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検視官の現場 遺体が語る多死社会・日本のリアル
年間160万人が亡くなる「多死社会」日本。 多くの人はどのように死を迎え、その過程で何が起こっているのか――。 現役の検視官として3年間で約1600体の遺体と対面した著者が、風呂溺死から孤独死までさまざまな実例を紹介し、現代社会が抱える課題を照らし出す。 死はすぐ隣にあり、誰もが「腐敗遺体」になる可能性がある……この現実をどう受け止めるべきか。 そのヒントがここにある! 【目次より】 第1章 多死社会と検視官 1 日本の死の現状/2 検視のしくみ/3 検視官への道 第2章 ドキュメント検視官24時 1 検視官の勤務/2 ある日の現場/3 変死事案が止まらない夜/4 死はすぐそばにある 第3章 意外な死因、さまざまな現場 1 入浴のリスク/2 致命傷になりうる頭の怪我/3 火災の検視は現場第一/4 川を流れてくる遺体/5 自殺者の想いと最後に見た風景/6 ゴミ屋敷とセルフネグレクト 第4章 死後の自分はどう扱われるか 1 街なかに数多く眠る腐敗遺体/2 遺体の早期発見のために/3 人生のエンディングの準備/4 デジタル遺品という悩み/5 引き取り手のない遺体の行方 第5章 大規模災害、そのとき多数遺体は―― 1 大規模災害が起きたら/2 日本の多数遺体対応の歴史/3 死因究明制度の問題点 -
奪われた集中力――もう一度〝じっくり〟考えるための方法
★作品社公式noteで「イントロダクション」公開中→「奪われた集中力 試し読み」で検索! ■今もっとも注目を集めるジャーナリストの一人、ヨハン・ハリの邦訳最新作 「薬物と依存症」「うつ病と不安症」に続き、現代最大の「文明病」に挑む ■世界100万部、隣国韓国で25万部の大ベストセラー 豊かな時間を取り戻したい、すべての人の必読書 以前に比べて仕事も読書も集中できない。 でも、スマホは片時も手放せない。 ――なぜ、こんなことになってしまったのか? 現代人全員が、何かしら頭を悩ませている「集中力の喪失」はなぜ生じているのか? 世界各地の専門家や研究者250人以上に取材し明らかになったのは、私たちの集中力はただ失われたのではなく「奪われ」ていること、そして必要なのは個人的な努力にとどまらず、社会全体で「取り戻す」取り組みであるということだった。 仕事ではマルチタスクに追い立てられ、休日はSNSとショート動画に費やしてしまう、だけど本当はじっくり集中して、豊かな人生を取り戻したい、すべての人の必読書。 ■社会全体の注意力が危機にさらされていることについて、ヨハン以上に深く、包括的に考えている人をほかに知らない。……本書を手に取り、腰を落ち着けて、集中して読んでほしい。 ――ナオミ・クライン(『ショック・ドクトリン』著者) 『ニューヨーク・タイムズ』ベストセラー、『フィナンシャル・タイムズ』『ニューヨーク・ポスト』ほか各紙の「ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤー」に選出! 【目次】 イントロダクション メンフィスを歩く 第1章 原因1――速度、スイッチング、フィルタリングの増加 第2章 原因2――フロー状態のマヒ 第3章 原因3――身体的・精神的疲労の増加 第4章 原因4――持続的な読書の崩壊 第5章 原因5――マインド・ワンダリングの混乱 第6章 原因6――あなたを追跡して操作する技術の台頭(その1) 第7章 原因6―あなたを追跡して操作する技術の台頭(その2) 第8章 原因7―残酷な楽観主義の台頭 第9章 もっと深い解決策の最初のひらめき 第10章 原因8――ストレスの急増と、過覚醒を引き起こす仕組み 第11章 素早い対応が求められて疲弊する――これを逆転させる方法を思いついた職場 第12章 原因9・10――食生活の乱れと汚染の悪化 第13章 原因11――ADHDの増加と向き合い方 第14章 原因12――子どもの監禁(肉体的にも精神的にも) 結論 アテンション・リベリオン(注意力の反乱) 注意力を向上させるための取り組みをすでに始めている団体 謝辞/原注/訳者あとがき 【著者プロフィール】 ヨハン・ハリ (Johann Hari)(著) 1979年生まれ。英国出身のジャーナリストで、世界的ベストセラー作家。これまでの著書は38の言語に翻訳されている。最初の著書『麻薬と人間 100年の物語』(邦訳、作品社、2021)をもとにした映画『ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ』はゴールデングローブ賞(ドラマ部門)主演女優賞を受賞し、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた。第二作『うつ病 隠された真実』(邦訳、作品社、2024)も話題を呼び、『ニューヨーク・タイムズ』『サンデー・タイムズ』のベストセラーに選ばれた。「依存症とうつ病」をテーマにしたTEDトークの動画は8000 万回以上再生されている。「肥満と痩せ薬」を扱った次作『Magic Pill』も作品社から刊行予定。 福井昌子 (ふくい・しょうこ)(訳) 大学卒業後、企業勤務等を経て、現在翻訳家。訳書として『7つの安いモノから見る世界の歴史』、『アダルトグッズの文化史』、『麻薬と人間 100 年の物語』、『値段と価値』、『オルガスムの科学』(以上、作品社)、『子どもの権利ってなあに』(エルクラブ)、『植民地朝鮮における日本の同化政策』(クオン)、『ヘイトクライムと修復的司法』(明石書店)、『相互扶助の経済』(みすず書房)、『ライス回顧録』(集英社、共訳)、『彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?』(早川書房)などがある。 -
自己決定の落とし穴
自分のことは、自分で決める――。本来善しとされるはずなのに、どこか疲れるのはなぜ? そもそも自分で決めるってそんなによいものなのか。他人の決めたことにはどこまで踏み込んでよいのか。「自己決定」をめぐるこの社会の自縄自縛をときほぐす。 【目次】第一章 自分で決めることに息苦しさを感じてしまう……個人化が進む一方で責任を求められる社会/第二章 決定に対する責任の所在……集団と個人の決定をめぐる責任の論理/第三章 決定を回避する私たち……選ばずに済ませるためのエビデンスと合理性/第四章 自分で決めたことに追いかけられる私たち……こうありたいと望んだ「自分らしさ」に囚われる/第五章 決めたことへの介入は「余計なお世話」?……一人になる決定を尊重するか、孤独・孤立を問題視するか/第六章 緩やかに決められる社会へ……決められない・誤ってしまう「弱さ」を受け入れるには -
日本終戦史1944-1945 和平工作から昭和天皇の「聖断」まで
泥沼化する日中戦争、太平洋を挟んだ日米戦争、東南アジアでの日英戦争、原爆投下、敗戦前後の日ソ戦争。 米中英ソとの複合戦争はいかに推移し、幾多の和平・収拾策にもかかわらず、なぜ早期に終戦できなかったか。 他方、本土決戦を目前に、なぜ「聖断」で終戦が可能となったか。 最新研究を踏まえ、昭和天皇・近衛文麿・木戸幸一・鈴木貫太郎らの肉声で辿り、第2次世界大戦の結末を巨細に描く。「狂気の時代」の真実に迫る。 【目次】 まえがき 序 章 「複合戦争」の終わらせ方 「明るい戦争」 帝国陸海軍の作戦計画 「対米英蘭蒋作戦計画」と戦争終結構想 本書のねらい 第1章 太平洋戦線 陸海軍の戦略論争 ガダルカナル攻防戦 日独協力の対英戦略西アジア攻勢の政戦略 「絶対国防圏」――対米戦略の重視 サイパン殉国の歌――太平洋戦線の転機 「捷号」計画の破綻――フィリピンの放棄 沖縄から本土へ 長期消耗戦へ 第2章 大陸戦線 中国戦線の行き詰まり――重慶攻略の難題 「帝都空襲」の衝撃 「五号作戦」(四川進攻作戦)の挫折 重光の「和平構想」――「対支新政策」 「大東亜国際機構」構想 大東亜宣言と戦争目的の再定義 理念的アプローチの功罪 対中和平工作 「容共」政策への傾斜 繆斌工作の挫折 大陸戦線の結末――一号作戦の展開 インパール作戦 一号作戦と共産軍の成長 中国戦線の結末 第3章 徹底抗戦と徹底包囲 決号作戦計画――本土「最終決戦」 「天の利、人の和」――「国民総武装」の功罪 特攻と天皇 特攻の戦果 沖縄戦と戦艦大和特攻 大空襲の広がり 海上交通破壊の威力――機雷と艦砲射撃 ダウンフォール――オリンピック・コロネット作戦 南九州の防備 抗戦力の源泉 第4章 和平論のゆらぎ――小磯内閣の退陣 東條体制の崩壊とその後 三つの和平論 「近衛グループ」の和平構想 「真崎グループ」の即時和平論 「皇道派政権」構想の挫折 近衛拝謁の意味 近衛上奏と対米和平 グルー演説と上奏文の国際認識 近衛内閣案の挫折 高木惣吉の終戦研究近衛の米内留任論 木戸の「聖断」構想 小磯と「大本営内閣」案 小磯の辞意 米内の残留 小磯の「現役復帰」提案 小磯退陣と陸軍中堅層 第5章 鈴木内閣と終戦政略 鈴木首相の終戦指導 組閣と陸軍 米内留任と東郷の再入閣 陸軍中堅層の対応――「バドリオ」内閣? 本土決戦論 「決号」作戦計画と対ソ外交 六巨頭会談方式の確立 三つの対ソ交渉方針 「日ソ支」提携構想 広田・マリク会談 ソ連外交の「自立性」 鈴木の対米メッセージ 大東亜大使会議宣言の意味 戦争の争点を超えて 「無条件降伏」の拘束 ダレス工作とグルー声明 無条件降伏と国体問題 「平和の海」演説の波紋 非常時議会の意味 小野寺工作とヤルタ会談 第6章 「国策転換」の国内政治 近衛と米内の連携 六巨頭会談の硬直化と打開工作 高木の「研究対策」 阿南・米内会談の流産 六相懇談会 革新官僚グループの「本土徹底抗戦論」 「非常大権」発動論と議会 最後の「戦争指導大綱」 戦争目的としての「国体護持」と「皇土保全」 革新官僚の論理 木戸のイニシアティヴ 「時局収拾対策試案」 阿南の説得 六月二二日の御前会議 高木の「研究対策」の意味 第7章 近衛特使とポツダム宣言 対ソ交渉と国内危機 近衛特使への期待 スターリン宛親書とソ連の回答 近衛グループの和平交渉案 高木の和平交渉案 外務省の和平交渉案 「瀬戸際外交」――最後の特使派遣交渉 和平の基礎としての大西洋憲章 ポツダム宣言の形成 ポツダム宣言と「有条件講和」 「黙殺」と「敵の謀略」 カイロ宣言の「黙殺」 対ソ交渉の行き詰まり 原爆とポツダム宣言――投下は必要だったか 第8章 二つの「外圧」と「聖断」 原爆と広島の惨状 ソ連参戦の衝撃 「四条件」 論争 総辞職の危機 「聖断」シナリオの浮上 近衛と重光 木戸と鈴木のシナリオ 第一回聖断――八月一〇日 受諾電の修正 情報局総裁談 陸相告示――「全軍将兵に告ぐ」 外地軍の抵抗 「天佑」論の背景 第9章 戦争終結 バーンズ回答 外務省の解釈 バーンズ回答と陸軍 「総辞職」の危機 天皇の意志 少壮幕僚の「兵力使用計画」 バーンズ回答の「内政不干渉論」 第二回聖断――八月一四日 阿南陸相と「クーデター」計画 終戦詔書と玉音放送 「大詔を拝して」 「国体護持」の自己認識 支那派遣軍の「降伏」 国民党軍と日本軍の協力 中ソ友好同盟条約と共産党軍の満洲占拠 「現地定着」方針の挫折 「以徳報怨」の波紋 日ソ戦争の展開 北海道占領計画と千島 終 章 敗戦の意味 「聖断」の活用 国体のゆくえ 終戦のタイミングと決断の要因 植民地帝国の終戦 日米同盟の起源 なぜ「複合戦争」に陥ったか あとがき 参考文献・資料一覧 日本終戦史 関連年表 -
日中外交秘録 垂秀夫駐中国大使の闘い
「中国が最も恐れる男」衝撃の回顧録! 中国共産党内に裏人脈を張り巡らせ、機密情報を誰よりも早く入手し、理不尽な恫喝にも屈しない――異能の外交官が明かす秘話満載の外交秘録! 中国から「やられっぱなし」のように見える日本外交だが、けっしてそんなことはない。 2023年末に駐中国大使を退官した垂秀夫は、独自の人脈からもたらされる機密情報、たぐいまれな戦略眼、そして恫喝に屈しないタフな姿勢で、中国共産党から恐れられてきた。中国政府側から「スパイ」と名指しで批判され、危険な目に遭ったことも一度や二度ではない。 しかし、度重なる嫌がらせや障害をものともせず、要人たちとのバックチャンネルを構築し、重要な情報を入手し、独裁に抗う改革派知識人たちを支援してきた。また、中国の「戦狼外交」に対して一歩も引かず、逆に向こうをギャフンといわせてきた。 そんな垂秀夫が歩んできたチャイナスクール外交官としての道程を赤裸々に公開したのが本書である。 本書の魅力は、エピソードの面白さだけではない、 垂秀夫は独自の視点から習近平体制の本質を分析し、中国に内在する「弱点」をあぶりだす。 そして、日本はどのように中国に対峙すべきなのか、大局的な戦略を示す。 また垂秀夫は、命を懸けて中国を変えようとしている改革派知識人への協力も惜しまない。そのせいで中国共産党から睨まれようとも動じない。それは「歴史に恥じない外交をしよう」「後世による『歴史の検証』に耐えうる仕事をしよう」という信念があるからである。 日本が中国と対峙するうえで数多くのヒントが含まれている傑作である。 -
世界の力関係がわかる本 ――帝国・大戦・核抑止
戦争をなくしたい。兵器のない世界をつくりたい。でも、自分だけ先に武器を手放してしまったら、他の国に侵略されてしまうかもしれない……。そんなジレンマのなかで戦争と平和を繰り返す、世界の国々の力関係を読み解きます。 【目次】第一章 世界の力関係はどう変わってきたか――帝国と主権/第二章 帝国の出現を防ぐ手立てとは何か――勢力均衡/第三章 世界大戦はなぜ起こったか1――脆弱性による戦争/第四章 世界大戦はなぜ起こったか2――機会主義的戦争/第五章 国連はなぜ機能しないのか――集団安全保障/第六章 核兵器はなぜなくならないのか――核抑止/第七章 戦争はどう終わるのか――戦争終結/第八章 人類はまた大戦争を引き起こすのか -
媚中 その驚愕の「真実」
本書と連動した内容が楽しめるYouTubeチャンネル「デイリーWiLL」 動画URLはこちら→https://www.youtube.com/@Daily_WiLL 「山上さん、外務省の媚中はそこまでひどいのですか」(門田) 「はい。今こそ日中関係を根本から正さねばなりません」(山上) 元外務省幹部の大使が政治家、官僚を実名告発! 中国に物言う垂秀夫大使はなぜ更迭されたのか!? 日本はこうして中国の術中にはまった! ・何と日本の元大使が中国法律事務所の顧問になっていた! ・中国は「強くなったのだから、周りを支配して当然」と思っている ・「日本総督」のつもりで振る舞う中国大使 ・「中国人はメンツを重んじるから追い詰めてはいけない」と、 日本の外交官が言うな! ・「台湾には優秀な人材は出さない」と言い放った林芳正元外相 ・外務省には「喧嘩が出来る人材」がいなくなった ・日本はもっと中国が怖がる戦略を立てよう 「天はよく山上氏を野に放ってくれた」(門田) 「中国におもねる政府、政治家、外務省・……こんな時だからこそ、門田さんとの対談は測りがたい価値があった」(山上) あなたはこの対談を読むと、必ず驚き、怒ることでしょう。 これは大げさではなく、日本復活がかかった対談です! <目次> はじめに 日本侵略を他人事と思っていませんか 門田隆将 第1章 致命傷になる中国人ビザ大緩和 第2章 日本はいかに中国の術中に嵌まったか 第3章 中国にひれ伏す日本外務省「驚愕の実態」 第4章 中国のハンドリングをどこで間違ったか 第5章 牙をむく中国と倶に天を戴かず! 第6章 日本の「隷属外交」をどう変えていくか おわりに 眠れる日本よ、覚醒せよ 山上信吾 -
ルポ 秀和幡ケ谷レジデンス
「東京渋谷区の一等地に、とんでもないマンションがある―」 すべては、一本の電話から始まった! マンション自治を取り戻すべく立ち上がった住民たちの闘争1200日 新宿駅からわずか2駅、最寄り駅から徒歩4分。都心の人気のヴィンテージマンションシリーズにもかかわらず、相場に比べて格段に安価なマンションがあった。その理由は、30年近くにわたる一部の理事たちによる"独裁"管理とそこで強制される大量の謎ルールにあった。身内や知人を宿泊させると「転入出金」として1万円の支払い、平日17時以降、土日は介護事業者やベビーシッターが出入りできない、ウーバーイーツ禁止、購入の際の管理組合との面接......など。過去、反対運動が潰された経緯もあり住民たちの間に諦めムードが漂うなか、新たに立ち上がった人たちがいた!! 唯一の闘いのカギは「過半数の委任状を集めること」。正攻法で闘うことを決め、少しずつ仲間を増やしていくが、闘いは苦難の連続だった......。マンションに自治を取り戻すべく立ち上がった住民たちのおよそ4年にわたる闘いをつぶさに描いたルポルタージュ。 -
言いたいことが言えないひとの政治学
「給料上げてと会社に言いたい」 「暴言やめてと老親に言いたい」 「戦争やめろと世界に言いたい」…… じっとガマンするのでも、ガツンと言ってやるのでもない―― 人生を自分でつくっていく、大人のための対話術 家庭でも職場でも地域社会でも、ふつうに生活しているだけで、 私たちは他者との不和やトラブルに悩まされる。 言いたいことは溜まるけど、そうそう言えないのが大人の世界……。 主張や発言ができないのなら、黙って我慢するしかないのか。 そんなわけない、と政治学者の著者は断じる。 ほどよく交渉したり、提案したり、説得したり…… ふだんづかいの対話術を、政治学の知恵をつかって考えていく。 個人・集団・社会にたいして、自分の思いを届ける技法と マインドをユーモアたっぷりに惜しみなく提案する一書。 「いろいろな人間がいるこの世界で心の異音が大きくなった時、「言う/言えない」の二つに一つの選択肢しかないということはやはりないのだ、ということです。「言う」と「言わない」の間には、広大なエリアがある……そのことをみなさんは知らない、いや「忘れている」のです」(本書より) -----目次より----- 【理論編】 第1章 「声を上げよう!」と言われても ◆言いたいことはそうそう言えない ◆「ちゃんと言いなよ」がもたらすもの ◆「沈黙してはならない」と伝えた理由 ◆正論で世界を変えることが難しくなった ◆名づけられようもない生活者 ◆言えない理由を切り分けてみる ◆自分の気持ちをつかめないから ◆波風が立つのが嫌だから ◆角が立つと面倒くさいから ◆圧力や制裁が怖いから ◆孤立するかもしれないから 第2章 「言う」ための技法 ◆「言う」と「黙る」の間にあるもの ◆着地点はどこか? ◆言い方はたくさんある――工夫しながら言ってみる ・勇気を出す ・言い方を工夫する――毅然と言う/丁寧に言う/お願いするように言う/静かに言う ・目的に重心をかける――ぶつける/示唆する/頼りにする/探り尋ねる ・沈黙してみる 第3章 「やる」ための技法 ◆「言う」だけでなく「ふるまい」もある ◆主張できることが貴重だった過去 ◆「私たちの物語」が成立していた時代 ◆個人へとミクロ化する「言う」という行為 ◆ふるまいの技法もたくさんある ・勝つ――対処可能な範囲に収める/仲間にしてしまう ・勝たないが負けない――負け越しを受け入れる/捕まえておく/引き延ばす ・助けを求める――仲間をつくる/事態を公開する ・言ったりやったりしている人を孤立させない――頑張る人たちの話を聞いてあげる/プロセスを記録してあげる/頑張る人たちを励ましてあげる ・逃げる・諦める 【実践編】 第1章 ネトウヨになった父に暴言はやめてと言いたい 第2章 「男なら泣くな」と子どもを叱る夫に言いたい 第3章 マンション管理組合の長老に「話を聞いて」と言いたい 第4章 PTA活動で「ムダな仕事は省こう」と言いたい 第5章 会社に給料を上げてほしいと言いたい 第6章 子どもに「ダメなやつ」と言った担任の先生と学校に言いたい 第7章 近隣外国人に生活マナーを守ってほしいと言いたい 第8章 地域イベントをやってみようと言いたい 第9章 多様な選択肢をつくってと政治に言いたい 第10章 戦争をやめてと世界に言いたい -
韓国、男子――その困難さの感情史
「男」は理不尽な観念だ。ジェンダー間の格差・分断・差別の歴史の中で、男性は「男」であるがゆえに抑圧する主体だった。他方、「男なら…」という期待は、当事者に「失敗と挫折でがんじがらめ」の内的経験をもたらしてもきた。日本においても然り。だが韓国では、この問題を感情史的アプローチで探究する試みがいち早く登場した。韓国ドラマの男たちが“おんな子どもを守る強い男”の類型を引きずり続けるのはなぜだろう? フェミニズムへの関心の高い国で、なぜ若者がバックラッシュの政策を支持するのか? その背景にある男性性の問題、すなわち「韓国男子」のこじれの源を、本書は近現代史上の事象や流行語を手がかりに辿る。「男子(ナムジャ)」の苦難や煩悶が、非‐男性への抑圧と表裏をなしながら、いかにして社会を構成する人々全体の生きづらさに与ってきたか。朝鮮王朝時代、植民地化、南北分断と軍政、民主化、新自由主義化といった局面に応じて、男性性をめぐる新たな困難と、そこから噴き出る抑圧と暴力の構図が繰り返し出現した。終盤では、兵役が生む軋轢や、オンラインで拡散する苛烈なミソジニーとバックラッシュに揺れる2000年以降の社会の様相を見る。「このような作業が必要な理由は、まず理解するためだ。」今日の韓国の人々の心性を理解するための重要な知見と示唆に溢れた論考であるとともに、日本における同じ問題を合わせ鏡で見るような書だ。 -
2時間で一気読み 13歳からの政治の学校
大人こそ必読の政治入門「裏金をつくる政治家が日本に必要?」「選挙って行く意味あるの?」。そんな疑問を持ったら、もしくは聞かれたら、誰もが経験している学校を思い出してほしい。本書では、政治の現場を知り尽くした著者が、政治の世界を学校に見立てながら解説。政治家、選挙、派閥、三権分立、民主主義――。これらの仕組みを理解すれば、学校や会社での「政治」にも役に立つ! 【本書の目次(項目一部抜粋)】はじめに ●「政治」を根本から考える必要性 ●権力者に「NO!」と言える国、ニッポン ●水と安全が“タダ”で手に入らない時代がやってくる? 第1章:「民主主義」って何ですか?→血を流すことなく、現状を変えられる力です ●「政治なんて興味ない」では自分が損をする ●全員による「直接民主制」、代弁者を選ぶ「間接民主制」 ●日本の政治家はお金をもらいすぎ? 第2章:なんで「選挙」が大事なんですか?→政治家にプレッシャーを与えるためです ●「シルバー民主主義」はなぜ起きるのか ●政治家は「選挙に行かない有権者」を無視する ●「あなたの1票」は政治家へのプレッシャーになる 第3章:なんでネット選挙できないんですか?→与党政治家は、無党派層に選挙に行ってほしくないからです ●政権に緊張感を与える、だから「政権交代」は必要 ●政治家を新陳代謝するための3つの提案 ●ネット投票が進まない本当の理由 第4章:なんで日本では「首相」を直接選べないんですか?→そのほうが国会議員にとって得だからです ●なぜ日本では「首相」を直接選べないのか ●日本の首相は国会議員のほうを向いている? ●なぜ日本の政治では「派閥」が力を持つのか -
資本主義が人類最高の発明である
「リベラル」も「保守」も、実は資本主義を理解していない。今こそその真価を知るべき時だーー。 ★「脱成長せよ」「トップ1%が搾取」「格差と不幸の元凶」etc.……データを見れば、すべて間違いだった! ★資本主義の「真価」と「本質」を、豊富なデータと根拠で示す世界的話題作、ついに邦訳。 ★フィナンシャルタイムズ紙、エコノミスト誌ほか絶賛の嵐! ★イーロン・マスク、異例の推薦。 「資本主義が正義である理由が完璧にわかる名著。特に第4章を読んでほしい」 ★「できるだけ多くの人が本書を読んで、人類がいまや手にしている強みと今後の発展につながる叡智を、改めて認識しなおしてくれることを願いたい」ーー山形浩生 資本主義を打倒せよとかグローバリストをブチ殺せとか、そういう極端な主張をしても何の役にもたたない。 最終的には個人の創意工夫を信じ、なるべく競争原理を活用することで、経済や社会の活力を維持する――それが重要なことだ。 市場が万能だと思う必要はない。しかし市場がかなり大きな力を持っているし、価格の持つ情報を通じて人々をまとめる能力を持っているのも事実だ。ここ数世紀にわたる人類の空前の発展は、まさにその力をうまく活用できるようになったおかげなのだ。 それを続けようじゃないか、と本書は述べる。 できるだけ多くの人が本書を読んで、人類がいまや手にしている強みと今後の発展につながる叡智を、改めて認識しなおしてくれることを願いたい。 ーー山形浩生(訳者解説より) ・「強欲な資本家」がいなければ「貧乏人」はもっと貧しくなる ・全億万長者の資産を分配しても、貧しい人の生涯所得は「27万円」しか増えない ・世界の課題を解決するのは「再分配」ではなく「経済成長」 ・「脱成長」は地球温暖化を悪化させる ・グローバル化のおかげで、世界の貧困率は過去20年で「70%」下がった ・資本主義下でお金を儲けるには「利他」と「協力」が不可欠 ・資本主義以前のほうが、「搾取」も「環境破壊」もひどかった ・「個人主義社会」のほうが献血、骨髄・臓器提供、人助けの参加度が高い ・金銭的インセンティブは人々の「公共の精神」を奪わない ・資本主義はゼロサムではなく「プラスサム」ゲーム 【目次】 はじめに 第1章 資本主義は世界を救う 第2章 経済成長はなぜ必要? 第3章 自由市場は労働者を救う 第4章 トップ1%はなぜ必要? 第5章 独占企業は悪なのか 第6章 産業政策がダメなわけ 第7章 中国経済、虚像と実態 第8章 地球温暖化と資本主義 第9章 人生の意味と資本主義 おわりに 原注 訳者解説 -
「世界の終わり」の地政学 野蛮化する経済の悲劇を読む
日本人はまだ知らない。脱グローバル経済がもたらす衝撃。 エネルギー、資源、食糧。無慈悲な未来を日本はどう生きるのか。 ★40万部突破の全米ベストセラー! ☆フィナンシャル・タイムズ紙「最優秀図書賞」(読者選出)受賞! ★世界中が刮目! イアン・ブレマー氏(『Gゼロ後の世界』)、絶賛! 「経済地理学・人口学・歴史学を総合した、常識を破る、鋭い地政学理論」 白井聡氏(『武器としての資本論』)、感嘆! 「米国が脱グローバル化に舵を切る。驚きの未来像がここにある!」 ☆概要 すでに不穏な兆しが漂うグローバル経済。それは一時の変調なのか。いや、そうではない。米国が主導してきた「秩序」、すなわちグローバル化した「世界の終わり」なのだ。無秩序の時代には、経済も政治も、文明そのものも野蛮化していく。しかも世界中で人口が減少し、高齢化していくなかで軌道修正も困難だ。そのなかで生き残っていく国々とは? 地政学ストラテジストが無慈悲な未来を豊富なデータとともに仔細に描き、全米を激しく揺さぶった超話題作! ★おもな内容 ・いよいよアメリカが「世界の警察」の役割を捨て、西半球にひきこもる。 ・脱グローバル化で、世界経済に何が起きるのか。 ・今後、大きなリスクにさらされる海運。製造業がこうむるダメージとは? ・過去七〇年の成長を支えてきた、豊かな資本。それが、世界的に枯渇してしまう理由。 ・世界的な人口減少。日本人が見落としていた壁とは? ・世界のモデル国・日本を、他国が見習うことができないのはなぜ? ・エネルギーや資源の調達は、今後も可能なのか? ・グリーン・テクノロジーでは未来を支えられない、その理由。 ・日本が食糧危機から逃れるために、すべきこと。 ・「アメリカの世紀」のあと、覇権を握る国はどこなのか。 【上巻・目次】 第1部 一つの時代の終わり 第2部 輸送 第3部 金融 【プロフィール】 著者:ピーター・ゼイハン 地政学ストラテジスト。在オーストラリア米国務省、民間諜報会社ストラトフォーのバイス・プレジデントなどを経て、2012年に自身のコンサルティング会社ゼイハン・オン・ジオポリティックスを設立。エネルギー大手企業、金融機関から米軍まで、幅広い分野のクライアントを抱える。主な著作に『地政学で読む世界覇権2030』など。 訳者:山田美明 英語・フランス語翻訳者。主な訳書に『つくられた格差』『食い尽くされるアフリカ』『大衆の狂気』『プランタ・サピエンス』、共訳書に『約束の地』など。 -
FRIENDSHIP(フレンドシップ) 友情のためにすることは体にも心にもいい
★ニューヨークタイムズ ベストセラー! ★孤独にならないための、人間関係の築き方 ★篠田真貴子氏、山口周氏推薦! 知的な人には、最高の関係がある あなたには「仲のいい友達」はいますか? 新しい友達をつくったり、あるいは心から信頼できる親友をつくるのはけっこう難しいものです。 友達がいないと孤独やさみしいと思うかもしれませんが、実はほかにもさまざまな問題をはらんでいます。 たとえば、健康です。友情は体にいいという研究結果があります。 友情は死亡リスクを45%も下げ、孤独がもたらす一日15本の喫煙に匹敵する健康リスクを回避させてくれ、最強のうつ予防策になるとさえいわれています。 しかし、友情の効果はそれだけではありません。 友達は、あなたが満たされた人生を送るために必要なものです。共感する力を育て、人格をよくします。友人のいいところを取り込めるので、さまざまな友人と過ごすと、自分の可能性も広がります。 著者のマリサ・フランコは、心理学者であり、友情の研究者でもあります。 この本は、彼女の研究や実体験、さまざまな人へのインタビュー、あらゆる論文をバックボーンに書かれています。実際にどう友達を作ったらいいかも書かれます。 ぜひ、この本で、豊かな友情を育ててみましょう。 -
グローバルサウスの逆襲
激動する国際情勢を“最強コンビ”が徹底解説 怒りが世界を覆す。 今後の世界のカギを握るのが、「グローバルサウス」だ! かつて「第三世界」といわれた南半球に多い途上国・新興国は 名目GDPの総計がG7を上回った。 アメリカはトランプが勝っても負けても内戦危機。 「ハマス後」はアメリカ抜きで中東諸国が決める。 日本がGDPでインド、インドネシアに抜かれる。 衰退する日本はどう生き抜くべきか。 第二次大戦後以上の大混乱が起きる前に必読の一冊。 【目次】 プロローグ グローバルサウスの逆襲が始まった 第一章 中東情勢から動向を読み解く 第二章 アジアの均衡が崩れるとき 第三章 ロシアと結びつくアフリカ 第四章 アメリカ大統領選が世界最大のリスク エピローグ グローバルサウスは福音か、混沌か -
ビジネスマン超入門365 1日1つ、読んでおけばちょっと安心!
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ビジネスマン必携の新教養! 毎日15秒読むだけで大丈夫。 研修では教えてもらえないサバイバル術365個を イラストレーター・ヨシタケシンスケの豪華イラスト365個付きで解説。 過酷なWebメディア業界をギリギリで生き抜いてきた デイリーポータルZ編集長・林雄司による特別コラムも必見! ●考課シートの自己評価は最高にして出す (その最高の評価がベースになって減点されていくので結果としていい数字になる) ●よその会社のかっこいい提案書、見積書は真似するために保存 ●プレゼンでは笑っている人だけを見る ●どこかに直行したことにする時は、辻褄合わせのため行き先をメモしておく ●頼まれてもいないのに新成人へのメッセージをSNSに書かない 【特別コラム】 役職早見表/海の生き物にたとえればわかる! 懲戒処分一覧/バナナボートの上座・下座/今日から使えるビジネス英会話/手土産OK・NGリスト/催促するときに使えるフレーズ/再発防止策の書き方/上司の仕事を100%断れる言い訳集/便利なメモ欄 …… 今日がしのげればそれでいい。 最強の気休め大全、刊行。 -
私の「結婚」について勝手に語らないでください。
結婚しても、しなくても 私たちは結局“ひとり”を共に生きていく生き物なのだ。 ──前田エマさん(モデル) 「非婚」は結婚の「否定」ではない。 人と違う生き方に、大きな愛を贈ってくれる本。 ──安達茉莉子さん(作家・文筆家) * * * * * 累積聴取回数2000万回超! 話題のポッドキャスト「ビホンセ」制作兼進行役による〝結婚しない〟という選択。 --------- 「結婚しないんですか?」 「子供がほしくはないですか?」 「ひとりで寂しくないですか?」 ……非婚に対する偏見はまだまだ根深い。 * * * * * 非婚は結婚の反対ではなく、多様な生き方のひとつ。 自分の選んだ道に責任を持ち、時には弱音を吐いて傷つきながらも、自分を愛し、前に向かって進んでいく。 本書には、非婚でも結婚でも事実婚でも同性婚でも、人それぞれの生き方を尊重し、みんなが穏やかで楽しく暮らせるための温かなエッセンスが満載。 --------- 「結婚=幸せ」だなんてファンタジーじゃない?! 自分で選んで決めればいい。 -------- 【目次】 ■ <https://www.akishobo.com/akichi/tameshiyomi/v54> プロローグ──こんなテーマで本を書くなんて 非婚宣言──何もそんな決心までしなくても ■ <https://www.akishobo.com/akichi/tameshiyomi/v55> こんにちは、非婚です ■住む家のために結婚はできない ■結婚までは愛せない、あなたを愛したのだ ■非婚主義者のくせになぜ恋愛するのか ■甥や姪がそんなにかわいいなら自分の子を産めばいい ■ロングタイム・ノ氏ですね 非婚の冠婚葬祭──幸せと悲しみを分かち合うのに損も得もない ■私が暮らすあの家 ■私もお母さんみたいに生きたい ■非婚者の結婚式 ■非婚で生きるにはしっかり稼がないと ■私のお葬式で棺を担いでくれますか 非婚ライフ──自分と連れ添って生きる ■大田で生まれた色黒の子 ■私たちは互いの体を観察しながら成長した ■私のトリセツ ■好きだから線を引いたんです ■好みの発見 ■おばあさんの瞳にチアーズ! ■夫はいません。でも、推しはいます 非婚共同体──完璧に理解できなくても完全に愛することはできる ■ブックフェアに母が来た ■一緒に越えていく日曜日 ■笑っているうちに一緒にいかだの上に、しかもこんなに遠くまで ■知らない犬と飛行機に乗った ■あなたが死んだら ■ <https://www.akishobo.com/akichi/tameshiyomi/v56> 私の祖母 ■どうしてあなたが非婚をとやかく言うんですか ■エピローグ ■訳者解説 -
エッセンシャルワーカー 社会に不可欠な仕事なのに、なぜ安く使われるのか
教員、スーパー従業員、看護師、介護士、ドライバー、ごみ収集作業員… “本物の仕事(リアルジョブ)”なのに、なぜ低待遇のままなのか? “ブルシット・ジョブ”が増殖する社会で、本当に必要不可欠な仕事をする人々の働き方 頭でっかちで手足をやせ細らせた日本社会をアップデートするために 社会にとって不可欠な仕事(エッセンシャルワーク)の待遇はなぜこんなにも悪いのか。 あまり知られていないそれらの仕事の実態から、なぜ待遇悪化が起きているのか、それが私たちの社会にどう跳ね返ってくるのかをあきらかにする。 エッセンシャルワーカーの国際比較を通じて、現状を変えていくためのヒントも提言。 ▼執筆者一覧 田中洋子(筑波大学人文社会系教授) 三山雅子(同志社大学社会学部教授) 上林陽治(立教大学コミュニティ福祉学部特任教授) 小尾晴美(中央大学経済学部助教) 袴田恵未(筑波大学社会・国際学群国際総合学類卒業。(株)インテック勤務) 小谷幸(日本大学生産工学部教養・基礎科学系教授) ヴォルフガング・シュレーダー(カッセル大学教授、ベルリン社会研究センターフェロー) ザーラ・インキネン(カッセル大学研究員、ベルリン社会研究センター研究員) 首藤若菜(立教大学経済学部教授) 柴田徹平(岩手県立大学社会福祉学部専任講師) 松永伸太朗(長野大学企業情報学部准教授) 永田大輔(大学非常勤講師) -
街場の米中論
疫病と戦争で再強化される「国民国家」はどこへ向かうのか。 拮抗する「民主主義と権威主義」のゆくえは。 希代の思想家が覇権国「アメリカ」と「中国」の比較統治論から読み解く。 アメリカにはアメリカの趨向性(あるいは戦略)があり、中国には中国の趨向性(あるいは戦略)がある。それを見分けることができれば、彼らが「なぜ、こんなことをするのか?」、「これからどんなことをしそうか?」について妥当性の高い仮説を立てることができる。それがこれからこの本の中で僕が試みようとしていることです。(第1章より) アメリカと中国というプレイヤーがどうふるまうかによって、これからの世界の行方は決まってきます。僕たち日本人にできることは限られています。直接、両国に外交的に働きかけて彼らの世界戦略に影響を及ぼすということは日本人にはできません。日本自体が固有の世界戦略を持っていないのですからできるはずがない。できるのは、両国の間に立って、なんとか外交的な架橋として対話のチャンネルを維持し、両国の利害を調整するくらいです。それができたら上等です。 とりあえず僕たちにできるのは観察と予測くらいです。この二つの超大国がどういう統治原理によって存立しているのか、短期的な政策よりも、基本的にどのような趨向性を持っているのか、それをよく観察して、世界がこれからどういう方向に向かうのか、どのような分岐点が未来に待ち受けているのか。(第1章より) -
ケアしケアされ、生きていく
他人に迷惑をかけていい!!★ケアは弱者のための特別な営みではない。社会の抑圧や呪縛から抜けだして、自分のありのままを大切にするような、お互いがケアしケアされるそんな社会を目指そう!★ 〈著者からひと言〉この本は、ケアから逃げてきた私が、ケアと出会い直すことによって見えてきた世界を、みなさんにも馴染みがある3つの視点から考えてきた本です。1つめは20歳の大学生の世界です。私は大学生を20年近く定点観測してきました。その上で、今の学生が「他人に迷惑をかけてはいけない憲法」に縛られて、生きづらさを抱えているように思えます。それは一体どういうことなのか、を考えてみました。2つめは6歳の子どもの世界です。私の娘は今、6歳なのですが、「迷惑をかけまくって」楽しく生きています。安心して迷惑をかけられる環境で、のびのび生きています。でも、ちゃんとしなさい、と叱り続けると、そのうち親や教師を忖度する大学生になるのではないか、と心配しています。なぜ、のびのびした子どもが、その十数年後には「他人に迷惑をかけてはいけない」と縮こまる大学生になるのか? その背景を考えるうえで、3つめの世界、「昭和98年的世界」を生きる48歳の私の世界を考えています。昭和が終わって30年以上経っても、日本社会の基本的なOSは昭和時代のままです。理不尽な労働環境でもがまんする、抑圧的環境に「どうせ」「しゃあない」と諦める。それが、女性の管理職や政治家比率が低く、イノベーションが生まれにくい「失われた30年」の背景にあると私は考えています。そして、この世界は「ケアレス」な世界です。この閉塞感をこえるためには、日本社会がケア中心の社会に変われるか、が問われています。能力主義や男性中心主義の呪縛の外にある世界です。それは、共に思い合う関係性が重視されるし、そのためには自分自身の「唯一無二性」とも出会い直す必要があります。そんなの無理だよ!と理性の悲観主義に陥らず、ではどうやったらケア中心世界は可能なのか、について、できる一つの可能性を模索したのが、本書です。中高生にも読んでもらえるよう、わかりやすい文体を目指しました。よかったら、読んでモヤモヤしてくださると、嬉しいです。 竹端寛■【目次】 第一章 ケア? 自分には関係ないよ!/一 「迷惑をかけるな憲法」/他人に迷惑をかけてはならない/都合のいい子!?/大人から学んだ「いい子」/二 しんどいと言えない/意見を表明する権利/他人の顔色をうかがう/苦しいことと苦しみ/三 自分自身を取り戻す/ゼミで涙を流す学生/ペラペラしない他者/ about-ness からwith-nessへ/四 面倒な中に豊かさがある/ケア不在を超えるために/自分の魂に迷惑をかける?/第二章 ケアって何だろう?/一 確かに面倒なのだけれど/めっちゃ可愛く、めっちゃややこしい/存在をぶつける/意見表明の主体としての子ども/一方的にケアされる存在ではない!/二 自分へのケアと他人へのケア/子どもの「開かれ」/自分の人生へのリミッター/忖度の危機/作られた悪循環/偽解決を超えるために/三 他者へのケアの前に/支援か支配か?/関係性のダンス/同調圧力に異を唱える/誰へのケア?/四 互いが気にかけあう/自分へのケア/共に思いやること/ with-ness で生活を回す/何を見ようとしてこなかったのか/第三章 ケアが奪われている世界/一 ケアのないわたし/ケアレスとはなにか/同調圧力と「空気を読む」/自己責任とわきまえ/ケアレスな社会/二 「昭和九八年」的世界/労働ファースト/最も眠れていない国/頑張れば報われる、の呪い/前時代の大成功、ゆえに/三 標準化・規格化の「大成功」の陰で/昭和の成功を支えたもの/銀行型教育システムへの囚われ/「正解」幻想/昭和的価値観の限界/四 ケアの自己責任化を超えて/「発達」の「障害」?/置き去りにしてきたケア世界/自分が学んだことはこれなのか!/「ちゃんと」のリミッターを外す/第四章 生産性至上主義の社会からケア中心の社会へ/一 生産性とケア/誰のための、何のための効率?/男性中心主義の外にある世界/能力主義の呪縛/「生産離脱者」の排除/二 責任の共有化で楽になる/依存先を増やす/関係性に基づくケア/懲罰ではなくエンパワーする責任/切り分けるのではなく、分かち合う責任/三 共に思い合う関係性/中核的感情欲求と向き合う/生き様の理解と支援/迷惑をかけるな、より大切なもの/他者の他者性に気づくこと/四 ケア中心の社会へ/己の唯一無二性とも出会い直す/魂の脱植民地化/葛藤を共に味わい社会化する/できる一つの方法論 -
宗教右派とフェミニズム
2022年7月8日に発生した安倍晋三元首相の銃撃事件。 これを受けて企画・配信された『ポリタスTV』の「宗教右派と自民党の関係――ジェンダーと宗教」(前篇・後篇)は、5日間限定の無料公開で10万回以上再生され、大きな反響を巻き起こした。 この配信コンテンツをもとに、全編書き下ろしでジェンダーやセクシュアリティ、家族をめぐる政治、それと宗教右派との関わりをまとめるのが本書である。 1990年代から2000年代初頭のバックラッシュから、安倍政権以後の家族や女性やLGBTをめぐる政策と右派・宗教との関係までを、具体的な政策や運動、テーマにフォーカスして解説し、フェミニズムの立場・視点から問題点を検証する。 知られざる宗教右派の実像と1990年代から現在まで続く苛烈なバックラッシュの実態を明らかにする問題提起の書。 -
世界はなぜ地獄になるのか(小学館新書)
社会正義はめんどくさい。 人種や性別、性的指向などによらず、誰もが「自分らしく」生きられる社会は素晴らしい。だが、光が強ければ強いほど、影もまた濃くなる。「誰もが自分らしく生きられる社会」の実現を目指す「社会正義(ソーシャルジャスティス)」の運動は、キャンセルカルチャーという異形のものへと変貌していき、今日もSNSでは終わりのない罵詈雑言の応酬が続いている──。わたしたちは天国(ユートピア)と地獄(ディストピア)が一体となったこの「ユーディストピア」をどう生き延びればよいのか。ベストセラー作家の書き下ろし最新作。 (底本 2023年8月配信作品) -
アメリカは内戦に向かうのか
『フィナンシャル・タイムズ』『サンデー・タイムズ』『エスクァイア』などの2022年ベストブックに輝いた話題作、待望の邦訳。 トランプの大統領選再出馬は2度目の南北戦争を招くのか。 アメリカを代表する政治学者による20年に及ぶ徹底調査と歴史的な分析。 世界中で「内戦」が急増している現状とその原因、アメリカでも内戦が勃発する潜在性が高まっている状況を読み解き、警告する。 アメリカ、そして世界に衝撃を与えた「Qアノン」扇動による2021年1月に発生した前代未聞の連邦議会襲撃事件。トランプ政権時に進行していた市民分断の最終章とも言えるようなこの事件は、今後の本格的な党派闘争の序章になるのだろうか。 内戦を専門とする政治学者が、過去の内戦に関するデータから、イラク・北アイルランド・インド・フィリピンなどを具体事例として、紛争が発生する契機と紛争が起きる条件と心理についてのパターンを分析。 また、現代の紛争を拡大・激化させるソーシャルメディアというツールについて考察することで、アメリカの内戦の危機接近度を明らかにしていく。 -
ウイルス学者の絶望
なぜ、ウイルス研究の第一人者の 主張は「異端」とされたのか? 大手メディアが封印し続ける 新型コロナウイルスとワクチンの「真実」 なぜ日本の「コロナ騒動」は終わらないのか? メディアの情報統制により「真実」を語る者の声が封印され、国民が「新型コロナウイルスは怖い」と洗脳されたからではないのか。多数のウイルスを実際に扱い、多くの国際論文を発表してきた真のウイルス研究者である著者の声も「異端」とされ続けた。マスクなど感染対策はまだ必要なのか。本当にコロナワクチンは「安全」なのか。京大准教授が科学的見地から記したコロナとワクチン、最終結論――。 -
シン・日本共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由
「日本共産党が党首公選を実施すれば日本の政治がマシになる」 日本の主要政党で党首公選が行われていないのは、共産党と公明党のみである。 約半世紀にわたり、共産党員として活動し、政策委員会で安保外交部長を務めたこともある著者が、なぜ、党員による投票が可能な党首公選制を訴え、自ら立候補を宣言するのか? そして、持論である安保・防衛政策についての転換を公約に掲げる理由とは。 第一章 なぜ党員投票による党首選挙を求めるのか 1 政策その他で重要な違いがある 2 党首公選が共産党にとって必要な理由 3 党首公選が党の自己改革を促していく 第二章 私には立候補する資格がある 1 共産党内の異論の存在を私は体現している 2 実践を通じて共産党と私の溝は埋まった!? 3 安保・自衛隊問題で論争のないことが混迷を生んでいる 第三章 野党共闘を魅力化する安保・防衛政策へ 1 「核抑止抜きの専守防衛」を共産党の基本政策とする 2 野党共闘を魅力あるものとするために 3 台湾有事に日本はどう臨むべきか 4 政党と個人・市民団体のアプローチは異なる 第四章 国民との接点を広げるための三つの問題 1 「人間の顔をした資本主義」を提唱する 2 「左側の自民党」をめざすべきだ 3 共産主義とは何かから日本共産党の名前を考える 終章 共産党の安保・自衛隊・憲法論を深掘りする 1 私の提案は綱領と大会決議の枠内である 2 私の提案は綱領の帝国主義規定の延長線上にある 3 「自衛隊=対米従属軍隊」論をめぐって 4 共産主義の理想は非軍事だが政策は自衛である 5 自衛隊をめぐる憲法問題をどう乗り越えるか -
予言された世界
異能の親子が語る「近未来の姿」とは。 国際ジャーナリスト・落合信彦氏と、息子でメディアアーティストの落合陽一氏(筑波大学准教授)による初の親子共著作品。 父・信彦氏は、ケネディ暗殺の真相に迫った『決定版 二〇三九年の真実』や若者たちへの熱きメッセージを綴った『狼たちへの伝言』などで知られる国際ジャーナリスト。常に現場で取材することを信条とし、アイルトン・セナやサッチャー首相、スーチー氏など世界の著名人にも多数インタビューした。著書はいずれも大ヒットしている。 息子・陽一氏は、メディアアーティストとして活躍するとともに、筑波大学准教授、ベンチャー企業代表など幅広く活動。世界が注目する最先端の科学者である。ダボス会議を主催する世界経済フォーラムの「ヤング・グローバル・リーダーズ2022」に選出されるなど、受賞歴多数。 未来を見通す目を持つ2人が、これからの世界がどうなるのかを伝える。 (底本 2022年12月発売作品) -
池上彰の世界の見方 中南米 ~アメリカの裏庭と呼ばれる国々~
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 アメリカ観が一変する「中南米講義」! 都立新宿高校での白熱講義を書籍化! 人気シリーズ最新刊! 「地峡で有名なパナマは、アメリカが運河を支配するために独立させた国だった」 「キューバにある米軍グアンタナモ基地は、キューバ独立時の取り決めにより、アメリカは永久に借りられる」 「キューバと関係を深めるグレナダを、アメリカは自国民保護を理由に侵攻。親米政権を樹立した」 など、中南米諸国とアメリカとの知られざる関係を詳しく解説。 中南米で左派政権が生まれたり、反米を標榜する政府が登場したりする背景がわかります。 世界には、仲が悪い隣り合わせの国が存在し、インドとパキスタン、トルコとギリシャなどが代表例です。ブラジルとアルゼンチンもずっと仲が悪かったのに、関係を改善させています。いったい、どうやって改善させたのか。この点についても池上氏が徹底解説します。 また、日系人が多く住むブラジルについては、日系移民の歴史についても詳しく紹介。例えば「勝ち組」「負け組」という言葉がありますが、これは日系ブラジル人の間で起きた、暗い抗争で使われたのが最初です。 いったい何があったのか、本書で御確認ください。 (底本 2022年12月発売作品) -
日本の伸びしろ 悲観を成長に変える思考力
悲観論はだいたい間違いです 人口減少、男女格差、グローバル化……これらはみな日本の「伸びしろ」です!目からウロコ、腹から納得できる出口流「成長への道」。 日本は衰退している、多くの課題を抱えて打開策が打てなくなっている、と考えている人は多いでしょう。たしかに人口減少、一人当たりGDPの低下、生産性の低さ、向上しない女性の地位など、先行きに不安を感じさせることばかりです。しかし、これらの課題の中にこそ、「日本の伸びしろ」がある。それが出口流の「逆転の発想」です。 資源のない日本が豊かであり続けるためには、モノと人と情報を活発に動かしていくほかありません。本書では、具体的な課題を「伸びしろ」に変える方策を提示します。本書の執筆過程で、脳出血に見舞われた出口さんは、一年のリハビリを経て、学長の職務に復帰しました。本書は復帰後初の日本社会への提言でもあります。 目次 はじめに 第一章 日本の伸びしろはどこにある? 第二章 好きなことを学ぶ高学歴社会に 第三章 人口減少を止めなければ国力は戻らない 第四章 働き方を変えれば生産性は上がる 第五章 移民を迎え入れた日本は強くなる 第六章 女性が生きやすいと経済は成長する 第七章 社会保障改革という伸びしろ 第八章 最大の伸びしろは「選挙」にあり -
沈鬱の平成政治史 なぜ日本人は報われないのか?
失われ続けた31年。 日本を小国に叩き落とした政治家の大罪とは? 知っているようで知らない 平成政治史の大事なコト。 本書は、日本の政治がなぜダメなのか、ひいては日本人が如何に落ちぶれたのかの原因をこれでもかと抉り出す本です。どの頁を開いても、不愉快な話しかないでしょう。 では、なぜそんな本を書くのか。 悔しがってほしいからです。 かつて、日本は大国でした。ところが、たった一回だけ戦争に負けたくらいで、立ち上がれないくらい打ちのめされている。もはやもう一度強くなる意思すら持てなくなっている。すべての周辺諸国の靴の裏を舐め、「殴らないでください」と懇願するだけの情けない国に落ちぶれてしまいました。 そして取り柄の経済も、「失われた三十年」「日本病」と呼ばれるデフレ不況で、何の自慢もできなくなりました。経済大国が経済力を失えば、大国ではなく単なる小国です。 昭和期はまだ経済大国でいられましたが、今やすっかり中国に抜かれてしまいました。一体、原因は何なのでしょう。 その原因を探り、適切な処方箋を見つける。 本書はそんな人に向けて書きました。 どの頁を開いても不愉快な話だらけですが、我慢してお読みください。 <本書の構成> 第一章 本当は怖い竹下登 第二章 平成の政治改革と挫折 第三章 経済大国なのに取り柄が経済ではなくなる 第四章 小泉政治とは何だったのか 第五章 地獄絵図の自民党 第六章 民主党政権の罪と闇と暗黒と絶望 第七章 みんな大好き安倍晋三♪ 終 章 パニックに翻弄される令和の日本政治 -
コーカサス 国際関係の十字路
ロシアの外交・軍事戦略を知るうえでの必読書! ウクライナ侵攻から遡ること14年前、ロシアが侵攻したのはコーカサス地域のグルジア(現ジョージア)だった。 日本人がいちばん知らない地域で、今なにが起きているのか? コーカサスは、ヨーロッパとアジアの分岐点であり、古代から宗教や文明の十字路に位置し、地政学的な位置や、カスピ海の石油、天然ガスなどの天然資源の存在により、利権やパイプライン建設などをめぐって大国の侵略にさらされてきた。 またソ連解体や、9.11という出来事により、この地域の重要性はますます高まりつつある。 だが、日本では、チェチェン紛争などを除いて認知度が低いのが現実である。本書では、今注目を集めるこの地域を、主に国際問題に注目しつつ概観する。 第21回アジア・太平洋賞特別賞受賞! -
徹底検証 日本の右傾化
日本の右傾化が進んでいると言われて久しい。実際、ヘイトスピーチや改憲潮流、日本会議など、それを示す事例には事欠かない。ならば日本社会は、全般的に右傾化が進んでいるのか? 本書ではその全体像を明らかにすべく、ジャーナリストから研究者まで第一級の書き手が結集。「社会」「政治と市民」「国家と教育」「家族と女性」「言論と報道」「宗教」の六分野において、それぞれ実態を明らかにしていく。いま、もっとも包括的にして最良の「右傾化」研究の書である。 ※ 著者からの申し出により、本電子書籍版に「第6章 有権者の「右傾化」を検証する」は収録されていません。 -
ジェンダーで読み解く男性の働き方・暮らし方 −ワーク・ライフバランスと持続可能な社会の発展のために
新型コロナウィルスの蔓延にともなうリモートワークの拡大は、男性の働き方と暮らし方を根本から揺るがしている。多くの男性は、仕事場が会社から家庭へと変化し、家庭で過ごす時間が格段に長くなった。それにともない、男性の家事・育児参加の促進が期待される一方で、一部の男性による虐待やDVの増加を懸念する声も聞かれる。 これまで、男女平等化の流れの中で、長年にわたり男性の仕事中心の生き方が批判され、男性の家庭参加やワーク・ライフ・バランスの必要性が訴えられてきたが、あまり大きな変化は見られなかった。ところが、コロナ禍は、瞬く間にそうした従来の男性のライフスタイルを大きく揺るがした。今後、私たちの働き方と暮らし方はどう変化していくのだろうか。それは、社会の男女平等化を促すのだろうか、それとも形を変えながらも男性優位の社会が持続していくのだろうか。そうした中で、特に男性たちは、どう振る舞い、どう生活を組み立てていけばよいのだろうか。 コロナ禍に伴う働き方や家庭生活の変化については、すでに多くの論者や各種メディアによってさまざまに論じられているが、男女平等化(ジェンダー平等)という社会の大きな流れを背景とした男性の仕事と家庭生活をめぐる戸惑いに、さらにコロナ禍が追い打ちを掛けようとしている状況を正面から取り上げたものはいまだほとんど見られない。 本書は、コロナ前からコロナ後にかけての日本社会における男性たちの仕事と家庭生活をめぐる現状と課題について、労働社会学、家族社会学、ジェンダー学などの学術的知見に基づいて多角的に考察し、一般読者に向けて平易な言葉で分かりやすく論じるものである。これにより、混迷を極めるポストコロナ社会に向けて、各職場における新たな職場づくり、各家庭での新たな生活設計、そして個々人による新たな生き方の展望となる1冊である。 -
ストーリーが世界を滅ぼす―物語があなたの脳を操作する
なぜ私たちはあの人の論破にだまされるのか。 事実と物語は混ぜるな危険! 陰謀論とフェイクが溢れる世界で生き抜く「武器としての思考法」。 文明を築くのに一役を買ったストーリーテリング。その伝統あるストーリーテリングが近い将来文明を破壊するかもしれない。 ストーリーテリングアニマルである私たち人間の文明にとって、ストーリーは必要不可欠な道具であり、数え切れない書物がストーリーの長所を賛美する。 ところが本書の著者ジョナサン・ゴットシャルは、ストーリーテリングにはもはや無視できない悪しき側面があると主張する。 主人公と主人公に対立する存在、善と悪という対立を描きがちなストーリー。短絡な合理的思考を促しがちなストーリー。社会が成功するか失敗するかはそうしたストーリーの悪しき側面をどう扱うかにかかっている。 陰謀論、フェイクニュースなど、SNSのような新しいテクノロジーがストーリーを拡散させ、事実と作り話を区別することはほとんど不可能になった。人間にとって大切な財産であるストーリーが最大の脅威でもあるのはなぜなのか、著者は説得力をもって明らかにする。 「ストーリーで世界を変えるにはどうしたらいいか」という問いかけをやめ、「ストーリーから世界を救うにはどうしたらいいか」と問いかける書。 スティーブン・ピンカー、ダニエル・ピンク絶賛! -
新・ラグジュアリー 文化が生み出す経済 10の講義
これから2030年にかけて、世界・経済・ビジネスなどを考える上で重要になるであろう考え方の一つとして、本書で取り上げるのが「ラグジュアリー」です。 一般的に「ラグジュアリー」といえば、いわゆる高級ブランド企業のあり方などがイメージされるかもしれません。 実際、それを研究するために、これまでヨーロッパを中心として、大学やビジネススクールでも「ラグジュアリーマネジメント」を学ぶコースが設置されてきました。 それらのうちの先進的なコースや、スタートアップなどを含めた感度の高い企業がいま注目するのは、旧来のラグジュアリーとは一線を画した考え方です。 これまでのモノづくり・サービスづくりや顧客体験は、ウェブ技術をはじめとするコンピュータサイエンス、あるいは機械・材料・加工技術のような「テクノロジー」が引っ張ってきました。 ただ、先進国を中心に技術や市場が成熟をみせる中で、人々の心を動かすような「本当にほしいもの」は、テクノロジーが基礎にありつつも、歴史や文学、地理、哲学、倫理など「人文的な知識」がより主導しながらつくっていく時代になるのです。 その実践例の一つとして挙げられるのは、イタリアのウンブリア州にある小さな村・ソロメオを本拠に地域の歴史と文化に根ざしたモノづくりを行い、「世界最高の品質」といわれ尊敬されるブルネロ・クチネリです。 「文化の創造が結果的に利益の源泉となっていく」という新しい考え方と、クチネリをはじめとした実践の動きを、「旧来のラグジュアリーとの対比」「意味の創造」「教育」「文化盗用」「サステナビリティ」など多様な切り口から一冊にまとめるのが本書。 10の視点で「新しい世界」を読み解きます。 -
「正しさ」の商人 情報災害を広める風評加害者は誰か
事実に基づかない「不安と怒り」が社会を扇動する。 デマ、フェイクニュース、流言蜚語 利益を享受するために「まがいものの正しさ」を撒き散らす奴らの正体とは――。 「3.11後の福島」で被災と「風評」の地獄を見た著者が生々しい実体験と共にこの国に蔓延する「正しさ」の嘘を斬る。 東電原発事故 トリチウム処理水 新型コロナウイルス HPVワクチン… 恐ろしいのは危機の本体だけではない。 不安と怒りを煽る「情報」が巻き起こす「情報災害」 そしてそれを広げていく「風評加害」だ。 『現代ビジネス』『SYNODOS』『正論』など 福島在住のジャーナリストが問う 言論界が注目する、初の著書刊行! <目次> はじめに 第1章 「情報災害」とは何か メディアが「引き金」を引いた デマや流言、風評は何故発生するのか 「神が去った」時代を迎えた社会 「情報過多」は「情報不足」と同じ 「寝た子は起こすな論」 活動家がデマや差別を再生産する 「嘘も百回言えば真実となる」…ほか 第2章 複合的「情報災害」と福島 コロナ禍における「情報災害」とデマ 隠蔽、陰謀……テレビ報道による扇動 福島のトリチウムだけが害悪視 活動家の「反対」は何のため、誰のためか 福島と水俣の共通点としての「情報災害」 韓国の外交カードとしての風評扇動 陰に埋もれた「避難するリスク」 「ゼロリスク志向」が生み出す別のリスク プロパガンダとしての「風評加害」…他 コラム:「迷信」が差別を引き起こした例 第3章 印象操作という「引き金」 「ほのめかし」報道は何を狙うのか 脱原発学習会報告「福島はレントゲン室と同じ」 差別が原因で福島空港発便がキャンセル 次世代への被曝影響を誤解させる記事…他 第4章 「情報災害」を記録するということ 福島を巡る言説は現場の声と乖離していた 「フクシマ」は忘却されるのか、消費されるのか 地域の「尊厳の喪失」から立ち上がるために…他 コラム:放置しても「情報災害」は広がる 第5章 「情報災害」と、その後「情報災害」の長期的な影響を知る 「浜焼き文化」復活の軌跡――相馬 風評加害と闘った生産者たちの11年――南相馬 ホッキメシと私の故郷――双葉郡…他 終章 教訓は生かされるのか マスメディアが「加害」に加担する構図 元首相5人が世界に放った独善の「正しさ」 「間違いの可能性」を含んで情報を伝える必要…他 おわりに -
おっさんの掟 ~「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」~(小学館新書)
ラグビー界、こんなハチャメチャやったんか。 2022年1月に開幕したラグビー新リーグ。その発足に向け中心的な役割を果たしていたのが、前年まで法人準備室長・審査委員長を務めた谷口真由美氏だ。彼女はなぜ突如としてラグビー界を追われたのか、その秘された理由を明らかにする。 彼女が目にしたラグビー界は、男性中心主義、時代遅れな序列主義など「おっさん」的価値観が支配する、ダメな日本社会の縮図だった--。 <あなたの会社にも、こんな「おっさん」いませんか?> ●口癖は「みんなそう言っている」「昔からそうだ」 ●ITや新しい提案には「リスクが大きい」 ●ムラの長には絶対服従、部下や下請けには高圧的 ●退職の日まで「勝ち逃げ」できれば、が本音 ●部下の功績は自分の手柄。「アレオレ詐欺」の常習犯 川淵三郎氏(日本サッカー協会キャプテン)との特別対談も収録! -
日本のふしぎな夫婦同姓 社会学者、妻の姓を選ぶ
●夫婦同氏制が現存する世界最後の国、日本――。 ●妻の姓を選んだ社会学者が経験した、おどろきの数々とは? ●夫婦同姓の不条理とふしぎさを描く、渾身のルポルタージュ! 夫婦同氏制が現存する世界最後の国、日本。そこで、妻の姓になることを選んだ著者が目の当たりにした、結婚にまつわる日本のふしぎな制度と慣習の数々。時には理不尽な出来事を経験しながらも、著者は次第にその「ふしぎさの正体」を探究したくなり、日本の戸籍制度や家族の歴史の研究を始める。その先に見えてきた、日本人の「おどろきの家族観」とは? さらに本書では、選択的夫婦別姓・全国陳情アクション事務局長の井田奈穂氏や、サイボウズ株式会社 代表取締役社長の青野慶久氏へのインタビュー、加えて「妻の姓を選んだ夫たち」の特別座談会も収録。選択的夫婦別姓の実現が叫ばれる今こそ読みたい、著者渾身のルポルタージュ。 -
地政学入門
世界を動かす「見えざる力の法則」、その全貌。地政学テキストの決定版! アメリカの対タリバン戦争敗北は、地政学を軽視した結果である。 地政学は帝国と結びつくものであり、帝国は国民国家を超える。 帝国の礎にはイデオロギーがあり、それは「物語の力」が核となっている。 地政学はナチスの公認イデオロギーとなっていたがゆえに封印されていた、危険な「物語」でもある。 危うい物語が浸透していくと、世界は知らぬ間に大きな危機を迎えることになる。 無批判に受容してはならない政治理論のエッセンスを、国際政治の具体例を基に解説していく珠玉の講義。 対立が激化する米中、イランを筆頭に勢力圏の再編が進む中東、混迷の中央アジア、ブロック化と理念維持の狭間で苦闘するEU、反日と反韓の疑似戦争が続く東アジア。 世界はいまだ、グローバルでなくインターナショナルのせめぎあいが中心となっている。 帝国化する時代を読み解くには、地政学が大きく、有用な鍵となる。 ■宗主国なき帝国、植民地なき帝国 ■何が島で何が岩か、暗礁か ■「イスラム国」は「原因」ではなく「結果」 ■琉球占領の計画もあったアメリカ ■中国西側が「イスラム国」化する危険性 ■信頼醸成サミットの目的 ■国旗・国歌が制定されても民族は形成されない ■宗教は重要な地政学の要因 ■十字軍が再び ※本書は2016年7月に晶文社より刊行された『現代の地政学』を改題のうえ、再編集を行い、加筆修正したものです。 【目次】 新書版まえがき まえがき 第一講 地政学とは何か 第二講 ハートランドの意味 第三講 ヨーロッパと中東 第四講 海洋国家とは何か 第五講 二一世紀の地政学的展望 あとがき 参考文献一覧 -
池上彰の世界の見方 中国 ~巨龍に振り回される世界~
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 厄介な隣国の知られざる実像に迫る! 人口は世界一、GDPでは世界第2位となった中国。 しかし、その対外戦略や、デジタル大国の実像は意外に知られていません。中国の素顔を池上彰が徹底解説します! ・台湾からのパイナップル輸入を差し止めるなど、食料の輸入制限を武器にする中国。輸入制限を恐れて、ノーベル平和賞受賞者が変更された可能性があること、知っていましたか? ・中国のワクチン外交は有名ですが、ワクチン外交でウイグル人を追いつめています。どういう方法を用いているか、知っていますか? ・民主化運動が弾圧されている香港。イギリスは当初、香港を英国領にとどめるつもりでした。その方針を変えさせた中国首脳の一言とは、どんなものだったでしょう? ・一定以上の規模の企業や教育機関には必ず共産党員がいる中国。企業の実質的な指導者が共産党員で、重要な決定は共産党の指示を仰いでいること、ご存じでしたか? 新型コロナ対応から対外政策、共産党の結党からデジタル大国になるまでの歴史など、中国のことが手に取るようにわかる1冊です! 東京工業大学附属科学技術高等学校で行った授業をもとに大幅加筆。受験生、就活生、学び直しの社会人にもお勧めです。 (底本 2021年10月発行作品) -
日本の私立大学はなぜ生き残るのか 人口減少社会と同族経営:1992-2030
2010年代半ば、日本では、大学の「2018年問題」がさまざまに議論されていた。18歳人口の減少によって、日本の弱小私立大学は次々と経営破綻すると予想されたのだ。しかし、日本の私立大学の数は逆に増えている。なぜなのか。 著者たちは人類学者ならではのフィールドワークとデータの分析によってその謎に迫っていく。導き出されたのは、日本独自の「同族経営」の実態であり、それは私立大学のみならず、日本社会の本質をも炙り出している。他に例をみない私立大学論であり、卓抜な日本社会論ともなっている。 オクスフォード大学教授・苅谷剛彦氏による解説を付す。 -
ゼロコロナという病
「さざ波」で日本が沈む! 虚言全公開 テレ朝「モーニングショー」楽屋裏を初証言 「コロナ、ガンガン煽りましょう」 テレビ・専門家・政府分科会・日本医師会・厚労省、徹底批判 欧米に比べて日本は「さざ波」と発信し続けた元厚労省医系技官と、「過剰自粛」を断罪し続けた元内閣官房参与がコロナ禍の嘘と真実を炙り出す。 ◎恐怖を植え付けた「42万人死亡」 西浦博京都大学教授ら“バズらせ系”の専門家たち ◎『ひるおび! 』から「いま緊急事態宣言を出さなければ大変なことになる」とコメント依頼 ◎「西浦さんがもうあれだけ煽っちゃったから」 政治家の無責任 ◎「インフルエンザと同じような気持ちを人々が持って、そのときが終息」 尾身茂政府分科会会長の非科学的発言 ◎「これまでで最大の危機にある」としながらパーティー参加 日本医師会・中川俊男会長の「上から目線」、本音と建前 ◎『シン・ゴジラ』の方がちょっと優秀 「国を救う」なんて関係ない官僚たち こうして「なんか怖い」は作られた 【主な目次】 はじめに 藤井聡 「ゼロコロナという病」とは何か? 第1章 コロナ虚言・妄言・暴言 第2章 コロナ死か、 自粛死か 第3章 上から目線と専門バカ 第4章 『シン・ゴジラ』の世界 第5章 コロナでばれた日本 第6章 死を受け入れられない日本人 あとがき 木村盛世 羅針盤を持たない船 -
こども地政学 なぜ地政学が必要なのかがわかる本
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 これからの日本はどうなるのか。世界の動きが見えてくる! 国の動きは地理的な環境、隣国との関係に常に影響されます。 地政学とは、地理、歴史、資源…などが、国々の関係にどのような影響をおよぼすのか、 それが平和と安定をどのように脅かすのか、といったことを分析する学問です。 本書は、未来を生きる子どもたちが、グローバル化時代の世界において必要とされる知識、感覚、 “国際情勢を正しく読み解くチカラ"を育むための入口となる一冊を目指しています。 また本のつくりとして、親子が会話をするきっかけとなるような、家庭内コミュニケーションを推進する本となることを心がけながら編集しています。 地政学は地理、歴史、資源、人口、それから宗教、民族、人種などが国々の関係にどのような影響をおよぼすのか、 それが平和と安定をどのように脅かすのか、といったことを分析し、ともに生きる知恵を学ぶ営みです。 地政学の「政」は政治の「政」です。 パワーです。地政学を学ぶということは、政治を深いところで理解するということにほかなりません。 <中略> 世界の平和を維持するには、秩序(の正当性)とパワー(のバランス)の双方が必要です。 それを実現するには、リーダーシップと大国間の協調が求められます。国際秩序が崩れるとき、ルールもないがしろにされ、 平和が脅かされます。いまがまさにそうした危うい時代です。平和の理想と闘争の現実は対立する概念ではありません。 それを同時に追求する以外、安定はありません。そのためにも、地政学と地経学の洞察から学ぶことは多いと私は信じています。 【監修者執筆・本書はじめにより】 ※本書の売上げの一部は「一般社団法人こども食堂支援機構」を通じて全国のこども食堂支援に使われます。 【目次】 はじめに 地政学とは、国々がともに生きる知恵を学ぶこと。 第1章 私たち日本世界の関係を見てみよう 日本がどこにあるのか世界地図を眺めてみよう 日本の地理的な特徴を考えてみよう …など 第2章 ところで「地政学」ってどんな学問なの? 「みんな仲良く」が理想だけど、現実は難しい なんで地政学では「地理」が重要なのだろう…?など 第3章 地政学で絶対に知っておくべきキーワード 「ランドパワー」と「シーパワー」ってなんだ? 「ハートランド」と「リムランド」ってなんだ? 「バランス・オブ・パワー」がないと戦争が起こる …など 第4章 日本の地政学的リスクに見ていこう どうして海上自衛隊は遠く離れた中東に行くの? 北朝鮮のミサイルは発射後7分で日本に着弾する…など 第5章 2つの超大国アメリカと中国の関係を知ることが大事 中国が「超大国」と呼ばれるようになったワケ アメリカと中国が仲が悪くなっているワケ…など 第6章 歴史を振り返ると地政学がよくわかる ランドパワーとシーパワーは交互に力をもってきた 日本でもランドパワーとシーパワーが戦ってきた…など 第7章 未来の日本について考えてみよう 軍隊をもたない日本は攻められても大丈夫なの? 「サイバーパワー」をめぐる争いが新たな主戦場に…など 各章ごとに用意されたコラムでは歴史に名を残す「地政学の重要人物」を紹介! ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
まちづくり幻想 地域再生はなぜこれほど失敗するのか
アフターコロナで、地方移住が盛り上がる中、地方人気に脚光が当たっています。しかし、ほんとうに地方からの流出は止まったのか。それはまさに「幻想」だと、著者の木下さんは断言します。地方・まちづくりをめぐるニュースの数々は、本質をとらえない、思い込みが蔓延しています。 なぜ、地方が衰退するのか。地域再生は挫折するのか。 本書は、地方の最前線で長年地域おこしを見続けてきた著者による、幻想を打ち破り、ほんとうに地域が立ち直るための「本音の」まちづくり論です。地元の悪しき習慣から、行政との間違った関係性、「地域のために!」という情熱を注ぐ事業のブラック化など、豊富な事例をもとに明かします。読んだあとに、行動を促す1冊をめざします。 -
新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか
〇ビートたけし氏「新型コロナへの見方が変わり、現実が違って見える」 〇「TVタックル」「正義のミカタ」「ワイド!スクランブル」「ミヤネ屋」「アベプラ」に出演。 〇「わからない」がタブーのテレビで真実だけを訴え、恐怖を煽るコメントに異論を唱え続けてきた著者が、「信頼できる」知識だけをまとめて緊急出版! 〇医師で元厚労省医系技官の専門家が、日本人が知るべき「本当の問題」をすべて書く! 「わからないことが多い中で信頼できる羅針盤を持つことは、その国の政策あるいは人々の行動を間違った方向に向かわせないために必要不可欠なことです」(本書「まえがき」より) -
特務(スペシャル・デューティー) 日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史
●日本は日米同盟を深化させ、「ファイブ・アイズ」加盟への道を進むのか。 ●「自主防衛」を選び、インテリジェンス・コミュニティを完全に再構築するのか。 ●あるいは中国との協調関係を選び、中国が反対するレーダーシステムや衛星の導入を抑制し、米国よりも中国と情報協力するのか。 * * * 冷戦終結後、日本の安全保障戦略家たちは日本のインテリジェンス改革に取りかかり、日本の安保組織を再構築しはじめた。 第二次世界大戦の完全な敗北、アメリカへの服従、国民の軍部不信といった戦後日本のインテリジェンス・コミュニティへの足枷が、どのようにして「新しい世界秩序」のなかで外され、2013年の特定秘密保護法と国家安全保障会議(NSC)創設に至ったのか。戦前から現在まで、日本の100年におよぶインテリジェンス・コミュニティの歴史を、インテリジェンスの6要素――収集、分析、伝達、保全、秘密工作、監視――に焦点を合わせて考察する。そして直近の改革が日本の安全保障にどのような結果をもたらし得るのか、過去の改革がどのような帰結だったのかを明らかにしていく。 -
国家と移民 外国人労働者と日本の未来
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で注目! 横行する外国人労働者の奴隷労働、一方的な解雇をどうする? アメリカ国務省から「人身売買と闘うヒーロー」として表彰された外国人労働者問題のスペシャリストが移民社会をめぐる課題と展望を示す。「移民社会」はすでに始まっています。少子高齢化が進む日本が持続可能な「次の社会」は、外国人労働者の活躍、存在なしには考えられません。2019年4月、入管法の改定で、在留資格「特定技能」による外国人労働者の受け入れが政策的にも始まりました。しかし、日本は受け入れに見合った社会になっているでしょうか? 現実には技能実習生が、「時給300円」に象徴される奴隷労働構造の中で働いたり、ヘイトスピーチ等の人権問題が山積しています。外国人労働者と共生する社会、移民社会に必要な条件とは? アメリカ国務省から「人身売買と闘うヒーロー」として表彰された外国人労働者問題のスペシャリストがデータとエピソードで明快に解説。◆推薦◆ ○「民族や文化の背景が違う人たちと助け合える社会になれば、何としなやかで、素敵な日本になることか!」姜尚中氏(政治学者) ○「著者は常に外国人労働者の「現場」を生きてきた。踏みつけられた者の側に立ち、闘い、告発してきた。本書は「国際化社会」の裏側にある欺瞞を鋭く撃つ。」安田浩一氏(ジャーナリスト) ○「読み終えて感動し泣いた。普通の人が鬼畜になる日本の近代産業史はホラー映画そのものだ。その中にあっても、人間の良心は生き続けている。」辛淑玉氏(「のりこえねっと」共同代表) -
「2020」後―新しい日本の話をしよう
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 年功序列、定年制度はなくなる?テレワークは基本?ワークライフバランスは常識?家はもう財産じゃない?ますます結婚できなくなる?学歴は意味がなくなる?年金だけじゃ生きられない? ―――コロナで一変した「2020」後の世界を私たちはどう生きていくか。 累計88万部突破の『未来の年表』の著者が新たに提言。 日本の不都合な真実をデータから読み解く、 これからの日本の歩き方とは? 「2020」・・・現在の世界 ・子どもを産める女性が(そもそも)いない ・“便利の終わり”がやってくる ・おばあちゃん大国―――高齢者の高齢化 「2020」後・・・未来の世界 〈働き方の未来〉 ・何歳まで働く? 私たちの未来 ・給料はもう上がらない? 日本の賃金 〈家族の未来〉 ・もはや過去の問題? 遺産のゆくえ ・上がり続ける生涯未婚率 〈学校・教育の未来〉 ・学歴の意味が変わる ・小学校、中学校がなくなっていく 〈お金の未来〉 ・家はもう財産じゃない ・年金だけでは生きていけない問題 〈サービスの未来〉 ・故郷がなくなっていく ・高齢者の増加→民主主義が崩壊? 〈コラム〉 ・人口減少は日本だけじゃない ・女性の働き方の未来は ・ソサエティ5.0社会を生きる コロナを経て新しい世界を生きる指針を提言。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」
これから大切な能力って何? いまの子どもたちの文章読解能力は 本当に「危機的」? 未来の大学入試とは? 英語教育は必要? そもそも日本人の大多数が、 ネイティブと同じ発音をする必要がどこにあるの? ・・・ 祖父母から孫へ、親から子へ――。 世代を超えて伝えたい、教育の「本質」を探る。 ・・・ 教育とは、わからない未来を予想して、 あるいは来るべき未来社会を予想して、 「子どもたちに生きるための能力を授ける」という、 いささか無謀な行為である。 それでも20世紀前半くらいまでは、その予想は、 ある程度可能だったかもしれない。 たとえば自分の息子が、自分のあとを継いで漁師になることが 確実にわかっていれば、その子には、船の動かし方、釣り具や網の整備の仕方、 天候の予測のための知識、万が一の時の泳ぎ方といったことを教えておけばよかった。 しかし、いま私たちが直面し知ているのは、おおよそ以下のような問題である。 ■まず、その子が、どんな職業に就くかまったく予想できない。 ■たとえ親が子どもを漁師にしたいと考えても、そもそも22世紀に漁師という仕事が あるかどうかがわからない。 ■さらに、たとえ漁師という仕事が生き残ったとしても、そこで必要とされる 能力について予想がつかない。 ■それは、漁業ロボットを操作する能力かもしれない。漁から販売までを一元化し、 六次産業化していくコーディネート力かもしれない。あるいは、養殖の技術や 遺伝子組み換えについての研究こそが、漁師の本分となるかもしれない。 ■私が暮らす兵庫県豊岡市の隣町、カニ漁で有名な香美町では、多くのインドネシア人が 漁業実習生として漁に携わっている。もしかすると、これからの漁師に必要な能力は インドネシア語の習得や、イスラムの習慣への習熟かもしれない。 ・・・ 本書の中で、私は「教育」について考えていきたいと思う。 2020年の大学入試改革など、教育の大きな転換期を前に、私のこれまでの考えを、 ひとつにまとめて記しておくのも、本書の狙いの一つである。 ・・・ 巻末に高校・大学の授業や、新入社員研修などにも活用可能な、付録「22世紀ための問題集」つき! -
池上彰の世界の見方 イギリスとEU~揺れる連合王国~
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 EU離脱がつまずいた理由とは? 日本が政治の手本としたイギリスは、なぜEU離脱で泥沼に陥ったのか。 2016年6月に行われたEU離脱の是非を問う国民投票で、EU離脱が決まったが、地域によっても、年代によっても、投票の結果が大きく異なったのはなぜなのか。 池上彰が、歴史的な背景を踏まえてわかりやすく解説。今まで知らなかった、イギリスの姿が見えてくる! (以下、内容の一部) ・イギリスはイングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズからなる連合王国。スコットランド人に「Are you an English?」と聞くと嫌な顔をされる。 ・サッカーに「イギリス代表」は存在しない。 ・8つの銀行がイギリス紙幣を発行している。 ・EU離脱賛成者は年配者に多い。 もっと若者が投票していればEUに残留していた。 ・国民投票以前、アイルランドとの国境問題が、EU離脱の関門になるとは誰も 思わなかった。 ・アイルランドの問題の源は宗教問題。ある王の恋愛トラブルがすべてを引き起こした。 ・英国の迷走が、他国のEU離脱派を黙らせた。 など、「そうだったのか!」と思わず膝を打つような、わかりやすい解説を掲載。 都立大泉高校で大評判だった授業に大幅加筆。受験生、就活生、ニュースの背景を知りたい社会人にも最適の1冊です。 -
トイレは世界を救う ミスター・トイレが語る 貧困と世界ウンコ情勢
「ミスター・トイレ」と呼ばれる著者。シンガポール在住の社会起業家であり、WTO(世界トイレ機関)の創設者だ。著者のミッションは、「トイレをステータスシンボルにすること」。トイレは最も安く効果的な薬と言われる一方で、インドでは携帯電話の数がトイレよりも多い。著者は「笑い」でこうした世界を変えようと呼びかける。「ユーモアはタブーという扉を開ける鍵なんだ」と。本書では著者のユニークな社会変革を追い、世界各国の「ウンコ情勢」や「世界トイレの日」制定までのドラマを紹介する。トイレに興味があってもなくても、読むと元気が湧いてくる1冊。 【目次】●はじめに トイレに着地するまで ●第1章 くさいものにフタをせず、笑いに変える/ユーモアが、社会課題の橋渡しになる/ミスター・トイレの師匠、ミスター・コンドーム/ムーブメントがインドの首相を動かした? ●第2章 ストーリーを使ってトイレを広める――クソみたいな感情を肥料に美しい花を咲かせる方法/成人式のお金を、どうトイレに回してもらうか?/人の感情に着目して、トイレを増やしていった ●第3章 世界ウンコ情勢/国が変わればトイレも「大」いに違う/噂好きの女性を活用したトイレ「大」作戦 ●第4章 社会の糞詰まりを治す――40歳から社会起業家に/毎日「人生の残り時間」をカウントダウンすることの意味/トイレのアイデアを受け入れてもらうまでのいばらの道 ●第5章 国連で「世界トイレの日」が制定されるまで/「世界トイレ機関」乗っ取り事件/人々をつなぐ旗印は「ストーリー」 ●第6章 水に流してはいけない話――社会課題をどう解決するか/社会起業家はじめの一歩/課題を解決する過程をゲーム化せよ ●第7章 クリーンな社会に向けて―フェミニン・ソサイエティのすすめ/ダボス会議で感じた偽善/シリコンバレー、「クソくらえ」 ●おわりに 1年後に人生が終わるとしたら、何をしていたいか?