作品一覧

  • いつもそばには本があった。
    値引きあり
    4.7
    1巻467円 (税込)
    1冊の本には、たくさんの記憶がまとわりついている。その本を買った書店の光景、その本を読んだ場所に流れていた音楽、そしてその本について語り合った友人……。そんな書物をめぐる記憶のネットワークが交錯することで、よりきめ細かく、より豊かなものになることを伝えるため、二人の著者が相手に触発されつつ交互に書き連ねた16のエッセイ。人文書の衰退、人文学の危機が自明視される世の中に贈る、情熱にあふれる1冊!
  • 日本国民であるために―民主主義を考える四つの問い―
    4.0
    1巻1,144円 (税込)
    「電車で割り込みをされたとき、あなたは何を思いますか?」──誰もが日常で出会う違和感は、国家の成り立ちにまっすぐつながっている。シンプルな問いから出発して「民主主義の原理」を追究し、憲法の成立過程に分け入るとき、戦後日本のあまりに特異な姿が浮かび上がる。──「今、この国で、あなたは日本国民ですか?」
  • エスの系譜 沈黙の西洋思想史
    値引きあり
    4.0
    「なぜか分からないがそうしてしまった」、「まるで自分ではない何かにやらされているようだった」……。こうした話は作家や芸術家の創作についてよく聞かれるが、日常の中にも同様の経験があるのは誰もが知っていることだろう。みずからの行動の原動力だったことは明らかなのに、それが何なのかは明言できないもの。その得体の知れない力を示すために着目されたのが、ドイツ語の代名詞「es(エス)」だった。
  • 言語起源論の系譜
    -
    1巻2,420円 (税込)
    【第36回サントリー学芸賞 芸術・文学部門 受賞作】 ギリシアから近現代にいたる「言語起源論」の流れを追えば、それはそのままヨーロッパの思想展開史に重なる。把握不能な「言語生成の瞬間」を、それでも見ようとした無数の試みは、近代に至って何を見出したのか。気鋭の著者による渾身の西洋思想史。

ユーザーレビュー

  • いつもそばには本があった。

    Posted by ブクログ

    本との向き合い方を再検討させてくれる一冊だと感じました。
    人文書であれ何であれ、一人の読者がその本の中に自身の物語を見出し、接近し、その過程で己の知を組み上げていく。
    そうした姿勢を持つことの大切さを読み取ることが出来た気がします。

    0
    2025年09月08日
  • いつもそばには本があった。

    Posted by ブクログ

    わずか125ページの小著だが、人文学的知とはどういうものなのかを教えてくれる。特に論文の引用数だけで全てを評価しようとする風潮に警鐘を鳴らしている。

    著者達が読んだ本を紹介しながら、往復書簡のように話が展開していき、たいへん勉強になる。

    0
    2023年03月31日
  • いつもそばには本があった。

    Posted by ブクログ

    著者たちとあまり学生時代を過ごした年代が変わらないので、この本でふれられている”あの時代”の雰囲気はよくわかる。なぜか浅田彰の本がベストセラーになって、ドゥルーズ=ガタリの『アンチ・オイディプス』などという本が平積みになったりしていた時代だった。ちょっと前には「朝日ジャーナル」などという雑誌があって、”人文的な教養”が価値のあるものと考えられていた時代でもあった。この本はちょっと懐古的に感傷的になっているような印象もあるが、それを踏まえた著者たちの現代への問題意識もわかる。ただ、両者がバックグラウンドとする仏哲学が『知の欺瞞』後にどれだけアクチュアリティを持てているか、単なる”妄想”になってい

    1
    2021年02月03日
  • いつもそばには本があった。

    Posted by ブクログ

    新しい形式である。対談でもない。往復書簡でもない。同時代を生きてきた二人のなかで本を介した記憶や思想のネットワークがつながり、広がる。アクチュアルな哲学に興味のある人ならば、引き込まれるはず。いわゆるエッセイやガイド本ではない。

    ・アーレントは最後まで実存主義を離れなかったには目からウロコ。
    ・内田義彦の『作品としての人文科学』。論文としての人文科学ではなく。
    ・答えではなく、問いが人文科学。

    0
    2019年07月19日
  • いつもそばには本があった。

    Posted by ブクログ

    國分功一郎さんの言葉が、最近とくに身に染みてくる。とくにアーレントを巡って。

    ほぼ同じ時代を生きて、あの90年代のクソな空気に反発し、そこから真摯に学んできたのだろう。

    私はそこまで学びに打ち込めなかったけれども、この人の危機感とか憤りとか、疑問などはものすごくよく分かる。だからこそ本を読み、考えるべし、ということも。

    長い学びの旅路の針路を示すブックガイドとしても、大変ありがたい。

    0
    2025年12月19日

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