イザベラ・バードの作品一覧
「イザベラ・バード」の「イザベラ・バードの日本紀行」「日本奥地紀行」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
ずっと昔の日本の姿が、外国人旅行家の女性の目線で書き記されている。
当時の日本という国、そこに生きる人たちに会いにいけたように感じた。
イザベラ・バードが描写する美しい景色がどんなものであったのか、それを同じように見てみたくて、彼女が訪れた場所に行ってみたくなった。
もちろん当時と今では全然違った景色ではあろうけれど、当時から残る建造物や森や川、そういった場所に立ち彼女と同じものを見た時に、「歴史」というものを感じられるだろうと思う。
過去も今も未来も、不変ではないけれどずっと繋がっているんだと。
これを読んでいる間はなんだかタイムスリップしたような、不思議でワクワクした気分になれた。
Posted by ブクログ
イギリス人女性、イザベラ・バードは病弱であったため、健康回復のために医者から旅行を勧められ、オーストラリア、マレー半島、チベット、朝鮮など世界各地の「奥地」を旅した人である。
そして、日本に来たのは、明治11年4月。「この国の中でもっとも外国人に知られていない地方を探ろう」と思い、北国を旅行しようと決心した。
しかも、綺麗に整備された街道ではなく、山間の道なき道や、橋のない川など、日本人でもわざわざ選ばないような酷い道ばかり。
イギリスから持ってきた簡易ベッドやビニールの折り畳み式浴槽や食料などの大荷物を馬に乗せ、そして伊藤という18歳の少年を通訳兼助手として雇って大冒険をした。
文の
Posted by ブクログ
江戸から明治の近代に移り行く日本の様子が非常に細かく描写されていることも面白いが、作者なりの日本人観が面白い。
良いか悪いかは別にして、今の日本人にも当てはまる部分は多い。
・信条としての物質主義、宗教に対して無関心、それにも関わらず迷信は信じている。
・親切で勤勉だが誠実でも純粋でもない。
・日本全体の均質性。気候や植生や方言は違えど、建物や植物の栽培方法は変わらずまた社会を取りまとめている礼儀作法は都会も田舎も同じ。
・重大な事を話しているようでどうでも良いことを話しており、むしろ政治や宗教の話しはタブーで、芸術や文化は興味の対象ですらない。
Posted by ブクログ
下巻の前半は蝦夷地だが、アイヌとの交流が中心となる。イザベラはアイヌの人々をいたく気に入っていることがわかる。そして、一旦横浜に戻り、京都や伊勢神宮、大津へ行く。日本語のできるギューリック夫人と2人で行く伊勢神宮。イザベラの楽しい気分が伝わってくる。しかし蝦夷地が一番楽しかったのではなかろうか。後半では日本にも慣れてきてどちらかと言うと、政治的、宗教的、国の発展に関する感想意見が増えてくる。蝦夷地に随行した伊藤がいなかったのも大きいか。そして紀行文のラストでイザベラが日本を離れる時の気持が少しわかる気がした。彼女が当時後ろ髪を引かれながら日本を発ったように、淋しさを感じながら本を閉じる。