川北稔の一覧
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ユーザーレビュー
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予備校の世界史の先生が読み物として勧めてくれていた本。砂糖をきっかけに近代の世界のあり方が見えてくる。当時の上流から下流、世界の東から西が見えてくる。
Posted by ブクログ
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解説が時代を行ったり来たりして読み返すのに時間が少しかかったが、砂糖という「世界商品」を通して世界史をダイナミックに表すのはとても面白かった。
Posted by ブクログ
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我々の食生活に深く根ざし、無くてはならない砂糖がどのように作られ、急速に世界へ広まったか紐解いてくれる本。世界的な人気商品(本書では「世界商品」と呼ぶ)をどの国が握るかで常に競争が繰り返され、大量生産のため奴隷制度と深く結びついていく……。一つの調味料の歴史を追うことが世界の歴史を追うことに繋がり、
...続きを読むそこから派生した様々なモノや文化を知ることができてすごく面白かった。本書では繰り返し現代まで爪痕を残す過去の奴隷制度について語られ、それは私達の世界におけるアジアやアフリカへと地続きであるのだと実感ができる。
Posted by ブクログ
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おもしろかった。
ジュニア新書とあるので中高生向けのようだが社会人になってたまたま見かけて読んだ。自分に子どもが生まれたら読ませたい。
モノカルチャー、プランテーション、ボストン茶会事件など、言葉は何となく学んで覚えていたけれどその裏の事情がわかりより興味深い。
Posted by ブクログ
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面白かったです。非常に説得的であるとともに、これほどまでに資本主義というシステムを、あたかもそのシステム外から冷静に分析したかのように論じている本はなかなかないのではないでしょうか。資本主義という史的システムは、資本を蓄積していくこと、しかもその終わりがないことを特徴としていますが、これがいかに馬鹿
...続きを読むげているかをウォーラーステインは冒頭できっぱり述べています。
そのうえでマルクスをはじめとした多くの識者が論じてきた資本主義の見方がいかに間違っているかについて説明します。例えばブルジョア革命という概念。資本主義は、多くの人が信じているような、新階級であるブルジョアジーが貴族を打倒してできたシステムではなく、没落しつつあった封建貴族が生き残りのために新システムを生み出し、自身がブルジョアジーに変身したのだと論じます。
そうなると資本主義が終焉する場合に、どのような終わり方をするのか、について興味深い選択肢が見えます。サミール・アミンがいうところの「退廃」と「革命」があって、前者は古代ローマ帝国のように資本主義が没落するシナリオ、それに対して後者の革命は、何らかの力によって違う史的システムが意図的に生み出されるシナリオです。しかも後者の革命には、先述の貴族→ブルジョアジーという管理的革命も含まれるのならば、現在世界の資本主義を牛耳っている一部の資本家・資産家が、立場を変えつつ新しい史的システムを生み出し、その中心になり続ける、というパターンもあり得るわけです。
ウォーラーステインは、システムの中の矛盾に注目せよと言います。それらを注意深く見ることで、そのシステムがまだ継続できるのか、もう生き残れないのかがわかるのだと。資本主義は矛盾を抱えることで自身の目的を達成する(資本を永久に蓄積する)システムではありますが、いいかえれば非常に危ういシステムでもあります。そして著者が指摘しているように、万物の商品化が極限まで進んだこと、資本主義の浸透範囲が地球の隅々にまでわたってきた昨今の状況を見るにつれ、システム内の矛盾を吸収する余地はなくなってきたようにも見えます。「21世紀のどこかであらたな史的システムに置き換わるであろう」という著者の予言が、とても説得力のあるものと感じました。
Posted by ブクログ
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