ユーザーレビュー 西太后に侍して 紫禁城の二年間 徳齢 / 太田七郎 / 田中克己 / 加藤徹 上半期一番のノンフィクションにして読み物だった。 パリ帰りで西太后に仕えた令嬢の回顧録だが、当時の清朝廷の文化や風習が克明で、着るもの食べるものという私の好物も満ち満ち。150品の食事、一日何度もの着替えとその都度のアクセサリー選び、謎のしきたりに女同士、また宦官から受ける嫉妬…。大奥だぜー。 かな...続きを読むりワガママで難しい西太后というばあさまに、忍耐と機知でもって接し、お気に入りの女官になった主人公・徳齢だが、2年ほどの職務の後はまた海外に出、この手記をものして自らプリンセスと名乗り豪奢な生涯を送ったそうで、心からのもののように描かれる西太后への慕情は果たして心からのものだったのか、などなど、後々まで考えて楽しめる。 Posted by ブクログ 西太后に侍して 紫禁城の二年間 徳齢 / 太田七郎 / 田中克己 / 加藤徹 たまたま並行して読んだ「地図と拳」で中国三昧の読書になりました。 この本を読むまで、西太后という人がどんなに歴史に影響を及ぼした人が忘れていた。 大国である清の宮廷がどんなだったか興味を持ったのですが、筆者の徳齢と西太后そして清の皇帝やその人事を大変興味深く読みました。 日清戦争で日本がなぜ勝利で...続きを読むきたか、その賠償金で次に向かったこと、諸外国が中国との貿易で得たもの。史実とは異なった平和と共同で進む道はなかったのかと残念に思う。 それにしても戦争の予算よりも西太后の予算が多く優先順位も高いとは、どうかしているとしか思えない。ホントか嘘か妃殺しや、朝鮮の閔妃事件など、この大陸は賄賂と寝返りが染み付いているとしか思えない。 Posted by ブクログ 太田七郎のレビューをもっと見る