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茶や綿織物とならぶ「世界商品」砂糖。この、甘くて白くて誰もが好むひとつのモノにスポットをあて、近代以降の世界史の流れをダイナミックに描く。大航海時代、植民地、プランテーション、奴隷制度、三角貿易、産業革命―教科書に出てくる用語が相互につながって、いきいきと動き出すかのよう。世界史Aを学ぶ人は必読!
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Posted by ブクログ
コーヒーが好きなんです。もう10年以上前ですかね、優待でコーヒーの豆がもらえるというんで某株を1000株買ったところ、あんまり飲まない紅茶までずいぶんときちゃって、1年後もぜんぜん飲まないまままた紅茶きちゃって、これは無駄になっちゃうなと思って500株売ってコーヒーだけもらうことにしたんだけれど、こ...続きを読むこ数年の世界的なコーヒーの暴騰によって株価5倍になっちゃった。配当金も数倍。そう思うと500株売ったのが悔やまれる! なんて暇はなくって、コーヒーが暴騰しているんだから砂糖も上がるんじゃ? ってことで安かった砂糖の某社株1000株を購入。目論見通りこれまた3倍になってニンマリ。 そういうタイミングでこれ。マジかぁ! まぁ砂糖がテーマの本だからってことはおいといても砂糖が世界を動かしてきたんじゃ? って思えるくらいに砂糖LOVEの本でした。そこに付随してくるのが紅茶でありコーヒーであると。うむ。ほとんど30年前の本なので今や「砂糖は敵だ!」みたいな風潮もあるけれど、あたしは逆に「人工甘味料こそが悪であり砂糖は体にとって必要だ!」と思っているんでコーヒー株も砂糖株も10倍を目指します! ってどんな感想だ?
コンパクトながら興味深い内容で読み応えがある。バルバトスやタヒチを代表とするカリブ海の奴隷の歴史は恥かしながらあまり知らなかった。このような本を読むと、現在を理解するにはいかに歴史を知っておく事が必要か思い知らされる。イギリスを中心とした西洋人の欲による奴隷貿易が歴史上存在しなければ、モノカルチャー...続きを読む経済国が人口的に作らなければ、インド、アジア南米諸国は発展途上国にならずに済んでいたかも。現在のイギリス、フランスが抱えている移民問題や、西洋先進諸国の肥満問題などもこれらの行為のツケのようなものでしょうか。西洋の先進国が未だにモノを作らず、楽をして富を得ようとしている限り解決策は難しいのでは。日本は豊かな国であると同時に、自国で勤勉にモノづくりを昔からしてきた、日本の文化であり食生活であるお茶も自国で作ってきた、故に今の日本がある。自国でお茶も砂糖も生産せずに砂糖入りミルクティーはイギリスが産んだ文化であるというのはおかしな話である。イギリスの紅茶文化は、紅茶が好きだからではなく、奴隷に作らせたモノを、高級なティーカップで仕事もせずに午後にゆっくり頂くというハイソサエティなステータス文化が好きなだけという事。イギリスが占領していた奴隷地域ではコーヒー豆の栽培が出来なかったが紅茶は栽培出来たというだけ。砂糖の歴史だけに限らず、紅茶、コーヒー、チョコレートの歴史と現在のグローバル問題を色々考えてさせられる良い本でした。おすすめしてくださった方に感謝。
砂糖を軸に、世界はどのような流れで近代へ至ったか、その時その時の人々の暮らしはどのようなものであったかを解説する。 岩波ジュニア新書の中でも屈指の名著として名高い一冊。 ウォーラーステインの世界システム論とはこういうものであったのだなと読みやすい文章で知ることができた。 私は日本史を選択したので世...続きを読む界史は疎いのだが、そんな私でも今の階級・格差多きグローバリズムがどのように構築されてきたのか、実に興味深く読んだ。 かの高名な、港に紅茶を投げ入れる「ボストン茶会事件」が出て来た時には若干興奮。点と点が繋がって、線になる快感。年代や人名を覚えるだけが歴史じゃないのだ。 ダレることなく一気読み。 ジュニア新書なのに大人が読み込める深い本だった。
砂糖の歴史を辿ることで、世界全体が見えてきて、とても読み応えのある本だった。後半はどうにも我慢出来なくなり、砂糖入り紅茶を飲みながら当時の人々の生活や感情に思いを馳せた。いつの時代も人間は私利私欲に塗れているんだなぁと思いつつ、その強欲さと奴隷たちの犠牲があったからこそ、今では簡単に砂糖もお茶も気軽...続きを読むに手に入れられるのかと思うと少し複雑な気持ちになった。
途中からイギリス在住友人のお土産紅茶に砂糖をたっぷり入れて読んだ。でも良く考えたら我が家の砂糖はきびではなく、ビートだった。。奴隷貿易、産業革命、アフリカ、カリブの島々、世界も歴史も全て繋がっている。
砂糖が世界史においてどのように扱われ、時代の裏でどのような意味を持つのかを分かりやすく書かれていた。やはり、プランテーションや黒人奴隷は切り離せない内容になる。一方、近代になると生産が増え労働者階級にも普及するとコーヒーショップなど新たな文化生成の一役を担った事も興味深い。
奴隷貿易、プランテーション、三角貿易、産業革命、モノカルチャーetc。 これまで断片的にしか知らなかったキーワードが一つのまとまりとなってつながっていく様にページをめくる手がとまりませんでした。 食卓に当たり前のようにある砂糖には長く過酷な歴史が流れていることを知れたのはとてもよかったです。
農作物の砂糖を軸にした近代世界史 歴史について興味深く勉強できるのはもちろん、各国の状況や文化的な背景、それらの変遷もより身近に感じるように知ることができ、そして、枠組を変えた視点の組立方で、世の中の解像度が上がるということを目の当たりにできる。
『図説世界の歴史 6』に続けて読んだのでいい流れで入ってきた。各項の冒頭で都度驚きを与えてくれる。もっと早くに読んでおけばよかった。すばらしい。
砂糖から見た世界史を書いてます。 今はダイエットの敵とか体に悪い代名詞のような砂糖ですが昔は栄養失調の人から見たら簡単にカロリーが得られる砂糖は医薬品としての地位があったそうな。 なるほどなぁと。 ただ劣悪な環境で育つサトウキビを栽培するためにアフリカから奴隷を連れてきて働かせて砂糖を作っていたと。...続きを読む は砂糖は体に悪いのでできるだけ控えるようにするのが常識ですが過去にそういう経緯があったものとして知らないといけないなと思いました。 チョコレートも今は固形の者が多いですが最初は飲み物だったそうです。 それがだんだん変化してココアになり固形のチョコレートになったらしい。 カカオも昔は貴重だったので飲み物として出てたらしいです。 砂糖のある場所に奴隷ありという格言もあったそうですがこの本を読むとなるほどなぁと納得です。 今は簡単に砂糖が取れるようになり健康被害も出てきてるので控えるべきですがこういう歴史があるとは勉強になりました。 現在は何でも簡単に手に入る時代ですが何事も歴史を知るべきなのかなと思いながらこの本を読んでました。
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