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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 社会的地位の基準はどのようにして<身分>から<富>へと変わったのか?ファッションという日常・具体的な視点から、近代英国社会の全体像を浮き彫りにする。
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Posted by ブクログ
イギリスの贅沢禁止法を通して、身分社会の崩壊の過程と毛織物産業の発展を記していたことが印象に残った。著者は「身分」から「富」へと、贅沢禁止法の規定が変化することから、舶来品であった奢侈品の上流階級に対する貧者の憧れが、経済社会としての需要を促進させ、産業革命に至ったと考えている。個人的に、田舎のジェ...続きを読むントリたちが規制されない新規産業を開拓し続けたことが、ファッションが法に勝利した原因とも言えることが興味深い。近世以降のイングランドの発展は、立憲民主制に支えられたことも大きいが、舶来品の国産化に成功したという日本にも共通する点である、島国であったことも大きな要因であると考える。
ファッションに注目した近世社会経済史。「フランス・オランダなど大陸西欧諸国に対して従属的であったイギリスで、なぜ工業化がいち早く進んだのか?」という問いに対して、身分制秩序の崩壊→「舶来品」信仰を抱えた大衆的な消費市場の形成に答えの一つを見出す。つまり、高級イメージに洗練されたパリ・モードではなく、...続きを読む野暮ったく大衆的なロンドン・モードだからこそ、工業化がもたらされたのであった。
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