講談社学術文庫の検索結果

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  • 古今和歌集全評釈 (上)

    古今和歌集全評釈

    小説・文芸
    -
    1~3巻3,190~3,630円 (税込)
    冷泉家時雨亭文庫所蔵、嘉禄二年書写の藤原定家自筆本を底本とする、1998年講談社刊『古今和歌集全評釈』を文庫判で完全再現。仮名序、真名序、巻第一から第六まで(春、夏、秋、冬)を収録。また訳注者による古今和歌集総説を掲載。(全3巻)世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし――在原業平 久方の光のどけき春の日に静心なく花の散るらむ――紀友則

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  • 新校訂 全訳注 葉隠 (上)

    新校訂 全訳注 葉隠

    ビジネス・実用
    -
    1~3巻2,750~3,410円 (税込)
    佐賀藩士・山本常朝が語り、田代陣基が筆録した武士道書『葉隠』は、「死ぬ事と見付たり」に代表される過激な文言と、切れのいい文体で、多くの人をひそかに魅了し続けてきました。本書は、天保本を、はじめて底本として採用し、新たに綿密な校訂を施して、原文の息づかいをそのまま伝える本文の再現に努めました。独特の文体の魅力を堪能してください。
  • マルクス・アウレリウス「自省録」

    マルクス・アウレリウス「自省録」

    2世紀後半ローマ皇帝となったマルクス・アウレリウスはまたストア派の哲学者でもあった。万有は神的理性(ロゴス)に統率されるという合理的存在論に与する精神構造を持つ一方で、文章全体に漂う硬質の無常観はどこから来るのか。自身の心に向かって思念し、心内の軋み・分裂・矛盾をごまかすことなく真摯に生きた哲人皇帝の魂の声。碩学による待望の新訳。(講談社学術文庫)
  • イザベラ・バードの日本紀行 合本版

    イザベラ・バードの日本紀行 合本版

    1878年、イギリスの女性旅行作家が、欧米人未踏の内陸ルートで東京―函館間を旅した見聞録。世界を旅した大旅行家の冷徹な眼を通じ、維新後間もない北海道・東北の文化と自然を活写。京都・奈良・伊勢など関西方面への旅も収載した、原典初版本の完訳。 ※この電子書籍は、2008年に講談社学術文庫として刊行されました、『イザベラ・バードの日本紀行 (上)』『イザベラ・バードの日本紀行 (下)』を合本とし、電子書籍化したものです。この電子書籍とは別に『イザベラ・バードの日本紀行 (上)』、『イザベラ・バードの日本紀行 (下)』もそれぞれ電子書籍で配信中です。
  • 万葉集原論

    万葉集原論

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,672円 (税込)
    「おそらく、私は「万葉集原論」を生涯の課題としていくことだろう」。  本書は日本を代表する文学者、中西進の真骨頂である。  現存する最古の歌集『万葉集』。七、八世紀の歌、四千五百首余が二十巻に収められ、額田王、柿本人麻呂などの著名な歌人、天皇、皇族から、防人、遊女に及ぶ作者と作品の豊かさは、世界的にみても異彩を放っている。  この『万葉集』研究の第一人者であり、幅広い文学活動でも知られる著者は、古代日本文学の本質に迫ると同時に、世界のなかの日本文化を問う視座を持ち続けてきた。  『万葉集』とは何か。真摯にそれを見極めんとした本書が示すのは、学問とは何か、その方法はいかにあるべきかという切実な問題意識に裏打ちされた、著者だからこそ到達しえた比類なき『万葉集』の姿である。(原本:『万葉集原論』桜楓社、1976年) 【主な内容】 学術文庫版まえがき  一 万葉集研究の方法 文学史の方法――その「歴史」について 文学研究の方法 万葉集研究の方法 研究と批評  二 万葉集の構造 万葉集の構造 万葉集の生成 万葉集の原点 万葉集の集団性  三 万葉集の表現 万葉歌の形式 万葉歌の方法 古代的知覚――「見る」をめぐって 古代文学の言語 万葉集の漢語 桜楓社版後記 解題 犬飼公之
  • だれのための仕事 労働vs余暇を超えて

    だれのための仕事 労働vs余暇を超えて

    ビジネス・実用
    3.9
    1巻1,210円 (税込)
    たのしい仕事もあればつらい遊びもある。仕事/遊び、労働/余暇という従来の二分法が意味を消失した現代社会にあって、わたしたちが生きることを支えているものはなにか、それは「働く」ことと「遊ぶ」こととどのようなかかわりがあるのか――。人間性の深みまで掘り下げて労働観・余暇観の歴史にせまり、人間活動の未来像をさぐる、清新な労働論。(講談社学術文庫)
  • ブルジョワ 近代経済人の精神史

    ブルジョワ 近代経済人の精神史

    20世紀初め、マックス・ヴェーバーが自ら後継者に指名したドイツの経済学者の代表的大著。資本主義に関する特殊研究を数多く発表してきたゾンバルトは、本書では「経済生活における精神とは何か」を問う。原著:Werner Sombart,Der Bourgeois,Zur Geistesgechichte des modernen Wirtschaftsmenschen,1913
  • 朝鮮紀行

    朝鮮紀行

    英国人女性旅行家イザベラ・バードが朝鮮を訪れたのは、1894年、62歳の時のことである。以後3年余、バードは4度にわたり朝鮮各地を旅した。折りしも朝鮮内外には、日清戦争、東学党の反乱、閔妃(びんひ)暗殺等の歴史的事件が続発する。国際情勢に翻弄される李朝末期の不穏な政情や、開国間もない朝鮮に色濃く残る伝統的風土・民俗・文化等々、バードの眼に映った朝鮮の素顔を忠実に伝える名紀行。
  • アステカとインカ 黄金帝国の滅亡

    アステカとインカ 黄金帝国の滅亡

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,551円 (税込)
    一六世紀、スペイン人によるアメリカ大陸征服史が始まる。黄金を探すコロンブス、ピサロ、コルテス……。抵抗する、モクテスマ、トパック・アマルなどのインディオたち。栄華を誇った帝都と文明は、いかに滅ぼされたのか? 西欧と非西欧の壮絶なる戦いの記録を、既存の、スペイン人主体の史料では触れられなかった「敗者の視点」から再検証、植民地時代から現在へ続くラテンアメリカの被征服史を辿る。 プロローグ 黄金の夢 第一章 コロンブスの目指したジパンゴ 第二章 冒険者バルボア 第三章 メキシコの発見 第四章 首都の攻防 第五章 対決 第六章 「悲しき夜」 第七章 英雄の敗北 第八章 太平洋と中央アメリカ 第九章 南の海の探検 第一〇章 カハマルカの悲劇 第一一章 クスコ占領 第一二章 征服者たちの争いとインカ 第一三章 アラウコの国とパンパ 第一四章 ムイスカの黄金 第一五章 エル・ドラードとアマゾンの国 エピローグ 征服者たちの黄昏 あとがき 年表 民族と地域 人名検索 2002年小学館より刊行されました
  • ユダヤ人と経済生活

    ユダヤ人と経済生活

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    マックス・ヴェーバーと並び称されたドイツの経済学者が1911年に著した代表著作。ヴェーバーとは異なり、プロテスタンティズムは資本主義を阻害するものであり、ユダヤ人のほうが資本主義の発展につくした、という。国際的な経済の中心地の移動と、ユダヤ人の人口移動との関連を明らかにし、さらに、ユダヤ人がこうした役割を果たしたのは近代以前からであることを、歴史をさかのぼり、その宗教生活を探ることで解明していく。(講談社学術文庫)
  • カント

    カント

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,375円 (税込)
    すべての哲学はカントに流れ入り、カントから再び流れ出す。人間理性の限界を精査し、またその全射程を見定めようとしたカント。認識の構造を解明した『純粋理性批判』、道徳の世界を確立した『実践理性批判』、批判哲学完成の書『判断力批判』から、最晩年の問題作『オプス・ポストムム』まで。哲学史2千年を根源から改革した独創的作品群を、その生涯とともに見渡す待望の書。
  • ゼノン 4つの逆理 アキレスはなぜ亀に追いつけないか

    ゼノン 4つの逆理 アキレスはなぜ亀に追いつけないか

    ビジネス・実用
    3.3
    1巻1,320円 (税込)
    第1逆理「二分割」――動くものは、終点に達する前にその半分の地点に達しなければならないので、動かないとする。第2逆理「アキレス」――走ることの最も遅い者ですら最も速い者によって追いつかれない。第3逆理「矢」――動くものはつねに、今、等しいものに即してあるとすれば、動く矢は不動である。第4逆理「競技場」――半分の時間がその2倍に等しい。
  • バッハ=魂のエヴァンゲリスト

    バッハ=魂のエヴァンゲリスト

    ビジネス・実用
    4.6
    1巻1,650円 (税込)
    なぜ心にこれほど深い慰めをもたらすのか。人生への力強い肯定を語るのか。「神の秩序の似姿」に血肉をかよわせるオルガン曲。聖の中の俗、俗の中の聖を歌い上げるカンタータ。胸いっぱいに慈愛しみ渡る≪マタイ受難曲≫……。300年の時を超え人々の魂に福音を与え続ける楽聖の生涯をたどり、その音楽の本質と魅力を解き明かした名著、待望の新版。
  • 本居宣長「うひ山ぶみ」

    本居宣長「うひ山ぶみ」

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,320円 (税込)
    師と仰ぐ賀茂真淵との生涯一度きりの対面=「松坂の夜」以来、刻苦勉励を重ねること35年。寛政10年(1798)、畢生の大作『古事記伝』を仕上げた宣長は、古学の入門書『うひ山ぶみ』を一気に書き上げた。古学の扱う範囲、学ぶ者の心構え、学問のあるべき姿、契沖に始まる近世古学の歴史的意味、古学の目的とその研究方法など、国学の大人(うし)が初学者に授けた学びの要諦とは?(講談社学術文庫)
  • 独立のすすめ 福沢諭吉演説集

    独立のすすめ 福沢諭吉演説集

    speechを「演説」と訳したのは福沢だった。 そして福沢自身、抜きん出た名演説家だった。 日本の近代化・文明化のためには、独立した個人が自らの思想を大いに論じ合わなければならない。 明治という時代が大きく動き出す中で、日本のよりよき未来を、熱く巧みな弁論で語り尽くした、その記録。 著作で見せるのとはひと味違う、福沢のライブ感溢れる言葉が、時代を超えて日本人の心を撃つ! 今日における福沢の思想史的再検討をリードする編者が、残されている速記録や原稿から「名演説」を厳選し、わかりやすい解説を付して編集した、画期的演説集。 【本書より】 日本世界をもっとわいわいとアジテーションをさせて、そうして進歩するように致したいと思う。それが私の道楽、死ぬまでの道楽。何卒皆さんも御同意下さるように。 【主な内容】 第一章 「演説」と「交際」の創始  演説はなぜ必要か/政府の専制から人民の政府 など 第二章 実業界へ出でよ  智識交換・世務諮詢に不景気なし/道徳は説くのではなく示せ など 第三章 立憲国家の国民へ向けて  経済学芸への注意を怠るな/学問に凝る勿れ など 第四章 個人の独立、国家の独立  銭は「人生独立の母」なり/政論の下戸となるな/学者は飼い殺せ など 第五章 次世代へのメッセージ  老却せる老生からの勧告/排外主義と自尊自大の戒め など 編者解説
  • 未完のレーニン 〈力〉の思想を読む

    未完のレーニン 〈力〉の思想を読む

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,265円 (税込)
    ◇◆資本主義の「外」は断じてあり得る!◆◇ 『主権者のいない国』『永続敗戦論』『武器としての資本論』著者が、はじめて世に問うた単著であり、 その政治学・思想史学の確固たる原点として記念されるべき主著、ついに文庫化。 ◆「革命」のコペルニクス的転回とはいかなるものか?◆ レーニンという思想史上の事件そのものである人物の思想、その核心を、 二つの著作『国家と革命』『何をなすべきか?』のテクストを鋭い視角のもと読み込むことで、 現代に生きる私たちに意義あるものとして、新たに捉え直す。 著者の政治思想研究の確固たる原点にして、いまいっそう強く響く、鮮烈な論考! ◇著者からのメッセージ◇ どう見ても間違った構造のなかに自分たちがいることに気づいているのに、それをどうすることもできないという苦悩こそ、新型コロナウイルスと同じように、世界中に広がってきた精神状態にほかならない。 だからこそ、「外部」は開かれうることの可能性をもう一度探求してみることの意義は、いままさに高まったのではないか。レーニンは、第一次世界大戦の勃発と、第二インターナショナルの破産という、それこそ苦悩の極みから起ち上がって、ボリシェヴィキ革命を成就させた。本書が取り組む彼のテクストは、今日のわれわれはまだ絶望するには早すぎることを教えてくれる。そのような意味で、本書の原稿が書かれた初発の問題意識から読者が何かを感じ取ってくれることを著者としては心から願っている。 ―「文庫版まえがき」より― ◆本書の内容◆ 第一部 躍動する〈力〉の思想をめぐって  第一章 いま、レーニンをどう読むか?  第二章 一元論的〈力〉の存在論 第二部 『何をなすべきか?』をめぐって  第三章 〈外部〉の思想―レーニンとフロイト(I)  第四章 革命の欲動、欲動の革命―レーニンとフロイト(II) 第三部 『国家と革命』をめぐって  第五章 〈力〉の経路―『国家と革命』の一元論的読解(I)  第六章 〈力〉の生成―『国家と革命』の一元論的読解(II)  第七章 〈力〉の運命―『国家と革命』の一元論的読解(III) 解説 《革命のテクスト》の文体 [國分功一郎] 付録 レーニンの生涯 ※本書の原本は、二〇〇七年に講談社選書メチエより刊行されました。 ※巻末付録は『現代思想の海チャート図 レーニンからバトラーまで』(法律文化社)を初出とするものです。
  • 日本幻獣図説

    日本幻獣図説

    河童、鬼、天狗、人魚、龍、雷獣、そして予言獣。異界からやってきた”不可思議な生き物“は、多くの日本人を魅きつけ、ある時は恐れられ、ある時は敬われながら伝承されてきた。江戸時代から明治時代を中心に、各地の絵図・ミイラ・報道記事を通して、妖怪という名前には収まらない奇想天外な生き物たちのめくるめく世界に迫る。絵図を多数収録! 【目次】 1章 幻獣名鑑  河童  鬼  天狗  人魚  龍  雷獣  その他の幻獣たち 2章 予言する幻獣  件  アマビコ  アマビコの系譜  予言獣の共通性  吉祥の幻獣たち  異形の幻獣 3章 記録のなかの幻獣  メディアと幻獣  江戸の幻獣文献  幻獣のデザイン 4章 幻獣の背景  予言獣の創造  諷刺としての幻獣  ミイラの伝承
  • 敬語再入門

    敬語再入門

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    日本語の特徴の1つとされる高度な敬語の発達。現代の日本社会で豊かな言語活動と円滑な人間関係の構築に不可欠な、敬語を適切に使いこなすコツとは何か。学術文庫のロングセラー『敬語』の姉妹編である本書は、豊富な実例に則した100項目のQ&A方式で、疑問点をやさしく明解に解説する。敬語研究の第一人者による、現代人必読の実践的敬語入門。
  • 日本人の死生観

    日本人の死生観

    ビジネス・実用
    3.4
    1巻1,430円 (税込)
    仏教学に民俗学の方法を接続し、日本人の宗教を深く掘り下げた五来重。本書は、厖大な著作を遺した宗教民俗学の巨人の「庶民宗教論」のエッセンスを知るのに最適な1冊である。 日本人の死生観とは、すぐに連想される「ハラキリ」や殉死など、武士道的なものだけではない。貴族や武士の死生観、いわば「菊と刀」ばかりでなく、「鍬」を持つ庶民の死生観は、一体どんなものだったのか。本書では、教祖・教理・教団から成る西洋起源の宗教や、文献研究と哲学的思弁にこだわる仏教学ではなく、仏教伝来以前からの霊魂観や世界観が息づく根源的な「庶民の死生観」を明らかにしていく。 著者によれば、庶民にとってあらゆる死者は一度は怨霊となる。それは鎮魂によって「恩寵をもたらす祖霊」に変えなくてはならない。そのための信仰習俗や儀礼の有様を探索し、日本列島を歩きに歩いた著者の視線は、各地に残る風葬や水葬の風習、恐山のイタコと円空仏、熊野の補陀落渡海、京都の御霊会、沖縄のイザイホウ、遠州大念仏、靖国神社などに注がれる。 巻末解説を、『聖地巡礼』『宗教と日本人』の著者・岡本亮輔氏(北海道大学准教授)が執筆。〔原本:角川書店、1994年刊〕
  • 興亡の世界史 スキタイと匈奴 遊牧の文明

    興亡の世界史 スキタイと匈奴 遊牧の文明

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    定住農耕社会にとって、隣接する遊牧国家は常に脅威だった。ペルシア帝国をもってしても征服できなかった部族集団スキタイ。漢帝国と対等に闘った匈奴。こうした騎馬遊牧民はいつ頃誕生し、強大な力を握ったのか。「都市」のない遊牧社会を「野蛮」とみなすのは、定住農耕社会からの決めつけにすぎない。ソ連崩壊後のユーラシア草原地帯の発掘調査で次々と発見されている考古学資料を活かし、「もうひとつの文明」の実像に迫る。
  • ブリヤ=サヴァラン「美味礼讃」を読む

    ブリヤ=サヴァラン「美味礼讃」を読む

    18世紀フランスの政治家・法律家にして稀代の美食家であったサヴァランが著した『Physiologie du Gout(味覚の生理学)』は、「ガストロノミー」、食というものについての総合学の聖典として、世界中で現在まで読み継がれている。 とりわけ日本においては、『美味礼賛』という邦題と、「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言いあててみせよう」という警句とともによく知られるが、では実際にどのような事が書かれているのか、なぜこの本が、サヴァランという人物が、かくも偉大なものとされているのかについては、詳しく知る者は多くはないだろう。 日本の料理文化を大きく展開させた辻静雄が、食はもとより歴史・地理・美術・文学についての広汎な知見を総動員し、サヴァランの思考を辿り、料理の精髄を縦横無尽に語り尽くす! 【本書より】 「私は豚肉を食べています。それで……」と言ったら、ブリヤ=サヴァランは人となりなど言ってくれるどころか、絶句して卒倒してしまうんじゃないでしょうか。 【本書の内容】 第一講 ブリヤ= サヴァランと『味覚の生理学』 I ブリヤ= サヴァランはどういう人だったか II 『味覚の生理学』初版その他 III 『味覚の生理学』の構成、その他 第二講 食べ物と新しい歴史学 I 『味覚の生理学』の背景も知っておきたい II ブリヤ= サヴァランの対極にいた人たち III パリの食糧、その他 第三講 「おいしさ」とその表現 I 「教授のアフォリスム」を読む II ブリヤ= サヴァランが好んだ料理 III 「おいしい」という言葉/味の表現 第四講 ワイン事情 I ブリヤ= サヴァランとワインのことなど II 一九世紀のワイン事情 第五講 ガストロノミーとガストロノームの系譜 I ガストロノミーとグルマンディーズ II ガストロノームの系譜 あとがき 参考文献 ※本書の原本は、1989年に岩波書店より『ブリア-サヴァラン「美味礼讃」を読む』として刊行されました。
  • 中国の神話 神々の誕生

    中国の神話 神々の誕生

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    「子は怪力乱神を語らず」。孔子に代表される儒教の合理的精神のもと、早くに歴史の中に取り込まれ、断片的にしか伝わることがなかった中国神話。『山海経』や『楚辞』、甲骨資料などわずかに残された痕跡から、一つ目、一本足で猿面の山神を主人公に、古代中国史の泰斗が神話世界を大胆に復元する! 最古の地誌であり、儒学の厳しい検閲の網を逃れて現代にまで生き残った、さまざまな怪物が登場する『山海経』。そこには一本足で、声は雷のごとく、黄帝が生け捕りにして皮をはいで鼓をつくり、その骨をばちに打ち鳴らすと五百里四方にとどろいたという山の怪物が登場する。また別の個所では楽園の番人を殺して不死の木の実を盗んだ罪によって、足にかせをはめられ、両手と髪を縛ってある山の木に逆さ吊りにされた怪物も現れる。このいずれもが「き」という音で呼ばれる、本書の主人公である。 司馬遷が『史記』で歴史のはじめにおいた黄帝と、その強敵である蚩尤はともに風雨、とりわけ風を呪術的に自在に操る力を持っていた。風の神は同時にふいごを使う鍛冶神にも通じ、そして「き」もまた、鍛冶と深いかかわりがあったという。 多くは猿面で一つ目、一本足で表象されるこの山神を出発点に、柳田國男や折口信夫の民俗学的手法や日本神話、時にはバビロニアのマルドゥク伝説からもヒントを得ながら、古代のはるか遠い祖先神をめぐるひとつの物語として中国の神話を大胆に復元し、さらにその後、儒教化によって神話が歴史へ、呪術が宗教へと変容するまでを描く。神話世界を冒険するかのようなスリリングな魅力に満ちた一冊。 (原本:『中国の神話――神々の誕生』筑摩書房、1971年) 第一章 異形の神像 第二章 瞽師の伝承――中国の語部 第三章 風の神の発見 第四章 鍛冶師と山の神 第五章 文化的英雄の誕生――三皇五帝 第六章 神話の世界の消失 第七章 乱――エピローグ あとがき 解説 蜂屋邦夫
  • 天文学の誕生 イスラーム文化がもたらしたもの

    天文学の誕生 イスラーム文化がもたらしたもの

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,100円 (税込)
    イスラームは天文学を必要とし、天文学はイスラームなくして発展し得なかった。 論証と幾何学により天文現象をモデル化しようとした古代ギリシアの試みは、2世紀エジプト・アレクサンドリアのプトレマイオスに受け継がれ、その主著『アルマゲスト』において、天動説による宇宙モデルはひとつの完成を見た。 しかし、その後のローマ帝国において人々が必要としたのは、天文学という知的探求そのものではなく、占星術とホロスコープであり、星々の位置を定める手段のみであった。ギリシア科学やプトレマイオスによる幾何天文学を展開・発展させる者がヨーロッパ世界において現れるのは、コペルニクスの登場まで待たねばならなかった。 だが、地動説を打ち立て天文学のみならず科学を大きく転回させたコペルニクスは、明らかにプトレマイオスの天文学を受け継いでいた。7世紀には断絶を迎えていたはずの幾何天文学は、16世紀のコペルニクスまで、いかにしてたどり着いたのだろうか。 実は『天球回転論』では、サービト・イブン・クッラ、バッターニー、ザルカーリー、イブン・ルシュド、ビトルージーらイスラーム世界の学者への言及がされている。コペルニクスは、イスラーム地域の天文学者たちの成果を、参照すべき先人の業績とみなしていたのである。 イスラーム世界、とりわけアッバース朝では、それまでのペルシアの伝統を受け継ぎ、翻訳事業を振興し、占星術を重視した。他方で、異教徒との議論において自らの教義の正当性を揺るがぬものとするため、世界の仕組みについての合理的な説明を厳密に組み立てる「論証」が求められた。そうした要請のもとイスラームの学者たちは、古代ギリシアやインドの知的達成に学び、その中でプトレマイオスは再発見されたのである。さらに彼らは、天体モデルの整合性を追究し、観測結果に基づいてプトレマイオス天文学の修正を目指し、より厳密な幾何天文学を構築しようとした。その集大成を、地動説という形で成し遂げたのがコペルニクスだったのである。 コペルニクスの登場が近代天文学、ひいては近代科学の始まりであるとするならば、イスラームによる天文学研究は、近代科学の礎となる重要な活動であったと言える。 本書は、イスラーム世界において天体への考察が科学として磨き上げられていった歴史を、簡明かつ鮮やかに描き出すものである。 *本書の原本は、2010年に岩波科学ライブラリーより刊行されました。
  • 高杉晋作の手紙

    高杉晋作の手紙

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,265円 (税込)
    幕末の長州藩を縦横に走り回った高杉晋作は、時代を大きく旋回させて惜し気もなく舞台から去って行った。享年二十九――。一方で晋作は、厖大な手紙や日記、詩歌草稿を残している。手紙の相手は父母をはじめ、吉田松陰、久坂玄瑞、桂小五郎(木戸孝允)、山県狂介(有朋)ら、多岐にわたる。その行間からは幕末を生きた人間の生の息吹が伝わってくる。(講談社学術文庫)
  • パスカル対モンテーニュ 死をめぐる思想対決
    NEW

    パスカル対モンテーニュ 死をめぐる思想対決

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,320円 (税込)
    『エセー』の著者ミシェル・ド・モンテーニュ(1533-92年)と『パンセ』の著者ブレーズ・パスカル(1623-62年)――フランスが生んだ二人の巨人は、一見すると正反対の思想を説いたように見える。 短い生が過ぎ去るのを惜しみ、自然からの恩恵である感覚的な歓びを、今この瞬間に十全に味わい、反芻する、と宣言したモンテーニュ。それに反発して、はかない現世の享楽を斥け、信仰に生涯を捧げることで、来世への「希望」というこの世の最大の幸福が得られる、と力説したパスカル。 この二人は生きる時代をともにすることがなかったため、もちろん直接の交流はない。だが、パスカルは先人モンテーニュを最大の論敵と見定め、その思想を深く理解した上で、それに挑むようにして『パンセ』を執筆していった。事実、パスカルはこんな一文を残している――「モンテーニュのなかに私が見ることのすべてを、私はモンテーニュのなかにではなく、私のなかに見つける」。 このような深い共感を示しつつ、しかしパスカルはモンテーニュの「死についてのまったく異教的な考え」を問題視した。パスカルはそれを徹底的に攻撃し、それとは対極にあるキリスト教が説く死への向き合い方を伝えようと尽力した。パスカルにとって、死をめぐる思想の本質は、1) メメント・モリ(死を想え)、2)「気晴らし」、3) 来世への希望の三点に関連している。本書は、パスカルが作中でモンテーニュに直接言及している箇所を紹介したあと(第一章)、これら三点のそれぞれについて、二人の具体的な文章を通じてわかりやすく説明していく(第二章から第四章)。時代としてはあとになるパスカルの考えを先に見て、次にモンテーニュの思想を見ていく。 「死」という誰にとっても無縁ではいられない重要な主題について考え抜いた二人の知の巨人パスカルとモンテーニュ。あなたはどちらに共感し、どちらに軍配を上げるだろうか? [本書の内容] ブレーズ・パスカルの生涯(1623-62年) ミシェル・ド・モンテーニュの生涯(1533-92年) 第一章 パスカルのモンテーニュへの批判と称賛 1 『エピクテートスとモンテーニュに関するサシ氏との対話』におけるモンテーニュ像 2 『パンセ』におけるモンテーニュ批判 3 パスカルによるモンテーニュへの賛辞 第二章 メメント・モリ 1 パスカル 2 モンテーニュ 第三章 気晴らし 1 パスカル 2 モンテーニュ 第四章 来世への希望 1 パスカル 2 モンテーニュ 第五章 モンテーニュの「無頓着」について 1 自然への随順 2 精神の自律性 3 宗教的熱意の拒絶 結 論
  • 昭和の軍閥

    昭和の軍閥

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,210円 (税込)
    政治腐敗や深刻な不況に揺らぐ昭和初期、充満する憤懣は改革、革命の熱気を醸成した。軍部には「世論ニ惑ハズ政治ニ拘ラズ」(軍人勅諭)の伝説を覆えさんとする軍人が現れ、軍閥を形成する。皇道派対統制派、幕僚対青年将校等の対立を内に蔵しつつも、彼らは軍の枠を超え出て国家を掌握。日本を支配し、破滅へと猛進した昭和軍閥の生成とその実態を探る。
  • グリム兄弟とアンデルセン

    グリム兄弟とアンデルセン

    「ヘンゼルとグレーテル」や「赤ずきん」を伝えた勤勉な学者肌のグリム兄弟と、「人魚ひめ」や「マッチ売りの少女」を生んだ奔放な旅人アンデルセン。対照的な人生を送った童話の巨星たちのあいだには、しかし実際の接触のみならず、意外な共通点もあって……。 童話の最高峰と並び称される両者の著作と生涯を突き合わることで見えてくる、童話に秘められた深層、そしてそこに表れる深い人間理解とは? 全集の翻訳も手掛けたドイツ文学の第一人者による、共感溢れる、忘れがたい一冊。 [本書の内容] まえがき 1 アンデルセンとグリム兄弟との出会い 2 グリム兄弟の生涯 3 アンデルセンの生涯 4 学究者と作家――著作の比較 5 生の軌跡――愛と孤独 6 メルヒェンの語り手 7 グリム兄弟と私 8 アンデルセンと私 9 結び グリム兄弟とアンデルセンの年表
  • 砂漠と草原の遺宝 中央アジアの文化と歴史

    砂漠と草原の遺宝 中央アジアの文化と歴史

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,012円 (税込)
    カザフ・ウズベク・タジク・キルギス・トルクメンの、いわゆるファイブスタン=中央アジアは、中国・ロシア・アフガン・イランに囲まれた地政学的な重要性にくわえて、豊富な地下資源と近年の経済発展で、ますます注目度を増している。長く「東西文明の十字路」として興亡を繰り返し、さまざまな民族が行き交った旧ソ連領中央アジアの複雑な歴史を手軽に知る入門書。 紀元前5千年紀、農耕文化はどのように始まり、牧畜はいつ、遊牧に移行したか。アレクサンドロスの東征や、張騫の西使は何をもたらしたか。仏教やゾロアスター教の文化・芸術を、イスラム教はどう変容させたか。チンギス・カンの軍隊が破壊した都市はいかに再生したか――。新石器時代の原始農耕から、サマルカンドを中心に栄えた15世紀のティムール帝国まで。スキタイ・エフタル・匈奴・烏孫・突厥・ソグド・モンゴルなど、砂漠と草原を往来した遊牧民の世界を、遺跡と遺物を手掛かりに説き明かす。 巻末解説を、『スキタイと匈奴 遊牧の文明』の著者・林俊雄氏(創価大学名誉教授)が執筆。〔原本:角川書店、1963年刊〕
  • 新しい中世 相互依存の世界システム

    新しい中世 相互依存の世界システム

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    冷戦構造の終焉、アメリカ覇権の衰退、経済相互依存の進展--。激変する情勢のただなかにある現代、我々はどこへ向かうのか。国境が薄れた「新中世圏」、なお国民国家たらんとする「近代圏」、秩序が崩壊した「混沌圏」に国々を分類、移行期にある世界を独自の視点で鋭く分析する、刺激的な論考。ヨーロッパ中世になぞらえた「新しい中世」の概念を駆って、ポスト近代の世界システムの構想に理論と実証で迫る。
  • 現代倫理学入門

    現代倫理学入門

    ビジネス・実用
    4.1
    1巻1,320円 (税込)
    私はこの本で、現代の倫理学で議論される原理的な問題と応用倫理学で取り扱われる内容を、明確に描き出したい。それには日常生活で出会う倫理問題を考えることが、現代倫理学の中心問題を理解する早道だと思う。難しい術語や学説の違いを知るより、現代の倫理学者達の議論の中身に入ってもらいたいという気持ちで書いた。何よりもまず、読み物として面白く通読できるよう心がけた。(「あとがき」より)
  • 関東軍 在満陸軍の独走

    関東軍 在満陸軍の独走

    ビジネス・実用
    3.3
    1巻990円 (税込)
    日露戦争直後から太平洋戦争終結までの40年間、満州に駐屯し、日本の対中国政策の尖兵的役割を演じた関東軍。陸軍中央の統制に背いて独走し、軍事的衝突を策した彼らの行動は、日本の運命に重大な影響を及ぼした。張作霖爆殺事件や満州事変、ノモンハン事件等の歴史的大事件を中心に、膨大な史料に基づいて、関東軍の歴史と独走の実態を描き出す。(講談社学術文庫)
  • あいうえおの起源 身体からのコトバ発生論

    あいうえおの起源 身体からのコトバ発生論

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,177円 (税込)
    目と芽、鼻と花、歯と葉、身と実。身体と事物とのあいだに語の共通性があるのはなぜなのか。また、幼児が最初期に発する p 音、 m 音 などが世界的に同じように見られるのはなぜか。古代語における二音節動詞の語尾「ふ」「ぶ」「む」などが持っていた原初的意味を分析する一方、語頭音となっている「あいうえお」などの五十音が身体の部位・生理に由来することを解明し、コトバの発生と世界分節の起源を探る。
  • 愛と欲望のナチズム

    愛と欲望のナチズム

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,496円 (税込)
    《すべての性欲を解き放て!》 第三帝国が企てた「快楽」と「生殖」をめぐる大衆動員の実態とは? ナチズム研究をリードする著者による衝撃的論考の増補文庫化! 産めよ殖やせよ。強きゲルマン人の子らを━ナチスは人間の欲望、とりわけ性欲を解放させることで、人々を生殖に駆り立て、社会を支配せんとした。 「厳格で抑圧的なナチズム」という通説のイメージを、膨大な同時代資料を渉猟することによって覆し、性と権力、快楽と大衆操作が絡み合い展開した「欲望の動員」の実態に光を当てる、決定的研究! 【本書「はじめに」より】 本書はこのような観点から、第三帝国下の「性-政治」の実態を描き出そうとするものである。そこでの性と権力の複雑なからみ合いを、体制側の狙いと個々人の実践との齟齬や矛盾にも留意しつつ、性教育、同性愛、裸体文化、婚外交渉などの争点ごとに検証していきたい。その際とくに、従来の一般的な見方とは異なって、ナチズムが市民道徳への反発から性的欲求の充足を奨励し、ある種の「性の解放」を促進したプロセスに注目する。ダグマー・ヘルツォークの研究が明らかにしているように、彼らにとって性は生殖のためだけのものではなく、快楽や喜びをもたらす一種の刺激剤でもあったのであり、それを徹底的に活用した点にこそ、この運動の動員力を説明する手がかりがあると考えられる。その意味で本書は何よりも、生殖と快楽の問題にとりつかれた体制の「欲望の動員」のメカニズムを解明することをめざしている。 【本書の内容】 はじめに 第一章 市民道徳への反発 第二章 健全な性生活 1 性的啓蒙の展開 2 性生活の効用 第三章 男たちの慎み 1 男性国家の悪疫 2 結婚を超えて 第四章 美しく純粋な裸体 1 裸体への意志  2 ヌードの氾濫 3 女性の魅力 第五章 欲望の動員 1 新しい社交  2 悪徳の奨励  3 道徳の解体  おわりに  補章 注 図版出典  あとがき 学術文庫版あとがき 索引 *本書の原本は、2012年に講談社選書メチエより刊行されました。
  • アイヌの世界観 「ことば」から読む自然と宇宙

    アイヌの世界観 「ことば」から読む自然と宇宙

    動植物を神格化し、自然も神も人も、すべては平等である――! アトゥイ(海)、アペ(火)、コロ(支配)、カラ(創造する)、ウク(受取る)・・・・・・。驚くべき自然観察者であるアイヌ。その、名付けの意味、語源、語彙構成や使用法を丹念に拾いながら、彼らの宇宙観、霊魂観、動植物観を言語学的に分析。認識人類学的アプローチで、”アイヌ文化”を旅します。本書は1994年から長らく講談社選書メチエの一冊として刊行されてきました。今回、学術文庫に収録するにあたり、補章として「現代に生き続けるアイヌの世界観」を追加しています。*コ「ロ」、カ「ラ」、ウ「ク」=「 」内字は小文字です目次プロローグ第一章 アイヌの宇宙観1 モシリ(世界)2 アイヌ・モシリ(人間の世界)の誕生3 カムイ・モシリ(神々の世界)4 ポクナ・モシリ(下方の世界)5 アイヌの他界観6 相補二元的宇宙観第二章 霊魂とカムイ1 霊魂の観念2 カムイの概念3 語彙素構成からみる神性の認識4 人間的なカムイ像5 カムイとジェンダー6 人間との関係第三章 アイヌの植物命名法1 植物名が語る認識のプロセス2 基本名からみる命名のプロセス3 対照名からみる命名のプロセス4 類別的認識5 植物観と神格化第四章 動物の分類と動物観1 動物の個別名と包括名2 個別化の原理3 類別カテゴリーの外延4 類別化の原理5 動物分類と空間分類の連繋6 動物のシンボリズムと神格化の基盤第五章 諸民族との比較1 日本上代における世界観との比較2 北方諸民族における世界観3 アイヌの世界観第六章 世界観の探究――認識人類学的アプローチ1 言語と文化2 イーミックな観点とエスノ・サイエンス3 「もの」の名称から認識の体系へ4 象徴体系としての世界観5 メタファーとしての動物6 言語の象徴表現と世界観7 認識人類学の意義補章 現代に生き続けるアイヌの世界観あとがき学術文庫版あとがき索引
  • 愛欲のローマ史 変貌する社会の底流

    愛欲のローマ史 変貌する社会の底流

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻880円 (税込)
    平和と繁栄を極めた古代ローマ。そこに溢れる過剰な欲望と、淫靡な乱行の裏には、どんな意識が潜んでいたのだろうか。そして、そうしたいとなみを「頽廃」や「堕落」と断罪する感性は、どのように生まれてきたのだろうか。「性愛」と「結婚」、そして「家族」をめぐる意識の変化は、人々の規範をどのように規定し、社会を変容させたのだろうか。社会の変貌の底にある「愛」と「性」のかたちを描き、歴史の深層をとらえる。(講談社学術文庫)
  • 『青色本』を掘り崩す――ウィトゲンシュタインの誤診

    『青色本』を掘り崩す――ウィトゲンシュタインの誤診

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,298円 (税込)
    「私は他者の痛みを感じることはできない」――このことを出発点として展開されるウィトゲンシュタイン『青色本』の思索を、著者が細部にわたって、詳細に検討。「独我論」とは、いったい何なのか? 哲学的に思考する醍醐味満載の一冊!
  • 悪魔の話

    悪魔の話

    悪魔。神の教えと対をなし世界の半分を支配するとされた闇の帝王たち。その誕生から性格、分類、風貌、材質、総数、そして悪魔と契約する方法まで。ヨーロッパが育んだ「悪魔」の観念は、どこから生まれどこへ行くのか。その歴史を追い、人類史上最大の悲劇が生起する過程にまで迫る。人の世のいたるところにいる悪魔たちを凝視した決定版〈悪魔学入門〉。
  • アストロノミカ

    アストロノミカ

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,606円 (税込)
    本書は、紀元1世紀、帝政を迎えた古代ローマに生きた詩人マルクス・マーニーリウスによる、天文学・占星術について記された最古の文献の一つです。作者マーニーリウスについては『アストロノミカ』の著者であること以外、確かなことは知られておらず、本作に見られる記述から初代皇帝アウグストゥスから第二代皇帝ティベリウスの時代に書かれたことを推測できるにすぎません。 古代において、天文学と占星術のあいだの区別は存在しませんでした。執筆当時のローマを見れば、アウグストゥスが生まれた日に占星術師プブリウス・ニギディウスが「地上世界の主が生まれた」と断言したと伝えられ、アウグストゥス自身も天文学や占星術を利用していたことが知られています。未来を知ることができる技術がとりわけ政治家にとって重要な意味をもつことは想像に難くないでしょう。だからこそ、マーニーリウスは本作の第一巻の序歌にこう記しました。 「生きた身ながら果てしない大空を巡ること、そして星座や 逆行する惑星の動きを知ることは喜ばしい。 だがこれらの知識だけでは不充分だ。大宇宙の心臓部さえも知悉すること、 それが星座を介して生物を生み出し支配する方途を 認識すること、そしてアポッローンの調律に従い それを詩に語ることはいっそう激しい喜びとなる。」(1.13-19) つまり、星座の分布や天体の動きに関する知識だけでなく、それらがいかなる力をもって地上に働きかけるのかという問題にまで踏み込んでいく必要がある、言い換えれば「天文学」の知だけでなく「占星術」の知をも身につけて初めて宇宙について知ることができる、と詩人は宣言しているわけです。 それゆえ、本書には古代の宇宙に関する知識のすべてが書かれています。「教訓詩」と呼ばれる韻文としてそれを綴った本作は、きわめて貴重な古典にほかなりません。残念なことに、本作にはラテン語原典から韻文の形で日本語に訳出したものは存在しませんでしたが、気鋭の訳者を得て、ここにその偉業が成し遂げられました。星空を眺め、宇宙に思いを馳せながら、ぜひ手にしていただきたい1冊です。 [本書の内容] 第一巻 第二巻 第三巻 第四巻 第五巻 訳者解説 訳者あとがき 図 表
  • 遊びと人間

    遊びと人間

    なぜ人間は遊ぶのか。人は夢、詩、神話とともに、遊びによって超現実の世界を創る。現代フランスの代表的知識人といわれるカイヨワは、遊びの独自の価値を理性の光に照らすことで、より豊かになると考え、非合理も最も合理的に語ってみせる。彼は、遊びのすべてに通じる不変の性質として競争・運・模擬・眩暈を提示し、これを基点に文化の発達を考察した。遊びの純粋な像を描き出した遊戯論の名著。
  • アテネ 最期の輝き

    アテネ 最期の輝き

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,386円 (税込)
    紀元前338年、ギリシャ敗戦! その後「民主政」はどうなった? 教科書に載らない歴史の真実を明かす、第一人者によるアテネ「亡国」のドラマ。  * 紀元前338年、アネテやテーベを中心とするギリシア連合軍は、フィリポス2世とアレクサンドロス率いるマケドニア軍に歴史的な大敗を喫した。アテネが誇る民主政はしかし、それを契機にかつてない平和と繁栄を謳歌する――。デモステネスら政治家たちの闘いの跡を追いつつ、アレクサンドロス躍進の陰で「黄昏」と呼ばれたアテネの実像を明らかにする、第一人者による画期の書!  * [目次] はじめに 序章 「黄昏のアテネ」に迫る  1 「黄昏のアテネ」とデモステネス  2 「政治家」と「政治グループ」 第1章 決戦へ  1 デモステネスの生きた時代  2 デモステネスの前半生  3 反マケドニアの政治家として  4 「宿敵」アイスキネスとの対立 第2章 敗戦――マケドニアの覇権  1 戦後処理  2 デモステネスの活躍  3 アレクサンドロスの時代の幕開け  4 マケドニアの傘の下で 第3章 対決――「冠の裁判」  1 裁判が始まるまで  2 「弁論家の戦い」 第4章 平穏――嵐の前の静けさ  1 デモステネスの隣人たち  2 アテネ民主政の姿  3 動乱の前ぶれ 第5章 擾乱――ハルパロス事件  1 ハルパロス事件とは  2 事件当時のアテネの情勢  3 ハルパロス裁判  4 裁判の背後の人間模様 第6章 終幕――デモステネスとアテネ民主政の最期  1 民主政アテネの最後の闘い  2 愛国者たちのそれぞれの最期 終章  1 デモステネスの遺したもの  2 「黄昏」の民主政 史料について 主要参考文献 関連年表 あとがき 学術文庫版へのあとがき
  • アドルノ 非同一性の哲学

    アドルノ 非同一性の哲学

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    本書は、20世紀を代表するドイツのユダヤ系思想家であり、フランクフルト学派の中心人物テオドール・ヴィーゼングルント・アドルノ(1903-69)の波乱に満ちた生涯と、その不屈の思想を丁寧にたどる決定版ガイドです。 フランクフルト・アム・マインに生まれ、哲学、社会学、心理学、音楽学を貪欲に学んだ早熟の天才アドルノは、わずか21歳で哲学博士号を取得。コーネリウスのゼミで終生の友人ホルクハイマーと出会い、戦後にフランクフルト「社会研究所」の所長に就任します。ここに集った研究者たちとともに形成されたのが、後に「フランクフルト学派」と呼ばれる思想潮流です。 ナチス政権下で教授資格を剥奪されたアドルノは、イギリスを経て1938年にアメリカへ亡命します。1949年に帰国した後、ホルクハイマーと共に社会研究所を再建、亡くなるまでその活動を続けました。 近代合理性の闇を暴き、西欧文明の自己批判を徹底したアドルノ。アメリカの大衆文化批判、反ユダヤ主義への応答、そして「新しい主体」や芸術と哲学の連帯を模索する彼の思想は、現実とのすさまじい緊張関係の中から生み出されるもので、安易な解釈を許しません。 本書では、音楽への情熱、クラカウアーやベンヤミンとの友情、ホルクハイマーとの共同作業など、その思想を育んだ生涯をたどり、主要著作『啓蒙の弁証法』『否定弁証法』『美の理論』の読解を通して、危機の時代に生きた知の巨人の核心に迫ります。アドルノ研究の泰斗による、最良の概説書です。 [本書の内容] まえがき プロローグ 肯定的なアドルノを求めて 第一章 音楽の揺りかご 第二章 星々の友情 第三章 否定弁証法のオリジン 第四章 亡命のオデュッセウス 第五章 理性の原史をたずねて――『啓蒙の弁証法』の射程 第六章 新たな「唯物論」へ――『否定弁証法』と「客観の優位」 第七章 『美の理論』の告げるもの エピローグ パウル・ツェランとアドルノ 主要著作ダイジェスト キーワード解説 読書案内 あとがき 学術文庫版あとがき アドルノ略年譜 *本書の原本は、1996年に「現代思想の冒険者たち」第15巻として小社から刊行されました。
  • アフォーダンス入門 知性はどこに生まれるか

    アフォーダンス入門 知性はどこに生まれるか

    ビジネス・実用
    3.9
    1巻1,166円 (税込)
    アフォーダンスとは環境が動物に提供するもの。身の周りに潜む「意味」であり行為の「資源」となるものである。地面は立つことをアフォードし、水は泳ぐことをアフォードする。世界に内属する人間は外界からどんな意味を探り出すのか。そして知性とは何なのか。20世紀後半に生態心理学者ギブソンが提唱し衝撃を与えた革命的理論を易しく紹介する。(講談社学術文庫)
  • アフリカ史

    アフリカ史

    様々な学問分野を自由に越境し、「知ることの楽しさ」を生涯発信し続けた<知の道化師>、山口昌男。その学問の真髄とも言える「アフリカ」研究を、丸ごと1冊・通史に編纂。思いがけなくも豊かなアフリカの相貌、実験的とも言える日本との対比、自身が描いたスケッチや、貴重すぎる図版を193点も掲載! 彼の地で暮らし、深い人脈を得た泰斗だからこそ書けた本作は、参考文献すらただの文字情報に終わらない、圧巻の充実ぶり。没後10年。今こそ、目からウロコのアフリカ通史を、吟味する! *本書は、『世界の歴史 第6巻 黒い大陸の栄光と悲惨』(講談社 1977年)を改題したものです。 目次 はじめに 人類史とアフリカ 1 アフリカの古代世界 1)アフリカにおける人類の起源 2)アフリカの古代的世界 3)黎明の輝き・ 4)サヴァンナの帝国 5)東アフリカの王国 6)アフリカの王権文化――そのパラダイム 2 大発見の神話学 1)プレスター- ジョンの王国を求めて 2)アフリカの「黄金伝説」――ジンバブウェ遺跡とモノモタパ 3)探険ラッシュの世紀 3 伝統国家の栄光 1)草原の覇者たち 2)古都の盛衰 3)奴隷の故郷 4)アフリカと奴隷貿易 4 東海岸――交易都市の繁栄 1)世界へ開かれたアフリカ 2)制海権をめぐる争い 5 南アフリカのナポレオンたち 1)南アフリカの原住民たち 2) 南アフリカの清教徒たち 3)シャカ王のズールーランド 4)スワジ王国 5)バストランドのモシェシュ王 6)ムジリカジのンデベレ 6 ヨーロッパによる仮死 1)ヨーロッパ列強のアフリカ分割 2)開拓者たちの運命 3)アフリカ侵略の二つの型 4)セネガルーー仏領アフリカの優等生 5)最後の抵抗者サモリ= トゥレ 7 再生への胎動 1)マフディー運動 2)キリスト教的反抗 8 試行錯誤の現代史 1)両大戦間のアフリカ 2)エティオピアの反抗 3)第二次大戦後のアフリカ 4)コンゴ動乱 5)ナイジェリアの内戦 6)アンゴラの独立と内戦 おわりに 参考文献 年 表 図版参考資料一覧 索 引 解説 今福龍太
  • 雨の科学

    雨の科学

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,056円 (税込)
    「雲から雨が降る」という、一見あたりまえの自然現象の仕組みと奥深さを探究した、気象学の入門書。 なぜ雨は、滝のようにつながって落ちてこないのか。雨粒はどんな形をしているのか。小雨の雨粒と、大粒の雨粒は、どのくらい大きさが違うのか。雲粒と雨粒の境目はどこにあるのか。なぜ、雨が降りやすい雲と、降りにくい雲があるのか。水蒸気が凝結するための「雲粒の種」とは。自己増殖し、自己組織化して雨を降らせる、生物のような積乱雲の生涯とは――。 傘とレインコートで日常的な雨対策をし、冬にも豪雪に見舞われる日本列島の降雨事情は、地球上でも特異なものだという。その地形的特質から、近年多発する集中豪雨のメカニズムとエルニーニョ現象、温暖化のカギを握る雲の種類、さらに、「人類の夢」である人工降雨や気象の人工調節の可能性まで、雲・雨・雪の研究に尽くした第一人者が、平易に解説する。北海道大学名誉教授・藤吉康志氏が巻末解説を執筆。〔原本:『雨の科学――雲をつかむ話』2005年5月、成山堂書店刊〕〈目次〉1 地球に降る雨のミクロな特徴第1章 雨粒の形と大きさ第2章 雨の強さと雨粒の大きさ分布第3章 雨が降る雲、降らない雲第4章 多くの雨は雪が融けたもの第5章 雨の降り方は人間活動によって変わる2 雲の組織化第6章 積乱雲の生涯第7章 生物のような積乱雲第8章 集中する豪雨第9章 人工衛星から観る雲の群第10章 地形の働きによる降雨の強化と集中3 雨の気候学第11章 気候域と雨量第12章 亜熱帯域の降雨第13章 雨のテレコネクション第14章 雨の経年変化第15章 水惑星の水問題解説 藤吉康志索引
  • 新井白石「読史余論」 現代語訳

    新井白石「読史余論」 現代語訳

    ビジネス・実用
    4.3
    1巻1,210円 (税込)
    「正徳の治」で名高い大儒学者による歴史研究の代表作。古代天皇制から、武家の発展を経て江戸幕府成立にいたる歴史を九変・五変に時代区分して論じ、徳川政権の正当性を主張する。天皇家や源頼朝、足利幕府への客観的で冷徹な評価、為政者の不徳と失政に対して天命が革まる「易姓革命」への警鐘など、実証的で先駆的な史論の現代語訳。(講談社学術文庫)
  • アルキビアデス クレイトポン

    アルキビアデス クレイトポン

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,210円 (税込)
    ソクラテス哲学の根本を伝える重要な対話篇、初の文庫版で新訳が登場! 『アルキビアデス大』または『第一アルキビアデス』と称されてきた『アルキビアデス』は、一個人としての「この私」と捉えられる「自己」を認識すること、さらには「人間一般」を認識することを目指し、魂と徳の探究に乗り出す。短篇『クレイトポン』では、その魂と徳の探究への疑問が提示され、ソクラテス哲学の極限に向かって対話が進行していく。
  • ある神経病者の回想録

    ある神経病者の回想録

    「神」の言葉を聞き、崩壊した世界を再生させるために女性となって「神」の子を身ごもる……そんな妄想に襲われた一人の男は、みずからの闘いを生々しく書き綴った。それは、1903年に公刊されて以来、フロイト、ラカン、カネッティ、ドゥルーズ&ガタリなど、幾多の者たちに衝撃を与え、20世紀の思想に決定的な影響を及ぼした稀代の書物である。世界を震撼させた男が残した壮絶な記録を明快な日本語で伝える決定版。(講談社学術文庫)
  • アルチュセール全哲学

    アルチュセール全哲学

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,265円 (税込)
    「真空の哲学」の核心 〈認識論的切断〉とは 「認識論的切断 coupure epistemologique」とは何か。『マルクスのために』『資本論を読む』でマルクス研究を一新し、フーコー、デリダ、ブルデュー、ドゥルーズらを育てたルイ・アルチュセールは、精神的肉体的苦闘、あるいは自身の「認識論的切断」を経て、いかなる地平に到達したのか。その思想的全生涯をもれなく論じた、第一人者による決定版! 形而上学の名前で呼ばれうる西欧哲学がその可能性を出し尽くしつつある現在、この伝統的思考様式を可能にした条件と地平を露出させ、同時にそれとはまったく異質の軌道がどういうものでありうるかを、われわれは徹底的に考えることを要請されている。そのひとつの模範的思索をアルチュセールはわれわれに遺産としてのこしてくれたのである。そのバトンを受けとるのは、われわれである。――<本書より>
  • 暗号 情報セキュリティの技術と歴史

    暗号 情報セキュリティの技術と歴史

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻968円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ソーシャル、モバイル、クラウド、スマート……。爆発的発展を遂げる情報化社会は、有史以来、軍事・外交の「秘匿」を担った暗号の役割を、「認証」へと一変させた。情報セキュリティを担う現代暗号の特性とは? 「共通鍵暗号」「公開鍵暗号」「零知識対話証明」の数理も平易に解説。暗号の歴史と倫理、その技術基盤のすべてがわかる格好の入門書。(講談社学術文庫)
  • 暗号大全 原理とその世界

    暗号大全 原理とその世界

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,430円 (税込)
    人間社会の構築やコミュニケーション行為における意思や情報の伝達と秘匿の必要性から発生し、時代や社会の変遷とともに発展、進化しつづけた暗号。そこには数千年におよぶ人類の叡智がこめられている--。世界や日本のさまざまな暗号の実際と理論、そして歴史的な変遷を、豊富な具体的な例を掲げ平易かつ簡潔に網羅した〈日本暗号学〉不朽の古典!
  • アーネスト・サトウの明治日本山岳記

    アーネスト・サトウの明治日本山岳記

    アーネスト・サトウの名は、幕末明治の日本に訪れたイギリスの外交官として知られている。しかしサトウが、日本の「近代登山の幕開け」に大きく寄与したことを知る人は案外少ない。本書は、サトウの登山家としての著作を抜粋・編集。富士山、日本アルプス、日光と尾瀬、吉野と熊野。描かれる明治の登山道は、現在はすでに廃れて使われなくなっていたり、逆に今もそのままの景色が読み取れるなど、興味をそそる。詳細な地図も掲載。
  • アーリヤ人の誕生 新インド学入門

    アーリヤ人の誕生 新インド学入門

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,210円 (税込)
    ヨーロッパのラテン語・ギリシア語とインドのサンスクリット語に共通の祖となる、失われた起源の言語――。そんな仮想の言語の話し手として「アーリヤ人」は生み出された。そして、それは瞬く間にナチス・ドイツの人種論に繋がる強固な実体を手に入れる。近代言語学の双生児「アーリヤ人」は、なぜこれほどまでに人々の心を捉えて離さないのか。 言語学誕生の歴史から、「すべての起源」インドに取り憑かれた近代ヨーロッパの姿が克明に浮かび上がる! 「インド学」はインドで発達した学問ではない。18世紀末からサンスクリット語文献を集めてきたヨーロッパを中心に発達してきた。私たち日本人が抱く「インド」イメージもまた、近代ヨーロッパという容易には外しがたい眼鏡を通して形成されている。 植民地インドで「発見」された古典語サンスクリットの存在は、ラテン語やギリシア語との共通性から、ヨーロッパとインドに共通する起源の言語の存在を想像させた。類稀な語学の才に恵まれたイギリス人ウィリアム・ジョーンズ(1746-94年)によるこの「発見」によって、近代言語学は誕生する。同時にオリエンタリズムがヨーロッパを席巻し、『シャクンタラー姫』をはじめとするサンスクリット語文献が次々にヨーロッパで翻訳された。 その奔流のなかで『リグ・ヴェーダ』を英訳したのが、ドイツ出身で英国オックスフォード大学に職を得たフリードリヒ・マックス・ミュラー(1823-1900年)である。彼は比較言語学の成果から、『リグ・ヴェーダ』の成立年を紀元前1200年頃と推定し、「アーリヤ人の侵入」を紀元前1500年頃とした。日本の教科書でもよく知られる記述の源は、ここにある。 19世紀ヨーロッパで言語学とともに誕生した「アーリヤ人」は、20世紀にはナチス・ドイツによるユダヤ人迫害を生み、さらにはインダス文明が発見されたインドに逆流して、考古学的成果と対峙しながらさらなる波紋を生んでいく――。 近代言語学の双生児「アーリヤ人」は、なぜこれほどまでに人々の心を捉えて離さないのか。なぜ言語は常に民族という概念を呼び寄せずにいられないのか。言語学誕生の歴史をひもとくことで「起源」というロマンに取り憑かれ、東洋を夢見た西洋近代の姿を克明に描き出す。インドの実像に目を開く一冊。(原本:『新インド学』角川書店、2002年) 【本書の内容】 第1章 インド学の誕生ー―十八世紀末から十九世紀初頭のインド・カルカッタ 第2章 東洋への憧憬ー―十九世紀前半のヨーロッパ 第3章 アーリヤ人侵入説の登場ーー―十九世紀後半のヨーロッパ 第4章 反「アーリヤ人侵入説」の台頭――二十世紀のインド 第5章 私のインド体験ー――多様性との出会い 補 章 出版二十年後に
  • 医学の歴史

    医学の歴史

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻1,408円 (税込)
    人類の歩みは絶えざる病との格闘であった。患者への温かい眼差しをもって治療に当たり、医療・医学の根源からの探究を志した病理学者が、人間の叡智を傾けた病気克服の道筋とそのドラマを追う。興味深い挿話、盛り沢山の引例、縦横に飛ぶ話柄。該博な知識と豊かな教養をもつ座談の名手が、洗練された名文で綴る人間味溢れる新鮮な医学史。(講談社学術文庫)
  • 生き残った帝国ビザンティン

    生き残った帝国ビザンティン

    ビジネス・実用
    4.8
    1巻1,221円 (税込)
    ローマ皇帝の改宗からコンスタンティノープル陥落まで 「奇跡の1000年」興亡史 栄華の都コンスタンティノープル、イコンに彩られた聖ソフィア教会……。興亡を繰り返すヨーロッパとアジアの境界、「文明の十字路」にあって、帝国はなぜ1000年以上も存続しえたのか。キリスト教と「偉大なローマ」の理念を守る一方、皇帝・貴族・知識人は変化にどう対応したか。ローマ皇帝の改宗から帝都陥落まで、「奇跡の1000年」を活写する。
  • イギリス貴族

    イギリス貴族

    政・官・軍のリーダーとして大英帝国を支えつつ、空前の豊かな生活を送った貴族たち。その知られざる実態とは!? イギリスの貴族は、国の主導者として法律を作り、政治を司り、軍隊を指揮する一方で、宏壮な邸宅では社交、狩猟、スポーツに熱中した。今では世界中に広がる「英国的」な文化にも、彼らエリートが育んだものが多い。イギリスを知るには、貴族への理解が不可欠なのだ。とはいえ、そうした貴族の実態は、多くのイギリス人にとって謎に包まれてきた。 たとえば、貴族の身分はどのように決まるのか、カントリー・ハウスでの豪奢な生活はどのようなものか。貴族と紳士の違いは何か。どのような社会的役割を果たし、他方で社交に興じていたのか。そもそも、貴族の起源とは? 多くの事例とともに、軽妙な語り口でわかりやすく紹介する好著。(解説・新井潤美) プロローグ――大英帝国の先頭に立つ者 第一章 貴族は稀族 第二章 貴族の豊かな生活 第三章 貴族の教育 第四章 ノブレス・オブリージュ 第五章 金と暇が生み出したもの 第六章 貴族の生き残り作戦 エピローグ されど、貴族 参考文献 あとがき 解説 新井潤美
  • イギリス紳士のユーモア

    イギリス紳士のユーモア

    山高帽にこうもり傘、優美なマナーとさりげないダンディズム。英国紳士たちの悠揚せまらぬ精神から大英帝国を彩るユーモアが生まれた。当意即妙、光る知性、グロテスクなまでにブラック、自分を笑う余裕。ジョンソン博士、イヴリン・ウォー、チャーチルほか、帝国最上の産物たる紳士の最高のユーモアを味わいつつ、英国流人生哲学の真髄にせまる。(講談社学術文庫)
  • イギリス 繁栄のあとさき

    イギリス 繁栄のあとさき

    ビジネス・実用
    4.4
    1巻1,012円 (税込)
    今日、イギリスから学ぶべきは、勃興の理由ではなく、成熟期以後の経済のあり方と、衰退の中身である――。産業革命を支えたカリブ海の砂糖プランテーション。資本主義を担ったジェントルマンの非合理性。英語、生活様式という文化遺産……。世界システム論を日本に紹介した碩学が、大英帝国の内側を解き、歴史における「衰退」を考えるエッセイ。(講談社学術文庫)
  • イギリス東インド会社 軍隊・官僚・総督

    イギリス東インド会社 軍隊・官僚・総督

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,210円 (税込)
    21世紀の経済大国・IT大国として存在感が高まっているインドは、18世紀半ばから20世紀半ばまでの200年間、植民地としてイギリスに支配されてきた。 このイギリス支配の基礎を築いたのが、イギリス東インド会社である。しかし、その存在があまりに大きいために全体像はつかみにくく、特に日本では、その規模と活動範囲がずっと小さいオランダ東インド会社に比べても、イギリス東インド会社についての研究や著作は非常に少ない。しかし著者は、現在のインドの経済成長と今後の可能性を見るとき、東インド会社にさかのぼるイギリスのインド支配の歴史と遺産を見直すことが必要だという。 1600年にエリザベス1世がロンドンの商人に特許を与えたことに始まるイギリス東インド会社は、商社として発足しながら独自の軍隊を持ち、領土の支配者に変身していった。1858年に実質上消滅したときには、すでに商業的な機能さえもたない完全な植民地統治機関になっていたのである。 オランダやフランスとの貿易競争、会社経営と企業統治の実態、会社の軍隊と国王軍・インド政府軍の関係、さらに巨大な官僚制を支えた社員採用と社員教育や、歴代総督のプロフィールまでを通観する。 巻末に東京大学名誉教授で『東インド会社とアジアの海』の著者、羽田正氏が解説を執筆。〔原本:2009年 中央公論新社刊〕 目次 はじめに 第一章 商社の時代 一 イギリス軍インド会社とは何者か 二 オランダ、ポルトガルとの競争 三 アウトサイダーの挑戦 四 統一東インド会社の誕生 第二章 商社から領土の支配者へ 一 フランスの挑戦 二 ベンガルでの領土獲得 三 社員の不正蓄財 第三章 ベンガルの支配者から全インドの支配者 一 会社経営における商業原則の後退 二 会社と政府によるインドの共同統治 三 企業統治の変遷 第四章 インド貿易の自由化 一 会社を牛耳った「海運族」 二 私貿易人 第五章 会社の軍隊 一 会社軍と国王軍 二 会社軍 三 会社軍の部隊編制 四 二つの英軍の統合の試み 五 会社軍将校の勝利 六 インドの大反乱後も傭兵頼みのインド政府軍 第六章 インドの高級官僚―ジェントルマンリー・ルーラー 一 社員の採用と行政官教育 二 東インド会社一家 三 公開試験の時代へ 四 ICSはインドにおける超エリート 第七章 三億人の支配者インド総督 一 その起源 二 ベンガル総督 三 会社の時代の総督│クライヴからカニングまで 結びにかえて あとがき イギリス東インド会社関連年表 解説(羽田正)
  • イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む

    イザベラ・バードの旅 『日本奥地紀行』を読む

    日本観光文化研究所所長時代に行われた幕末・明治期の紀行文を読む講義のうち、昭和51年9月から52年3月まで全7回の『日本奥地紀行』の講義録。一英国人女性旅行家が目をとめた不思議な国「日本」の事象をきっかけに、その資料的価値、バードの視点の出色さを指摘するにとどまらず、著者自身の比類ない観察眼と聞き取り調査に裏打ちされた該博な見識が縦横無尽に紡ぎ出され、宮本民俗学の入門書ともなっている。(講談社学術文庫)
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    イザベラ・バードの日本紀行

    小説・文芸
    4.4
    1~2巻1,980円 (税込)
    1878年、横浜に上陸した英国人女性イザベラ・バードは、日本での旅行の皮切りに、欧米人に未踏の内陸ルートによる東京―函館間の旅を敢行する。苦難に満ちた旅の折々に、彼女は自らの見聞や日本の印象を故国の妹に書き送った。世界を廻った大旅行家の冷徹な眼を通じ、維新後間もない東北・北海道の文化・習俗・自然等を活写した日本北方紀行。
  • 意識と自己

    意識と自己

    何かを見る、聞く、触るなどによって身体的変化が生じ、情動を誘発する。この身体状態は脳内で神経的に表象され、感情の基層となる。では、感情はどのようにして「私」のものと認識されるのか。意識はそのときどのように立ち上がり、どう働くのか。ソマティック・マーカー仮説、情動と感情の理論を打ち立てた著者が解明する「感情の認識」という問題。哲学にも通じた世界的脳神経学者の名著。
  • 石の宗教

    石の宗教

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    日本人は古来、石には神霊が籠ると信じてきた。庶民は自然石を拝み、石を積み、あるいは素朴に造型して、独自の多様な石造宗教文化を育んだ。仏教以前の祈りの時代から連綿と受け継がれてきた先祖たちの等身大の飾らない信心の遺産。路傍の石が体現する宗教感情と信仰を解き明かし、埋もれていた庶民信仰の深い歴史を掘り起こす。
  • 維新暗殺秘録

    維新暗殺秘録

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,650円 (税込)
    開国に揺れる万延元年(1860)の「桜田門外の変」から、明治4年(1871)の広沢真臣惨殺まで、暗殺事件でみる幕末維新史。 維新前夜の傑物で英雄豪傑と称される清河八郎や、肥後藩の儒学者で明治政府に出仕した横井小楠といった「大物」から、勤皇派の恨みを買って三条河原でなぶり殺された目明しの「猿(ましら)の文吉」といった弱者まで、30の事件を取り上げる。田中光顕や谷干城が語る坂本龍馬の最期、若き伊藤博文が山尾庸三とともに風説を信じて斬り捨てた相手、佐久間象山の息子が仇討ちを狙っていると聞かされた暗殺者・河上彦斎の平然ぶり、幕吏への情報漏洩が疑われて殺された絵師・冷泉為恭の妻とのロマンスと、まさに秘話の集成である。 明治33年(1900)に生まれ、故郷・土佐の歴史を中心に多くの著作をなして司馬遼太郎の信頼も厚かった著者は、「暗殺は文明と野蛮を問わず、古代から現代まで人間社会の一現象として起こる」といい、「明治維新とか、昭和維新とか、変革を呼ぶ時代に暗殺の頻度が多いことは既に歴史が証明している」という。本書はまさに「昭和維新」が叫ばれたテロの時代、昭和5年(1930)に発表され、その後、何度も版を変えて読み継がれてきた。 巻末には、100件を超える事件が並ぶ「維新暗殺史年表」。幕末維新史の研究者、一坂太郎氏が解説を執筆。 〔原本:1967年白竜社刊、1978年新人物往来社刊、1990年河出書房新社刊〕 目次 暗殺談議――序に代えて 大老 井伊直弼 土佐藩参政 吉田東洋 島田左近と宇郷玄蕃 本間精一郎 目明し 猿の文吉 平野屋寿三郎と煎餅屋半兵衛 国学者 塙次郎・鈴木重胤・中村敬宇 播州家老森主税と用人村上真輔 江州石部事件 多田帯刀と村山加寿江 千種有文家臣 賀川肇 儒学者 池内大学 清河八郎 雙樹院 如雲 大藤幽叟 大坂町奉行与力 内山彦次郎 絵師 冷泉為恭 因州藩暗殺事件 姉小路公知 佐久間象山 水戸藩士 住谷寅之介 一橋家用人 原市之進 坂本龍馬と中岡慎太郎 御陵衛士頭 伊東甲子太郎 秋月藩士 臼井亘理 パークス要撃事件 奥羽鎮撫使参謀 世良修蔵 参与 横井小楠 兵部大輔 大村益次郎 参議 広沢真臣 維新暗殺史年表 解説(一坂太郎)
  • 異常の構造

    異常の構造

    ビジネス・実用
    4.6
    1巻1,210円 (税込)
    臨床の場に身を置きつづけながら、綺羅星のような著作および翻訳を遺した稀代の精神病理学者木村敏(1931-2021年)。その創造性は世界的に見ても人後に落ちない。 著者の名を世に広く知らしめるとともに、社会精神医学的な雰囲気を濃く帯びていることで、数ある著作のなかでもひときわ異彩を放つ名著に、畏友・渡辺哲夫による渾身の解説を収録。 「異常」が集団のなかでいかに生み出され、また「異常」とされた人々のうちでなにが生じているのか、社会および個人がはらむ「異常の構造」が克明に描かれる。私たちはなぜ「異常」、とりわけ「精神の異常」に対して深い関心と不安を持たざるを得ないのか。「自然は合理的である」という虚構に支配された近代社会が、多数者からの逸脱をいかに異常として感知し排除するのか。同時に患者のうちで「常識の枠組み」はどのように解体され、またそのことがなぜ「正常人」の常識的日常性を脅かさずにはおかないのか――。 「あとがき」に刻印された「正常人」でしかありえない精神科医としての著者の葛藤は、社会における「異常」の意味を、そして人間が生きることの意味を今なお私たちに問いかけ続けている。(原本:講談社現代新書、1973年) 【本書の内容】 1 現代と異常 2 異常の意味 3 常識の意味 4 常識の病理としての精神分裂病 5 ブランケンブルクの症例アンネ 6 妄想における常識の解体 7 常識的日常世界の「世界公式」 8 精神分裂病者の論理構造 9 合理性の根拠 10 異常の根源 あとがき 解 説(渡辺哲夫)
  • 〈イスラーム世界〉とは何か 「新しい世界史」を描く

    〈イスラーム世界〉とは何か 「新しい世界史」を描く

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,441円 (税込)
    ジャーナリズムで、また学問の世界でも普通に使われる用語、「イスラーム世界」とは何のことで、一体どこのことを指しているのだろうか? ムスリムが多い地域のことだろうか、それとも、支配者がムスリムである国々、あるいはイスラーム法が社会を律している地域のことだろうか。ただ単に、アラビア半島やシリア、パレスチナなどの「中東地域」のことを指しているのだろうか? 本書は、高校世界史にも出てくるこの「イスラーム世界」という単語の歴史的背景を検証し、この用語を無批判に用いて世界史を描くことの問題性を明らかにしていく。 前近代のムスリムによる「イスラーム世界」の認識、19世紀のヨーロッパで「イスラーム世界」という概念が生み出されてきた過程、さらに日本における「イスラーム世界」という捉え方の誕生と、それが現代日本人の世界観に及ぼした影響などを明らかにする中で、著者は、「イスラーム世界」という概念は一種のイデオロギーであって地理的空間としては存在せず、この語は歴史学の用語として「使用すべきではない」という。そして、地球環境と人類史的視点から「新しい世界史」を構想し叙述する方法の模索が始まる。 本書は刊行当時、歴史学者・イスラーム学者の間に議論を引き起こし、アジア・太平洋賞特別賞を受賞した。文庫化にあたり、原本刊行後の議論を踏まえて「補章」を加筆。〔原本:『イスラーム世界の創造』東京大学出版会、2005年〕
  • イスラーム的 世界化時代の中で

    イスラーム的 世界化時代の中で

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,188円 (税込)
    イスラームの基本的概念と、20世紀終盤の世界的な「イスラーム復興」の動きを社会人類学者が解説。急進的な「イスラーム主義」運動は、「近代欧米社会より遅れている」から発生した一部の特殊な勢力ではなく、1970年代以降に、近代化と近代教育を経験したムスリムによって担われてきた「イスラーム復興」の動きの中で生じてきたものだという。2000年に執筆され、その後のイスラームをめぐる動向を的確に予見した必読書。(講談社学術文庫)
  • イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男

    イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,111円 (税込)
    マムルーク朝のバイバルスとともに、イスラーム史上の英雄と称されるアイユーブ朝のサラディン。アラブと十字軍の50年以上にわたる覇権争いに終止符を打ち、十字軍から聖地エルサレムを奪回した「イスラーム世界の英雄」として知られる彼は、同時代のアラビア語史料や伝説に「アラブ騎士道の達人」「慈悲深い高潔な人物」と謳われ、ヨーロッパでも智者、果敢な騎士、寛大な性格の人物と評されました。アラブ側は異教徒と勇敢に戦った英雄として、ヨーロッパ側はアラブ騎士道の体現者として、サラディンを描きつづけています。そのような伝説に彩られた人物の実像とはどのようなものだったのでしょうか。本書は、サラディンが、どのような政治・経済・社会状況にあって、どのように考え、どのように行動したかを明らかにします。さらに、伝説と事実を峻別したうえで、架空の伝説も人々の願望の表れとしてとりあげ、「人間としてのサラディン像」をあざやかに描き出す、「英雄」の実像に迫った本格的伝記です。 〔原本/1996年、講談社選書メチエ〕 【本書の内容】 プロローグ――サラディンの生きた時代 第一章 修行時代  1 誕生  2 カリフ権力の衰退と十字軍の侵攻  3 少年サラディン  4 ヌール・アッディーンとの出会い  5 エジプト遠征 第二章 エジプトの若きスルタン  1 アイユーブ朝の創設  2 バイナル・カスラインの戦い  3 サラディンの補佐役たち  4 イエメン征服の謎  5 シリアへの進出  6 新体制の確立 第三章 カイロからエルサレムへ  1 エジプト経済の繁栄  2 聖戦(ジハード)へ向けて  3 エルサレム奪回  4 アッカーをめぐる攻防  5 サラディンの死 エピローグ――サラディン以後
  • 出雲神話

    出雲神話

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,078円 (税込)
    国引き、八岐大蛇、国譲りなど、日本神話では最も重要な舞台であるにもかかわらず、大和朝廷に対抗したという出雲国の実態は未だ明らかになっていない。比較神話学、民俗学、宗教学、歴史学などの様々な知見からなる議論をまとめ、記紀や風土記、神賀詞などの資料を読み解き、出雲神話の虚像と実像を浮かび上がらせる最良の入門書!(解説・三浦佑之) 【本書で扱うトピック】 八岐大蛇の神話にはどのような意味があるか? なぜ、記紀と風土記の内容は、大きく異なるか? 大和朝廷と出雲国は、実際に敵対関係にあったか? なぜ、出雲は死者や他界と結びつけられてきたか? いかにして、オオクニヌシは国家的英雄神となったか? なぜ、古代出雲は宗教王国だったといえるか? 【目次】 まえがき 1 出雲神話の謎 2 二つの出雲神話 3 出雲国造家の台頭と自家の売りこみ 4 スサノオの神話 5 オオナムチの神話 6 国譲り神話と諸氏族 7 出雲土着の神々 参考文献 解説
  • 出雲神話の誕生

    出雲神話の誕生

    記紀と『風土記』の記述の相違 神話に隠された秘密を明かす 記紀神話の3分の1以上を占める出雲神話。しかしその出典たる『出雲国風土記』には、記紀とは異なる舞台、神々の美しく雄大な詩が綴られていた。それらを抹殺し、出雲国を強大な国であるかのように仕立てあげた大和朝廷の策略とは、どのようなものだったのか。国引き説話や大神の麗しい物語が、支配者によってねじまげられ、被支配者たちに受け入れられていく過程を解き明かす。 出雲の弱小国がどういう理由で神代巻の3分の1も占めるとともに、それに基づいて起こった錯覚によって、1000年もの長い間、大和朝廷に対立する強大な出雲国を、われわれに想像させてきたのであろうか。まず読者のすべての方に申したいが、これまでの出雲観のすべてを完全に拭い去って、白紙の立場で新しく出雲を見直す心がまえを持っていただきたいと思う。――<本書より>
  • 〈出雲〉という思想 近代日本の抹殺された神々

    〈出雲〉という思想 近代日本の抹殺された神々

    ビジネス・実用
    3.8
    1巻1,221円 (税込)
    明治国家における「国体」「近代天皇制」の確立は、〈伊勢〉=国家神道の勝利であった。その陰で闇に葬られたもう1つの神道・〈出雲〉。スサノヲやオホクニヌシを主宰神とするこの神学は、復古神道の流れに属しながら、なぜ抹殺されたのか。気鋭の学者が〈出雲〉という場所(トポス)をとおし、近代日本のもう1つの思想史を大胆に描く意欲作。(講談社学術文庫)
  • 伊勢神宮と出雲大社 「日本」と「天皇」の誕生

    伊勢神宮と出雲大社 「日本」と「天皇」の誕生

    こうして「日本」は形づくられた! なぜ、大和は出雲を必要としたのか? 朝日と夕日、太陽と蛇、陸と海、現世と他界― 天武・持統の大和王権を守る「両端の象徴的霊威」をになうものとして伊勢・出雲をとらえ直し、日本の起原に鋭く迫る試み。 「神とは何か」という民俗学による理論的分析の視点と、歴史学による記紀をはじめとする文献研究、考古学の発見を融合させた、新しい古代探究! 【本書の内容】 第一章 伊勢神宮の創祀 第二章 〈外部〉としての出雲 第三章 祭祀王と鎮魂祭 終 章 〈日本〉誕生への三段階 ※本書の原本は、2008年に講談社選書メチエより刊行されました。
  • 伊勢神宮と日本美

    伊勢神宮と日本美

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    節ひとつない檜材で20年ごとに建て替えられてきた伊勢神宮。その清浄で質素で力強い姿は、日本人の魂の原風景である。伊勢神宮こそが、「日本古来」の建築の原型であるとの主張がなされてきた。明治以降、国家神道となったことにより、その言説はますます強くなった。現代でさえ、古代住居の復元時に伊勢神宮にその形を求めることもある。江戸から現代に書かれた資料を徹底的に読みとき、神宮の本当の姿を解明する。(講談社学術文庫)
  • イソクラテスの修辞学校

    イソクラテスの修辞学校

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,210円 (税込)
    イソクラテスの思想の真髄 「善き言論」は「善き思慮」のしるし 古代ギリシアの教養理念に一大潮流を形成したイソクラテス。プラトンらが教養の原理に数理諸学や哲学を置いたのに対し、彼は弁論・修辞学を対置し、教育を実践した。やがてイソクラテスを源泉とする修辞学的教養はローマ、ルネサンスと受け継がれ、遠く近世にまで多大な影響を及ぼすことになる。イソクラテスの理想と教育を生き生きと描いた好著。
  • イソップ寓話 その伝承と変容

    イソップ寓話 その伝承と変容

    動物に仮託して人間生活の諸相を描いたイソップ寓話。「兎と亀」「蟻ときりぎりす」「牛のまねをする蛙」「狐とぶどう」――西欧はもとより日本においても、これらの話を知らぬ者はいまい。では、イソップその人についてや、イソップ寓話の成立についてはどうか? 古今の文献を駆使してその成立と伝承の歴史をたどり、わが国への伝来とその変容、普及の過程を究明する。(講談社学術文庫)
  • イタリア・ルネサンス再考 花の都とアルベルティ

    イタリア・ルネサンス再考 花の都とアルベルティ

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,155円 (税込)
    花の都フィレンツェの驚異的絶頂の世紀を描く 万能の文化人アルベルティとともに、ヨーロッパを照らした「人文主義」の光源を探る 輝かしき15世紀(クアトロ・チェント)。繁栄をきわめるメディチ家と有力家族たちが、パトロンとなって花開く芸術。贅美溢れるモノの帝国にして、聖なる雅都となったフィレンツェ。社交と祝祭、聖と俗、科学と魔術、中世と近代が渾然一体となった都市を動かしていた思想とコードとはなにか。ダ・ヴィンチをして劣等感に臍を噛ませた万能人アルベルティを通して描く新ルネサンス像。〈解説・山崎正和〉 聖ベルナルディーノの言葉「イタリアは世界でもっとも知性的な祖国、トスカーナはイタリアでもっとも知性的な地方、そしてフィレンツェはトスカーナのもっとも知性的な都市である」は、わたしの確信を代弁している。昨今では、フランスやドイツやイギリスのルネサンスを、イタリアとひとまとめにして連続的に論ずる流儀がはやりのようだけれど、あんな北方の、田舎臭い文化活動、青白く屈折した意識の覚醒を「ルネサンス」と呼んで、個人と家族と都市がスクラムを組んで絢爛たる文化を開花させたイタリアと一緒にしてほしくないものだ。――<「あとがき」より>
  • 異端審問

    異端審問

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,012円 (税込)
    ――皇帝ジギスムントが宮中伯ルートヴィッヒに向かって命令する。「囚人を受け取り、よろしく異端者として扱え」。今度はルートヴィッヒがコンスタンツの帝国代官に向かって命令する。「我ら双方によって断罪されたる者としてこの者を受け取り、よろしく異端者として焼け」。――  1415年に異端として裁かれた宗教改革の先駆者、ボヘミアのヤン・フス処刑の克明な描写にはじまる本書は、中世のヨーロッパで異端審問がどのようにして生まれ、そして制度として定着していったのかを、具体的なエピソードを丁寧に積み重ねながら、当時の人々の息遣いもあざやかに描き出す。法も手続きも無視して「すべて殺せ」という13世紀の異端狩りの熱狂から、ウンベルト・エーコの小説『薔薇の名前』にも登場した、世界で最も有名な異端審問官ベルナール・ギーによって組織化・マニュアル化された14世紀の冷徹無比な異端審問を経て、15世紀末スペインでの過酷な弾圧に至る、その道のりの背後には、いかなる時代精神が見いだせるのか。  西洋中世史不朽の名著『異端カタリ派の研究』(岩波書店、1989年)の著者が、多彩な史料を駆使して知られざる中世世界への扉を開く!(原本:講談社現代新書、1996年) 【解説(轟木広太郎・ノートルダム清心女子大学准教授)より】  本書は、一三、一四世紀における異端審問の成立と制度的確立の経緯を、およそ関連するすべての種類の史料を博引旁証しながら描き切った労作である。……ヨーロッパ中世という日本人にはどこか掴みどころのない、しかしそれでいて魅惑的な個性を放つ時代の雰囲気を初学者に感得させると同時に、このテーマに興味を持つ専門家にとってもいまだ探求のヒントを数多く掘り出すことのできる鉱脈たり続けていると思う。(本書「解説」より) 【本書の内容】 第一章 薪と硫黄の匂い――異端審問とは何か 第二章 剣と火と異端者――異端審問の誕生まで 第三章 異端審問創設の頃 第四章 異端審問の制度化 第五章 審問官ベルナール・ギー 第六章 裁かれる者たち 第七章 スペインの火刑台 あとがき 参考書目抄 解説「異端審問と交差する四つの歴史の道筋」(轟木広太郎)
  • 市川團十郎代々

    市川團十郎代々

    2002年5月の十三代目市川團十郎襲名を控えて、江戸時代前期にさかのぼる市川團十郎家の歴史を、豊富な絵画資料と歌舞伎研究の第一人者の解説で読む。 歌舞伎を観ることは、役者を観ることである。そして、江戸歌舞伎の中で常に特別な位置を占め、最も大きく重い名前とランク付けされてきたのが、「市川團十郎」の名跡だった。並み居る役者の中から、まず卓越した天性と技量を持って抜け出した初代。親譲りの荒事を様式的に練り上げた二代目。「歌舞伎十八番」を公表して團十郎の名と権威を改めて確立した七代目。近代化の苦悩の中で歌舞伎界のリーダーとして縦横の活躍を見せた九代目。生来の美貌で戦後の歌舞伎を立て直した「海老さま」十一代目・・・。それぞれの時代を生きた個性豊かな十二人の團十郎を豊富な役者絵や舞台写真をまじえて活写する。「歌舞伎十八番」演目解説、團十郎デザインのいろいろ、市川團十郎家系図、関係年表も完備。巻末解説を、元国立劇場理事で十二代目と長く親交のあった織田紘二氏が執筆。〔原本:『市川團十郎代々』講談社刊、2002年〕
  • 一外交官の見た明治維新

    一外交官の見た明治維新

    薩英戦争と下関戦争、開港をめぐる激しい外交戦、熱い政治談義、刺激的な国内旅行そして戊辰戦争― 英国青年外交官が「幕末日本」を全身で体感する! 攘夷の嵐が吹き荒れ、政局が緊迫する文久二(一八六二)年、一人のイギリス人通訳官が日本の地を踏んだ。 西郷隆盛ら雄藩・幕府の要人、果ては天皇、あるいは市井の人々との出会いを重ね、日本文化の奥深さに魅了され、そしてときには命の危険を乗り越えながら、彼は日本史上の最大転換点を目撃する。 日本人が長く読み継いできた幕末史の第一級証言を、英国外交史研究を踏まえた新訳で読む。 イギリス外交史、日英関係史を研究する訳者が、これまでの研究蓄積を踏まえ、本書の歴史的意義を問い直す、懇切な解説掲載。
  • 逸翁自叙伝 阪急創業者・小林一三の回想

    逸翁自叙伝 阪急創業者・小林一三の回想

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,540円 (税込)
    阪急電鉄の創業者、宝塚少女歌劇の生みの親として知られる小林一三銀行を辞して妻子とともに大阪に行った彼は妻子を抱えてたちまち生活に窮してしまいます。しかし、電鉄事業に将来性を見た彼は、「箕面有馬電気軌道」なる会社の専務に就任。ここから大きく運命が拓けてきます。顧客は創造するものと考えた小林は、郊外に宅地造成、割賦分譲販売、遊園地や劇場、ターミナルデパートと次々とアイディアを繰り出していく……。
  • 逸楽と飽食の古代ローマ 『トリマルキオの饗宴』を読む

    逸楽と飽食の古代ローマ 『トリマルキオの饗宴』を読む

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『トリマルキオの饗宴』は、古代ローマが生んだ風刺小説の金字塔『サテュリコン』の最も有名な場面である。そこに描かれた山海の珍味と美酒、かしずく少年奴隷たち、黄金の腕輪と銀の尿瓶……解放奴隷の成金富豪が催す饗宴の一部始終を解読。厖大な文献、考古・美術資料を駆使して、繁栄を謳歌するネロ帝時代の社会と、人々の人生観を再構築する。(講談社学術文庫)
  • 伊藤博文演説集

    伊藤博文演説集

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,430円 (税込)
    「我国旗の中央に点ぜる赤き丸形は……昇る朝日の尊き徽章(きしょう)となり……文明諸国の間に伍して前方に且(か)つ上方に動かんとす」と明治四年サンフランシスコで日本の進む途を謳い上げた「日の丸演説」。文明国たらんと憲法制定・議会開設に奔走、政党政治のあるべき姿を説き、台湾・韓国統治の意義を語って国制を彫琢した政治家・伊藤の代表的演説三九篇を収録。(講談社学術文庫)
  • 伊藤博文 近代日本を創った男

    伊藤博文 近代日本を創った男

    小説・文芸
    4.5
    1巻2,750円 (税込)
    初代総理大臣として内閣制度を創設し、みずから中心となって大日本帝国憲法を制定しながら、木戸孝允や岩倉具視らの間をたくみに世渡りして出世した「軽佻浮薄」な人物、あるいは、旧憲法によって民主化の道を狭め、韓国では民族運動を弾圧した権力者、といったイメージで語られてきた伊藤博文。日本近代政治史の第一人者である著者が、歴史学の最新成果をふまえて、伊藤の全生涯と「剛凌強直」たる真の姿を描き切る、決定版評伝。(講談社学術文庫)
  • 伊藤博文と明治国家形成 「宮中」の制度化と立憲制の導入

    伊藤博文と明治国家形成 「宮中」の制度化と立憲制の導入

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,375円 (税込)
    【サントリー学芸賞受賞作 1992年度 思想・歴史部門】 内閣制度を創設し、明治憲法の制定に尽力したことで日本近代史にその名を刻む伊藤博文。しかし立憲制の導入のために伊藤がまずなすべきことは、天皇の権限を明らかにし、「宮中」を制度化することだった。大隈重信・井上毅ら政敵との抗争や、度重なる政治的危機を乗り越えて明治天皇の信頼を得た伊藤の、「真の業績」を論じたサントリー学芸賞受賞作。(講談社学術文庫)
  • 犬と鬼 知られざる日本の肖像

    犬と鬼 知られざる日本の肖像

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    美しい自然、練磨された文化遺産、高度な技術、優秀な教育制度……。世界をリードするような新文明を築こうとした日本は、1990年代に失速した。明治維新、敗戦を超え、「近代化」を推進してきた日本は、本質的に「近代化」で失敗した。「有能な官僚制度」に誘導された土建国家は、伝統日本を破壊してしまった。この国の問題は、慢性的・長期的なもので、日本をこよなく愛する著者が怒りと悲しみを込めて警告する。
  • イブン・ジュバイルの旅行記

    イブン・ジュバイルの旅行記

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,815円 (税込)
    本書は通称「イブン・ジュバイルの旅行記」、原題「旅路での出来事に関する情報覚え書き」の全訳です。才智あふれるジュバイルが美文で綴ったこの「旅行記」は、12~13世紀にあっては優れたメッカ巡礼案内として広く読まれ、また後にはイブン・バットゥータ(14世紀)などの旅行記のお手本とされ、多くの旅行記編者が都市の記述を「借用」してきました。そして現在、中世イスラム社会の事情を知る上では欠かせない、貴重な文献となっています。  敬虔なイスラム教徒で、ムワッヒド朝のグラナダ太守に書記として仕えていたジュバイルは、太守が戯れに「酒盃七杯飲むべし」と下した厳命に抗えず、禁を犯してしまいます。それを悔いた太守が盃七杯に金貨を満たして与えると、ジュバイルは罪を償うためにその金貨を元手にメッカ巡礼に旅立ちました。キリスト教徒の巡礼者と同船してアレクサンドリアへ。メッカでは大モスクやカアバ神殿の威容に触れ、メディナからバグダッドへ。そして「東方の真珠」ダマスクスでウマイヤ大モスクに圧倒され、十字軍支配下にあったエルサレムでは、かのサラーフ・アッディーン(サラディン)の勝利の目撃談に触れる……。ベドウィンの襲撃、船の難破に遭うなど、艱難辛苦の旅を詳述した「旅行記」ですが、十字軍時代の地中海東方事情を知るための基本図書でもあります。 〈原本:『旅行記』関西大学出版部、1992年〉 【目次より】 まえがき(監訳者による) 1 グラナダ~エジプト 2 メッカ巡礼 3 聖都メッカ 4 メディナ~バグダード 5 マウシル~アレッポ 6 ダマスクス 7 アッカ 8 シチリア~アンダルス
  • イブン=ハルドゥーン

    イブン=ハルドゥーン

    ビジネス・実用
    5.0
    1巻1,485円 (税込)
    十四世紀のチュニスに生まれ、政治家として栄達と失脚を繰り返すなかで独自の「文明の学問」を拓いたイブン=ハルドゥーン。文明と王権はいかにして崩壊するのか、都会と田舎の格差はなぜ広がるのか、歴史の動因となる「連帯意識」とは――。イスラーム世界にとどまらない普遍性と警句に満ちた主著『歴史序説』の抄訳と、波瀾の生涯。(講談社学術文庫)
  • イミタチオ・クリスティ キリストにならいて

    イミタチオ・クリスティ キリストにならいて

    著者のトマス・ア・ケンピスは14世紀終盤ドイツで生まれ15世紀後半まで生きた修道士。神秘思想家として数々の著作を残している。その著作は文章のわかりやすさ、章節の短さなどから普通の庶民にとって読みやすいこと、また救いに繋がる安らぎと瞑想を誘う深みを与えてくれることから、中世以降現代まで『聖書』に次ぐ多くの読者を獲得したと言われている。 内容構成は全四巻、章としては114章を数えるが、それぞれの章は数ページからなるものが多く、どの章も深い味わいを持っている。「キリストにならい、世の空しいものを軽んずべきこと」「自身について謙遜であるべきこと」「過度の親しみを避けるべきこと」「艱難の効用について」「心配ごとはすべて神にゆだねるべきこと」「自愛が、最高善からとりわけ人を引き離すこと」「誰がいっているのかということよりも、何がいわれているかに心を用いよ」など、生き方の知恵としてキリスト教徒でない日本人の心にもひびき、参照すべき項目が多い。
  • いろはうた 日本語史へのいざない

    いろはうた 日本語史へのいざない

    いつ、誰によって、どんな目的で作られたのか。その源流は何か。どのような人たちに伝承、利用されてきたのか――。日本の言語文化史の中核であった「いろはうた」に秘められた日本語の歴史と、そこに見えてくる現代語表記の問題に迫る。日本語をめぐる知的な営為のあり方を探り、従来の国文法を超克した日本語の姿を描く、日本語史研究の古典的名著。
  • 岩波茂雄と出版文化 近代日本の教養主義

    岩波茂雄と出版文化 近代日本の教養主義

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻792円 (税込)
    岩波茂雄が起こした岩波書店の興隆は、「学歴貴族」の栄光の時代に呼応しています。近代日本のアカデミズムは外来で急ごしらえであり、「前衛」という言葉で操作可能だと見抜いていたのが、岩波茂雄であり、日本のインテリの底の浅さを見抜いています。教育社会学者の竹内洋氏は、日本のアカデミズムのありようと出版産業の構造を、問い直し、解明します。一冊で二冊分の内容を持っています。(講談社学術文庫)
  • インテリジェンスの基礎理論

    インテリジェンスの基礎理論

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    テロリズム、インテリジェンス、サイバーセキュリティ等は、遠い世界のことと思いがちですが、こうした問題は意外にも私たちの日常生活とも密接に結びついています。20世紀の冷戦構造があった時代には、世界情勢の中心は米ソを軸とした二極の対立でしたが、ソ連崩壊後の世界では、民族・宗教・思想の対立が複雑化・混沌とし、テロや紛争が各地で絶え間なく起こっています。 社会の諸課題が複雑化して既存の知識や分析枠組みが通用しにくくなる中、ガバナンス的思考は今後更に重要になるでしょう。こうした領域の一端に触れることによって、ガバナンス的な思考センスを身につけるためにも有効な一冊です。 さて、インテリジェンスとは何を指すのでしょうか? 「インテリジェンスとは、『政策決定者が国家安全保障上の問題に関して判断を行うために政策決定者に提供される、情報から分析・加工された知識のプロダクト、あるいはそうしたプロダクトを生産するプロセス』のことを言う」。 この定義にしたがって、本書では、情報分析の素材となる情報の収集方法、情報の加工の方法、またその過程における有効な方法と陥りやすい誤りなど、実践的な知識を提供しています。 そして、CIAやモサド、MI6や公安などインテリジェンス機関の活動の一端についての紹介やコラムで実際の事件を扱います。インテリジェンス機関と犯罪捜査機関との相違点もあきらかにされます。 得られた情報に、分析という加工を経たプロダクトの優劣の考え方、また、ミラー・イメージング、クロス・チェックといったプロダクト生成時の問題や改善法などについても述べられます。 インテリジェンス入門として、情報収集と情報加工の教科書として、格好の入門書です。 [原本] 『インテリジェンスの基礎理論 第二版』立花書房 学術文庫に収録するにあたり、全面的に改訂した。 【目次より】 学術文庫版はしがき 第一章 インテリジェンスとは何か 定義、機能、特徴 第一章の補論 第二章 インテリジェンス・プロセス 第三章 インテリジェンス・コミュニティ ― 日米の組織 第四章 インフォメーションの収集 第五章 インフォメーションの分析 第六章 その他のインテリジェンス機能 第七章 インテリジェンスの課題 伝統的な課題から新たな課題へ 第八章 インテリジェンス組織に対する民主的統制 【巻末資料】 解説 佐藤優
  • インド思想史

    インド思想史

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    インド最古の聖典『リグ・ヴェーダ』にはじまり、世界的にも類がないほど深遠な思想を生みだしてきたインド。ウパニシャッド、ジャイナ教、仏教、マハーバーラタ、正統バラモンの六派哲学、ヒンドゥー教から、近代のガンジーやタゴールに至るまで、3000年以上にわたる複雑で多様な思想の全領域をコンパクトに大観する。 アーリヤ人の侵入や農村社会の成立、王朝の興亡など、それぞれの時代の社会変動の影響も踏まえつつ、各思想大系の特質を明らかにすることで、〈解脱〉をもとめてやまない人類の思索の歴史が描き出される。 世界的なインド哲学、仏教学者であり、比較思想の開拓者でもあった著者による、半世紀以上にわたって読み継がれてきた不朽の概説書。原本:『インド思想史 第2版』岩波書店、1968年) 第一章 アーリヤ人の侵入とリグ・ヴェーダの宗教 第二章 農村社会の確立とバラモン教 第三章 都市の興隆と自由な思索の出現 第四章 国家統一と諸宗教の変動 第五章 統一国家崩壊後における諸宗教の変遷 第六章 クシャーナ帝国時代における新思想  第一節 時代の趨勢  第二節 仏 教   第三節 ジャイナ教   第四節 南インド文化の開花 第七章 集権的国家における諸哲学学派の確立  第一節 正統バラモン系統  第二節 仏 教   第三節 ジャイナ教  第八章 諸王朝分立時代における諸学派の継続的発展  第一節 バラモン教およびヒンドゥー教   第二節 仏 教  第九章 回教徒の侵入と思想の変化  第一節 中世的宗教の発展   第二節 近代的思惟の発展  第十章 外国資本主義制圧下における思想運動 第十一章 〔附論〕科学思想
  • インドの宗教とキリスト教

    インドの宗教とキリスト教

    「キリスト教のライバルは存在するか」。『聖なるもの』(一九一七年)で知られるドイツの宗教学者ルードルフ・オットーは、ヒンドゥー教の一派、ヴィシュヌ派こそが値すると考えた。「救済」をめぐって驚くほど類似が見られる両者の徹底的な検討を通して、宗教の本質に迫る。比較宗教学の古典。  「ヌミノーゼ」と名付けられた、非合理的な神秘経験を宗教経験の本質として析出した『聖なるもの』。ルター派の敬虔なプロテスタント神学者ルードルフ・オットー(1869-1937年)による洞察は、その後ミルチャ・エリアーデやロジェ・カイヨワに引き継がれ、宗教を研究するうえで重要な柱となる「聖と俗」をめぐる研究の土台を築いた。  『聖なるもの』と同時期に研究が進められていたと考えられるのが、本書『インドの宗教とキリスト教』である。18世紀後半、英国による植民地化を通じてサンスクリット文献がもたらされたされたヨーロッパでは、『リグ・ヴェーダ』や『バガヴァッド・ギーター』など次々にそれらの翻訳がおこなわれ、ヨーロッパの起源のひとつとしてオリエントへの関心が急激に高まっていた。  そのような文脈のなかで、オットー自身も『ヴィシュヌ・ナーラーヤナ』などのサンスクリット文献の翻訳・注釈に取り組み、そしてヒンドゥー教、そのなかでも彼が「献信の宗教」と呼ぶヴィシュヌ派に、キリスト教に匹敵する救済論を見出す。ルター派とヴィシュヌ派の比較の末に見いだされる、真の救済とは―。  オットーが終生、一貫して求めたものは、「聖なるもの」の普遍的な弁証であった。ルター派という一つの神学に自らの立場を置きながら、他の神学にも心を開き、あまつさえ神学を有しない宗教体験に対しても視野を開いたオットーの独自性がいかんなく発揮されたインド宗教研究の古典にして比較宗教学の名著。(原本:『インドの神と人』人文書院、1988年)  【本書の内容】 序 第一章 キリスト教のライバル―ーインドの恩寵(恵み)の宗教 第二章 神をめぐる戦い――シャンカラとラーマーヌジャ 第三章 救済の問題ー―いかにして達成されるか 第四章 インドの恩寵の宗教とキリスト教――異なる精神、異なる救い主 結 び 補 説  一 隠れたる神と献信者の神  二 贖いと贖罪  三 本源的堕落の理念  四 同一性神秘主義の同一体験  五 神は個人的存在ではない  六 すべては恩寵から 訳者あとがき 学術文庫版あとがき
  • インド仏教思想史

    インド仏教思想史

    ビジネス・実用
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    古代インドの歴史と思想潮流の中に仏教は生まれた。その教義は仏教思想の中核をなしつつ、初期仏教(原始仏教)、部派仏教、大乗仏教と展開し、チベット、東南アジア、中国、日本へと広がってゆく――。仏教思想の源流であるインド仏教を歴史にそって追い、その基本思想と重要概念、諸思想の変遷を精緻に読み解く、斯界の碩学によるインド仏教思想入門。
  • インフレとデフレ

    インフレとデフレ

    ビジネス・実用
    4.5
    1巻1,056円 (税込)
    世界恐慌、ドイツ・ハイパーインフレ、昭和恐慌、リーマン・ショック……。本書は歴史的検討に基づいて二つの悪夢、インフレとデフレの発生メカニズムを解明し、そのコントロール法を考える。インフレ目標政策とは何か? 1990年代以降の経済理論の新知見と長期化する日本デフレを踏まえて新章を書き下ろし。格好の経済学入門にして提言の書。(講談社学術文庫)
  • ウィーン物語

    ウィーン物語

    ビジネス・実用
    3.0
    1巻968円 (税込)
    ハプスブルク家の支配のもと、血と力で600年の長きにわたり政治・経済・文化の要として欧州に君臨した、神聖ローマ帝国の都ウィーン。その都市と文化の調和はパリを羨望させた。芸術や学問にモーツァルト、クリムト、フロイト等々、数多の巨星を生んだウィーン文化の真髄を、聖堂、美術館、環状道路、カフェ、家具など都市空間に潜む感性に探る。
  • ウェルギリウス小品集

    ウェルギリウス小品集

    小説・文芸
    -
    1巻1,540円 (税込)
    古代ローマ文学の「黄金時代」前期を代表する詩人プブリウス・ウェルギリウス・マロー(前70-前19年)について、確かな真筆として伝わるのは『牧歌』全10歌、『農耕詩』全4歌、そして『アエネーイス』全12歌の三作品のみである。しかし、これらの作品より前に詩人が若い頃に書いた詩があったことには古代の証言がある。本書は、それらの作品の集成であり、古来Appendix Vergiliana(ウェルギリウス作品の補遺ないし拾遺、あるいは付録といった意味)として伝わるものの本邦初訳となる。 本書に収録された作品の中には、ウェルギリウスの真筆でないことが明らかなものも含まれている。末尾に位置する『有徳の士の教育について』、『「そうだ」と「否」について』、『生まれ出ずるバラ』は後4世紀の詩人アウソニウスの作であり、『マエケーナースに捧げるエレゲイア』もウェルギリウス真筆でないことは明白である。他の詩編についても、多かれ少なかれ真作かどうかについて疑問がもたれている。しかし、これらの作品には価値がないのかといえば、そうではない。 古代には、権威ある大家の名のもとに、あるいは、その名前に関係づけられて伝わる作品が多数存在しており、そこには作品の受容とテキストの伝承の様態が関わっている。大家としてある詩人の権威が確立すると、そこに群がるように、さまざまな形で別の無名の詩人による作品が生まれる。大家の作風や表現を模倣しながら別の詩形式や主題で詩作したもの、大家が描いた物語の続編、大家の作品のパロディーなどがそれである。そうした伝統は、古典文学の最初期から、すなわちホメーロスにおいてすでに認められるが、大家の作に帰せられた無名詩人の作品は、現代のわれわれが「偽作」や「贋作」といった言葉で考えるものとはおよそ異なっている。それらはむしろ核をなす傑出した詩作のまわりに文学伝統の山裾を広げる営みであり、実際、本集成についても、頂きが高ければ高いほど山裾が八方に大きく広がるように、内容面でも形式面でも実に多様な詩から成っていることが分かる。 つまり、本書は「ウェルギリウス」という偉大な名の求心力によって形成された古代文学の遺産であり、貴重な文学的財産にほかならない。文学とは、文化とは、こうした巨大な裾野をも含めた営みであることを、本邦初訳となる本書とともに体感していただくことができれば幸いである。 [本書の内容] 呪いの歌(/リューディア) ブヨの歌 アエトナ 女将 マエケーナースに捧げるエレゲイア キーリス プリアーポスの歌 カタレプトン モレートゥム 有徳の士の教育について 「そうだ」と「否」について 生まれ出ずるバラ 付録 訳者解説
  • 上杉謙信

    上杉謙信

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,265円 (税込)
    「彼は大名の座から逃げようと思えば逃げられる境遇にあった。事実一度は逃げ出した。しかし四囲の情勢から過重な大任を引き受け、進んで戦乱のなかに身を投じて行った――」。 のちに「越後の龍」、「軍神」とまで称され、戦上手の代名詞となった上杉謙信は、どのようにして歴史の表舞台に躍り出たのか。本書は、謙信の単なる一代記にとどまらず、謙信の父であり、文字通り戦いに明け暮れる生涯を送った「戦の鬼」長尾為景の下剋上を中心に、複雑な越後の政治情勢から丁寧に説き起こす。家督を継いだ謙信は、独立心旺盛な国衆の反乱や裏切りに苦しみつつも、武田信玄や、北条氏康ら戦国の雄との対陣を繰り返し、やがては織田信長をも破る強国へと越後を導いていく。その苦難の道のりは、思わず引き込まれてしまうような血の通った文章で活写される一方で、いたずらに対象を美化することなく、透徹したまなざしで戦国武将上杉謙信の実像に迫る。早逝が惜しまれる研究者による、刊行から半世紀経てもなお色褪せることのない謙信伝の古典!(原本:人物往来社、1966年) 解説(山田邦明・愛知大学教授)より ......歴史の大きな流れをどうつかみ、具体的に現れる事象をどう評価するか、個々の人間の動きや、彼らが織りなすドラマをいかに表現するか、そうしたことを考えさせてくれるものとして、活力にあふれた本書は大きな価値を持ち、光彩を放っている。
  • 浮世絵の歴史 美人絵・役者絵の世界

    浮世絵の歴史 美人絵・役者絵の世界

    ビジネス・実用
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    独特の魅力を放つ「浮世絵」は、いかにして生まれ、江戸期の象徴的芸術とまでなったのか? 庶民出の町絵師によって、庶民の興味を引く「美人・役者・風景」を題材にし、庶民の購買力によって支えられた浮世絵。本書は浮世絵を日本の近世から現代の美術史として通観する試みである。浮世絵とは、そもそも何だったのか――これを読めば、浮世絵のすべてがわかる、入門編にして決定版。
  • 宇治拾遺物語 上 全訳注

    宇治拾遺物語

    小説・文芸
    -
    1~2巻2,970~3,410円 (税込)
    鎌倉時代前期に成立した代表的説話集。貴族・僧などの著名人から、下級官人、侍、庶民、子供まで、登場人物が多様で世俗的傾向の強い話を集める。強力譚、報恩譚、聖譚、不思議譚、艶笑譚など世の万般を描く切れ味鋭い話の数々。本巻には「舌切り雀」「瘤取りの話」「芋がゆ」など現代に伝わる物語をはじめ百余話を収録。古本系統「伊達本」を底本として現代語訳、語釈、解説を付す。
  • 埋もれた日本地図

    埋もれた日本地図

    「現地はつねに文献以上の何物かをもっている。しかし問いがなければ、現地は何も答えてくれない」。沖縄・八重山諸島から九州、大和、紀伊、関東、東北…… 日本各地を旅し、森かげや海のほとりに息づく、いにしえから百年千年つづいてきたものを、ひとびとの生き方のうちに見る。個々の事象の羅列では見えない、習俗の背後の全体性を、他界観や宇宙観ごと考えながら、ていねいに掘り起こす。「中央の高級社会だけにあると信じられてきた優雅さや高貴さや幽玄は、すべて庶民の生き方の中にこそある」。「日本の歴史」には載らない、名もなき生者と死者たちの生きた場所から、現在にも連なる精神史をひもとく、谷川民俗学の真髄。 本書の原本は『埋もれた日本地図』(筑摩書房、1972年)です。 【目次】 1 埋もれた日本地図 大王崎紀行 八重山民謡誌 由布島由来記 月夜の愛の歌 関東地方に遺る古代朝鮮の文化 追分宿の女たち 庶民遺文抄 下北半島紀行 獅子島の若者たち 白鳥伝説を訪ねて 霧島山麓のカヤカベ信仰 2 琉球の宇宙観と他界観 太陽の洞窟――琉球の宇宙観 あかるい冥府――琉球の他界観 沖縄の日本兵

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