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リップマン『世論』、サイード『イスラム報道』、山本七平『「空気」の研究』、オーウェル『一九八四年』の4作品をとりあげ、「偏見」や「思い込み」「ステレオタイプ」の存在に光を当てるとともに、いま私たちがとるべきメディアへの態度について考える。
はじめに メディアの「限界」と「可能性」に迫る
第1章 リップマン『世論』 堤 未果──プロパガンダの源流
第2章 サイード『イスラム報道』 中島岳志──ステレオタイプからの脱却
第3章 山本七平『「空気」の研究』 大澤真幸──「忖度」の温床
第4章 オーウェル『一九八四年』 高橋源一郎──リアルな「未来」
Posted by ブクログ 2024年02月05日
私たち自身がどのような視点やバイアスを持ってメディアやネットの情報に接しているかを考えさせられる。特に日本人特有の「空気」について論じた『「空気」の研究』に興味を持った。戦艦大和の出撃が決定された「空気」や、身近なものでは会社の会議で最高決定権を持つ人の発言への忖度など、個人の意思に反していても集...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月30日
世論調査に関わっていたこともあり、「世論」、「空気の研究」は読んだことがあったが、表現が難解で最後まで読み切ることができなかった。
今回、大澤真幸さんらの解説を通じて、ようやく内容を理解することができ、爽快であった。
それと同時に、国単位での集団心理の特性は、今も昔も大きくは変わらないのだなと改め...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月09日
ジャーナリズムについて各テキストによって論じているが、これが簡潔だが深い。放送時に説明が薄かった点も確実に補完されており、この四冊以上の内容だと思う。「世論」と「イスラム報道」は未読だが、他二冊は見事なようやくと解説だった。放送と併せるとより理解でき、記憶も固定される。まさに蒙を啓にうってつけであり...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月25日
このシリーズは有名な著作を分かりやすく解説してくれるのでお気に入り。
アメリカ大統領選やコロナによる社会情勢の不安もあって、メディアに対する不信感が高まっている現在では非常に参考になる内容だった。
特に山本七平の『空気の研究』を解説していた部分は興味深いものだった。日本人独特の「空気を読む」という特...続きを読む
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