作品一覧 2024/04/26更新 アジア主義 試し読み フォロー 石原慎太郎 作家はなぜ政治家になったか 試し読み フォロー いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている 試し読み フォロー NHK「100分de名著」ブックス オルテガ 大衆の反逆 真のリベラルを取り戻せ 試し読み フォロー AIを使って、亡くなった大切な人に会いたいですか?(Miraikanトークス) 試し読み フォロー ガンディーに訊け 試し読み フォロー 経済大論戦 スガノミクスを占う 試し読み フォロー 血盟団事件 試し読み フォロー コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線 試し読み フォロー こんな政権なら乗れる 試し読み フォロー 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか 試し読み フォロー 親鸞と日本主義(新潮選書) 値引きあり 試し読み フォロー 自分ごとの政治学 試し読み フォロー 自民党 価値とリスクのマトリクス 試し読み フォロー 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた 試し読み フォロー テロルの原点―安田善次郎暗殺事件―(新潮文庫) 試し読み フォロー 日本 試し読み フォロー 「日本の分」について考える 試し読み フォロー パール判決を問い直す 「日本無罪論」の真相 試し読み フォロー 平成論 「生きづらさ」の30年を考える 試し読み フォロー 別冊NHK100分de名著 ナショナリズム 試し読み フォロー 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち 試し読み フォロー 保守と大東亜戦争 試し読み フォロー 保守と立憲 世界によって私が変えられないために 試し読み フォロー 保守のヒント 試し読み フォロー 「利他」とは何か 試し読み フォロー 「リベラル保守」宣言 試し読み フォロー 決定版 インドのことがマンガで3時間でわかる本 NEW 試し読み フォロー 1~28件目 / 28件<<<1・・・・・・・・・>>> 中島岳志の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 別冊NHK100分de名著 ナショナリズム 大澤真幸 / 島田雅彦 / 中島岳志 / ヤマザキマリ 100分de名著シリーズ、コンパクトに物事の争点が把握できるので(深さとか、広さについて異論はあるでしょうが)、いいですよね。「ナショナリズム」という概念、私には、なかなか把握の難しい代物で、理解するためにいろいろと試行錯誤が必要でした。まだ、考えはまとまっていないものの、この一冊は、視点を与えてく...続きを読むれるものでした。 Posted by ブクログ 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち 堤未果 / 中島岳志 / 大澤真幸 / 高橋源一郎 私たち自身がどのような視点やバイアスを持ってメディアやネットの情報に接しているかを考えさせられる。特に日本人特有の「空気」について論じた『「空気」の研究』に興味を持った。戦艦大和の出撃が決定された「空気」や、身近なものでは会社の会議で最高決定権を持つ人の発言への忖度など、個人の意思に反していても集...続きを読む団になると正反対の決定が下される恐ろしさときたら。『世論』も皮肉なことにナチスドイツが研究し、悪用されてしまった事実が悲しいが、それこそが良書の証なのだろう。『一九八四年』は言わずもがな。未読の3冊すべて読みたくなる。 Posted by ブクログ 保守と立憲 世界によって私が変えられないために 中島岳志 保守と立憲 中島岳志 昨年、『リベラル保守宣言』を読んでから、中島先生の本を読み漁っている。共著である『利他とは何か』と含めると、本書は8冊目にあたる。中島先生の言う、保守思想というものは非常に納得感がある。本書でも、その他の書籍と同様に、保守主義について、「人間の無謬性への懐疑主義的な人間観」と...続きを読む定義する。人間は道徳的にも能力的にも不完全であり、罪や悪から完全に開放されることはない。そのため、完全な社会等作りえない。そのため、保守は理性の外科医を理性的に把握する。理性はいかなる時代においても無謬の存在ではない。人はいかに合理的に行動しようとしても、過ちや失敗を繰り返す。社会は想定外のことが起こり続ける。保守は理性ではなく、歴史の風雪に耐えてきた伝統や慣習を重視する。 しかし、それは伝統や過去を美化し、絶対視する懐古主義ではない。そして、同時に、当たり前であるが未来を絶対視する進歩主義でもない。保守は、人間が作り出すものへの絶対視を排し、永遠の相対的優位や、微調整を試みる。微調整とあるからには、保守するための改革は肯定する。 このような思想に裏打ちされた社会像、政治思想はどんなものか。まず、社会像で言えば、想定外のことが起こり続ける=リスクについては、社会で包摂するという指針となる。リスクを社会化し、仮に格差があれば政府の再分配に基づき、セーフティネットを充実させる。社会に安心感を広め、秩序を安定させることによって活力ある社会を構築する。しかし、そのような社会の実現には、強固な国家を希求しない。共産主義は、リスクの社会化や富の再配分を、一党独裁により実現を図る。しかし、一党独裁には、人間はかならず過ちを犯すという懸念がないシステムである。さらには、独裁的国家により、国民に強制するようなパターナルな方向づけも拒否する。他者への寛容をベースに社会の漸進的改革を目指す。 やや後半、政治思想よりとなってしまったが、保守の政治的な実現に関しては、本書では立憲主義が有用であると紹介されている。なぜ、立憲主義は保守と相性が良いのか。それは、立憲主義とは死者の声の現代政治への反映だからである。ここは補足が必要であるから、詳述すると、保守が人間の無謬性に依拠していることは先述の通りであるが、政治的な合議の場合、民主主義の形で決めるには、少数者へのリスペクトが欠かせない。オルテガ・イ・ガセットは『大衆の反逆』にて、民主主義とは、弱いてこと共存すること、多数者による圧政からの決別であると述べている。なぜなら、多数だから正しいとするルールにもやはり人間の無謬性が抜け落ちているからである。保守であればこそ、民主主義による急進的な改革を諫め、異なる意見を持つ多くの人々への敬意を促す。そして、そのような異なる意見を持つ人々を、空間的のみならず時間的な広がりにて再定義したものが、伝統や慣習を加味したで死者との対話であり、その総和である憲法と共に政治を進める立憲主義なのである。立憲主義とは、今を生きているというだけの生者 の傲慢な寡頭政治を抑制し、死者との対話をも考慮した政治形態である。 人間はいかに頭がよく、道徳的で、理性的でも無謬ではない。そのような人間観に基づき、死者をも含めた合議により社会を運営する強い意志を持つべきである。なぜなら、人間は無謬ではないからこそ、より多くの裾野を作り、いざ進むべき方向が誤ってしまった場合に、より戻しの余地を作る必要があるからである。 J・S・ミルの『自由論』でも、人々への自由に対して寛容となることは、社会的な延命の手段であると述べている。頭の良い誰かに政治や社会のかじ取りを任せておけばよいという思想は、任せられた人々がいざ誤ってしまった際に、そのより戻しの余地を無くしてしまう危険性がある。 ここまで読んで、非常に私として腹落ちするところがあるのは、おそらく日ごろ企業のリスクマネジメントや保険に携わっているからなのだろうとも思う。 企業にしても、収益を追求すれば、組織を合理化し、資本を集中投下する「選択と集中」が求められる。しかし、「選択と集中」は企業に「負けしろ」と残さない。市場環境や、はたまた自然災害等の現象へのリスク耐性を失わせる。株主であれば、いかに収益性の高い企業でも、リスクへのレジリエンスがない場合には、投資ではなく投機となってしまう。 企業は、収益を最大化させるための意思決定と同時に、その意思決定に紐づくリスクを認識し、可能であれば定量化し、さらにはそのリスクを減らすための取り組みをするべきである。それは、収益を最大化させるという意思決定に潜在する危険性を少しでも減らすための、ある種保守的な立ち回りである。 顧客の意思決定を支援しつつ、その意思決定のダウンサイドリスクを吟味し、最小化する提案をする。これがリスクマネジメントであると定義するならば、やはり非常に保守思想とは相性が良いものであろう。 私自身、リスクマネジメントや保険制度は、自己中心的で利己的な人間にリスク耐性をもたらすための、集団的叡智であると考えている。 人事戦略においても、保守思想はヒントをもたらす。報酬制度や等級制度、さらに報酬の中での福利厚生制度もあるが、それらを単一の価値観や能力主義に偏らせることは、同時にリスクでもある。近年、叫ばれているダイバーシティ&インクルージョンとは、単一の価値観や発想に企業全体が傾くことを諫める保守的な思想であるとともに、企業が延命するための叡智である。 無論、企業は社会全般とは違い、新陳代謝も必要である。無駄な延命措置をすることは、それはそれはで社会への悪影響もあるし、リスクを省みない先鋭化したサービスが無鉄砲に市場を作ることもある。しかしながら、一定規模の企業群には社会的な責任が求められるとすれば、継続的に収益を確保し続けるためにリスクマネジメントやダイバーシティが不可欠である。 私は企業人であるが、現代と過去との対話のマインドを持ち、自らを含む人間の無謬性を意識し、大局的視座で企業行動を変える支援ができるリベラル保守のビジネスマンでありたいと、改めて思う本書であった。 Posted by ブクログ 保守と大東亜戦争 中島岳志 116ページ 田中美知太郎と反時代精神のところ。 民主政治は、「劣悪者」を指導者に選ぶと、途端に「最悪の独裁政治に転化」してしまいます。そして、独裁政治は「組織の末端において愚劣さは倍加される」ため、国民はさらに劣悪な状況に置かれることになります。 戦争中に声高に「国体」を叫んだ人間と、戦後に「...続きを読む平和」を叫ぶ人間が同根の存在であると認識し。その両者からの距離をとることを言論の核と据えました。118ページ。 林健太郎1968年全共闘と対峙した東大文学部長 歴史修正論争歴史認識論争は1993年頃から始まっており、様々に力強く日本の侵略戦争であることから目を逸らすなと論争を冷静に繰り広げた。 自己の誤りを認めることを自虐などと言って拒否するのは自卑、すなわち自己を卑しめかえって自己を傷つけるものであることを忘れてはならない。というまさにまさに、正論である言葉を投げかけている。 あまりものを考えたり読んだり検証したりしないでぼんやりTwitterやすっかり三流の新聞雑誌テレビマスメディアをみているとうっかり、ネトウヨ的な人ら、自民党政権の者も含めてを、保守と勘違いしてしまう人もいるだろうが、 改めて、昨今のレベルが低い人間として浅はかなネトウヨ的保守自称の存在が、保守とは無関係保守の本流ではないことがよくわかり、 頭がおかしな保守気取りのネトウヨも何かといけてない左翼オールドスクールも、なぜ駄目か、どこがダメか、どうしてこうなったかという戦後史がよくわかる一冊。ためになった。 空気とはまことに大きな絶対権をもった妖怪である。山本七平。今もなお同じ妖怪に絡め取られそうな日本。 保守的な人間観。 それは人間に対する懐疑的な見方。人間は過ち間違い誤謬誤認から解放されることはない永遠に不完全な誤謬を抱えた存在である。そんな懐疑主義的人間観を保守は共有する。 さて今の日本では、保守ではないものが保守を自称しておられるような。 為になった。 Posted by ブクログ 保守と立憲 世界によって私が変えられないために 中島岳志 保守とは何か、という点が極めて分かりやすく痛快に論じられている。 リベラルと保守を対立構造で理解しがちだが、リベラルの対義語はパターナル(父性的)である。そのため、左が革新(リベラル)で右が保守という認識の仕方は改めた方が良いだろう。 保守という政治的立ち位置とは何か、という観点から日本の政治を...続きを読む観察する姿勢を学べる。 Posted by ブクログ 中島岳志のレビューをもっと見る