イザベラ・バードのレビュー一覧

  • イザベラ・バードの日本紀行(上)
    ずっと昔の日本の姿が、外国人旅行家の女性の目線で書き記されている。
    当時の日本という国、そこに生きる人たちに会いにいけたように感じた。
    イザベラ・バードが描写する美しい景色がどんなものであったのか、それを同じように見てみたくて、彼女が訪れた場所に行ってみたくなった。
    もちろん当時と今では全然違った景...続きを読む
  • 日本奥地紀行
     イギリス人女性、イザベラ・バードは病弱であったため、健康回復のために医者から旅行を勧められ、オーストラリア、マレー半島、チベット、朝鮮など世界各地の「奥地」を旅した人である。
     そして、日本に来たのは、明治11年4月。「この国の中でもっとも外国人に知られていない地方を探ろう」と思い、北国を旅行しよ...続きを読む
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)
    江戸から明治の近代に移り行く日本の様子が非常に細かく描写されていることも面白いが、作者なりの日本人観が面白い。

    良いか悪いかは別にして、今の日本人にも当てはまる部分は多い。

    ・信条としての物質主義、宗教に対して無関心、それにも関わらず迷信は信じている。
    ・親切で勤勉だが誠実でも純粋でもない。
    ...続きを読む
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)
    下巻の前半は蝦夷地だが、アイヌとの交流が中心となる。イザベラはアイヌの人々をいたく気に入っていることがわかる。そして、一旦横浜に戻り、京都や伊勢神宮、大津へ行く。日本語のできるギューリック夫人と2人で行く伊勢神宮。イザベラの楽しい気分が伝わってくる。しかし蝦夷地が一番楽しかったのではなかろうか。後半...続きを読む
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)
    明治の初めに東京から北海道を旅したイギリス人女性イザベラバードの旅行記。上巻は日光、新潟、山形、秋田、青森まで。通訳に伊藤という若者を雇い人力車を使って北へ向かう。三谷幸喜ナビゲートのFMを聴いてから無性に読みたかった。我々は150年前の日本を知らない。我々の思考は寧ろイザベラに近い。これを読むと日...続きを読む
  • 完訳 日本奥地紀行 1
    約150年ほど前、開国してまもない日本の、しかも内地を旅したイザベラ・バードの手記。

    とっても面白かった。内容は妹ヘンリエッタへの手紙の形式を取っているので、堅苦しすぎずエッセイ感覚で読める。それでいて、終始鋭い観察と考察、詳細な描写で書き出されているので、約150年前の日本の風景がありありと目の...続きを読む
  • 日本奥地紀行
    現代から見れば、日本人やアイヌ人にたいする差別とも取れるような表現が多くあるが、そのつもりで書いてないことは明白。
    当時の東北地方、北海道の民衆について、見たまま感じたままを率直に書いている貴重な文献だと思う。
  • 日本奥地紀行
    旅行記の嚆矢。情景がありありと想い浮かぶような、瑞々しい記述に驚く。明治初期の日本の地方の情景が、あまりにもよくわかる。また、アイヌに関する記述も、非常に素晴らしい。日本国内には、ここまで適切な記述があるのだろうか。外国人故によくわかったということなのだろうか。また、いくつもの山越えをし、苛酷であっ...続きを読む
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)
    海外からの本帰国に伴う、2週間のホテル隔離中の読書4冊目。
    上巻は東京を出て北上、青森までの道程。作者が可哀想だったのは、梅雨の時期でとにかく雨が多かったこと。その雨の中、馬で峠をこえ、川をわたり、時にはぬかるんだ道や増水した川に手を焼きながら進む。
    一部翻訳のせいもあると思うが、作者のストレートな...続きを読む
  • 日本奥地紀行
    来日した英国人女性が明治11年に日本の東北・北海道を旅した記録を記したもの。当時の景色や生活の様子を客観的に述べており、とても興味深い。身体が弱いとは思えないほど、厳しい環境に果敢に挑み、それも女性でありながら3ヶ月に渡る旅を成功させている。また、記述が素晴らしく、当時の状況がありありと浮かび上がる...続きを読む
  • 日本奥地紀行
    イギリス人のバードが日本旅行をした明治11年って、大久保利通が暗殺された年。当時バードは47歳で、旅行の理由は「健康になりたい。ついでに見聞を広めたい」。この人、日本に来る以前にも、医者に外国旅行を勧められて、アメリカに行ったりしてるんだよね。そんな理由で、通訳とほぼ二人だけで、外国人がほとんど踏破...続きを読む
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)
    イザベラ・バード女史はスコットランド人であり、プロテスタントの信者であり、かつ19世紀の婦人である。
    決して、現代の基準で判断してはいけない。
    つまり、当時の白人女性の視点からすると、かなり公平に判断しようとしている事がうかがえる。
    それでも、相当のフィルタが入っているわけですが……。

    下巻は主に...続きを読む
  • 日本奥地紀行
    久方ぶりの再読。明治の農村の貧しさと悲惨さ(眼病・蚤・皮膚病・等々)と同時に、明治の人々と風景の美しさを、旅人の視点から明確に映し出した貴重な旅行記。
    最後に通訳の伊藤が旅が終わるのを残念がるところが又何とも言えぬ味わい。
    朝鮮紀行も読まんとなー。
  • 日本奥地紀行
    2016/10/5に読み始め、イザベラと共に旅ができた。横浜を起点として東北から蝦夷(北海道)への旅行は、当時の交通手段、装備品を思うと47歳の著者には過酷に過ぎるものと推察される。しかし冒険家の血とでも言うのか、彼女は江戸時代の習俗が残る東北・北海道の旅を全うする。妹に当てた手紙は、日本語訳では当...続きを読む
  • 日本奥地紀行
    イギリス人らしい毒舌的な批評を混ぜながらも、当時の日本を見たままに記録した旅は純粋に面白いし勉強になる。
    こんなに元気でアクティブな助成がまさかの47歳の女性とは……。スゴいの一言につきます。
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)
    とても興味深い記録。
    読む価値がある。

    キリスト教徒のイギリス女性の見方ということも設定条件のひとつとして読めば感情的になることもなく面白い。
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)
    著者の考え方、感じ方につっこみどころが有る無しは別にして、彼女が明治の東北を旅したという事実に驚嘆した。
    この人、すごいわ。
    この本はその旅のまぎれもない記録であり、価値のあるものだと思う。
    さあ、下巻に突入だ!
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)
    明治10年頃の日本を蝦夷地まで旅した英国女性の旅行記。白人優越主義・クリスチャン優越主義的な「上から目線」で日本の信仰や習俗を度々disるのには少しイライラさせられるが、それ以外の描写についてはかなり的確かつ客観的で、現在は失われたものも多い(また継続して現在に在ることも多い)往年の日本の風土・文化...続きを読む
  • 日本奥地紀行
    明治時代に、イザベラバードが、横浜から北海道までを旅行した際の旅行記。貧しいだけの日本と、貧しくも神秘的なアイヌ、そういった感覚で著されている。便利になる前の日本の旅行とはどんなものだったのか理解できる。
  • 日本奥地紀行
    イギリス人による明治時代の日本旅行記である。
    なぜイギリス人女性が開国直後の日本を、それも外国人がほとんど立ち入った事がない奥地を選んだのだろうか。梅雨時の悪路や決して衛生的ではない宿に悩まされ、さらに人々の好奇心の目に晒されながら、旅を続けるモチベーションは何だったのだろうか。

    本書はもともと彼...続きを読む