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「ゆたかな社会」のダイナミズムと魅力の根拠とは何か。同時に、この社会の現在ある形が生み出す、環境と資源の限界、「世界の半分」の貧困といった課題をどう克服するか。現代社会の「光」と「闇」を、一貫した理論の展開で把握しながら、情報と消費の概念の透徹を通して、〈自由な社会〉の可能性を開く。社会学最新の基本書。
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Posted by ブクログ
前半は現在の情報化・消費化社会の諸問題を挙げており、後半は前半で挙げた問題の解決の糸口を提示している。 内容もさることながら、文章も難解で一度では理解しきれない部分が多かった。 現代社会(の情報化・消費化)という面について、過去と現在、表と裏、内部と外部など比較や対立を持ちいた表現が多いことが特徴で...続きを読む、読み間違えれば混乱してしまうが、正しく読めれば著者の意図を十分に理解するに足る文章になっていると感じた。
予言の書みたいだ。20年以上前にこの本が書かれていることに驚愕する。 資本主義がこれまでぶつかってきた限界と課題 ① 需要の限界 → 不況と戦争 ・モノが人々の手に行き渡り、「必要」を根底とする需要が無くなる。市場が飽和するという限界。 ・モノが売れなくなることで不況が発生し、不況を乗り越える(需...続きを読む要を創出する)ために、戦争が発生するという課題 ★ 需要の限界は、需要創出を「戦争」以外の方法で乗り越えること、で克服された。 ・ケインズ:政府によって、有効需要を作り出す(公共事業とか) ・情報(デザイン・広告・モード): フォードとGMの例で説明する。 - フォートは、「便利な」車を、単一モデルで、生産ラインを徹底的に合理化・効率化することで、低価格で販売し、市場を席巻した(=市場を飽和させる) - 一方GMは、車を「デザイン」で売った。「魅力的」なデザインの車を売り、そして定期的な「モデルチェンジ」を行い「新しい」車を売っていった。デザインには、「正解」がないため、需要には、理論上限界がない(ブランド車を複数所有する金持ちとかをイメージするとわかりやすいかと。便利さだけなら一台で良い。「魅力性」を王ならば、理論上需要/欲望は底なしとなる)。そして定期的な「モデルチェンジ」を行うことで、既存の車はどんどん古いものとなり、新たな「新しい」車への需要を創出する。デザインとモデルチェンジを人々に広めるために、需要を喚起するために、広告が活用される。 モードに関してはMEMO モードのリズムは以下の二つによって構成される ・消耗のリズム(u) ・購買のリズム(a) モードは、a/u。購買が消耗を上回っている時、モードが存在する。 購買のリズムが消耗のリズムを超えていればいるほど、モードの力が強い。 モデルチェンジと<モードの理論>が消費社会を駆動するメカニズム。 モードは、広告を通じて、自己否定することで、回転を早くしていく。 ② 資源と環境の限界 → 資源の枯渇と環境の破壊と格差 ・「情報」によって、需要が無限になったことで、大量生産→大量消費のサイクルが回る。 ・「大量採取→(大量生産→大量消費)→大量廃棄」という限界づけられたシステムであり、地球の「資源」と「環境」という外部的な制約にぶつかる。 「資源」:エネルギー、鉱物、一次産品、労働力など 「環境」:地球環境 ★ 資源の枯渇と環境の破壊と格差は、大量採取・大量廃棄しない、システムを構築することで、克服される。 ・本書では、<消費>すなわち「存在それ自体の幸福」的な話になっている。 ▶︎ 個人的には、情報(エンタメ)を消費する社会になると考えている。今後は、基本的に「必要」がテクノロジーによって満たされ始めるので、本書に即していうならば、情報(エンタメ)商品としての「消費」する社会になるかと。 <消費>とエンタメ「消費」がメインとなる社会になると思う。 Youtuber、「好きなことして生きる」、生き様コンテンツ、信用経済、諸々これに関連している。見田さん的に言えば、これらは「ソフト」な側面に属するのかと。 最高に面白い本。
三章 南の貧困/北の貧困 すばらし。この人の講義を受けた人は幸せだな。 一つ残念なのは文章が難解で万人受けではないこと。全集、まだ読めていません。
高2の夏休みに課題図書として読まされたときは何が何だかサッパリだった。大学で専門の勉強をした今、再読してみると面白いぐらい引き込まれる。素晴らしい本を紹介してくれた、国語の教科担当の先生に感謝。
アクチュアルなもの、リアルなもの、実質的なものがまっすぐに語り交わされる時代を準備する世代たちの内に、青青とした思考の芽を点火することだけを願って、わたしはひとつの発端を世界の内に放ちたい(p188) この著者の願いを、しっかり引き受けていきたい。
大学時代のバイブルです。最近読み返したら、鉛筆で線がいっぱい引いてあって、無い頭を捻りにひねって考えながら読んだことを思い出しました。 ・・・どうやら「構造」というものがあるらしい。それによって世界はまわっていて、「南」の貧困、あるいは「北」のなかの貧困を固定しつつ、様々なリスクを生み出しながら、...続きを読む危ういバランスのうえで、ぼくたちは大学やバイトに行ったり、日々を生きている。 「途上国の8人家族が飢えに苦しみ・・・」というニュースを聞くと、何でそんなに子どもつくるんだよ自業自得! 「コーヒー豆がスタバに買い叩かれるんだ!」と荒ぶる農民をみて、じゃあ別の仕事しろよ依存してるだけやっぱり自業自得! と辛口評論していた当時のぼくは、見田先生にあえなく論破されたのでした。
読んでいて、手がとまらない、どんどん先を読みたいと思わせてくれる本だった。社会に対する見方、特に消費/情報に対する考え方がかわった。
消費社会の問題とその打開、それらをわかりやすく解説してくれる良書だと思います。 ただ単に問題提起だけにとどまらず、それの解決にも触れているところが共感を持ちます(不十分なのかもしれませんが) 現状は情報化社会へと移りつつありますが、それが何を目指していくべきかなどを考える際にも出発点となるのではな...続きを読むいでしょうか。
現代社会は消費社会と情報社会である。資本主義の限界を克服するため、消費する意欲それ自体を自己で生み出す(欲望の創出)。現在ではそれは最も良い社会だと考えられるが、その一方で陰の部分もある。無限の消費の可能性に対して、有限である地球の資源。国内が豊かになるための、後進国の貧困等の、「南北問題」。 消費...続きを読む化・情報化と定義した現代社会の問題点を改めて提示し、今後の方向性を示した良書。
情報社会は、何のために。 ↓ 新しい幸せの形の「発見」のために。 消費社会は、「解放」のために。
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見田宗介
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