作品一覧 2017/07/31更新 日本会議とネトウヨ、中身は空っぽ 試し読み フォロー 日本会議の研究 試し読み フォロー 保守の本分 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 菅野完の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 日本会議の研究 菅野完 日本会議の歴史と人脈、そして横の組織の繋がりすべてにおいて奥が深いことがわかった。右派の運動が市民運動として民主的に発展して今があることに驚いた。そして感心してしまった。こうした組織運動の主張する事案には賛否がでるが無関心はいけないと思いましたね。 Posted by ブクログ 日本会議の研究 菅野完 素晴らしい本。結局、一群の人々こそが、最も地道に民主的な手続きで運動を進めてきた。 その成果が実現しようとしている、ということ。 ただし、報道規制などは民主的ではないので注意。 Posted by ブクログ 日本会議の研究 菅野完 「日本会議」の存在を全く知らなかった無知な私には衝撃的でした。 ただ単に日本会議を糾弾するだけでなく、安倍政権の支持団体でもあり、日本の右派の中でも特異な存在である「日本会議」を、その構造から歴史を掘り起こした、まさに研究だと思います。 また、同書を出版した扶桑社宛に、日本会議事務総長椛島有三から...続きを読む、「日本会議について裏付けの取れない証言を並べ、活動を貶める目的で編集されており、団体・個人の名誉を傷つける。」として、出版停止を要求する申し入れがなされたようです。 Posted by ブクログ 日本会議の研究 菅野完 ★今となっては当然に見える先駆取材★籠池問題もあって右派・日本会議がらみのトピックスは消費されつくしたように見えるが、きちんと調べたのは本書が最初なのだろう。書きぶりはやや拙い(というか盛り上げようとしてやり過ぎ)感じはあっても、地道なデータ取材が素晴らしい。取材できた人の例を長々と記しており、どれ...続きを読むだけ普遍性があるのか分からないが、読み物としては数人を広く浅く取り上げるより面白いのかもしれない。 しかし学生運動を経て政治活動をしていた生長の家の面々が、運動・政策・教団の3方面から、地方議会を動かしたり集会を開いたりといった手間と時間のかかる(著者曰く民主的な)活動を今に至るまで続けられた手法を知りたい。中心メンバーは団塊の世代かその上で70歳を超える。理念はあったとしても、人材は2世中心で不足しているというし、カネはどこから来ているのだろう。 地道な活動が安倍晋三という偏った長期政権にたまたま食い込めて勢力を増したのか、逆に彼らがバックについていたからこそ安倍政権が誕生したのか。衛藤晟一と首相の関係の深さなど、正直なところ理屈では分からない。 反左翼という一点で、日本会議のもとに様々な宗教団体がまとまっているのも不思議。成功例が日本会議だけだからなのか。 そして生長の家の谷口雅春は天皇信仰があり、米国から押し付けられたものとして「反憲法」の立場だという。安倍政権の動向をみると後段は分かるとして、天皇制はないがしろにしているようにしか見えない。その整理はどうなっているのだろうか。 Posted by ブクログ 日本会議の研究 菅野完 徹底した取材にもとづいて、安倍首相の権力基盤の源泉となっている日本会議(生長の家原理主義のネットワーク)の実態を炙り出している傑作。テーマが極めて政治的であるため、客観性を担保するための著者の1次文献に対するこだわりは執念といっても良いほどだ。 本書で目からウロコが落ちたのは、「ある意味安倍晋三は...続きを読む『小選挙区制の申し子』といえなくもない」という主張だ。 第一次安倍政権を誕生させる流れを作ったのは、自民党の中で長年尊重されてきた「総幹分離原則」を無視して同じ派閥から安倍晋三を幹事長に抜擢した当時の小泉首相である。それを可能にしたのは、公認権をはじめとする党内の人事権を執行部が独占する小選挙区制特有の仕組みである。小選挙区制は政権交代を可能とする二大政党制を想定して導入されたものだが、同時にそれまでの自民党の各派閥の影響力の低下という副作用をもたらした。「自民党をぶっ壊す」(壊し屋の象徴の一つとしてX-Japan好きも公言した)というキャッチフレーズもあったが、それを十二分に活用して首相の座をつかんだのが小泉氏だ。 小泉首相の時代の政治がもたらした帰結は別として、小泉氏は演説がうまく、カリスマがあった。靖国参拝など総裁選の公約を果たしていることからも、一定の保守派の組織票はあったとは思うが、小泉氏の権力の源泉はその無党派層を中心とする国民的人気であろう。しかし、安倍晋三にはそれもない。それゆえに日本会議や「生長の家原理主義者ネットワーク」をはじめとする「一群の人々」が安倍の周りに群がり、右翼団体の常套手段である「上部工作」が効きやすい状況ができたという著者の主張は説得力がある。 本書によって、「特定の特殊な思想を奉じる決して可視化されない人々が、その正体を明かさず国政の一大事に口出ししようとしている」由々しき事態に一石が投じられた。政治活動には時間とカネがかかるが、日本会議は人口ボリュームのある保守高齢者を押さえ、そしてそれを徹底して効率的に動員し、政治的影響力を最大化している。日本の民主主義の健全性を担保するためには、彼らの主張というよりは「運動手法」への対抗手段を考えないと、日本があらぬ方向に持っていかれる危険性があると思う。 Posted by ブクログ 菅野完のレビューをもっと見る