虫食い」の描写で口の中がなんとも言えない感触になった。

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    Posted by ブクログ 2021年11月30日

    短編集4編
    異常なまでに何かに固執し、犯罪までに至るケースもあるこの4編。
    最後の「虫食い」は気持ち悪いが、犯罪ではない。それでもそこに漂う空気に皮膚が泡立った。

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罪の名前 の詳細情報

  • カテゴリ
    BL
  • ジャンル
    BL小説
  • 出版社
    講談社
  • 掲載誌・レーベル
    講談社文庫
  • ページ数
    272ページ
  • 電子版発売日
    2020年09月15日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

閲覧環境

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