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  • 文藝春秋2024年6月号
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    ◎森喜朗 元首相 「裏金問題」真相を語る 240分 「私が裏金作りを始めたと言っているのは誰だ」 聞き手・森功 ・岸田首相から電話の事情聴取で尋ねられたこと ・「全責任を取って仲間を救ってやれ」と塩谷座長を説得した ・下村元文科相が「二千万円」持参して私に土下座した理由 【緊急座談会】 ◎「カイロ大卒」小池百合子都知事の真贋 田崎史郎 奥谷禮子 澤章 【総力特集 がんの新世紀】 ◎がん先進治療ここまで来た! 森省歩 ◎患者2万人の本当の悩み 大久保淳一(「5years」代表) 【大反響 第3弾】 ◎コロナワクチン後遺症とがん「がん超過死亡率が上昇している」 福島雅典(京都大学名誉教授) ◎アンチエイジングはSFではない 河合香織 ◎認知症介護6つのヒント 奥野修司 ◎2つのディストピア 米中に呑み込まれるな 岩井克人 ◎短期集中連載5 駐中国大使、かく戦えり 垂秀夫 「台湾有事」中国の本当の狙い  ◎トランプは独裁者のカモになる ジョン・ボルトン ◎投資家必読! 円安が続かない理由 岩本さゆみ ◎中国不動産バブルのキズは深い 柯隆×高口康太 安田峰俊 ◎メジャーリーグと賭博コネクション 芝山幹郎 ◎国民的スターSMAPの明日 鈴木おさむ ◎91歳、今が一番楽しんでる 渡辺貞夫 ◎『青い壺』50万部突破 有吉佐和子のおもちゃ箱 原田ひ香 平松洋子 ◎日本の顔 辻惟雄インタビュー 「若冲と70年安保」 【連載】 ◎新連載 地図を持たない旅人2 大栗博司 ◎お笑い社長繁盛記5 太田光代 ◎ムーンサルトは寝て待て11 内館牧子 ◎記者は天国に行けない29 清武英利 ◎有働由美子対談65 草なぎ剛(俳優) ◎小説 病葉草紙 最終回 京極夏彦

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  • 決定版 インドのことがマンガで3時間でわかる本
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    グローバルサウスの盟主・インドの「本当の姿」が1冊で丸わかり! 大人気の前作を、時代に即してリニューアル! 世界一となる14億人の若い人口を有し 超富裕層は桁違いの力を持ち、 中間層も成長してきたインド。 世界のイノベーションハブとしての注目も集まる中、 中国を回避して、 インドへ進出先を変える企業も続出中です。 政治の世界でも、 途上国の盟主として存在感を出しているインドの今を、 マンガで楽しくわかりやすく伝えます。 見開き展開で全ての項目にマンガがついているため、 サクサク読み進めることができます。 インドで働く上で知っておきたい、 ビジネス・政治・経済・文化などの情報が詰まっています。 海外進出を考えているビジネスパーソンだけでなく、 インドに興味をもちはじめた人のはじめの1冊としてもおすすめです。 ■目次 第1章 インドビジネス最前線 第2章 インド理解のきほんのき 第3章 複雑なインドの政治と外交 第4章 躍動するインド経済 第5章 インドビジネスへの進出 第6章 多様でディープなインドの社会と文化 ■著者紹介 関口真理:立教大学文学部博士前期課程修了。インド、南アジア近現代史。淑徳大学、大妻女子大学ほか兼任講師。月刊冊子「インド通信」(現在はウェブ版)の編集担当、メディアや一般に情報発信や取次ぎを行う。 中島 岳志:東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。大阪外国語大学でヒンディー語を専攻。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。専門は南アジア地域研究、近代思想史。 辻田祐子:日本貿易振興機構アジア経済研究所においてインドに関する調査研究に従事。 三輪博樹:筑波大学大学院国際政治経済学研究科単位取得退学。1999年-2002年、在インド日本国大使館専門調査員。現在、帝京大学法学部教授。専門は比較政治学、インド政治。 繁田 奈歩:インフォブリッジグループ代表 東京大学教育学部卒。現在、インド在住にてインド市場調査や進出コンサルティング、マーケティング・プロモーション等を行う。インド進出セミナー・講演等多数。
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)
    4.3
    「暇」とは何か。人間はいつから「退屈」しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう――現代の消費社会において気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー、あとがきを加えて待望の文庫化。
  • NHK「100分de名著」ブックス オルテガ 大衆の反逆 真のリベラルを取り戻せ
    4.0
    「大衆」という多数派に気をつけろ 「多数派」であることに安住し、自分のことしか考えない傲慢な人=「大衆」が急増する時代に、なぜ政治は暴走してしまうか。その本質と民主主義の限界をあぶりだした大衆社会論の大著を、「大衆」「リベラル」「死者」「保守」という4つのキーワードでよみとく。「なぜ日本では「保守」が間違ってとらえられているのか」「死者とともに生きるとはどういうことか」ーーこれま語られてこなかった文脈から、私たちが生きる世界を認識しなおす術をとく。書下ろし特別章「他者との関係性を紡ぎなおすには」 「私たちの「民主主義」を機能させるために」を新たに収載した、シリーズ累計50万部突破「名著ブックス」の最新刊。 〈目次〉 はじめに 第1章:大衆の時代 第2章:リベラルであること 第3章:死者の民主主義 第4章:「保守」とは何か 特別章①:他者との関係性を紡ぎなおすには 特別章②:私たちの「民主主義」を機能させるために 読書案内
  • 日本とイエスの顔[増補新版]
    -
    《 日本精神史のシリーズ〈叡知の書棚〉第3弾 》 イエスを探すなら『聖書』のなかの言葉にだけでなく、眼前で生きる人のまなざしの奥にその姿を探さねばならない。 苦難を生きる人たちが生きる姿によって語る無音のコトバ、その光によってイエスの生涯を受容し直そうとすること、そこに井上洋治の神学の現場があった。 ──若松英輔 --------- 日本を代表するカトリック司祭にして作家・遠藤周作の盟友としても知られる井上洋治(1927-2014)の代表作。 イエスとその言葉をめぐる通説や常識に挑んだ井上神学の苦闘を記す本書は、刊行当時、異例の反響を呼んだ。 日常と思想、信仰を架橋し「キリスト教は日本人を救えるか?」を探究する日本精神史の必読書。 --------- 【目次】 〈 第一部 日本人の心で読む聖書 〉 ■第一章……ことばといのち ■第二章……聖書を読むにあたって ■第三章……イエスの生涯 〈 第二部 イエスの教え 〉 ■第四章……イエスの神・アッバ(父よ) ■第五章……神の国・永遠の生命 ■第六章……キリストの生命体[からだ] ■第七章……悲愛(アガペー) ■第八章……幼子の心・無心 ■第九章 悲愛の突入 ■あとがき 『日本とイエスの顔』をふりかえって ■[増補]遠藤さんのこと ■解説──語られざる神学を求めて……若松英輔
  • 別冊NHK100分de名著 ナショナリズム
    4.5
    唾棄すべき軍国主義なのか? それとも誰もが持つべき愛郷心なのか? かつて「21世紀には滅んでいる」といわれたナショナリズム。ところが世界はいまも、自国ファーストや排外主義にまみれている--。今年の元旦に放送され、話題となった特別番組「100分deナショナリズム」。4人の論客がナショナリズムを読み解くための入り口となる名著を持ち寄って議論した。大澤真幸氏が『想像の共同体』(ベネディクト・アンダーソン)を、中島岳志氏が『昭和維新試論』(橋川文三)を、島田雅彦氏が『君主論』(マキャベリ)を、ヤマザキマリ氏が『方舟さくら丸』(安部公房)を。この番組をベースに追加取材をして編んだ本書は、これら4つの作品を通して「国民・国家」とリアルな「わたし」との関係を考えてゆく。
  • はじめての利他学
    3.8
    他者だけでなく、自分も利する「利他」の本質とは。 「利他」という言葉は「自分ではなく、他者のためにおこなうこと」だと捉えられがちだ。しかし、日本の起源から利他を見つめ直してみると、それとは全く異なる姿が見えてくる。空海の「自利利他」、孔子の「仁」、中江藤樹の「虚」、二宮尊徳の「誠の道」、エーリッヒ・フロムの「愛」……彼らは利他をどのようにとらえ、それをどう実践して生きたのか。彼らの考える利他は、現代とどう違うのか。「自分」があってこその利他のちからとは、どんなものなのか。日本を代表する批評家が、危機の時代における「自他のつながり」に迫る、日本初・利他の入門書。
  • 悲しみの秘義
    4.5
    もしあなたが今、このうえなく大切な何かを失って、 暗闇のなかにいるとしたら、この本をおすすめしたい――(解説・俵万智) 宮沢賢治、須賀敦子、神谷美恵子、リルケ、プラトン、小林英雄、ユングらの、 死者や哀しみや孤独について書かれた文章を読み解き、人間の絶望と癒しをそこに見出す26編。 「言葉にならないことで全身が満たされたとき人は、言葉との関係をもっとも深める」 ―-自らの深い悲しみの経験を得た著者が、その魂を賭けて言葉を味わい、深い癒しと示唆を与えてくれる26編。 「一日一編読んでいる」 「自分の無意識のどこかに必ず染みてきて、涙がにじむ」 「どんな仕事でもそれを支えているのは、『語り得ない何か』。その一つが悲しみである、という言葉の凄さに慰められた」 日経新聞連載時から話題を呼び、静かなロングセラーとなった一冊。 東日本大震災後の福島にて、柳美里さんが営む書店「フルハウス」では2018年売り上げベスト6位に本書が入っている。 文庫化に際して「死者の季節」「あとがき」を増補。 解説・俵万智 ※この電子書籍は2015年11月にナナロク社より刊行された単行本『若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義』の文庫版を底本としています。
  • 藍色の福音
    5.0
    作家と出会い、言葉と出会う 生きることの傍には、常に「言葉」があった 言葉が語らない「あわい」にこそ たしかなる人生の道標がある 「あの日、この本を机の上に置いたとき、 のちに自分がこれとほとんど同じ経験をすることになるとは 思いもしなかった」 (本文より) 生涯の伴侶となる女性に『深い河』を渡した日から、 妻を喪い、死者に託された「何か」を生きる今に至るまで 河合隼雄、須賀敦子、小林秀雄、柳宗悦、堀辰雄―― 自らの軌跡と重ねて綴る、特別な一冊
  • 赤の他人の瓜二つ
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    血のつながっていない、赤の他人が瓜二つ。そんなのはどこにでもよくある話だ。しかしそう口にしてみたところで、それがじっさいに血のつながりのないことを何ら保証するものでもない。――私が初めてその男と会ったとき、そんな自問自答が思い浮かんだ。それほど男は私にそっくりだった、まるで記憶の中の自分の顔を見ているかのようだった。
  • アジア主義 西郷隆盛から石原莞爾へ
    3.8
    戦後、侵略主義の別名として否定された「アジア主義」。しかしそこには本来、「アジアの連帯」や「近代の超克」といった思想が込められていたはずだ。アジア主義はどこで変節したのか。気鋭の論客が、宮崎滔天、岡倉天心、西田幾多郎、鈴木大拙、柳宗悦、竹内好らを通して、「思想としてのアジア主義」の可能性を掬い出そうと試みた大著。

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  • イエス伝
    3.0
    私のイエスは、「教会」には留まらない。むしろ、そこに行くことをためらう人のそばに寄り添っている――気鋭の批評家とともに、『新約聖書』マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの四福音書を丹念に読み直す。キリスト教の視点や学問的なアプローチから論じるだけでは見えてこない、今に生きるイエスに出会う。文庫化にあたり「イエスの涙と悲しみの石」を追加。
  • 「生きがい」と出会うために 神谷美恵子のいのちの哲学
    4.0
    喪失の時代、私たちを支える「他者」との邂逅 古今東西の哲学者、宗教家、詩人、作家、そして無名の人々の言葉を引用し、「生きがい」とは何かを論じた神谷美恵子の『生きがいについて』。刊行から50年以上読み継がれるこの一冊は、神谷美恵子の生涯や他の作品に照らすとき、作家自身の精神的自叙伝としての姿を現す。誰かのために、何かのために必要とされることこそが「生きがい」であると考えた神谷は、一度は見失った「生きがい」をいかにしてふたたび見いだしたのか――。東日本大震災という「大きな喪失」を経験し、新型コロナウイルス禍という試練のなかにあって、わたしたちが「生きがい」を回復する方法について考える。
  • 生きていくうえで、かけがえのないこと
    4.2
    ふれる、聞く、愛する、憎む…… 悲しみの先に広がる 25の風景 『悲しみの秘儀』に続き魂の思想家が贈るエッセイ集! 生きていればときに闇の中を歩かなくてはならないことがある。そうしたとき、私たちは、内なる言葉を、ともしびにしながら歩くことができる。言葉など、と思ってはもったいない。たった一つの言葉にも闇にある人を光へと導く力が宿っている。 (「祈る」より) 25の「生きていくうえで、かけがえのないこと」 眠る 食べる 出す 休む 書く  ふれる 悲しむ 喜ぶ 嘆く 老いる  読む 見る 聞く ときめく 忘れる  働く 癒す 愛する 耐える 念ずる  待つ 憎む 見つめる 壊す 祈る
  • 生きる哲学
    4.0
    人間についての普遍的な原理を難しい言葉で記述するばかりが「哲学」ではない。書物に書かれている高尚な哲学ばかりが「哲学」ではない。ときに肉声のなかに、手紙のなかに、あるいは人知れぬ行為のなかに、真の哲学は宿っている――。 祖国を離れ、ひとり異国の地でひたすらに歩いた作家・須賀敦子。強制収容所で絶望を目の当たりにしながら、人生の意味を深く問うた精神科医・フランクル。食に命をこめる料理研究家・辰巳芳子。震災や戦争に際して遺族に祈りを捧げた美智子皇后。 歩く、祈る、見る、聴く、喪う。「悲しみ」ともいうべき人生の場面で言葉を紡ぎ、ある哲学を体現した者たちの「生きる哲学」を、その行為のなかに読む。
  • 石原慎太郎 作家はなぜ政治家になったか
    4.5
    衝撃の作家デビューから国会議員、そして都知事へ。昭和から平成にかけて、その男は常に「戦後」の中心に居続けた。彼はいかにして大衆を味方につけたのか?一人の戦後派保守の歩みから、戦後日本社会の光と闇を映し出す画期的論考。
  • いつもそばには本があった。
    値引きあり
    4.8
    1冊の本には、たくさんの記憶がまとわりついている。その本を買った書店の光景、その本を読んだ場所に流れていた音楽、そしてその本について語り合った友人……。そんな書物をめぐる記憶のネットワークが交錯することで、よりきめ細かく、より豊かなものになることを伝えるため、二人の著者が相手に触発されつつ交互に書き連ねた16のエッセイ。人文書の衰退、人文学の危機が自明視される世の中に贈る、情熱にあふれる1冊!
  • いのちの巡礼者――教皇フランシスコの祈り
    -
    カトリック信者の批評家が、教皇の言葉から「希望」のありかをさぐる 38年ぶり2度目の来日を果たしたローマ教皇。 日本のカトリック界の代表として、その教皇のすべての来日講演に臨席した著者が、教皇が日本滞在中に残した言葉から「日本人がいま何を大切にしなければならないのか」のヒントを探る。
  • いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている
    4.8
    なぜ日本の政治家は、ペーパーを読み上げるだけで、表層的な政策論しか語れないのか。誰もが「いのち」の危機に瀕している今こそ、態度や存在から湧き出る「コトバ」によって人々に平穏をもたらすリーダーが、「いのちの政治」の実践が、必要なのではないか。聖武天皇、空海、ガンディー、教皇フランシスコ、大平正芳――5人の足跡を追い、残した「コトバ」を読み解く。さらに芸術家、文学者、現代の政治家たちとの比較や分析を行いながら、縦横無尽に語り尽くす徹底対談。
  • いのちの秘義――レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の教え
    4.3
    《ささやかだけど、かけがえのないことが、世界を変えていく》 環境問題の先駆者として名高い科学者レイチェル・カーソンが、愛する甥に遺した『センス・オブ・ワンダー』。 その小さな本には、危機の時代を生きるための大きなヒントが詰まっている。 仕事や人間関係など身近な生活のレベルから気候変動までを貫く不滅のメッセージを、批評家・若松英輔が読み解く。 -------------------------------------- 私たちは確かに自分に必要なものを、自分で見つけることができます。ただ、 そのときの「自分」とは他者に開かれた「自分」なのです。 「よろこび」が先にあれば、必ず「学び」は起こる。本当に、深いところでよろこびを経験すると、私たちのなかで「学ぶ」というもう一つの本能が開花する、そうレイチェルは感じています。 ――「ただ、相手と共にいて、一緒に驚き、よろこぶこと」が育む、未来を切り開くちからとは。 --------------------------------------
  • 内村鑑三 悲しみの使徒
    4.0
    All for God──神の道と人の道、「不敬事件」と妻の死、義戦と非戦、そして娘の死と、激しいうねりのなかを生きたこのキリスト者は、自らの弱さを知るからこそ、どこまでも敬虔であろうとした。同時代の多くの人を惹きつけ、『余はいかにしてキリスト信徒となりしか』『代表的日本人』等の著作に今も響きつづける、その霊性を読み解く。

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  • NHK「100分de名著」ブックス 石牟礼道子 苦海浄土 悲しみのなかの真実
    4.3
    工場排水の水銀が引き起こした“文明の病”「水俣病」について、患者とその家族の苦しみを、同じ土地に生きる著者が記録した『苦海浄土』。「水俣病」という固有名にとどまらず、人間の尊厳について普遍的な問いを発し続ける一冊として、ジャンルに縛られない新たな「文学」として読み解いていく。
  • NHK「100分de名著」ブックス 内村鑑三 代表的日本人 永遠の今を生きる者たち
    3.3
    1巻935円 (税込)
    西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮。無関係にも見える五人の生涯は、内村のなかでどのようにつながっているのか? 「無批判な忠誠心や血なまぐさい愛国心」とは異なる、日本人のあるべき姿を解き明かす。
  • AI時代のことば力
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●沈黙のすすめ 好奇心を疑い、問う力を養う 若松英輔 ●言語習得に見る知性の本質 オノマトペ・記号接地・ChatGPT 今井むつみ ●〔対談〕「親しくなるための言語」はITでまかなえない 辺境で見つけた本物の語学力 高野秀行×伊藤雄馬 ●流浪の民ロマから学ぶもの 機械の間違い、人間の間違い 角 悠介
  • AIを使って、亡くなった大切な人に会いたいですか?(Miraikanトークス)
    -
    星新一、小林一茶、手塚治虫、そして美空ひばり。近年、AIの技術を活用した死者の再現を見聞きするようになった。しかし、AIを使って亡くなった人を再現する科学技術や、その技術を利用することに対して抱く、この「もやもや感」はなんだろうか? この技術が社会に投げかける問題を最先端の研究に携わる3名の研究者とともに考える。本作品は、2020年8月23日にニコニコ生放送で配信された日本科学未来館のイベントを電子書籍化したものです。※本電子書籍は期間限定価格で配信しております。価格は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。
  • 往古来今
    3.5
    泉鏡花文学賞を受賞した傑作中篇集。 語り手の「私」が、自分の子供のころの母親の思い出を語りだす。と思いきや、突然思い出を断ち切るように、二十歳ごろのうらぶれた京都旅行の話が始まる。線路で泣いている仔犬を救おうとした話、田舎の郵便局で働く巨漢の元力士、千年前の源平時代の領主の話、裸の大将・山下清の話、そして行き着くのは百年前にハワイに移民した日本人の話――自在に空間と時間を往来する、「私」を巡る五つの物語。 タイトルになった〈往古来今〉とは、「綿々と続く時間の流れ。また、昔から今まで」を表す中国の四字熟語。時空がなだらかに転調していくこれまでのスタイルを踏襲しながらも、新しい挑戦に挑んだ意欲作である。 解説・金井美恵子
  • 悲しみとともにどう生きるか
    3.8
    悲しみから目を背けようとする社会は、実は生きることを大切にしていない社会なのではないか。共感と支え合いの中で、「悲しみの物語」は「希望の物語」へと変容していく。「グリーフケア」に希望の灯を見出した入江杏の呼びかけに、ノンフィクション作家・柳田邦男、批評家・若松英輔、小説家・星野智幸、臨床心理学者・東畑開人、小説家・平野啓一郎、宗教学者・島薗進が応え、自身の喪失体験や悲しみとの向き合い方などについて語る。悲しみを生きる力に変えていくための珠玉のメッセージ集。 【まえがき――入江杏 より】(抜粋)「世田谷事件」を覚えておられる方はどれほどいらっしゃるだろうか? 未だ解決を見ていないこの事件で、私の二歳年下の妹、宮澤泰子とそのお連れ合いのみきおさん、姪のにいなちゃんと甥の礼くんを含む妹一家四人を喪った。事件解決を願わない日はない。あの事件は私たち家族の運命を変えた。 妹一家が逝ってしまってから6年経った2006年の年末。私は「悲しみ」について思いを馳せる会を「ミシュカの森」と題して開催するようになった。(中略)犯罪や事件と直接関係のない人たちにも、それぞれに意味のある催しにしたい。そしてその思いが、共感と共生に満ちた社会につながっていけばと願ったからだ。それ以来、毎年、事件のあった12月にゲストをお招きして、集いの場を設けている。この活動を継続することができたのは、たくさんの方々との出逢いと支えのおかげだ。本書はこれまでに「ミシュカの森」にご登壇くださった方々の中から、6人の方の講演や寄稿を収録したものである。
  • 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉
    4.3
    「できなかったことができる」って何だろう? 技能習得のメカニズムからリハビリへの応用まで―― ・「あ、こういうことか」意識の外で演奏ができてしまう領域とは ・なぜ桑田真澄選手は投球フォームが違っても結果は同じなのか ・環境に介入して体を「だます」“農業的”テクノロジーの面白さ ・脳波でしっぽを動かす――未知の学習に必要な体性感覚 ・「セルフとアザーのグレーゾーン」で生まれるもの ……etc. 古屋晋一(ソニーコンピュータサイエンス研究所)、 柏野牧夫(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)、 小池英樹(東京工業大学)、牛場潤一(慶應義塾大学)、 暦本純一(東京大学大学院)ら、5人の科学者/エンジニアの先端研究を通して 、「できる」をめぐる体の“奔放な”可能性を追う。 日々、未知へとジャンプする“体の冒険”がここに!
  • 考える教室 大人のための哲学入門
    3.8
    プラトンから吉本隆明まで。あの哲学者たちが遺した言葉を読み解く秘義とは。「対話する」「考える」「働く」「信じる」という身近なテーマから、あなたの中にある「私の哲学」を見つけていく。人生にとって一番重要な「問い」とは何か。いま最も注目される批評家が贈る、生きるために本当に必要な哲学の教室。
  • 肝心の子供/眼と太陽
    3.5
    人間ブッダから始まる三世代を描いた衝撃のデビュー作「肝心の子供」と、芥川賞候補作「眼と太陽」に加え、保坂和志氏との対談を収録。芥川賞作家・磯崎憲一郎の誕生の瞬間がこの一冊に!
  • 感性でよむ西洋美術
    4.1
    著者初、美術の入門書。 2500年もの歴史をもつ「西洋美術」。その膨大な歴史や作品を理解するのは至難の業だ。しかし、5つの様式から「大づかみ」で概観すれば、「この時代の作品はこんな感じ」という全体像が見えてくる。キーワードは「感性」。古代から20世紀まで、約40点の名作を鑑賞して、感じたことを言葉にしてみれば、作品理解がぐっと深まる。「ルネサンスはなぜ重要なの?」「マネの何が革新的なの?」「ピカソはなぜ不思議な絵を描くの?」。美術館に行くと、まず解説を読んでしまう鑑賞法から卒業できる、新感覚の美術入門! カラー口絵32ページ。
  • ガンディーに訊け
    3.0
    〈非暴力〉〈不服従〉を貫いた インド独立の父 ガンディー。よく笑い、よく話し、よく怒ったという「人間・ガンディー」像を、著者独自の政治学の視点も交ぜながら描く熱き論考。禅僧・南直哉氏との対談「君は欲望を捨てられるか」も収録。
  • 危機の神学 「無関心というパンデミック」を超えて
    4.0
    埋まらない社会の分断、無関心という病、かつてない気候変動の危機。 コロナ禍で顕在化した危機にどう立ち向かえばいいのか。 時代の危機に、キリスト教はどう答えてきたのか? 教皇フランシスコ、トマス・アクィナス、アウグスティヌスから カール・バルト、西田幾多郎まで。 未来を照らす光を過去の叡智に探る神学対談。
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題
    4.1
    役所が決めたらそれで決定。こんな社会がなぜ「民主主義」なのか? 2013年5月、東京都初の住民直接請求による住民投票が、小平市で行われた。結果は投票率が50%に達しなかったため不成立。半世紀も前に作られた道路計画を見直してほしいという住民の声が、行政に届かない。そこには、近代政治哲学の単純にして重大な欠陥がひそんでいた。日本中から熱い関心が集まった小平市都道328号線問題。「この問題に応えられなければ、自分がやっている学問は嘘だ」と住民運動に飛び込んだ哲学者が、実践と深い思索をとおして描き出す、新しい社会の構想。
  • きみの体は何者か ──なぜ思い通りにならないのか?
    4.1
    緊張で体が固まったり言葉が出なかったり。そう、体は思い通りにならない。でも体にだって言い分はある。しゃべること歩くことがどんなに大変か私たちは知らない。さあ体の声に耳をすまそう。思いがけない発見が待っている。きっと体が好きになる14歳からの身体論。
  • キリスト教講義
    -
    罪、悪、愛、天使……キリスト教の重大概念を正統的に解釈し、説く対談集 「罪」は元来、人が「的外れ」に生きることを指した? 「悪」は「善の欠如」か、より能動的なものか。キリスト者二人の刺激的対談。 ※この電子書籍は2018年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 霧の彼方 須賀敦子
    5.0
    生涯にわたり信仰と文学の「コトバ」に共振し、『ミラノ 霧の風景』『コルシア書店の仲間たち』『ヴェネツィアの宿』『ユルスナールの靴』など、晩年に稀有な作品を遺した須賀敦子。高い評価を得たエッセイや訳書のほか、没後も詩集や書簡集も含めて刊行が続いた。これらの作品を生み出した69年の生涯は、さまざまな「コトバ」に支えられていた。キリスト教への入信、2度の欧州留学、カトリック左派の流れを汲むミラノのコルシア書店での活動、夫ペッピーノとの出会いと別れ、帰国後に没頭した貧困者支援のエマウス運動、そして文壇を刮目させた初のエッセイ集の上梓――。同じキリスト者である著者が、同じ情熱を以て須賀敦子の「たましい」に迫る、圧巻の評伝。[本文より]イタリアに渡り、コルシア書店で働く以前は本を読み、書店に関係するようになってからは翻訳に従事し、ときに本を売った。帰国後、彼女は研究者となり、再び本を読み、そして、あるときから自ら本を書くようになった。信仰を抜きにした須賀敦子を語っても、蝉の抜け殻を見るようなものだが、本との関係を無視した言説も同質の幻影をもたらすだろう。信仰と書物、ここに流れる雄渾な歴史が須賀敦子の土壌だった。
  • 近代政治哲学 ──自然・主権・行政
    4.4
    我々がいま生きているこの政治体制は、近代の政治哲学が構想したものだ。ならば、政治哲学やその概念を検討すれば、今日の民主主義体制の問題点についても、どこがどうおかしいのか理論的に把握できるはずだ! 人間が集団で生きていくための条件とは何か? “主権”の概念が政治哲学の中心におかれる中で、見落とされたのは何だったのか? 近代前史としての封建国家を出発点に、近代の夜明けから、その先鋭化・完成・自己批判に至るまで。ホッブズ・スピノザ・ルソー・ヒューム・カントの順に、基本の概念を明快に追っていく。
  • 経済大論戦 スガノミクスを占う
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ~目次~ 【経営】 ●企業と人の新陳代謝を進めよ 需要喚起のアベノミクスから企業活性化のスガノミクスへ 新浪剛史×伊藤元重 ●日本コカ・コーラ、タカラトミー、新日本プロレス、そして…… 日本企業が“3カウント”を取られないための経営術 ハロルド・ジョージ・メイ×伊藤元重 【雇用・労働】 ●アベノミクス総括から見える雇用政策の課題 「最低賃金引き上げ」策の狙いと負のシナリオ 玄田有史 ●〔対談〕 連合会長に「リベラル保守」の論客が迫る 野党が「乗り移れる船」になるための対抗軸 神津里季生×中島岳志 【ルポ】 ●「地方創生」でも人口減少に歯止めかからず 菅首相の郷里・湯沢市秋ノ宮に見る地方の苦境 葉上太郎 ●存続、廃業、M&A…… コロナ禍に揺れる中小企業 高橋 徹 【財政・経済政策】 ●日本経済のアルゼンチン化を回避せよ コロナ不況と巨額財政赤字の行方 佐藤主光 ●無形の資源を守る有事の経済政策 菅政権に求められる財政支出の規模と中身 飯田泰之 ●〔時評2020〕 コロナ後は「低金利の罠」からの脱却を 土居丈朗 【規制改革 担当大臣に迫る】 ●仮想通貨、電波オークション、ドラッグラグ……。規制改革で暮らしを豊かに 「脱ハンコ」から始まる日本経済再生 河野太郎×聞き手:坂井豊貴
  • 血盟団事件
    4.4
    世界恐慌の煽りをうけ、日本が深刻な不況に見舞われていた昭和七年(1932年)。カリスマ的な日蓮主義者、井上日召が率いる集団「血盟団」の若者たちが連続テロ事件を引き起こし、元大蔵大臣・井上準之助、三井財閥総帥・団琢磨が凶弾に倒れた。 茨城・大洗周辺出身の青年や、東京帝大を中心としたエリート学生たちは、なぜ井上に心酔し、凶行に走ったのか。その背景には格差社会、漂う閉塞感、政治不信という現代日本と酷似する状況があった。 最後の血盟団員へのインタビュー、中曽根元首相の証言、裁判記録などから「昭和史最大のテロ」の謎に迫る。
  • 宗教と資本主義・国家 激動する世界と宗教
    3.0
    世界最大の問題に、知の巨人たちと俊英が挑む。 いま、私たちは渦の中にいる。 各国で起きるテロや、EUやアメリカ、日本でで生じる排外主義・外国人嫌悪(ゼノフォビア)、めまぐるしく変転する中東情勢など、 世界各地で民族・宗教といった、冷戦後には“古い”とされた問題が噴出している。 私たちの現実社会に影響を与えている「宗教」「思想」といかに向き合うかは、個々人が生き抜く上で避けては通れない時代になったのだ。 しかし、「宗教」を正面から扱うことを日本は避け続けている!  この状況を打破し、現代社会の様々な議論の根本を一望する、知の結晶!! 世界宗教の論理や各国の制度を探究し、 それぞれの「思想」の重要性を訴えている第一線の研究者・識者が、 「宗教と資本主義・国家」を巡り、意見を交わした。 第一線の識者・研究者が現在地を照らす!!
  • 言語が消滅する前に
    4.1
    人間が言語に規定された存在であることは二〇世紀の哲学の前提だった。二一世紀に入って二〇年が過ぎたいま、コミュニケーションにおける言葉の価値は低下し、〈言語を使う存在〉という人間の定義も有効性を失いつつある。確かに人間は言語というくびきから解き放たれた。だが、それは「人間らしさ」の喪失ではなかろうか?――情動・ポピュリズム・エビデンス中心主義の台頭、右・左ではない新たな分断。コロナ禍で加速した世界の根本変化について、いま最も注目される二人の哲学者が、深く自由に精緻に語り合う。
  • 原子力支援  「原子力の平和利用」がなぜ世界に核兵器を拡散させたか
    4.0
    日本が原子力技術を輸出する理由とは? 国際社会における原子力技術の輸出の実態と外交目的が、豊富なデータ、資料によって初めて明らかとなる。 「本書が有益な情報や議論を提供していることは間違いない。それらは原子力技術や原発について考えるうえでも、また、原発をめぐる政治的運動を推進していくうえでも有益であろう。とくに、原発をめぐる政治的運動は、政治的立場を異にする側からも貪欲に学ぶべきである。それは運動の基礎を固めていくことに間違いなく貢献する。原子力支援と核兵器の拡散に焦点を絞ったこのファーマンの研究は、したがって、是非とも参照されるべきものである」(國分功一郎「解説」より)
  • 原子力時代における哲学
    3.8
    3.11で原子力の平和利用神話は崩れた。人間の叡智は原子力に抗し得なかった。哲学もまた然り。しかし、哲学者でただ一人、原子力の本質的な危険性を早くから指摘していた人物がいる。それがマルティン・ハイデッガー。並み居る知識人たちが原子力の平和利用に傾いていくなかで、なぜハイデッガーだけが原子力の危険性を指摘できたのか。その洞察の秘密はどこにあったのか。ハイデッガーの知られざるテキスト「放下」を軸に、ハンナ・アレントからギリシア哲学まで、壮大なスケールで展開される、技術と自然をめぐる哲学講義録。3.11に対する哲学からの根源的な返答がここに。
  • 言葉を植えた人
    3.7
    〈暗闇にあるとき人は、一つの言葉を抱きしめるようにして生きることもあるだろう〉 ──確かな杖となる言葉を味わうエッセイ集。 ---------------------- 舟越保武、 志村ふくみ、石牟礼道子、吉本隆明、池田晶子、神谷美恵子、北條民雄、宮﨑かづゑ、井筒俊彦……。 言葉にならないものの波打ち際に立って言葉を紡いできた人々の、珠玉の名言と対話するように紡がれるエッセイ集。 ---------------------- 本当の誇りとは、誰かの役に立っていると感じることではおそらくない。 それは愛される者であるよりも、愛する者であることを真に望む、自己への信頼なのである。(本文より)
  • 小林秀雄 美しい花
    -
    小林秀雄の“信仰”に迫る画期的評伝 今なお読み継がれる稀代の批評家が己の批評スタイルすなわち詩法を編み出すに至るまでの軌跡を同時代文学者らとの交流などから辿る。 解説・山根道公 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • これでいいのか? 日本の大学
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より) ●〔対談〕文科大臣×早大総長 オンライン授業によるグローバル化、地域格差解消 逆境が生み出したポストコロナの大学像 萩生田光一×田中愛治×司会:古沢由紀子 ●オックスフォードからの提唱 抵抗の場たるべく、「広く浅い」学びから脱却せよ 苅谷剛彦 ●〔対談〕知的刺激を与えるオンライン時代の試行錯誤 いま必要なのは「ゲリラ」的教育だ ウスビ・サコ×内田 樹×司会:小林哲夫 ●現役高校教師・緊急レポート コロナ禍に揺れる学校現場と新大学入試 大庭大輝 ●データ軽視・現場軽視を繰り返すな 大学入試改革は「失敗」から何を学ぶべきか 中村高康 ●コロナ禍の東工大で見えたオンラインの逆説的効果 尖った研究・尖った学びは「隙」から生まれる 伊藤亜紗 ●学生の悩み相談の現場から ここに注意! 自粛下の大学生のメンタルヘルスケア 梶谷康介 ●「退出」ボタンで途絶えない教育空間の喜び 新入生がキャンパス封鎖で経験し考えたこと 庭田杏珠 【学術会議編】 ●元会長が人事、安全保障問題等の疑問に答える 学術会議改革はどうあるべきか 大西 隆 ●時代錯誤なレッドパージと学者集団の大いなる矛盾 池内 恵 ●中国の軍民融合に無頓着な日本 大学はなぜ経済安保を直視しないのか 細川昌彦
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線
    3.4
    日本の未来はどうなるか――? 養老孟司 ユヴァル・ノア・ハラリ ジャレド・ダイアモンド 福岡伸一 ブレイディみかこ 角幡唯介 東畑開人etc. 22人の論客が示すアフターコロナの針路!朝日新聞大反響連載を書籍化新型コロナウイルスは瞬く間に地球上に広まり多くの命と日常を奪った。すべての人に平等に降りかかるこの感染症によって、社会は様変わりしてしまった。第2波の懸念も高まり、感染への恐怖が消えない中、私たちは大きく変容する世界をどう捉え、どのように考えればよいのか。現代の知性たちのパースペクティブを通し「コロナ後」を思考する糧を届ける。
  • こんな政権なら乗れる
    4.0
    迫る衆院総選挙。行き詰まる自公政権の受け皿はあるのか。保守論客の中島岳志氏が、コロナ対策や多摩川の防災、下北沢再開発等の区政10年で手腕を振るう保坂展人・東京都世田谷区長と、理論と実践の「リベラル保守政権」待望論を縦横に語り合う。
  • 詩集 愛について
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    電車で 並んで座り だまったまま 風景を 見つめていた あの日 あれが わたしの ずっと 探していた 幸せだった (収録作品「車窓」より) 愛する人への想いに心を揺さぶられる、珠玉の36篇 「いなくなってしまった大切な人」への想いを綴る、詩集として異例の売行をみせる著者の最新詩集。
  • 詩集 美しいとき
    4.8
    1巻1,980円 (税込)
    あなたといるとき  わたしは  自分のことを  忘れていられる  懸命に  生きようとさえしないまま  今だけをじっと  味わっている  しあわせか  どうかも 考えず  ただ 今  このときだけは  美しいと 感じている    ――美しいとき 悲しみとは 何かを愛した証し 悲しみ、祈り、愛すること。 暗闇で手探りするように、一語一語、つむがれた言葉の捧げ物。
  • 詩集 ことばのきせき
    5.0
    1巻2,200円 (税込)
    色んな人に  あいさつをする  会社でも道端でも  手紙を書くときも  相手と そっと  つながりたいから  丁寧に  でも わたしは  近ごろ  自分に  あいさつをしていない     ──「あいさつ」 --------- 〈 自分にそっと 優しく 声を掛けてください 〉 ──ことばがこころを包む時がある。 かなしみと共に歩むための、詩という姿をまとった贈り物。 NHK「100分de名著」指南役としてお馴染みの批評家・詩人による第7詩集。 --------- 【目次】 ■言葉とことば ■あいさつ ■言えないことば ■常識 ■現実 ■言葉の壁 ■ことばの抱擁 ■二つの理由 ■涙の石 ■ことばの光 ■旅することば ■高貴な人生 ■ノヴァーリス ■愛しみを産む ■愛の秘義 ■美神のおとずれ ■言葉を溶かす ■孤独の意味 I ■孤独の意味 II ■ある詩人への手紙 ■亡き者のつぶやき ■天使 ■啓示 ■なぐさめ ■四十六億年の果て ■永遠の日 ■痛み ■休日 ■沈黙の声 ■言葉を生きる ■火花 ■ことばのありか ■光であることば ■時間の壁 ■ことばの翼 ■奇蹟のことば ■あとがき
  • 詩集 たましいの世話
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    亡くなったのは わたしが愛した あの人で 千人の中の 一人ではないのです たった ひとつの いのちを喪った わたしのような 人間がいるのを 忘れないで下さい  ――「いのち ひとつ」 先に逝ってしまった大切なあなたへ。 残された者にできるのは言葉を贈ること。 悲しみと祈りを込めて紡がれる、34の言葉の捧げもの。
  • 詩と出会う 詩と生きる
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    言葉と人は、どのような関係にあるのか。詩に込められた想いを知ることで、何を得ることができるのか。困ったとき、苦しいとき、悲しいとき──私たちを守ってくれる言葉を携えておくために。文学・哲学・宗教・芸術──あらゆる分野の言葉を「詩」と捉え、身近に感じ、それと共に生きる意味を探す。
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか
    4.2
    名著(古典)を通じ、メディアの本質に迫った『100分deメディア論』。 放送後、話題を巻き起こし、視聴者から再放送リクエストが殺到。 スタジオ番組としては異例となる「ギャラクシー賞」を受賞しました。 放送から1年。 「まだ語るべきことがあるのではないか」 その思いから、気鋭の論客が再集結、 番組放送からあらたな名著をセレクトし、 日本の危機を徹底討論します。
  • 社会の抜け道
    3.8
    私たちの日常の中にある「抜け道」を探して。 “怒る”哲学者・國分功一郎と“煽る”社会学者・古市憲寿が、ショッピングモール、自給自足のコミューン、保育園など「社会の現場」に行って、考えて、とことん語り合う! 1年以上に及ぶ、ふたりの思考の軌跡。 ◎IKEAやコストコなどショッピングモールになぜ人は引きつけられるのか ◎自分の心の悩みや不満を醸成する装置としてのネトウヨ的デモ ◎選挙に行っても選択肢がないと感じるのはなぜか ◎自給自足生活のコミューンに「リアル」はあるのか ◎シングルファザーとしての経験から「保育園」を語る ◎これからのブームは、リタイア組の「自分探し」 ◎ガラッと変わる世の中はいびつ。半径1メートルの革命でいい ダウンシフターズ(減速生活者)、消費社会、新自由主義、デモ、ネトウヨ、脱原発、専業主婦志望、ワークライフバランス、イクメンと保育園、少子化、水戦争、食欲と性欲、インターネットとソーシャルメディア、住民投票―― こんなにも豊かなのに、閉塞感がたちこめるこの現代を私たちはどう生きていくのか、生きるって何が楽しいのか、楽しむためには何が必要なのか。様々なキーワードから、私たちの日常の中にある「抜け道」をふたりの論客が探る。
  • 宗教とその真理
    -
    日本精神史の埋もれた鉱脈を掘り起こす新シリーズ〈叡知の書棚〉刊行スタート! ---------------------- 柳にとって重要だったのは、美は、人間を救い得るかということだった──若松英輔 明治・大正・昭和を生きた民藝運動の父。 その初期代表作を現代仮名遣いで復刊。 ---------------------- 神秘思想への考察を深めたのち民藝運動を立ち上げた知の巨人、柳宗悦による記念碑的な宗教哲学書。 「美の宗教」という独自の世界観を開陳した歴史的作品にして、雑誌「白樺」での西洋文化研究を昇華させた知と美の結晶。 ---------------------- 『宗教とその真理』と民藝運動のあいだには溝が存在しない。 むしろ、民藝の発見は、飽くなき宗教哲学の探究の先に訪れた美の花だったのである。 柳は宗教哲学者として出発しただけではない。彼自身の自覚においては、民藝運動もまた、宗教哲学者としての実践にほかならなかった。柳にとって重要だったのは、民藝における美が、どのように人を癒し、慰めるかではなかった。美は、人間を救い得るかということだった。──「解説」より
  • シュタイナー教育入門――現代日本の教育への提言
    -
    1巻2,640円 (税込)
    日本精神史の埋もれた鉱脈を掘り起こす新シリーズ〈叡知の書棚〉刊行スタート! ---------------------- 《自己の存在の秘密を学ぼうとする人へ 》 古代ギリシア以来のヨーロッパの教育観・人間観に照らし、教育とは何かを考える。 その先に展望される、あるべき理想の教育とは──。 ---------------------- 独創的な教育家にして、医学、農業、経済学、芸術学、建築学、文学、哲学、宗教に至る広大な領野を探究した大思想家ルドルフ・シュタイナー(1861~1925)。 シュタイナー研究の第一人者が、その教育思想の可能性を深く掘り下げる決定的な名著、待望の復刊。 ---------------------- 普通、人は霊的という言葉にあまりなじんでいませんから、この言葉だけで既に何か違和感を感じて、「霊的因果律」という考え方にはとてもついていけない、と思うでしょう。けれども霊的という、いわば学問的には聞き慣れない言葉を意識的に使うことがシュタイナーの思想を理解するのに必要なことなのです。(本文より)
  • 詩を書くってどんなこと?
    3.4
    大震災と身近な人の死をきっかけに「詩と本当に出会い、人生が変わった」著者が、人にとって詩はなぜ必要か、心と体に効く「詩を読む・書く」意味とプロセスを若い人に向けてやさしく語る。
  • 神秘の夜の旅――越知保夫とその時代【増補新版】
    -
    1巻1,980円 (税込)
    昼の光の届かない深みに広がる「魂の風景」 同人誌に批評を発表するのみで著作を遺さなかった越知保夫(一九一一~一九六一)は遺稿集『好色と花』により、遠藤周作、島尾敏雄、平野謙らに絶賛され脚光を浴びた。 理性の光を超えて実在の風景へと手を伸ばした彼の精神の軌跡を若松英輔が縦横に論じた傑作批評に、新原稿を加えて編む決定版。 人間と「死者」との交わりを探究したその精神の軌跡を、小林秀雄、井筒俊彦、須賀敦子、池田晶子、そしてキリスト教との連なりの中に描き出す日本精神史の試み。 【目次】 ■はしがき ■信仰の実践と逮捕まで ■詩と愛 ■批評家の誕生 ■聖者論――越知保夫と小林秀雄 ■実在論――越知保夫と井筒俊彦 ■死者論――越知保夫と二人の劇作家、チェーホフとマルセル ■異端論――越知保夫と須賀敦子 ■あとがき 〈増補〉 ■遅れてきた遺言 ■驢馬の仕事 ■悲しみの神学――近代日本カトリック感情史序説 ■増補新版 あとがき
  • 新編 志樹逸馬詩集
    4.0
    1巻2,530円 (税込)
    曲った手で 水をすくう  こぼれても こぼれても  みたされる水の  はげしさに  いつも なみなみと  生命の水は手の中にある  指は曲っていても  天をさすには少しの不自由も感じない  (「曲った手で」) 大きな困難の中にあって、生きることの喜びと光を求め続け、言葉を紡ぎ続けた伝説の詩人。 キリスト教信仰に裏打ちされたひたむきで純粋なことばたち。長く入手困難だった詩作品が、ついによみがえる。 これまでに刊行された二冊の詩集『志樹逸馬詩集』(方向社、1960年)、『島の四季』(編集工房ノア、1984年)に収録された全詩に加え、遺稿ノートから未公刊の詩を選んで編む。 付録の投げ込み栞(若松英輔、込山志保子執筆、8ページ)を電子版では巻末に収録しました。 【もくじ】 詩集『島の四季』 詩集『志樹逸馬詩集』 未公刊詩選 解説(若松英輔) 年譜(込山志保子) 栞(若松英輔、込山志保子)
  • 親鸞と日本主義(新潮選書)
    3.9
    大正から昭和初期にかけて起きた親鸞ブーム。その絶対他力や自然法爾の思想は、やがて“国体”を正当化する論理として、右翼や国粋主義者の拠り所となる。ある者は煩悶の末に、ある者は戦争の大義を説くために「弥陀の本願=天皇の大御心」と主張した。「親鸞思想と国体」という近代日本の盲点を衝き、信仰と愛国の危険な関係に迫る。
  • 時代の動かし方 日本を読みなおす28の論点
    -
    政治・経済から歌舞伎、恋愛、アートや相対性理論まで、各分野で活躍中の著者28名が「これだけは言っておきたい!」ことをテーマに執筆。 次々新しい出来事が起こっても、時間は地続き。情報の波にのまれそうになったら、これら28個の視点を、前に進むとき、考えるときの指針にしてください。 【収録作品(一部)】 飯田泰之 日本経済にまず“実力通り”の力を発揮させよ 生島淳 東京オリンピックもWCラグビー日本大会もすぐにやってくる 大栗博司 まさか毎日アインシュタインのお世話になるとは 沖田×華 北陸新幹線開通でおとずれた幸せと誤算 開沼博 『福島第一原発廃炉図鑑』が埋める「空白」 國分功一郎 無人島をどう生き延びるか? コグマ部長 仕事始めにテンションの上がる読書案内 今野晴貴 本当に恐ろしい「奨学金」という時限爆弾 坂口孝則 万全のリスク管理は無理だと認める勇気を持とう 佐藤慶一 “分散型”が進むメディア業界ではWebライター/編集者の“身体性”が鍵を握る 辛酸なめ子 印象に残ったフェス10選 鈴木大介 貧困問題をオワコン化するな! 武田砂鉄 2016年に求められるのは、「五郎丸ピケティ」的な語感 中川右介 海老蔵をもっと歌舞伎座に――これにつきる 中田考 難民問題が“先進国”に突きつけたもの 中村淳彦 2015年、介護という社会保障は破綻した 速水健朗 聖子とマッチとハムスターとしての僕たち 久田将義 山口組分裂で抗争勃発?乗じて半グレがのし上がる? 北条かや 上司の方々、『タラレバ娘』にきちんと向き合って下さい。 ※本作品は「幻冬舎plus http://www.gentosha.jp/」で連載した“言っておきたい!!2016”の記事をまとめたものです。
  • 自分ごとの政治学
    4.5
    1巻499円 (税込)
    もっとも分かりやすい、著者初「政治」の入門書! 学校で教わって以来、学ぶ機会がない「政治」。大人でさえ、意外とその成り立ちや仕組みをほとんんど知らない。しかし、分かり合えない他者と対話し、互いの意見を認め合いながら合意形成をしていく政治という行為は、実は私たちも日常でおこなっている。本書では、難解だと決めつけがちで縁遠く感じる「政治」の歴史・概念・仕組みが2時間で理解できる。政治の基本概念は、どのように私たちの生活に直結しているのか。自分なりに政治の「よしあし」を見極めるポイントはどこにあるのか。「右派と左派」「民主主義」から「税金と政策」まで。思わず子供にも教えたくなる、政治と自分の「つながり」を再発見するための教養講義。
  • 自民党 価値とリスクのマトリクス
    4.1
    1巻1,584円 (税込)
    安倍晋三、石破茂、菅義偉、野田聖子、河野太郎、岸田文雄、加藤勝信、小渕優子、小泉進次郎。 9人の有力政治家・首相候補の言葉、著作の分析を積み重ね、現在の自民党の本質をあぶり出す。 「リベラル保守」を掲げる政治学者による、これからの日本の選択を考える際の重要な指標となる画期的自民党論。 「右」「左」では表しきれない政治のあり方を、「価値」と「リスク」のマトリクスで読み解く! 【著者プロフィール】 1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。 専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大仏次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。 著書に『ナショナリズムと宗教』、『インドの時代』、『パール判事』、『朝日平吾の憂鬱』、『保守のヒント』、『秋葉原事件』 『「リベラル保守」宣言』、『血盟団事件』、『岩波茂雄』、『アジア主義』、『下中彌三郎』、『保守と立憲』、『親鸞と日本主義』、『保守と大東亜戦争』などがある。

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  • 14歳の教室 どう読みどう生きるか
    4.5
    進むべき道に迷ったとき、先が見えずに苦しいとき、生きがいを見失ったとき、言葉が君を支えてくれる。「おもう」「分かる」「考える」「読む」「書く」「聞く」「話す」――素朴な動詞の意味を問いながら、大切な言葉と出会う7つの授業 。生誕60周年を迎える池田晶子の傑作『14歳の君へ どう考えどう生きるか』へのオマージュを込めた、新しい「人生の教科書」。
  • スピノザ 読む人の肖像
    4.4
    哲学者とはいかなる人物なのか.何を,どのように,考えているのか.思考を極限まで厳密に突き詰めたがゆえに実践的であるという,驚くべき哲学プログラムを作り上げたスピノザ.本書は,難解とされるその全体像を徹底的に読み解くことで,かつてない哲学者像を描き出す.哲学の新たな地平への誘いがここに!

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  • 世紀の発見
    5.0
    幼少の頃に見た対岸を走る「黒くて巨大な機関車」、「マグロのような大きさの鯉」、そしてある日を境に消えてしまった友人A――芥川賞&ドゥマゴ文学賞作家が小説に内在する無限の可能性を示した傑作!
  • 魂にふれる——大震災と、生きている死者 【増補新版】
    -
    悲しいと感じるとき、亡き愛する人を感じたことはないだろうか。 悲しいのは、亡き人が近くにいるからだ、そう思ったことはないだろうか。 西田幾多郎、鈴木大拙、田辺元、井筒俊彦、小林秀雄、柳田國男、池田晶子、須賀敦子……。 日本思想史に連なる人々との「対話」を通過して、「死者の哲学」が立ち上がる。 若松英輔のエッセンスが詰まった初期の代表作に三篇の新原稿を加えて編む。 2011年の3月11日、君は大切な人を亡くした。 ——その前年2月7日、ぼくも妻を喪った。
  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた
    4.2
    「日本の未来をどうすべきか」参院選に投票する前にもう一回考えてみませんか? 「ポストグローバル社会と日本の未来」というテーマでおじさんと若者が、ゆるゆると日本の未来について語ってみました。新自由主義(ネオリベ)に染まらない自由を! 「ポストグローバル社会と日本の未来をいかに築くか」という、今の日本がもっとも考えなくてはならないこの問題に7人の論客が挑みます!
  • 鳥獣戯画
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    人間が考えることなど動物は何もかもお見通しなのだ。二十八年間の会社員生活を終え自由の身となった小説家。並外れた美貌を持ちながら結婚に破れた女優。「鳥獣戯画」を今に伝える名刹を興した高僧。父親になる三十歳の私。恋をする十七歳の私。語りの力で、何者にもなりえ、何処へでも行ける。小説の可能性を極限まで追い求める、最大級の野心作。
  • 鳥獣戯画/我が人生最悪の時
    3.0
    「凡庸さは金になる。それがいけない。何とかそれを変えてやりたいと思い悩みながら、何世紀もの時間が無駄に過ぎてしまった」――28年間の会社員生活を終え自由の身となった小説家。並外れた美貌を持ちながら結婚に破れた女優。「鳥獣戯画」を今に伝える高山寺を興した高僧明恵。父親になる三十歳の私。恋をする十七歳の私。時を超え、主体を超え、物語は旋回していく。語りの力で何者にもなりえ、何処へでも行くことができる小説の可能性を、極限まで追い求めた谷崎賞作家最大級の野心作「鳥獣戯画」。単行本未収録の傑作短篇「我が人生最悪の時」を併録。自筆年譜付きの決定版。
  • 沈黙のちから
    4.0
    言葉にならないものを「心の耳」で聴くために いくら華麗な言葉を並べても、本当のおもいが伝わるとは限らない。 うまく語ってはならない。 文字にならない、消えない熱を伝えなければならない。 ――詩を書くこと、耳を傾けること、祈ること。 自らの体験に照らしつつ、言葉の向こう側に広がる沈黙の意味に迫るエッセイ集。 かつてないほど言葉が軽んじられる時代に、批評家が問う「沈黙の秘義」。 【目次】 Ⅰ.詩について Ⅱ.言葉の終わるところで Ⅲ.信じるということ
  • 終の住処
    3.7
    結婚すれば世の中のすべてが違って見えるかといえば、やはりそんなことはなかったのだ──。互いに二十代の長く続いた恋愛に敗れたあとで付き合いはじめ、三十を過ぎて結婚した男女。不安定で茫漠とした新婚生活を経て、あるときを境に十一年、妻は口を利かないままになる。遠く隔たったままの二人に歳月は容赦なく押し寄せた……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。
  • 徹底討論 ! 問われる宗教と“カルト”
    4.5
    「旧統一教会問題」が露わにしたもの 安倍元首相銃撃事件を機に急浮上した旧統一教会問題。宗教のあり方が問い直された。本来は人を救うはずの宗教と“カルト”との境界はどこにあるのか。政治と宗教の関わり方にどのような“歪み”があったのか。これから私たちは、どのように宗教と向き合うべきなのか。現場の第一線にいる研究者・宗教者6人が集まり、宗教と社会・政治・人間の「これから」を徹底的に討論する。YouTube版動画が10 万回以上再生されたNHK E テレ「こころの時代 宗教・人生 問われる宗教と“カルト”」に、出演者の書下ろし論考を収載して緊急出版化。
  • 哲学の先生と人生の話をしよう
    4.3
    『暇と退屈の倫理学』で話題の哲学者・國分功一郎が初めて挑む人生相談。ときに優しく、おおむね厳しい言葉で生きる力を与えてくれます。――父親が生活費を送金してくれません/子持ちの彼女への愛は本物か/勉強よりコミュ力?/恋愛が長続きしないのは?/女性との接し方が分かりません/婚外セックスに虚しさを感じ始めて…/語学を学ぶには?/哲学の勉強をするにはどこの大学がいいですか/夫に主導権を握られてます/彼女のために高級ソープ通いをやめるべき?/「自分に嘘をつく」とは?/年下と仲良くなるには/会社の先輩から行きたくない飲みに誘われます/タメ口の仕事相手が許せません/彼氏の仕事を応援できない/理想を持って働くことは贅沢でしょうか/母親と、母親の夫との距離感がつかめません/気力が萎えて困ってます/悲観的な夫に腹が立つ/自信を持つにはどうしたらいいですか/抑え難い復讐心があります……。人気メルマガ「PLANETS」で話題の連載、待望の書籍化!
  • 手の倫理
    4.2
    人が人にさわる/ふれるとき、そこにはどんな交流が生まれるのか。 介助、子育て、教育、性愛、看取りなど、さまざまな関わりの場面で、 コミュニケーションは単なる情報伝達の領域を超えて相互的に豊かに深まる。 ときに侵襲的、一方向的な「さわる」から、意志や衝動の確認、共鳴・信頼を生み出す沃野の通路となる「ふれる」へ。 相手を知るために伸ばされる手は、表面から内部へと浸透しつつ、相手との境界、自分の体の輪郭を曖昧にし、新たな関係を呼び覚ます。 目ではなく触覚が生み出す、人間同士の関係の創造的可能性を探る。
  • テロルの原点―安田善次郎暗殺事件―(新潮文庫)
    5.0
    一九二一年、ある無名の青年が広く知られる人物を殺害した。一代で財閥を作り上げた安田善次郎を襲った犯人の名は、朝日平吾。その衝撃は原敬首相暗殺の連鎖を生み、二・二六事件に至るテロリズムの世を招来する。彼は屈辱、怨恨、強い承認願望を抱いていたのではないか――。当時と現代に格差社会という共通項を見出す著者が、青年の挫折に満ちた半生を追ってゆく。『朝日平吾の鬱屈』改題。
  • 電車道(新潮文庫)
    4.0
    ある男は家族を捨て洞窟に棲み着き、やがて小さな塾を始める。またある男は選挙に落選し、雑木林を飛ぶムササビの幻影と恋の傷を抱えたまま、電鉄会社を興す。ふたつの破格の人生が交錯する高台の町を、大震災、敗戦、高度成長と、電車は何代もの人生を乗せて絶え間なく通い、町と世界を変容させる。東京近郊の私鉄沿線の百年の変転に、この国と私たちの人生の姿が立ち現れる魅惑の物語。
  • とがったリーダーを育てる 東工大「リベラルアーツ教育」10年の軌跡
    3.8
    高校で文系と理系に振り分けられ、結果、理系の知識が乏しい人たちが社会を動かす官僚や政治家などになり、一方の理系学生といえば、世の中のことに無関心で、興味あることだけに取り組みがちだ。しかし、「これではいけない。日本のリーダーにもっと理系の人材を」。2011年、そんな思いを込めて東工大は「リベラルアーツセンター」を発足した。あれから10年。日本中から注目を浴びる東工大の挑戦のすべてをここに明かした。
  • 読書のちから
    4.3
    本を読むことは、書き手との対話である。 だが、誰と対話するかは慎重に選ばなくてはならない—— 恩師・井上洋治、遠藤周作、須賀敦子、神谷美恵子、池田晶子、柳宗悦……。 著者自身の「危機」を救ってきた言葉を紹介し、「確かに生きる」ヒントを探る。 知識ではなく、人生の手応えを与えてくれる「生涯の一冊」に出会うための方法も記す、読書をめぐるエッセイ集。
  • 亡き者たちの訪れ
    -
    身が砕けそうな悲しみの日々は、私にもありました。 しかし、この身が砕けずにいるのは 死者が私を守ってくれるからではないでしょうか。 -------------------------------------- 「大切な人を喪くす」——それは本当に「別れ」なのだろうか。 「死者と生者の協同」をめぐってやわらかな言葉で語る講演とブックガイドで構成された名著『死者との対話』に、新原稿2本を加えて編む。 --------------------------------------
  • 日本
    -
    寄る辺なき人々を生み出す「共同体の一元化」に危機感をもつ二人が、日本近代思想・運動の読み直しを通じて、人々にとって生きる根拠となる居場所の重要性と「日本」の形を問う。震災後初の対談も収録。
  • 日本人にとってキリスト教とは何か 遠藤周作『深い河』から考える
    4.0
    神とは、信仰とは、どういうものか? 霊性と宗教は矛盾しないのか? 批評家、随筆家、そしてNHK「100分de名著」で最多の指南役を務める著者が、自身と共通点も多いキリスト教文学の大家の作品から、「日本人とキリスト教」を考察する意欲作。本書の軸になるのは、遠藤最後の長編『深い河』。著者はこの作品を「遠藤周作一巻全集」と呼ぶべきもので、遠藤の問いがすべて凝縮されている重要作と語る。神、信仰、苦しみ、霊性、死について……。それら一つ一つを章タイトルに据え、登場人物の言動を丹念に追いながら、そこに『沈黙』や他作品を補助線として用いることで、遠藤や著者自身はもちろん、多くの日本人キリスト教者が追究した大テーマ「日本的霊性とキリスト教の共鳴」を可能にする。 はじめに 日本的霊性とキリスト教 第1章 神について 第2章 死について 第3章 出会いについて 第4章 信仰について 第5章 告白について 第6章 苦しみについて 第7章 愛について おわりに 復活について
  • 「日本の分」について考える【HOPPAライブラリー】 鈴木邦男シンポジウム1・2
    3.0
    1~2巻770~1,540円 (税込)
    鈴木宗男が政治家生命を賭して取り組んできた、北方領土問題。プーチン大統領と会談し、首脳会談の舞台裏を見てきた氏が、外交現場の涙ぐましい努力を臨場感たっぷりに語る。二十歳のころから、日本とはなにか? 宗教とはなにか? を探求し続けてきた中島岳志が、近代日本における右翼思想の系譜をあざやかに紐解く。ヴォルテールの言葉、「君の意見には反対だが、それを言う権利は命にかえても守る」を生きる鈴木邦男だからこそ聞き出せる二人の本音。

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  • はじめてのスピノザ 自由へのエチカ
    4.2
    私たちはまだ、「自由」を知らない――。 覆される常識の先に、ありえたかもしれないもうひとつの世界が浮かび上がる。 気鋭の哲学者による、心揺さぶる倫理学(エチカ)入門。 ★現代人の「思考のOS」を書き換えるスピノザ哲学のエッセンス★ □すべての個体はそれぞれに完全である。 □善悪は物事の組み合わせで決まる。 □「力」こそ物の本質である。 □自殺や拒食の原因は人の内側にはない。 □一人ひとりの自由が社会の安定につながる。 □必然性に従うことこそ自由である。 □自由な意志など存在しない。 □意志は行為を一元的に決定しない。 □真理の外側に真理の基準はない。 □新しい主体のあり方が真理の真理性を支える。 *「NHK 100分de名著」『スピノザ エチカ』に新章を加えた増補改訂版* [目次] はじめに 1. 組み合わせとしての善悪  1)スピノザとは誰か  2)哲学する自由  3)神即自然  4)『エチカ』はどんな本か  5)組み合わせとしての善悪  6)善悪と感情 2. コナトゥスと本質  1)コナトゥスこそ物の本質  2)変状する力  3)多くの仕方で刺激されうる状態になること  4)コナトゥスと「死」の問題  5)万物は神の様態  6)神は無限に多くの属性から成る  7)コナトゥスと社会の安定 3. 自由へのエチカ  1)「自由」とは何か  2)自由の度合いを高める倫理学  3)自由な意志など存在しない  4)行為は多元的に決定されている  5)現代社会にはびこる意志への信仰 4. 真理の獲得と主体の変容  1)スピノザ哲学は「もうひとつの近代」を示す  2)真理は真理自身の基準である  3)真理と向き合う  4)物を知り、自分を知り、自分が変わる  5)主体の変容と真理の獲得  6)AIアルゴリズムと人間の知性 5. 神の存在証明と精錬の道  1)懐疑の病と治癒の物語  2)真理への精錬の道  3)精錬の道は自ら歩まねばならない  4)対話相手としてのスピノザとデカルト おわりに
  • 畠中尚志全文集
    -
    「畠中尚志」という名を目にした人は多い。しかし、その名を刻印して書かれた言葉と結びつけて記憶している人は少ない。――本書は、その思いから生まれました。 本書の著者・畠中尚志(1899-1980年)を知る人のほとんどは、『エチカ』をはじめとするスピノザの著作(岩波文庫)の「訳者」として記憶していることでしょう。その訳業はスピノザの全哲学著作に及び、優れた日本語訳をすべて文庫版で読めるようにした功績は、どれだけ称えても足りません。 しかし、その全7作品に収録された訳者解説を通して読んだことのある人はどれだけいるでしょうか。その同じ人が、ボエティウス『哲学の慰め』や『アベラールとエロイーズ』、さらには『フランダースの犬』の訳者でもあることを、雑誌『思想』で論争を繰り広げたことを、そして数々のエッセイを雑誌に寄稿していたことを知っている人がどれだけいるでしょうか。 仙台の旧制二高で学び、東京大学法学部に進んだものの、若い頃から病に苦しめられた著者は、やがてスピノザと出会います。中でも「この書はその後幾度か崩れ落ちようとした私の精神生活をさゝえてくれる支柱の一となった」(「仰臥追想」)と回想される『エチカ』に惹かれた著者は、独学でラテン語を学び、療養生活の中で全訳を完成させるに至りました。淡路島の洲本、東京、軽井沢、富士見、福岡、そして四国への疎開を経て、再び東北へ――各地を転々としつつ悪化する症状と闘いながら翻訳と執筆を続けた著者は、公表された最後の文章で書いています。「全集邦訳と並んで私の若き日の目標の他の一半であったスピノザの伝記とその哲学解説の作成は、邦訳終了後しばしば試みたにもかかわらず病いと種々の故障に妨げられて遅々として進まず、今の視力ではいつ出来上るかも当てがない。それを思うと私はいつも胸の痛むのをおぼえるのである」(「スピノザを訳した日々のこと」)。本書は、ついにかなわなかったその「目標」の完成した姿を想像させてくれます。それは著者が自宅の庭に植えて大切にした馬酔木が花を咲かせたように、読む人の中で別の姿に成長してくれるはずです。著者の長女である畠中美菜子氏によるエッセイ、そして國分功一郎氏による渾身の解説を収録し、ここに「著者」畠中尚志の完全な集成をお届けいたします。 [本書の内容] 第I部 論 考――訳者解説  1 スピノザ  2 ボエティウスからフランダースの犬まで 第II部 論 争 第III部 随 筆 エッセイ(畠中美菜子) 解 説(國分功一郎)
  • パール判決を問い直す 「日本無罪論」の真相
    3.5
    パールは東京裁判を「政治」と見抜き、「A級戦犯全員無罪」を主張した。欧米の帝国主義・人種差別・原爆投下も徹底批判、この文書は日本人に何を問いかけるのか? 右も左も注目する論点を対論で検証、 自称保守派の訪哲学の乱れを正す。
  • 光であることば
    4.3
    困難な時代を生きていくために必要な銘言集。 NHK Eテレ「100分de名著」共演の伊集院光さん推薦! 「心が震えたら赤線を引く。真っ赤な本になりました。」 (伊集院さん帯文より) 「人生には、必ず、暗がりのときがある。闇と呼ばざるを得ない状況もあるだろう。そうしたとき『ことば』は、穏やかな、そしてときには烈しい光によって道を照らし出してくれることがある」(あとがきより) 古今東西の名著にふれてきた著者が、困難の時代を生きるための指針を数々の銘言から読み解きます。 「よろこびについて」「希望について」「人生の門」「本当の居場所」「言葉について」ほか24章。柳宗悦、遠藤周作、トルストイ、臨済、リルケ、鈴木大拙、吉田松陰ほか48人の人生の指針となる言葉を収録しました。 苦難は忍耐を生み、試練によって磨かれた徳を生み、その徳は希望を生み出すことを知っています。この希望はわたしたちを裏切ることはありません(パウロ) 悲しさは共に悲しむ者がある時、ぬくもりを覚える(柳宗悦) 等しさということは愛されるということである。愛の愛するものはつねに等しきものである(マイスター・エックハルト) 挫折することのない人は信用できない。人は宿命として挫折によって「人間」を獲得する(永瀬清子) 巻末には、本書で紹介されている本のリストも収録。 こんな時代だから、いまいちど立ち止まって読みたい一冊です。
  • ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う
    3.5
    〈 迷い、悩み、疲れているあなたへ 〉 NHK「100分de名著」の人気指南役が贈る、目まぐるしい日々を生きるあなたに寄り添う言葉。 --------- 〈 自分を支える言葉は、実は自分自身の中にすでにある 〉 生きていくうえで、何が大切なのか。どこを目指して進めば良いのか。 迷いのなかから再び立ち上がり、前を向いて歩き始めるために、「自分だけの一語」を探す心の旅の導きとなる一冊。 --------- 年齢を重ねると自然に生活の幕は開く。勉強の期間を終え、仕事に従事するようになれば、生活との格闘はいやでも始まる。 だが、人生の扉が開く時期は人それぞれだ。早ければ早いほどよい、というのではない。ただ、どこかでその扉にはふれなくてはならない。 人は、自分の人生を生きない毎日を送り続けることはできないからである。 生活は水平的な方向のなかで広がりを求めて営まれるのに対して、人生は一点を掘り下げるようにして深まっていく。 生活のなかで人は、多くの言葉を知る。そうすることで会話も読書も執筆もできるようになる。 だが人生の一語は、そうした場所では出会わない。それはいつも切実な経験とともにある。 その言葉とは、広がりのなかではなく、深みにおいて遭遇する。 〈「人生の一語」より〉 --------- 【目次】 ■人生の一語 ■自分を愛する ■人生の羅針盤 ■かなしみの国 ■願いと祈り ■ひとりの時間 ■メモと「書く」 ■沈黙を感じる ■言葉と食べ物 ■生きがいとは何か ■見えない涙 ■似て非なるもの ■眼のちから ■五つの眼 ■黄金の言葉 ■心の水 ■時を取り戻す ■拙いものと切なるもの ■最期の言葉 ■人生の土壌 ■尊い姿 ■よろこびの花 ■いのちのコトバ ■いのちの使い方(一) ■いのちの使い方(二) ■見えない手 ■言葉のひびき──あとがきに代えて  ■探していた言葉に出会うためのブックリスト
  • ひび割れた日常――人類学・文学・美学から考える
    3.6
    未曾有の危機を前にして、私たちは「何を考えればよいのか」を見失ってしまった——。 「人間の想像力の果て」からやってきたウイルスによって、我々の日常に無数のひびが走った。 消せない不安と変化を余儀なくされた日々の営みを前に、思考の足場をどこに築けば良いのか。 生命、自然、生と死、共生と敵対。 いま浮上する課題をめぐって、三人の異才がアイディアを持ち寄り、変奏し、問いを深めていくリレーエッセイ。 【目次】 Ⅰ ・はじめに——禍の街から、生命と自然のゆくえを見つめる ・ウイルスは我々に何を伝えに来たのか ・植物の時間 ・足し算的時間と合理のひび割れ ・元の日常という脅威 ・人間の体と植物の体 ・〈凝固した日常〉を突き刺すもの ・被造物の底 ・体を失う日 ・「いる」の喪失とは何か? ・死の無力さと分身の持つ力 ・コロナさん ・ようこそコロナちゃん ・聖なるもの ・垂直の家族、水平の家族 ・コロナとはうまくやっていけるかもしれないが、人間同士ではそうではないのかもしれない ・ヒトと人 ・グラブとアンパン ・アニミズム思考のほうへ ・二つの小説 ・意味の非人間性 ・覚知される世界、コロナの迷い ・堆肥男 ・胎盤とバースデーケーキ Ⅱ リレーエッセイを終えて ・生の全体性を取り戻す ・帯状疱疹ウイルスと私 ・想像力の果てからやってきた使者 ひび割れた日常を生きるためのブックガイド
  • 不滅の哲学 池田晶子
    5.0
    「いのち」によって支えられている今を深く味わう。 そのときはじめて、私たちは深い安堵に包まれる、と池田晶子はいうんだ。 『14歳の哲学』をはじめ多くの傑作を遺した孤高の哲学者、池田晶子。 彼女が考え抜いたものとは何だったのか。 その核心を読み解いた名著『池田晶子 不滅の哲学』(トランスビュー版)に書き下ろしの一篇「不滅の哲学」を加えた増補新版。     彼女の哲学は多層的で、一義的に語ることを拒むところがある。 あるときまで私にとって池田晶子は、稀有なる「魂」の語り手であり、言葉の神秘を生きた人物だった。 だが、このたび、静かに映じてきたのは、愛の哲学を語る一人の思索者の姿だった。 そして今、この本を手放そうとする段になって、浮かび上がってくるのは、熱い言葉で幸福とは何かを語ろうとする池田晶子の姿である。(あとがきより) 【目次】  一 孤独な思索者 二 月を指す指 三 哲学が生まれるとき 四 絶句の息遣い 五 言葉と宇宙 六 常識と信仰 七 思い出すということ 八 内語の秘密 九 「私」とは考える精神である 十 夢の向こう 十一 言葉それ自体が価値である あとがき [増補]不滅の哲学 増補新版 あとがき
  • 文学者と哲学者と聖者 吉満義彦コレクション
    -
    日本最初期のカトリック哲学者の思想と生涯 岩下壯一の弟子にして遠藤周作の師。カトリックの思想を日本に植え使徒としての生を切望した哲学者の論考・随筆・詩を精選して紹介。
  • 平成論 「生きづらさ」の30年を考える
    4.0
    2019年4月30日、「平成」の三十年間が終わりを告げる。「私たちは今どんな時代に生きていて、これからどんな時代を生き抜こうとしているのか」。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の教授四人が、「宗教と社会」をキーワードに、激動の平成時代を総括する。
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 若松英輔 特別授業『自分の感受性くらい』
    4.5
    1巻770円 (税込)
    なぜ人には詩が必要なのか? 国民的詩人・茨木のり子が遺した素朴な詩は、なぜ日本人の心に響くのか? 「詩」を感じることができれば、言葉は人生を支える糧となる。詩と出会う大切さを知ることで、自分を励ますための言葉が見つかる一冊。 はじめに──これから詩を書こうとする君たちへ 第1講 詩とは何か 第2講 感受性とは何か 第3講 生きるとは何か 第4講 言葉とは何か
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち
    4.7
    リップマン『世論』、サイード『イスラム報道』、山本七平『「空気」の研究』、オーウェル『一九八四年』の4作品をとりあげ、「偏見」や「思い込み」「ステレオタイプ」の存在に光を当てるとともに、いま私たちがとるべきメディアへの態度について考える。 はじめに メディアの「限界」と「可能性」に迫る 第1章 リップマン『世論』 堤 未果──プロパガンダの源流 第2章 サイード『イスラム報道』 中島岳志──ステレオタイプからの脱却 第3章 山本七平『「空気」の研究』 大澤真幸──「忖度」の温床 第4章 オーウェル『一九八四年』 高橋源一郎──リアルな「未来」
  • 保育園を呼ぶ声が聞こえる
    4.0
    「子どもには適切な保育を受ける権利がある」 子どもの視点から保育問題をとらえかえし、根本的な処方箋を提案する。当事者だけでなく、これから子どもをもちたいひとも知っておくべき保育の前提がここに。 日本の「保育」において重要な課題として考えたかったのは、「子どもの権利」である。日本では「子どもの権利」が守られていない。「子どもの権利」という観点から保育を見れば、日本の保育がまだまだ不十分であり、どこをどのように直せばいいのかがおのずと見えてくるはずだ。読んだひとにきちんと考えてもらえるように、ただの簡単なハウツーものにはなっていない。まだ知らない「保育」の世界に思いをめぐらせ、考え、どのような保育なら子どもが幸せになれるのか、一緒に考えてほしいと思う。 猪熊弘子「まえがき」より
  • 保守と大東亜戦争
    4.3
    戦争賛美が、保守なのか? ――戦中派・保守論客たちの真意と体験。評論家・保阪正康氏推薦! 歴史の継承は、本質を浮かび上がらせる。そう痛感させる、刺激的な書である。【おもな内容】戦前の日本の立場に積極的な意義を見出そうとし、第二次世界大戦を東アジア解放のための「聖戦」だったとみなす「保守」派。しかし、戦争を賛美することが、いつから「保守」になったのか? じつは、戦前日本において保守論客は、軍国主義に抵抗し、批判の論陣を張っていた。あるいは、兵として軍の欺瞞を目の当たりにし、壮絶な暴力を経験したことで、軍国主義・超国家主義に強い嫌悪感を示していた。すでに鬼籍に入った、戦中派保守たちが残した言葉に向き合いながら、いま、最も注目を浴びる政治学者・中島岳志が、現代において真に闘うべきものはなにかを炙り出す。 【目次】まえがき/序章 保守こそ大東亜戦争に反対だった/第一章 戦争に導いたのは革新勢力である/第二章 戦争への抵抗/第三章 軍隊での経験/第四章 戦中派保守 最後の闘い/終章 保守の世代交代の果てに/あとがき
  • 保守と立憲 世界によって私が変えられないために
    4.0
    1巻1,782円 (税込)
    右でも左でもなく前へ。私が確信を持ってそう言えた背景には、中島さんの言葉がありました。ー 枝野幸男(立憲民主党代表) 枝野幸男 立憲民主党代表との対談を収録。 保守こそリベラル。なぜ立憲主義なのか。「リベラル保守」を掲げる政治思想家が示す、右対左ではない、改憲か護憲かではない、二元論を乗り越える新しい世の中の見取り図。これからの私たちの生き方。 柳田国男、柳宗悦、河上徹太郎、小林秀雄、竹内好、福田恆存、鶴見俊輔、吉本隆明らの思想=態度を受け継ぐ。 【著者プロフィール】 1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大仏次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。 著書に『ナショナリズムと宗教』、『インドの時代』、『パール判事』、『朝日平吾の憂鬱』、『保守のヒント』、『秋葉原事件』、『「リベラル保守」宣言』、『血盟団事件』、『岩波茂雄』、『アジア主義』、『下中彌三郎』、『保守と立憲』、『親鸞と日本主義』、『保守と大東亜戦争』、『自民党 価値とリスクのマトリクス』などがある。

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  • 保守のヒント
    5.0
    「保守」という思想はいったいどのようなものであるか? 小林秀雄、三木清、橋川文三、福田恆存、竹内好、大川周明……。近代日本史をふまえつつ、気鋭の研究者は先人たちを訪ね直し、保守思想をその起源から描出した。混迷の現代日本にも迫り、読者に新たな発見を与える保守のヒント集。

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