「利他」とは何か

「利他」とは何か

【コロナ時代。他者と共に生きる術とは?】コロナ禍によって世界が危機に直面するなか、いかに他者と関わるのかが問題になっている。そこで浮上するのが「利他」というキーワードだ。他者のために生きるという側面なしに、この危機は解決しないからだ。しかし道徳的な基準で自己犠牲を強い、合理的・設計的に他者に介入していくことが、果たしてよりよい社会の契機になるのか。この問題に日本の論壇を牽引する執筆陣が根源的に迫る。まさに時代が求める論考集。

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「利他」とは何か のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    そうそうたる顔ぶれがそれぞれに「利他」について説いているんだけど、何となく見えてくるものがある。特に、伊藤亜紗と中島岳志の利他論に学ぶところが大きい。すなわち……。
    利他とは、人のためになることのようなとらえ方が一般的だと思うけど、それを意識的にするのは「利他」ではない。何らかの気持ちのメカニズムが

    0
    2023年08月15日

    Posted by ブクログ

    ずっと以前から、私が求めていたものは利他だったんだなぁとわかった。
    小さい頃から「意志が弱い」ことがコンプレックスだったけど、むしろその「余白」が私には力になっていたのかもしれない。

    状況に身を置き、そこから生まれる力にほだされて、気づいたら動いてしまってきた。
    「そうやって仕事増やして、自縄自縛

    0
    2022年03月29日

    Posted by ブクログ

    「贈与」や「利他」がタイトルに含まれる本が増えていますね。

    現代に生きる私たちは、交換や利己によっぽど疲れているのでしょうか。

    ただ「贈与」や「利他」に漂う胡散臭さがあるのも事実。

    結局人間は純粋に利他的には生きられないのではないか。

    最近、私の考えていたことです。

    この本を読んで、その考

    0
    2025年11月13日

    Posted by ブクログ

    「利他」に偽善的なものを感じつつも、必要なものだよなあという気持ちもあり、興味のあるテーマなので読んでみた。
    正直3章以降は難しすぎたのだけれど、伊藤亜沙さん、中島岳志さんの文章に、何度も視野を広げてもらった。以下、特に印象的だった部分のメモ。

    伊藤亜沙さんの文章では、効果的利他主義という考え方を

    0
    2025年10月10日

    Posted by ブクログ

    共感や信頼などの利他が、必ずしもいい方向に結びつかないことを学んだ。他者のために何か良いことをしようと支援するとコントロールすることになる。フィクションで感動するような作品は利他的なものが多いので、デメリットというところには気づきづらい。対人関係に疲れてしまうのも責任や力量を超えた意思などが原因なの

    0
    2025年02月21日

    Posted by ブクログ

    数値化すればするほど減っていく利他性。言動が内発的な利他性から、外発的もしくは内発的な利己性になってるから?

    人は信頼してる時、他者の自立性を尊重。悩んでる人に対して諭すことなくツンツンして自らの解決を待つ感覚

    利他とは聞くことを通じて相手の隠れた可能性を引き出すこと、と同時に自分が変わること

    0
    2025年01月05日

    Posted by ブクログ

    東京工業大学のなかにある人文社会系の研究拠点「未来の人類研究センター」に集まった研究者のうち、「利他プロジェクト」の5人のメンバーでそれぞれ<「利他」とは何か>について執筆したものをまとめたものが本書です。発刊は2021年。

    「利他」といえば、「利己」の反対の行為で、つまり自分の利益を考えて振舞う

    0
    2024年12月29日

    Posted by ブクログ

     中島は人間の意思に還元できない利他的行為が存在するのだと言う。利他が宿る器になるために我々がすべきことはなんだろうか。

    0
    2024年07月01日

    Posted by ブクログ

    うつわ的存在であることが大事

    今までは、「意思」という概念を使って帰責(その人に責任を押し付ける)ことが責任の概念のコアだと思っていたけど、國分功一郎さんは、中動態の概念を用いることにより、その「意思」を否定することで、神的因果性(人は運命に巻き込まれて行為させられる、あるいは、自らの行為かわ思っ

    0
    2024年03月11日

    Posted by ブクログ

    中3生の模試の国語で、伊藤亜紗さんの『「うつわ」的利他』の一部が題材として出題されていて、興味をもったので読んでみました。
    「利他」は「偽善」「自己満足」「押しつけ」と紙一重で、特にネットではそんな言葉で全く関係のない赤の他人から揶揄されたり非難されたりする可能性もあって、最近はうっかり親切な行動も

    0
    2022年12月15日

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